2013年6月29日土曜日

伊太地山伝兵衛・村上ポンタ秀一招きジャズライブ、夏川記念会館で

 数々の有名歌手と共演しているミュージシャン・伊太地山伝兵衛さんと、全国的に知られるドラマー・村上ポンタ秀一さんによるジャズ&ブルースのライブが、7月4日午後7時~彦根市京町の夏川記念会館で開かれる。
 伊太地山さんは全国で毎年150本以上のライブ活動をしており、桑名正博さんや上田正樹さん、山崎まさよしさんらとも共演している。
 入場料はワンドリンク付きで前売り3500円、当日4000円、学生1500円。申し込みは主催の窯元・泰窯☎0749(27)1822。

2013年6月28日金曜日

ひこにゃん7月4日〜フランスパリへ 海外3度目

 来月4日からフランス・パリを訪問するひこにゃんの壮行会が25日、市役所で開かれた。
 平成21年6月のハワイ、同24年8月の韓国に次いで3回目の海外訪問となる。パリでは4日から7日まで開催されるヨーロッパで最大の日本文化の祭典「第14回 JAPAN EXPO」の彦根市ブースと文化ステージに登場。ひこにゃんファンクラブの北村昌造会長と市職員4人が随行する。
 彦根ブースではひこにゃんが登場して彦根城などをPRするほか、フランス語版の観光パンフレット「彦根への旅」や彦根の歴史を英語で紹介した漫画などの配布、七夕の短冊書きとアンケートを行う。ひこにゃんは4日間で6回登場する。
 文化ステージには4日午前11時~と6日午後0時半~登壇。約20分の持ち時間で、彦根鉄砲隊の4人と共演しながら彦根の観光をPRする。
 壮行会で大久保貴市長は「ひこにゃん、パリで一生懸命に彦根のPRに励んできてね」と激励していた。ひこにゃんは早くもキャリーバッグを引きながら、フランス行きを心待ちにしていた。

ルパート王子の涙 作り、彦根市少年少女発明クラブの小学生

 子どもたちが理数科目を楽しみながら学ぶ「彦根市少年少女発明クラブ」の開講式が22日に滋賀県立大学であり、今年度1回目の講座として強化ガラス作りが行われた。
 市教委は市内の子どもたちに自然や科学技術への関心を高めてもらおうと、平成22年に同クラブを設立。小学4年~6年生の児童をクラブ員として講座を開いている。
 1回目の講座は県立大の吉田智准教授による「ルパート王子の涙~強化ガラスを作ろう」。ルパート王子(1619~82)はイングランドの王・ジェームズ1世の孫で、科学技術にも関心が高かったとされ、オランダ滞在時に涙型の強化ガラスを母国に伝え、そのガラスはルパート王子の涙とも呼ばれるという。
 直系数㍉のガラス棒をバーナーで溶かし、涙型のガラスを水中に落とす工法で作られ、表面が急激に固まり、内部が遅れて固まるため、中心部に真空の泡が出来る。この構造により、表面には圧縮の力が起こり、割れにくくなるのだという。
 講座には25人が参加し、強化ガラスの作り方や用途先などを聞いた後、6班に分かれて、ガスバーナーを使いながら、ルパート王子の涙を作っていた。完成後はハンマーでたたいたり、ペンチで押したりして、その強度を肌で感じていた。また、涙型のしっぽの部分をニッパーで折り割ると一瞬で粉々になる体験もしていた。
 旭森小6年生の高松英照君(12)は「ガラス棒を動かさないようにバーナーに当てる作業は難しかった。将来は科学者になって新しいものを作りたい」と話していた。

2013年6月27日木曜日

歌のリレーでギネス挑戦 264人で

 みんなでリレーしながらワンフレーズずつ歌うギネス記録の挑戦が23日、近江高校体育館(彦根市松原町)で開かれ、3曲を264人で歌った。ビデオ記録や書類をイギリスのギネス社本部に提出した後、正式にギネス記録として認められる。
 これまでに彦根で8つのギネス記録を達成している寺村邦子さん(58)=尾末町=の9回目の挑戦で、県内外から参加の4~80歳が「ほたるこい」「ABCのうた」「ハッピーバースデイ」をワンフレーズずつ順番に歌った。
 今回は参加者集めに苦労し、当初予定していた午前11時の開始時間にも集まらず、この日の湖岸清掃に参加していた近江高校の運動部員に来てもらった。しかしそれでも足りなかったため、練習試合のため同校を訪れていた彦根東高の野球部員も加わり、ようやく認可基準の250人を超えた。
寺村さん「一番しんどかった」

 挑戦イベントは約1時間半遅れで始まり、264人が交代しながら「ABCのうた」を2回、「ほたるこい」を3回、「ハッピーバースデイ」を4回歌った。
 参加者全員での記念撮影を終えた後に寺村さんは「(人集めに苦労し)3日間ほどほとんど寝ることができず、これまでの挑戦で一番しんどかった。皆さんにはご迷惑をお掛けした」と疲れた表情を見せながら、今後の挑戦については「今は何も考えられないけれど、挑戦するにしても多人数を集めるのはしない」と話していた。
 正式な認可の報告は早くて10日後になるという。

