2010年9月9日木曜日

映画「桜田門外ノ変」・佐藤純彌監督 井伊直弼の功績たたえる、井伊家菩提寺・清凉寺にも訪問

 10月16日から全国ロードショーされる映画「桜田門外ノ変」の佐藤純彌監督が3日、ひこね市文化プラザで講演。井伊直弼の人物像や開国の功績をたたえた。
 佐藤監督は桜田門外の変について、ペリー率いる黒船が来航した嘉永6年(1853)の7年後に桜田門外の変が起こり、その7年後に大政奉還が行われていることをあげ、「(桜田門外の変は)大転換期の大きな事件だった」と解説。
 井伊直弼の印象については、「一番感じたのは断行、そして決断の『断』だ」とし、勅許を得ずに開国の条約調印をしたことに「やむを得なかったという思いがあったのでは」と説明。「直弼の決断のお陰で開国を果たせた。歴史的にみれば間違ってはいなかった」と、直弼の功績を賞賛した。
 現代の政治家たちとも比べ、「今の時代は(政策が)何も決まらないが、直弼には強烈なリーダーシップがあった」「江戸に上る前にはすでに遺書を書いており、死を覚悟しながら上京したのだろう」と述べた。
 佐藤監督は講演後の記者会見で彦根の印象について、当初は彦根城が井伊家の城だとは知らなかったことを明かしたうえで、「彦根城はとてもすばらしいと思う」と話した。映画については「見ていただいて何か感じることがあると思うので、それと現在とがどのように関わっているのかを判断してほしい」と語った。
清凉寺で完成報告
 佐藤監督は講演前に、井伊家の菩提所である清凉寺(古沢町)に訪問。本堂で焼香をあげた後、一般公開されていない直弼などの位牌がある場所に行き、映画の完成を報告した。

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