大石教授は江戸中期、八代将軍・吉宗の教育改革を取り上げ、どのような役所でも文書をまとめる書留役を重宝し「記憶から記録、文字主義の時代になった」と説明。江戸後期には全国各地に藩校や手習所(寺子屋)ができ「7、8割の子どもが文字の読み書きができるようになった」と述べた。
当時の外国人が残した文章として「(日本人は教育に対して)熱意と好奇心に満たされている」「暇な時の読書はあらゆる階級の日本人が第一にすること」などを紹介。「当時の日本の教育は外国人を驚かすに十分な水準にあった」「江戸時代の教育は、まさに近代日本の知的基盤を形成させた」と解説した。
一方で、ゆとり教育の導入やその見直しをしている現代の教育体制に対しては「教科書を薄くするとか、厚くするとかの論議をしているようでは、同じような事が繰り返されるだけだ」「社会や保護者、子ども自身が教育の意義を認識し、学習の楽しさを理解できるような環境を整備することが重要ではないだろうか」とアドバイスした。「戦国彦根の城郭」
第2弾、5月12日~ 市民講座・歴史手習塾の第2弾「戦国彦根の城郭講座」が5月12日からひこね市文化プラザで始まる。講師はNPO法人城郭遺産による街づくり協議会理事長の中井均さん。12日が「佐和山城をめぐる攻防戦」、19日「肥田城の水攻めと野良田合戦」、26日「山崎山城 安土・佐和山の中継点」。いずれも午後7時~。6月6日には山崎山城フィールドワークも。受講料は3000円。申し込みは文化プラザ℡0749(27)5200へ。
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