彦根での映画ロケ推進で フィルムコミッション室設置へ

 彦根市内での映画やドラマ、CMのロケ地化を進めるため、市は観光振興課内に専門組織のフィルムコミッション室を10月にも設置する。一般質問で上杉正敏議員と辻真理子議員の質問に答えた。
 市内では市民有志による「彦根を映画で盛り上げる会」のメンバーらの活躍で、彦根城内のほか、旧城下町や商店街で映画などのロケが行われる機会が増えている。
 同会は撮影時のボランティアスタッフやエキストラの取りまとめ、撮影スタッフへの食事の手配、炊き出しや宿泊のあっせんなどをしており、映画制作会社や仲介役の滋賀ロケーションオフィス(大津市)からの信頼も厚い。
 映画制作会社がロケをする場合、これまでは同オフィスなどから彦根城や市の担当課に申請や報告があったが、市は窓口を一本化してよりスムーズにロケを進めもらおうと、フィルムコミッション室を設置。「市民団体との連携やネットワークを密にして撮影の誘致や支援に取り組みたい」としている。

日本航空・JAL出前授業 彦根西中学校などで

 日本航空(JAL)の現役パイロットによる出前授業が20日、彦根市立西中学校などであり、講師として副操縦士の岸大祐さん(41)が各校を訪問した。
 西中学校では進路選択の学習の一環で行われ、3年生95人と保護者85人のほか、元JALの社員でもある前川恒廣・市教育長も出席し、後輩の話を生徒たちと聞いた。
 岸さんは13年間パイロットを務めており、その間、飛行機に約7200時間、地球約150周分乗っていることや、パイロットになるために米国の訓練所で4年間かけて訓練したことなどを紹介。「訓練中につらくなることがあっても、同期の仲間がいたから続けることができた」「友だちに素直に相談する事は、大人になっても役立つ。人間関係を大切にしてほしい」とアドバイスした。
 パイロットになるために英語や法律、機械技術などを懸命に学んだことにもふれ「色んな事に興味を持って、『なぜ』という思いを大切にし、常に調べて勉強してほしい」「色んな仕事があるが、仕事をしていて人に喜んでもらう時が一番うれしい」と述べた。
 このほか、航空路の中に「HIKONE」というポイントがあり、その上を通ると琵琶湖がきれいに見えることや、富士山の約3倍の上空を飛んでいることなども説明した。授業の最後には生徒からの質問もあり、ある女子生徒は「女性でもパイロットになれますか」とたずね、岸さんはJALには10人の女性パイロットがいることも明かした。

2013年6月25日火曜日

故・井伊文子さんらへの思い込めた短歌集、豊郷の西山美枝子さん

 豊郷町八町の西山美枝子さん(91)がこのほど、歌集「お浄土も春ですか」を自費出版した。
 西山さんは昭和49年から短歌を作り始め、その5年後に豊郷短歌会に入会したのを機に故・井伊文子さんに師事。平成11年には最初の歌集「野の径(みち)」を発刊した。同16年に井伊さんが亡くなった後は島野達也さんから指導を受けてきた。
 2作目となる歌集では、西山さんが平成11年から同24年までに作った短歌約600首のうち、島野さんが選んだ400首を、「歳の重み」「面影を追ふ」「病む時は」「チョコレート」「もう春ですか」など23のテーマごとに収めている。
 作品のうち「『お浄土ももう春ですか』写真さへ明るい部屋にて夫との会話」は、平成21年に亡くなった夫の遺影に呼びかけている様子が表れており、今回の歌集の題名にも使われている。また「『一期一会』亡き師の書かれし茶碗なれば茶だまりに残るみどりのかなし」は、短歌の指導を受けた井伊さんへの思いが込められている。
 西山さんは「短歌は趣味として始めた日記のようなもの。自分の無力さを顧みず、おこがましい限りですが、歌集を編みました」と話している。また島野さんは「今回の歌集の歌の大半は世に言う後期高齢者の時期に詠まれたことになるが、老いの嘆きの歌は見当たらない。お人柄を背景にした生命力豊かな歌の数々を是非、味わって欲しい」とコメントしている。本はA5判、159ページ。出版元はサンライズ出版(鳥居本町)。

多賀大社の二神まつわる神社のスタンプラリー始まる

 多賀大社に祭られている伊邪那岐大神(イザナギノオオカミ)と伊邪那美(イザナミノ)大神、2神と関わりのある湖東・湖北の神社を巡るスタンプラリーが始まった。
 多賀大社の2神は今年、式年遷宮を迎えた伊勢神宮の祭神・天照大御神(アマテラスオオミカミ)の親神にあたることから、彦根観光協会宿泊部会では増加する伊勢神宮への観光客を引き込もうと、近江鉄道の駅が近くにある神社のスタンプラリーを企画した。
 対象の神社、祭神、ご利益などは①多賀大社=前記の2神・夫婦円満と延命長寿②坂田神明宮(米原市宇賀野)=天照大御神・倭姫命(ヤマトヒメノミコト)・旅③彦根城(彦根神社)=活津彦根命(イクツヒコネノミコト)・土地をひらく振興④千代神社(京町)=天宇受売命(アメノウズメノミコト)・芸能⑤高宮神社=瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)・子孫繁栄⑥太郎坊宮(東近江市)=天之忍穂耳命(アメノオシホミミノミコト)・勝運 財物。
 専用の案内冊子(スタンプ帳)は500円で、伊勢神宮や各神社、神社の参拝の仕方などについての解説もしている。冊子を各神社で提示することで、各神社関連の品(御神徳)の授与、近江鉄道の全線で一日乗り降りできるワンデイ・スマイルチケットの月~木曜の購入可、彦根城の屋形船乗船料割引、事業協力の宿泊施設で泊まると抽選で毎月3人に近江牛のみそ漬け進呈―の特典がある。
 冊子は彦根市観光案内所、彦根観光協会、事業協力の宿泊施設、県内観光施設などで販売している。スタンプラリーは来年3月31日まで。問い合わせは彦根観光協会☎(23)0001。

