2010年7月10日土曜日

「龍馬伝」時代考証補佐・佐藤宏之さん「龍馬になるのは政治家ではなく、国民」、ひこね市民大学講座・歴史手習塾で

 ひこね市民大学講座・歴史手習塾Ⅲ「NHK大河ドラマから見た歴史」が文化プラザで始まり、初回の6日は「龍馬伝」で時代考証補佐を担当した法大講師・佐藤宏之さん=写真=が「龍馬が遺したモノ」と題して講義。江戸末期の幕府と現代の政治の同一性を指摘し、龍馬的な改革を求めた。
 佐藤さんは、龍馬の攘夷に対する考え方について、ドラマの映像を流しながら「勝海舟との出会いで、龍馬は異人を排除するためには、自分たちが強い海軍をもつことが大切だということを発見した」と述べた。
 江戸末期に攘夷派排除の動きが出た際、龍馬が手紙で「日本を今一度せんたくいたし申候」と記した名文をあげ、「龍馬が『せんたく』しようとしたのは、外国と内通する姦吏(役人)だった」とし、「龍馬は、改革ができない元凶は役人だと考えていた」と説明。
 大政奉還後、龍馬が幕府から貨幣鋳造権を外そうとしたことにもふれ「龍馬は政治改革のほか、財政金融改革も行おうとしていた」と解説。沖縄の普天間基地移設問題を取り上げて、「外国(米軍)に依存し、国民との約束を守らない姿は、江戸末期の幕府と同じだ」と現代の政治を揶揄し「龍馬になりたいと言う政治家がいるが、(政治家は)『せんたく』される存在で、我々国民が龍馬にならなければならない」と、国民が政治に関心を持ち、自ら改革を進めるよう求めた。

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