障害者の就労に関しては、就職してもいじめを受けるなどで仕事をすぐに辞めてしまうことが問題となっている。
ブリヂストン彦根工場では10年以上前から交流を続けている甲良養護学校と昨年度、障害者の就職支援などを進めるためのプロジェクト会議を発足。障害者に企業での対応力や社員とのコミュニケーション能力を身につけてもらうための教育施設の設置を進めていた。
設置・運営主体は平成19年に大津市内に「本部」となる働き教育センターを設立した関西福祉学園(京都市)。教育(甲良養)、企業(ブリヂストン)、福祉(関西福祉学園)が三位一体となり、障害者雇用の安定化を目指す。同学園では今後、県内各地の企業にも、彦根のような「支所」施設を設ける。辻勝司理事長は「障害者の離職率は8~9割。社会と障害者の間にはサポートが必要だ」と話す。障害者は、大津でコミュニケーション能力を、彦根などで実践を学び、専門学校の修了資格も取得。定員は年間10人だが、新年度、彦根では、すでに大津でコミュニケーションを学び、ブリヂストンへの就職を希望する4、5人でスタートする。施設には介護福祉士、社会福祉士などの資格をもった3人が常駐し、障害者のケアにあたる。
ブリヂストン彦根工場の橋本誠工場長は「甲良養護学校との交流で思いやりの大切さを学んだ。思いやりの基本は弱者の気持ちがわかること。ものづくりの現場は危険だが、皆さんの支援をいただきながら、協力していきたい」と話している。
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