2013年6月20日木曜日

YOSAKOIソーラン日本海・彦根三十五万石大会22・23日

 YOSAKOI(よさこい)ソーラン日本海・彦根三十五万石大会が22、23日に市内で開かれる。
 22日は午後1時~JA東びわこ稲枝支店を最初に、同2時~ビバシティ、同3時~市役所、同4時~彦根城大手前公園の各会場で演舞が披露。
 23日は午前9時半~彦根駅前通りでパレード演舞、正午~大手前公園でステージ演舞、午後6時~大手前公園でファイナル演舞がある。雨天決行。

滋賀の地酒祭と世界のビール祭

 滋賀の地酒祭が23日に、世界のビール祭が30日に、ビバシティ彦根の2階ホールで開かれる。
 ビバシティ内の店舗で組織の彦根商業開発協同組合がお酒とグルメを一緒に楽しんでもらおうと初めて企画。
 地酒祭では県内27蔵の蔵元が厳選した全54種類の日本酒がワイングラスで飲むことができる。ビール祭では日本のキリン、サントリーのほか、ベルギーやドイツを含めた計12種類のビールが味わえる。
 2日間とも、ビバシティ内にある飲食店10店の商品の持ち込みも可。入場料は各日2時間飲み放題プラス10店用の300円の金券付きで1000円。使用後のグラスの持ち帰りも可。午前11時~午後4時。問い合わせはウィルネスサワ℡(27)6137。

2013年6月19日水曜日

楽々園の御書院棟 内部公開へ 22日〜9日間

 保存修理中の楽々園で昨年度中に整備完了した御書院棟が、22日から30日まで特別公開される。
 楽々園は彦根藩四代当主・井伊直興によって延宝5年(1677)から2年間かけて作られた下屋敷。十一代・直中の隠居の際に大規模な増改築が行われたが、以降は縮小傾向になり、現在の形になっている。御書院のほか、耐震構造があり茶座敷として使われていた地震の間、十二代・直亮によって増築された楽々の間などがある。
 保存整備は平成17年度から始まり、御書院棟は同21年度から着手。解体後、約3億円かけて建物の修理が行われ、解体後の調査では江戸時代に耐震補強されていたこともわかった。今後、地震の間、楽々の間の修理を進めるほか、現存しない茶室「虎鋸(こきょ)」や長屋門なども復元する。全体の整備完了時期は平成37年度の予定。
 一般公開は昨年6月に続いて2回目。期間中の公開時間は午前9時~午後5時。無料。23日午前10時~と午後2時~は市教委文化財課職員の説明も。問い合わせは文化財課☎(26)5833。

2013年6月18日火曜日

滋賀大生が公民館でのイベント企画、若者世代の呼び込みに

 地域の公民館を若者世代に利用してもらおうと、滋賀大学経済学部(彦根市馬場)の学生たちが、彦根市中地区公民館(大薮町)で来月行われるイベントの企画に参加。12日には初めて地域住民を加えた会合が同公民館で開かれた。
 公民館を利用する年齢層は高齢者や小中学生が中心で、大学生ら若者世代が使用する機会はほとんどないため、中地区公民館はより多くの若者世代を呼び込もうと滋賀大に協力を依頼。滋賀大では地域コミュニティ活性化プロジェクト(担当教員・柴田雅美特任准教授)と題した講義の一環で参加することにし、履修する1~4年生の9人が4月から学んでいる。
 10回目の講義となった12日には地域住民6人が初めて参加し、7月6日に同公民館一帯で行う七夕祭りのイベント内容について話し合い、大学生による音楽ライブや子ども向けイベント、古本市などを実施する方針を決めた。学生の小関加奈さん(21)=3年生=は「公民館の利用層は子どもから高齢者まで広いけれど、学生の年代は入っていない。地域の活性化のきっかけになることができれば」と話している。
 滋賀大では来月のイベント以降も継続して、古本市などのイベントや音楽などのサークル活動の場所として公民館を活用する予定。中地区公民館の伊富貴和雄館長(67)は「若い世代の人に公民館を使ってもらうことで、地域住民とのコミュニケーションを図ってもらうこともできる」と話す。

巡回市長室 概要発表、7月1日〜支所・出張所

 大久保貴市長は11日、「巡回市長室」の内容を発表した。市政に市民の声を反映させるため、市長が市役所のほか、各支所・出張所に出向いてマンツーマン方式で面談をする。当初は座談会方式もあがったが、より直接的に市民の声を聞きたいとの思いからマンツーマンにしたという。
 7月1日の稲枝支所を皮切りに、高宮支所(3日)、河瀬出張所(5日)、亀山出張所(8日)、鳥居本出張所(11日)で開催。いずれも午前10時~正午。以降は修正を加えるなど「走りながら開催していく」(市長)。
 要項は、対象が市内に在住・在勤する20歳以上、自治会や市民団体の場合は代表者2人以内。定員は1会場あたり10人(先着順)で、一人あたり10分以内。申し込み方法は支所、出張所にある申込書に市長と話したい内容などを書いて申請。ただし、面談の様子は録音・録画され、市ホームページに公開される。申し込み開始日は今月24日。
 市長は「多くの皆さまのご意見をうかがい、政策を練り上げていく作業につなげていきたい」と話している。問い合わせは市まちづくり推進室☎(30)6117。

