大阪府や兵庫県で新型インフルエンザの感染者が相次いでいることから、彦根市は18日、対策本部(本部長・獅山市長)を設置した。市教委も同日、市立の幼稚園と小中学校に児童生徒の健康調査を要請した。同日時点で新型インフルエンザの疑いがある患者は市内で報告されていない。
市の対策本部は、▽今後の状況に応じて、教育機関や公共施設の閉鎖、イベントの中止を指示する▽市のホームページやFMひこねで注意喚起を行う▽市の窓口業務では職員にマスクを着用させる▽庁舎内に消毒剤を設置する―ことを決めた。
市内の幼稚園・小中学校では18日朝に、▽咳が出る▽38度以上の熱がある▽倦怠感がある▽おう吐している―など項目別の調査を行った。市教委によると、同日時点で教育機関で感染している子どもはいないという。
彦根市立病院に設置されている「発熱外来」での診断件数は、18日までに約60人に上った。同日までに、新型インフルエンザの疑いがある患者はいないという。
発熱外来は、当初はメキシコや米国など渡航歴のある人が対象だったが、国内での感染が確認されたため、発熱などの症状がある人にも対象が広げられた。
市立病院には地下にコンテナ式、医療情報センター隣の駐車場にテント式のスペースが設けられているが、当分は救急外来で対応する。地下のコンテナ式は重篤患者用で、テント式は今後、訪問者が増えた場合に開放される。
県が「発熱外来」の設置を要請している豊郷病院は、「準備中」としている。
新型インフルエンザの感染予防用として、市内のドラッグストアや薬局店で、マスクが品切れ状態となっている。
各店には、神戸市などでの感染者が報道された17日から、マスクを買い求める客が詰めかけ、翌日までにはほとんどの店で売り切れに。
滋賀、岐阜など8府県で132店舗を展開するドラッグユタカ(本社・大垣市)によると、マスクの売り切れの店が相次いでおり、メーカーからの入荷も見通しがたたないという。ほかの薬局チェーンも同様に、入荷待ちの状態が続いているという。
なお、市は数万個のマスクを備蓄しているが、市民へ配布するタイミングについては「未定」としている。
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