市南部はかつて、ホワイトアスパラガスの一大生産地として知られ、最盛期には25㌶の敷地で「缶詰加工用」が生産されていた。海外産の大量輸入などの影響で姿を消していたが、市は今年度、特産品になる農作物の生産者に研究を委託する地域振興作物研究開発事業を実施。昨年7月18日に公募し、4件の応募から福原さんのホワイトアスパラガス復活プロジェクトを採択した。
かつての生産法は露地で土をかぶせて光を遮る「土盛り」が主流だったが、労力がかかる、味が均一でなくなる、収穫量が少ないなどのマイナス面があるという理由から、福原さんはビニールハウスの中に遮光シートで更にハウスを作る「遮光栽培技術」を採用。
約600平方㍍の敷地の半分のエリアで実証実験を行い、生産に成功した。「生食用」として3月から出荷されており、4月末まで販売される。福原さんは次年度も、残り半分の敷地を使って栽培を行う予定で「滋賀といえば、ホワイトアスパラガスと言われるように復活させたい。桜のシーズンに観光客に買ってもらえるようになれば」と話していた。
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