2013年6月16日日曜日

小学3・4年に徳育授業 河瀬小には金谷俊一郎さんも参加、日本青年会議所近畿地区協議会

 彦根市立河瀬小学校で12日、日本青年会議所近畿地区協議会(以下JC近畿)の出前授業があり、テレビでお馴染みの歴史作家・金谷俊一郎さん(45)も授業を見学した。
 JC近畿は今年度、他者を思いやる心や感謝の気持ちの大切さを教えるため、近畿2府4県で「徳育」運動を展開。いわゆる「9歳の壁」にあたる小学3、4年生を対象にメンバーが各校を訪れて出前授業を実施している。
 河瀬小にはJC近畿と彦根青年会議所のメンバー計9人が訪問し、3年生79人と4年生66人の計5クラスに分かれて授業。最初に「ありがとう」と思う事柄を書かせて、さまざまの事例を載せた絵本「アリガトウをみつけよう」を読ませた後で、再び「ありがとう」と思うことを列記させた。児童たちには「ありがとう」をテーマにした絵の宿題も与えられた。
 一部のクラスには金谷さんも講師として入り、自利と利他をテーマに「自分の事ばかり考える人が増えれば、世の中 めちゃくちゃになる」「自分に向いている事を頑張ってやって、『ありがとう』と感謝されたら得した気持ちにもなる」と、利他に生きることをすすめた。
 授業後、3年生の中島志歩さん(8)は「これからは色々な場面で『ありがとう』と言えるようになりたい」と話していた。市内ではJC近畿による出前授業が河瀬、亀山、城東で実施されたほか、残り14校も各校の教員が同様の授業を行うという。
 JC近畿は7月13日に京都府立山城総合運動公園体育館で行うフォーラムで、2府4県の小学校から集めた計約7000枚の絵によるモニュメントを披露するほか、金谷さんらを招いたシンポジウムを開催する。

2013年6月15日土曜日

近江鉄道の新型900形デビュー、15・16日に無料開放

 近江鉄道は新型車両の900形を製作。14日のデビューに合わせ、記念乗車券を発売する。15、16日の両日には彦根駅構内のミュージアムを無料で開放し、900形を展示する。
 900形は近江鉄道が西武鉄道から購入した101系を改造した車両。ダークブルーを基調に中央付近にピンク色のラインを入れ、ドアにはイルカのシルエットを取り入れている。運行時間は不定期。
 記念乗車券は彦根駅・八日市駅の片道で690円。限定1000枚。7月15日まで有効。ミュージアムの開放時間は午前10時〜午後4時。

2013年6月14日金曜日

紛争地や看取りなどさまざまな死を語る、國森康弘さん

 紛争地や看取りの現場を撮影しているフォトジャーナリスト・國森康弘さん(39)=大津市=が9日、文化プラザで「『いのち』をつなぐこと」をテーマに講演。人権市民のつどいの講師として招かれ、約850人が聴き入った。
 國森さんは自身が撮影した写真を流しながら、さまざまな「死」を取り上げた。食べられなくなり、やせていく東近江市永源寺町の住職の写真では、家族がいつも付き添っていたり、近所の住民が話しかけにやってくる場面を表しながら、亡くなった後に虹が龍のように真横に出来た光景を示し「人が旅立つ時は不思議なことが起こる」と話した。
 亡くなる1週間前に自分から入れ歯を外して食べなくなり、眠るように逝った永源寺町の92歳の女性については、仲が良かったひ孫の女児が亡くなったひいおばあちゃんの顔にかかった白い布を外し、額やほおに触れ、手をさすったりして時間をかけてお別れしていた様子を紹介。女児が通う小学校の3割の児童が「死後もリセットできる」と答えたアンケートの結果を報告しながら、その女児は「『人は死んだ後、とても冷たくなって、二度と生き返らないけれど、心の中で生き続ける』と答えた」と、死を肌で感じさせる重要性を説いた。
 平均で14日しか生きられないという染色体が1本多い胎児の出産を決意した夫婦については、出産後わずか30分ほどで亡くなり、冷たくなった我が子を何度も抱きしめる夫婦やその親、亡き子のための布団を購入する父親、棺に入れられた様子の写真をあげながら「悲しさだけでなく、幸せな面もあったのではないか」と説明した。ほかにも、國森さんは障害を負った女児や若い女性、アフリカやイラクの紛争地で被害を受けた子どもらの死を取り上げ、会場内は終始、鼻をすする音やハンカチで目をふく光景が見られていた。

韓国・南山小学校と彦根・金城小学校が交流へ

 韓国・春川(チュンチョン)市の南山(ナムサン)小学校の教員4人が来日し、7日には学校間で交流する彦根市立金城小学校などを訪れた。
 前川恒廣教育長や市教委職員ら4人が昨年9月に英語教育などの視察のため、南山小学校を訪れた際、学校間で交流することを話し合っていた。
 来彦したのは南山小のオ・フングム校長ら4人と引率者。大久保市長を表敬訪問した際、オ校長は「子どもたちの教育向上のために多くの発展を望んでいる。学校の教員同士の交流も深めたい」とあいさつした。
 その後、中央中の授業を参観し、金城小では児童たちと給食を食べたり、授業を見学したりした。南山小の教員らは「掃除の時間」に児童たちが一斉に掃除をすることに驚いていたという。一行は翌8日には彦根城内を散策した。
 今後、金城小と南山小は、児童や教員間同士が学校行事や授業内容について、メールなどで情報交換をし合うという。

