2016年2月23日火曜日

県が平成28年度一般会計当初予算案発表、前年度比1・1%の増の5445億8000万円

 県は10日、平成28年度一般会計当初予算案を発表した。介護保険や子育て支援など社会保障費が膨らんだことから、当初予算の規模は前年度比60億円、1・1%の増の5445億8000万円となった。
 歳入の根幹となる県税収入は、景気の回復傾向を反映して4年連続増加となる1555億円(前年度比2・3%増)を計上。うち、個人県民税は給与所得者の増収を見込んで6・2%増の542億円、法人税も輸出関連企業を中心する収益増加により3・7%増の422億円を見込んだ。
 地方交付税は1・8%増の1160億円、国庫支出金は1・3%増の588億円、基金(預貯金)の取り崩しによる繰入金は43・7%増の246億円。
 歳出は人件費が1723億円(1・6%増)で全体の3割を占めた。扶助費は520億円(6・5%増)、公債費は801億円(2・1%減)を計上し、いわゆる「義務的経費」が歳出全体の55・9%を占めた。建設事業などの投資的経費は745億円(1・8%減)。
 借金にあたる県債は739億円(前年度比7・4%減)を発行し、残高(28年度末見込み)は1兆0868億円となる。国に代わって借金している「臨時財政対策債」(4423億円)を除くと、実質的な県債残高は6445億円で、前年度に比べ14億円減る。
 県の預貯金である基金は財政調整金から80億円、借入金の返済に備える県債管理基金から50億円を取り崩し、両基金の残高は252億円から122億円へと半減する。
 財政運営の安定性の指標となるプライマリーバランス(基礎的財政収支)は62億円の黒字収支で、3年連続の黒字を達成した。ただ、国民健康保険や介護保険など社会保障関連の県の負担金が年々増加し、公債費も3年連続で800億円を超える規模となっており、県は「財政が硬直化した状況が続いている」としている。

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