鐘馗は口ひげを生やしたこわもての顔が特徴で、近畿を中心に27都府県で確認されている。大半が京都を筆頭に、滋賀、奈良、大阪、愛知、三重に集中しており、全国には1万体以上ある。京都などは寺とは関係なく町屋の軒先でみられ、同じ物が多いが、滋賀や奈良などは寺の周辺が多く、表情がそれぞれ個性的。寺の周りに多いのは、寺の霊力ではね返された魔物や鬼などに対抗するためらしい。
市民団体・まち遺産ネットひこねは、観光の周遊性を高めようと市内の鍾馗をまとめたマップ作りを企画。湖東定住自立圏の地域創造事業の一環で、今年4月から鍾馗探しをしており、旧城下町と高宮で約40体、ほかに八坂、日夏、河瀬、稲枝地区などを含めると約70体の鍾馗を確認した。寺の近くが大半だが、とばや旅館(河原)のように寺とは関係のない建物にもある。
マップでは、城下町から七曲り通りにかけての家主の了解が得られた14軒の鐘馗を写真入りで紹介。中には1軒で異なる種類が5体ある中村松寿堂(錦町)の鐘馗も解説している。
ほかに「彦根の鐘馗が作られた時期は?」、「彦根と京都の鐘馗の違いは?」など7問のQ&Aも掲載。マップはA3判二つ折り、カラー。2000部作成。彦根市観光案内所などに置いている。同団体では鐘馗に関する情報も募集。問い合わせは尾田さん☎090(3465)0910。
まち遺産ネットひこねは24日、鐘馗の研究家として知られる小沢正樹さんを招いた市内散策ツアーを開く。午後2時までに夢京橋キャッスルロードの宗安寺に集合し、市内の鐘馗を見学する。参加無料。申し込みは尾田さん。
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