昭和52年に建てられた野瀬町の彦根市清掃センターの老朽化に伴い、同組合が代替施設の候補地を模索。平成27年10月からは彦愛犬1市4町内で、4~5㌶の土地が確保できる地域の自治会長や土地所有者を対象に新施設の建設候補地を募集し、昨年7月末までに彦根市内の3地域、愛荘町内の2地域から応募があった。同組合内の選定委員会が100点満点で候補地の順位付けを行い、今年2月13日の15回目の会議を経て、1市4町の首長と彦根の副市長による管理者会に報告。管理者会では平成28年度中に候補地を選定する予定だったが、「5カ所とも候補地になり得るため、時間をかけて協議する必要がある」として、約3カ月間協議してきた。
市長の説明によると、選定委員会の報告書で1位だった市南部の地区が優良農地であることや農業委員会から要望が提出されていたことを考慮し除外。2位の愛荘町竹原が用地取得費や周辺整備費がほかの地域と比べて半額以下であることなどから建設候補地として決定した。
愛荘町竹原は62戸あり、地元で開いた会議の結果として、52戸が賛成し、10戸が反対しているという。市長は「まだ1合目を超えた状況で、今後はさまざまな課題が生じるだろう。1市4町がしっかりと結束して、最大限、努力をしていきたい」と述べた。
今後のスケジュールとしては今年度中に基本計画を策定し、ボーリング調査や測量などを行い、平成30年度以降に4年半ほどかけて環境アセスメントの実施、土地の購入などを経て、同34年度か35年度から建設に入り、同39年度中に完成させる予定。総経費は平成20年度の基本構想時で約102億円と概算されており、2割分を1市4町で均等に、8割分を人口割りで負担する。また愛荘町竹原には今後、3億円を限度にした地域振興策が行われる。
新しいごみ処理施設の候補地選定を巡っては、これまでに石寺町、海瀬・三津町の地域が候補地にあがったが、地盤の軟弱や地元の反対で、石寺が平成20年5月に、海瀬・三津町が平成25年3月に計画が白紙化した経緯がある。愛荘町竹原案に対しては、すでに市議らからアクセス面などに対し疑問の声があがっており、3回目の今回も先行きは不透明だ。
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