陶芸家の中川一志郎さん(62)が23年前から本町でギャラリーを経営し、芹橋2丁目に工房を構えていた。以前からギャラリーを移転する構想があり、工房に隣接する林家住宅を購入して昨年9月から改装。ギャラリーを今年5月末に閉店した。
林家住宅は門から入った主屋が間口5間(約9・1㍍)、奥行き4・5間(約8・1㍍)の広さ。中二階の棟木には天明7年(1787)に地鎮祭を行った際の祈とう札が残っている。彦根で現存する足軽屋敷としては最古。後世の改築も少なく、2009年2月に市指定文化財になった。
入り口付近は中川さんが作陶した湖東焼の販売とギャラリーのエリアで、座敷の2部屋は湖東焼の展示と10人ほどが座れるカフェスペースになっている。営業時間は午前10時~午後5時、日月曜休み。茶房のみ火木土の午前11時~午後4時だが、内覧期間として9月と10月のみ火~土曜の営業にする予定。
中川さんは「足軽屋敷と湖東焼をセットで知ってもらえるのでは。隠れ家のようなカフェ(茶房)になれば」と笑顔を見せていた。問い合わせはみごと庵☎(24)6711。
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