庁舎の耐震化を巡っては市と施工業者の間で、一部工事の取り止めや別途工事など9億4200万円分の裏取引があったことが判明。昨年6月の市議会の同委員会や本会議では谷口議員らが、入札段階で市の予定価格と業者の提示額とに10億円前後の差があった点などを疑問視していた。
そのため14日の同委員会で谷口議員は、昨年6月時の同委員会で市側が「追加工事はしない」「仕様書(当初の工事内容)の変更はない」と答弁していた点を取り上げ「あの答弁をした昨年6月時点で(裏取引を)知っていたのか」と質問。市の担当者は「当初の工事内容を変更しないとの認識に基づいて答弁した。最終的には上司(都市建設部長)の判断だったと認識している」と釈明。
谷口議員の「9億円分の工事がどうなるのか明確になっていない。このまま工事を進めれば、相手方の施工業者に有利になる。工事をストップするべきだ」との要求に、大久保市長は「弁護士と相談しながら施工業者と交渉を進めている。工事を止めれば損害賠償が発生する可能性も出てくる」と工事を続ける意向を示した。
獅山議員は、当初の計画が有効だとする市の考えに対し、市の顧問弁護士の見解を示した文書の提示を求め、市長は速やかに提示する意向を示した。また獅山議員は、裏取引が地方自治法施行令違反だと施工業者が認識していた可能性を指摘した上で「市長として施工業者が違法だと知っていたと思わないか。私は官製談合に近い違法なことをやっていると思っている」と追及。市長は「(施工業者が)市に頼まれたため協力したと認識しており、市側が違法だったと認識している」と述べた。
同委員会は最後に、今後も庁舎の耐震工事について継続審査していく方向性を確認した。
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