2013年6月13日木曜日

看取りなど在宅医療のモデル地域に彦根など3市選定、医療と介護の連携で推進へ

 人生の最期を自宅や福祉施設で迎える「在宅看取り」(以下、看取り)など在宅医療のモデル地域に、滋賀県は彦根など3市を選定した。彦根は犬上郡や愛荘町と連携しながら、在宅医療を進めるための体制を整備する。
 在宅医療のうち看取りを見ると、平成23年時の彦愛犬1市4町の調査では、死者数1415人(彦根914)のうち、病院で亡くなったのが1137人(720)である一方、自宅が177人(117)、特別養護老人ホームが70人(56)などとなっている。看取りが進まない原因としては、患者が自宅などで最期を迎えることを望んでも体制がまだまだ整備されていないことや、世話をする家族の不安などがある。
 彦根市などは以前から湖東定住自立圏の事業として、来年1月開業を目指し市立病院の敷地内に建設中の「湖東地域医療支援センター」(仮称)を拠点に、看取りを含む在宅医療を進める体制づくりをしてきた。県から今年度初めにモデル地域に向けた募集があったため、応募する形で推進させることにした。
 在宅医療には介護をする家族の負担軽減や病状の急変時に対応できるよう、民間診療所の医師、看護師、介護士、ケアマネージャー、薬剤師など、医療と介護分野の専門職員が必要となる。
 県は昨年度、国の要請を受け、在宅医療を進めるための「地域リーダー」を県内で26チーム・計231人を養成。うち彦愛犬では彦根が3チーム・29人、ほか4町では1チームずつの計22人が地域リーダーとなっている。
 彦根市などは今月から、市内の中学校区ごとと各町の1カ所ずつで、在宅医療についての出前講座を開講するほか、医療と介護の関係者同士による連携強化のための話し合いの場を設ける。
 湖東医療支援センターが完成した後は、吸引器や吸入器など医療機器の貸し出し、情報の集約などを行い、在宅医療を進める拠点場所としての機能を果たしていく。なお、県は今年度末に彦根など県内3市による報告会を開き、モデル事業として他市町に伝える予定。

吉本新喜劇3回目も大入り、滋賀大生「地域活性化 肌で感じた」

 吉本新喜劇の彦根公演が8日、文化プラザで行われ、昼と夜の2回の公演とも満席となる計約2800人が来場し、会場は終始、笑いの渦に包まれていた。
 彦根地域住民が参加する吉本新喜劇実行委員会主催の3回目。昨年に続いての前座でのひこね新喜劇塾による公演には滋賀大生8人を含む計32人が塾生として参加。4月14日から計8回稽古をし、本番にのぞんだ。
 前座の演目は「女黄門・悪事を暴く旅芝居!」。女性の水戸黄門が彦根の城下町を訪れ、悪事をたくらむ代官や商人らをこらしめる恒例のストーリー。吉本新喜劇から近江八幡出身の末成由美さんら3人も参加し、お馴染みのギャグを入れながら、塾生たちと一緒に観客を笑わせていた。
 旅役者を演じた滋賀大4年生の八尾野風香さん(21)は「地元の方の勢いがすごいと感じ、地域活性化を肌で感じることができた」と語っていた。また村の子ども役だった彦根市立城西小6年生の藤原光流君(11)は「練習は大変だったけれど、うまくできたので、来年もまた出たい」と話していた。
 末成さんは「(塾生の皆さんが)たくさんずっこけて、気持ちよく演じることができた。人生の1ページとして奥に残しておきたい」と述べていた。
 塾生たちによる前座の後には、オール阪神・巨人らの漫才、吉本新喜劇の本公演も行われた。

2013年6月11日火曜日

彦根妖怪図鑑を発刊 芹川の河童・江国寺の大入道など、NPO芹川子育て支援部

 彦根市や犬上郡に伝わる妖怪を紹介した「彦根妖怪図鑑」が発刊された。
 市内で放課後児童クラブ(学童保育)の活動をしているNPO芹川・子育て支援部では、子どもたちに地域への愛着を持ってもらおうと、妖怪を用いた活動をしており、これまでの子どもたちとの研究内容を図鑑にまとめることにした。
 図鑑では、芹川の河童(カッパ)、大藪の蓑火(みのび)、白山神社の天狗、江國寺の大入道、観音道筋の白い馬の首、八丁目のつるべ落とし、宗安寺の四角い火の玉、勝楽寺(甲良町)の璞蔵主(はくぞうす)など、彦根、甲良、多賀の妖怪11体を、イラストレーターの連藤久美子さんの絵と解説文を入れながら紹介。学童保育で妖怪について学んだ活動報告や、市内小学校の児童たちが描いた妖怪の絵なども掲載している。A4判、51ページ。
 代表の川崎敦子さん(47)=日夏町=は「芹川など地域の自然のすばらしさを知らずに育っている今の子どもたちに、この図鑑を通して彦根(犬上)が自然や歴史が豊かな地域であることを伝えることができれば」と話している。500冊作成、1050円。希望者は逓信舎☎(20)9366。

