寺子屋力石は平成9年以降、地域の交流の場となっていたが、同23年1月2日に1階部分から出火し、母屋が全焼、通り沿いの旧寺子屋部分も半焼した。地元住民らによる寺子屋力石再生委員会が「再興プロジェクト」運動を展開し、募金活動などで1期目の工事を行って4月16日に仮オープン。翌年4月にギャラリー兼カフェとなった。
平成28年7月25日には寺子屋力石を含む河原町芹町地区が国の重要伝統的建造物群保存地区に指定。地区内の町家を修復する最初の工事が力石で今年6月から行われてきた。総工費約1500万円の補助対象(約1100万円)のうち国と市の補助は400万円ずつ。
竣工式で大久保貴市長は「彦根城の世界遺産登録のためには市民の熱い思いが必要で、花しょうぶ通りはそのモデル。世界遺産に似合うまちを作りたい」とあいさつ。所有者の力石寛治さんは「修復が完成し涙が出てくる。この寺子屋を中心にしてまちづくりを更に進めてほしい」と述べた。
式後には建物内の見学会があり、設計業者らが耐震補強をした格子壁や、火災のあとが残る2階部分などを案内した。同地区では今後も修復工事を随時、進めていく。
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