彦根市高宮町で江戸時代に近江上布の店だった旧「布惣」を、県立大生らが改装し、19日にリニューアルオープンした。
布惣は、高宮の商人・堤惣平が明治末期まで経営。大正時代からは、現在同店を管理する加藤義朗さんの父・儀太郎さん(故人)が、金物店「加藤儀太郎商店」を経営してきた。
2年ほど前に店を閉め活用策を模索していた加藤さんが、県立大環境建築デザイン学科非常勤講師の中西茂行さん(51)に改装を依頼。昨年6月に学内でコンペが行われ、改装案が決定し、環境建築デザイン学科と生活デザイン学科の学生約20人が「おとくらプロジェクト」と題して、今年8月10日から改装してきた。
店は約120平方㍍の敷地に、江戸時代の建物と見られる蔵と、ほかに2部屋あり、県大生らは各部屋の壁塗りと床張り、蔵への階段設置をしてきた。
改装後、蔵はライブやミニシアターの会場として、ほかのスペースは喫茶「おとくら」とギャラリースペースとして使用される。
ギャラリースペースでは10月18日まで、茗荷恭介さん(58)=芹橋1=の「鉄と和紙と光の造形」展も開かれている。開館は土日・祝日の午前10時~午後5時。
学生代表の三橋恵さん(22)は「コンペの段階では空想でしかなかったが、実際に完成して感動した。多くの皆さんに見に来て欲しい」と話している。
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