政治哲学や従軍慰安婦問題話す 本紙の押谷盛利会長

 滋賀彦根新聞社の押谷盛利会長は5日、彦根市西地区公民館(本町)で「日本の政治と政局について」をテーマに講演し、若い政治家の待望論やいわゆる従軍慰安婦問題について述べた。
 押谷会長は、元官房長官の野中広務氏らが3日に中国を訪れ、親分的存在だった故・田中角栄氏が首相時代に「尖閣諸島問題は棚上げする」と話していたことを伝えたという報道にふれ「野中氏は中国の回し者ではないか、と疑問に思う」と批判。「ロッキード事件で有罪判決を受けた田中元首相は、近代で最も恥をさらし、国民の顔に泥を塗った政治家」「その田中元首相を信仰する野中氏はどういう心の持ち主か、寂しい思いだ」と述べた。
 田中元首相が自民党と政府を牛耳っていたことに対しては、二重権力という言葉を用いながら「同じ事を田中元首相の子分である小沢一郎氏が党の幹事長時代にやった」と指摘。さらに、先の衆院選でその小沢氏に祭り上げられて新党の党首となり惨敗した嘉田由紀子知事にもふれ「知事就任時は応援し、嘉田さんも新幹線新駅の建設を凍結させたが、その後はパッとしない」「日本国民が嫌だと思っている政治家にへばりついて、看板にされただけに終わった」と非難した。
 政治家については、幕末期に登場する坂本龍馬や吉田松陰、高杉晋作らの名をあげ「命を捨ててでも国のために働くのは若い者しかダメだ。年を取ると何もかもが鈍くなる」「若い政治家には現実を正視して、命がけで政治に取り組んでほしい」と語った。
 いわゆる従軍慰安婦については、官憲による強制連行があったとする河野談話の信ぴょう性を疑問視した上で、台湾の作家・黄文雄の著書「日本と韓国の本当の歴史」の内容を取り上げながら、慰安婦の強制連行にふれた元軍人の吉田清治による著書がその後、作り話だったことが判明したと解説。「国民の多くはこの事を知らないし、マスコミも取り上げない。親中派、親韓派の記者が多くいるからだ」と、左寄りのマスコミを批判した。
 また、韓国が昔の中国の支配下にあった時代に王朝への貢ぎ品(朝貢)として女性や奴隷を差し出していたこと、遊女を意味する傾城(けいせい)という中国語があることを紹介。「(慰安婦のような制度は)中国や韓国の方が先進国だ」と話した。
 押谷会長の講演は同公民館による「福寿大学」の一講座として行われ、約90人が受講した。

2013年6月10日月曜日

濱中応彦さん作の水墨画 魚忠の新店・水幸亭にお目見え

 彦根市西今町の魚忠(大橋伸吏社長)が新築し7日にオープンした日本料理店「水幸亭」の側面(約20㍍)に、龍神を描いた「十王村龍門之図」が完成。3日に除幕式が開かれた。
 描いたのは水墨画家の濱中応彦さん(68)=大阪市。絵は、ふすま2枚分×6枚(高さ約1・9㍍・横約18㍍)。魚忠にコイのモニュメントがあり、水幸亭の隣りにある十王地蔵尊の祭神が龍であるため、コイの子どもが昇天し、神の使いの白龍に変身して、金色の玉をつかんで地に舞い降りるという過程を描いている。
 濱中さんは水幸亭の新築に合わせて、東近江市内のアトリエに通いながら約3カ月かけて創作。「皆さんに愛してもらえるよう、優しいタッチで描いた。このような絵を奉納する機会を頂いたことに感謝している」と話していた。側面はガラス張りで、夜間はライトアップもされる。
 除幕式には大久保貴市長のほか、同店の若女将が宮崎県出身で、宮崎の特産品を提供していることから、河野俊嗣・宮崎県知事もお祝いに駆けつけた。

2013年6月8日土曜日

ひこね文化フェスタ9日まで

 ひこね文化フェスタが9日まで文化プラザで開かれている。
 メッセホールの1〜3階では美術工芸、絵画、花道、写真などの14団体の作品展があるほか、2階では彦根茶道協会による茶席も。午前9時半〜午後5時。
 エコーホールでは、琵琶、日本舞踊、詩吟、ダンス、琴などの11団体による舞台公演がある。9日のみの午後0時〜同4時半。入場無料。

2013年6月7日金曜日

アートフェスタ勝負市 8・9日に花しょうぶ通りで

 恒例のアートフェスタ勝負市が8、9日の両日、彦根市の花しょうぶ通り商店街で開かれる。
 県内外の木工や陶芸、小物などの工芸作家が集い、作品を展示・販売するイベントで、8日(午後1時~同6時)は約40ブース、9日(午前10時~午後5時)は約100ブース並ぶ。
 袋町では毎年、迷路を実施しているが、今年は袋町に潜んでいる妖怪を見つけてクイズに挑戦するイベントが9日にある。ステージでは太鼓や軽音楽、大道芸などのライブ。フランス料理やハンバーガー、カレーなどの食ブースも。雨天決行。

元日本代表ら招きサッカー教室 小学生100人参加、キリン滋賀県初を彦根で

 キリンビールは2日、県立彦根総合運動場で、元日本代表らを講師にサッカー教室を開き、市内外の小学生100人が参加した。
 同社は平成20年から「キリンサッカーフィールド」と題して、全国各地で教室を開いており、6年目の今年度は47都道府県で最後となる滋賀県で初開催。講師には元日本代表の小倉隆史さん、中西永輔さん、元なでしこジャパンの四方菜穂さん、元Jリーガーの式田高義さんを迎えた。
 小学生たちは、シューズの選び方の講座を受け、ウォーミングアップをした後、小学1・2年、3・4年、5・6年の3クラスに分かれ、パスやシュートなどの練習、ミニゲームをして学んでいた。会場には子どもたちの保護者も詰めかけ、カメラを撮ったり、声援を送ったりしていた。
 多賀町のキリンビール滋賀工場は7月31日まで、サッカー日本代表応援企画として、香川真司選手のトリックアートを工場内に設置。香川選手からパスを受けているような写真が撮れる。来場者には日本代表の応援シールも。問い合わせは同工場☎(48)2810。

