井伊直弼が利用したとされる駕篭(かご)が、修復を終え、4月9日に、もともと展示されていた埋木舎に戻った。埋木舎当主の大久保治男さん(74)=東京都内在住=も来彦し、修復された駕篭を見て喜びの表情を見せていた。
駕篭は、直弼が17歳から32歳まで過ごした埋木舎で使用していたと伝えられる。損傷が激しかったため、彦根仏壇の職人ら4人で組織の団体「Links(リンクス)」が昨年11月から修復作業を開始。もとの材料を約半分残して、今月初めに完成させた。
大久保さんは「全体的にきれいにして頂いて感謝している。直弼が乗っていたのは間違いないので、修復された駕篭を見に来てほしい」と話している。
※ 大久保家は井伊家の家臣。直弼死後、大久保小膳(員好)は藩の重要文書を極秘に隠し、直弼時代の藩の様子が現在まで伝わることになった。また明治政府が彦根城を取り壊し始めた時、小膳が取り壊し中止の運動をし、参議・大隈重信などの明治天皇への助言で彦根城が残ったとされる。明治4年以降、埋木舎は大久保家が管理。治男氏は第十一代当主で駒澤大名誉教授、武蔵野学院大大学院教授。
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