親からの虐待などで滋賀県彦根子ども家庭相談センター(小泉町)に一時保護される子どもが急増しており、平成21年度(今月14日時点)の入所数は、前年度総数の93件をすでに上回り、132件となっていることがわかった。17日には嘉田由紀子知事が同センターを視察した。
132件のうち、虐待による保護は9割超の120件。同センターは湖東、東近江、湖北の各地区を管轄しており、命にかかわる虐待を受けたり、育てる自信がない親からの要請があった子どもを一時保護している。
施設内には男女別に6畳間が2部屋ずつある。定員10人だが、子どもが非行や障害などの場合は一人が一部屋で過ごしており、ほぼ毎日満室状態だという。一人につき2週間から2カ月間、保護される。
虐待者は「実母」が7割を占めている。母親などが子どもを虐待する原因の一つに、「核家族化により、相談する者がいなく、育児ストレスから虐待に走ってしまう」ことが考えられる。
また、同センターの金澤秀樹次長は「子育て支援教室を受けてほしい保護者が受けていない」と話し、広報の仕方の改善も求めている。
満室状態が続く同センターでは施設の拡充を要請している。嘉田知事は「一時保護が増えているということは、それだけ母親たちが子育てに悩んでいるということ。厳しい財政状況だが、(施設拡充の)優先順位は高い」と話した。
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