2013年6月6日木曜日

吉本新喜劇8日公演へ 前座の塾生の稽古に熱

 吉本新喜劇が8日に文化プラザで公演されるのを前に、前座で演じる「ひこね新喜劇塾」の塾生たちが稽古(けいこ)に励んでいる。2日には初めて舞台衣装を着てのぞんでいた。
 市民らによる実行委員会と吉本興業は昨年から、本公演の前座として市民参加の舞台を企画。2期目の今年はオーディションに合格した6歳~66歳の24人と滋賀大生8人の計32人が塾生として、4月14日から稽古をしてきた。
 5回目となった2日はひこね燦ぱれすで稽古があり、塾生たちは本番用の衣装を着て、吉本新喜劇の作家・高畠清さんらの指導を受けながら、稽古にのぞんでいた。
 今後は5日から7日まで稽古を行い、8日の本番を迎える。なお当日は午後1時~と同5時~の2回公演。ひこね新喜劇、シンクタンクやオール阪神・巨人らの漫才、吉本新喜劇などが行われる。5歳以上有料(4歳以下はひざ上)。全席指定で3000円~4000円。残りわずかの席も。当日は500円アップ。チケットは文化プラザなどで。問い合わせは実行委☎090(9819)1764。

多賀大社でお田植え祭、早乙女75人

 多賀大社は2日、お田植え祭を営んだ。
 本殿で五穀豊穣を祈願した後、大社近くのご神田で、氏子や県内の豊年講の早乙女(さおとめ)75人が奉仕。大勢の観衆が見守る中、菅笠、茜(あかね)たすきをまとった姿で、歌女と踊り女がはやす中、植え女たちは約1時間かけて約1000平方㍍のご神田にリズムよく苗を植えていた。
 9月の抜穂祭で8俵分が収穫できる予定で、大社の年間祭事のお供えにされる。お田植えの直前には五穀豊穣を願い、米原市朝日の伝統の豊年太鼓踊り、重要無形民俗文化財の尾張万歳が奉納された。これらは毎年奉納され半世紀以上続けられているという。
庖丁式も披露
 お田植え祭に先立ち、能舞殿では日本料理の正派四條流(京都市)の料理人らによる庖丁式が行われた。
 技を披露した料理人は彦根市銀座町の日本料理・うえきの井上実さん(50)。この日のお題は「波寄ノ鯛」。井上さんは巧みな包丁づかいで、鯛をさばき切ると、参詣者から拍手が沸き起こっていた。さばかれた鯛は本殿に奉納された。
 庖丁式は平安朝で始まった魚や鳥の料理儀式で、素材に手を触れずに包丁とまな箸だけでさばき切って献上する。鯉の切り方でも40種類以上の型があるとされ、武家でもたしなみのひとつとして広まっていた。現在は無形文化財に指定、日本料理の最高芸術とされている。

参院選7月21日投票予定、滋賀は4人か

 参院選が7月4日公示、21日投開票で行われる方針となり、滋賀県選挙区(定数1)でも選挙戦モードが高まっている。同選挙区にはこれまでに、自民党新人の二之湯武史氏(36)、民主党現職の徳永久志氏(49)、共産党新人の坪田五久男氏(54)、幸福実現党新人の荒川雅司氏(38)が出馬の意向を示している。
二之湯氏が抱負
 4人のうち二之湯氏は、彦根ビューホテルで2日に行われた滋賀2区選出の上野賢一郎・衆院議員(自民党)の国政報告会で、約250人を前に抱負を述べた=写真。
 報告会ではまず、上野氏が「先の衆院選での勝利は、民主党があまりにもダメだったためで、決して私の実績が認められたとは思っていない。3、4年後に再びある選挙で、もう一度国政へ送っていただけるように活動したい」とした上で、6年前の第一次安倍内閣での参院選で惨敗したことにふれ「来月の参院選で勝って初めてスタートラインに立てる」と語った。また、ゲストとして来場した河野太郎衆院議員は、平成元年と現在の国の財政状況が悪化している数値を示しながら、「アベノミクスにより景気を回復させて、企業が儲かることで国の財政も良くなる。しかし良いことをしようとしても、(野党に)えりをつかまれて邪魔をされる」「衆参両方で法案がスムーズに通せるようにしなければならない」と、参院選での自民候補への支持を求めた。
 二之湯氏は「景気回復がまず第一。(大企業だけでなく)地域の経済が良くなるように知恵を出さなければ」と話した上で、塾を経営していた経験から、教育問題にも尽力したい考えを示した。

平和堂の中国室長 反日デモ被害からの再興報告、滋賀大シンポジウムで

 滋賀大学経済学部(彦根市馬場)は5月31日、「競争と協調で拓くアジアの未来」をテーマに開学90周年の記念シンポジウムを開いた。
 シンポジストには、嘉田知事、佐和隆光学長、平和堂の古川幸一・中国室長、近畿経済産業局の持木浩徳・通商部長らが招かれ、一人ずつ講演。
 持木氏は、今後の世界経済におけるGDPのシェアについて日米欧が減少する中でアジアの途上国が上昇する図や、アジア新興国の中間所得層が今後10年間で1・5倍になるグラフなどを示しながら、「アジア各国の製品需要が今後、見込まれる上、良質で安価な労働力が確保できる」と解説した。
 古川氏は、滋賀県と中国・湖南省が友好県省協定を結んだ昭和58年以降、湖南省の方から出店の強い要請があり、平成10年に長沙市に1号店目となる五一広場店をオープンした経緯を説明。中国人に「お客様第一」の考えを浸透させるのに苦労したことや、湖南省で一番の品揃えにした実績を話した。
 昨年9月の反日デモにより、3店舗が相次いで被害にあったことについては、テナントを含めて35億円の被害が出たとした上で、10月27日には店舗(2店)営業を再開させたことと、4月28日に4店目をオープンさせたことを報告。今後も2、3年のうちに1店舗を出店し、ネット通信販売、フランチャイズ化などで事業を拡大させる方針を示した。

