19日に公示した衆院選の滋賀2区には、自民党前職の上野賢一郎候補(56)と、立憲民主党元職の田島一成候補(59)が出馬している。滋賀彦根新聞社は公示前、両候補にインタビューを実施。新型コロナ対策や経済対策、滋賀2区での実績と課題などについて質問した内容を次週に分けて紹介する(聞き手・山田貴之、以下敬称略)。
【上野賢一郎候補】
中小企業の所得増へ「分配」
上野 前の菅政権では新型コロナ対策を最優先で取り組み、デジタル庁を創設した。岸田政権になって、ベテランから若手までが一致結束して、これまで以上に全党一致の体制で色んな難しい課題に挑戦していく。
―岸田首相が掲げる成長と分配とは
上野 安倍政権と菅政権は成長戦略に力を入れてきたが、儲かっている大企業の内部留保がたまっているという指摘がある。しっかりと働く人たちや取引先の中小企業に還元することで、所得が増え、新しい消費につながって更なる経済成長につながる、という流れが分配の意味。
―国民が直接感じとれる分配とは
上野 例えば、コロナ禍で大変な仕事をしている介護や保育など福祉の現場の方はなかなか給与の水準が上がらない。公的価格の中で給料が支給されているためだが、現場で働いている皆さんの賃金や給料をもっと引き上げていくというのが一つある。あと、最低賃金1000円を目標にしているが、それを引き上げる方法もある。大企業と中小企業との関係を見直すことによって、中小企業や小規模事業者の皆さんも所得の向上ができる。所得の向上をどうやって図るかを、しっかり考えて政策として打ち出したい。
―野党は消費税率の引き下げを公約に掲げているが
上野 日本は諸外国に比べて消費税に対してセンシティブな考えがあるため、悩ましいが、政府与党の立場からすると、消費税を一律下げるよりも、本当に苦労されている方や困っている方に給付金をしっかり届けるやり方がいい。
【田島一成候補】
コロナ対策「臨時医療施設を」
―新型コロナ対策は?
田島 ワクチン接種や検査体制の拡充、医療現場のひっ迫の解消など誰もが望むべきことをやってもらわないと困る。緊急事態宣言が解除になって、新規陽性者数も落ち着きを見せているこの時期の体制整備が求められる。昨年春、日本は春節の観光客が引いてから緊急事態に入った。他国のニュースが入っていたのだから、対処しようと思えばできたのに、経済の欲をかいたがゆえに感染拡大のきっかけを作ってしまった。やはり水際防止の充実が何より大事。検査にも思い切った踏み込みが出来ていなかった。陽性であることを知らずに日常生活で感染を拡大させてはならないため、検査体制を整える。自宅療養をした患者が亡くなる事案をこれ以上起こさないためにも臨時の医療施設を都道府県単位で建設できる体制を整えたい。
―コロナ禍の地方経済対策は?
田島 ためらうことなく、きちんとした支援策を充実させたい。アフターコロナに経済を動かそうという時に、肝心のエンジン部分の経営主体者が疲弊し、店を閉じている状態では動かせるものもない。厳しい状況にある中小零細、飲食業の方々にきちっとした補償や支援をすることで、持ちこたえてもらう財政的な施策が最優先。
―岸田政権の「分配」に対しては?
田島 総裁選で金融所得課税に言及していたため、ようやく手を付けるようになったなと、他党ながら淡い期待を持った。ところが総裁になった途端、トーンダウンし、いつのまにか否定するようにもなった。これは分配という部分の意識が薄らいだと、がっかりしている。(次号へ続く)
―コロナ禍の地方経済対策は?
田島 ためらうことなく、きちんとした支援策を充実させたい。アフターコロナに経済を動かそうという時に、肝心のエンジン部分の経営主体者が疲弊し、店を閉じている状態では動かせるものもない。厳しい状況にある中小零細、飲食業の方々にきちっとした補償や支援をすることで、持ちこたえてもらう財政的な施策が最優先。
―岸田政権の「分配」に対しては?
田島 総裁選で金融所得課税に言及していたため、ようやく手を付けるようになったなと、他党ながら淡い期待を持った。ところが総裁になった途端、トーンダウンし、いつのまにか否定するようにもなった。これは分配という部分の意識が薄らいだと、がっかりしている。(次号へ続く)
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