2013年6月5日水曜日

舟橋聖一顕彰青年文学賞・同文学奨励賞の作品募集

 舟橋聖一記念文庫事務局は、舟橋聖一顕彰青年文学賞、同文学奨励賞の作品を募集している。
 青年文学賞は▽応募作品=小説、随筆、戯曲、評論▽規定=400字の原稿用紙50枚以内(随筆は10枚以内可)で縦書き。データ原稿はA4サイズ横に1行40字×25行で縦に印字▽資格=昭和57年9月6日生まれ~平成7年9月7日生まれまで。
 奨励賞は▽応募作品=小学生が作文、中学生が紀行文・作文、高校生が創作・随想・紀行文、複数で応募可だが、同じ部門へは一人1編▽規定=400字の原稿用紙30枚以内だが、作文に限って小学生は3~5枚、中学生は5枚程度でも可。未発表だが、4月以降に自校内での発表作は可。作文以外はデータ原稿でも可▽資格=小中学生は近畿か、福井、岐阜、三重の各県に居住または通学、高校生はプラス石川、富山、愛知、静岡の各県も可。
 いずれも今までの入賞者は応募不可(佳作や1席以外は可)。応募作品には部門、題名、応募者名(フリガナ)、住所、性別、年齢、生年月日、電話番号、学校名・学年を明記した別紙を付けること。締め切りは9月6日(当日消印有効)。〒522・0001彦根市尾末町8番1号 彦根市立図書館内「舟橋聖一記念文庫」事務局へ郵送か持参で。
 文学賞受賞者には賞金50万円・佳作10万円、奨励賞受賞者には2~5万円の図書カード。発表は11月中旬。問い合わせは事務局☎0749(22)0649。

ひこにゃんバス運行開始「沿道も和ませる」

 ひこにゃんがラッピングされた彦根ご城下巡回バスの運行が1日から始まった。同日朝には彦根駅西口バスターミナルで出発式が開かれ、最初の乗客や市民ら約120人が参加した。
 彦根ご城下巡回バスは平成9年に運行を開始し、彦根駅発着で龍潭寺や彦根城内、夢京橋キャッスルロードなどを巡回。土日・祝日を中心に一日9便出ている。観光振興の一環で、車体の両横にひこにゃんの着ぐるみ写真、後ろに3パターンのイラストがラッピングされた。
 出発式では、運営している湖国バスの川端隆雄社長が「観光客だけでなく、沿道の市民の目も和ませることができる」とあいさつ。大久保貴市長は「ひこにゃんバスを走らせたいと思っていた一人なので、就任早々に実現することができてうれしい」と述べた。
 その後、ひこにゃんが登場し、市長らにはさみを手渡しし、テープカットが行われた。式後には記念撮影会があり、ひこにゃんもバスの前でポーズをとっていた=写真

2013年6月4日火曜日

彦根えきまえ赤おにバル 2回目、今月12日

 彦根駅前の飲食店街を飲み・食べ歩こうー。駅前や周辺の店舗を対象にしたイベント「彦根えきまえ赤おにバル」の2回目が12日に行われる。
 バルはワンドリンク・ワンフードをキャッチフレーズにした飲み歩き・食べ歩きのスペインの食文化イベントで、国内外でブームになっている。彦根駅前の店舗有志らによる実行委員会は駅前バージョンのバルを企画し、今年2月21日に初めて開催し好評だった。
 旭町、佐和町、大東町、京町、古沢町にある飲食店を中心にした25店舗で使用できる4枚つづりのチケットを購入し、1枚でドリンク1杯と各店自慢の一品を味わうことができる。チケットが余った場合は13日から19日まで各店の飲食代に利用できる。
 チケットは11日までの前売り2500円。彦根駅前観光案内所、アルプラザ彦根、半月舎、バル参加店の一部で販売している。チケットが余れば、当日3000円で販売も。問い合わせは木・日曜以外の正午~午後7時に半月舎内の事務局☎0749(26)1201へ。

2013年6月2日日曜日

反問権など盛り込む市議会基本条例・素案、来年度の施行目指す

 彦根市議会は29日、議会改革特別委員会を開き、市民に開かれた議会にするための市議会基本条例の素案を協議した。
 同委員会が作成した素案では「市民の多様な意見を把握して市政に反映させるために、市民参加の機会拡充を図り、政策提言の強化に努める」「議会は必要に応じて市民との意見交換の場を設け、市民の意見を反映させるよう努めるものとする」などと列記。
 また議員の資質・能力の向上を図るため、「質疑および質問に対し、論点を整理するため、答弁者の反問(はんもん)を認める」「議会は議員または委員会による条例の提案、議案の修正に対し、市長等の反論を認める」などと、市議の質問に市長ら市職員側が逆質問するいわゆる反問権を認めることを記している。
 ほかには「議会は適正な議員定数・議員報酬について必要に応じて調査検討を行う」と、定数と報酬についてもふれている。市議会では今後、専門家の話、市民からの意見などを経て、来年1月に最終素案を作成し、3月議会の提案を目指す。

ゆるキャラまつり→ご当地キャラ博に、「彦根はキャラの甲子園・聖地」

 毎年10月に開催している「ゆるキャラまつり」の名称が「ご当地キャラ博」に変更される。
 実行委員会では、イベントの趣旨の「全国のご当地のPR」を明確にすることと、各地で開かれている同様のイベントとは違う格式高いものにしようと、名称を変更することにした。
 また、イベント名の変更に伴い、自治体や商工会、商店街などのキャラクターであること、ご当地のPRなどに関した役職に任命されていることなどの条件を設けたほか、意気込みやPRしたいことなどをまとめた動画か文書の提出を求めることにした。
 実行委員会では「彦根は同様のイベントの元祖。原点に戻すため、『ご当地キャラの甲子園』『ご当地キャラの聖地』に合ったイベントにする必要がある」としている。
 なお、今年の開催日は10月19、20日の二日間。