2022年1月24日月曜日

奥出真由美さん つらい経験した女性たち支援する活動展開、愛荘町の古民家にカフェオープンへ

 不妊治療、離婚、乳がんなどさまざまな経験をしてきた奥出真由美さん(59)=彦根市高宮町=は、同じく乳がんなどでつらい経験をした女性たちを支援する活動を展開。今年春には、悩みを抱えている女性たちが気軽に集える憩いの場「古民家カフェコミュニティー『榲桲(まるめろ)』」を愛荘町にオープンする。開所を前に古民家の改築費の一部をクラウドファンディングで募っている。
 
「変身企画」も開催
 奥出さんは彦根市西沼波町出身。22歳で結婚し、不妊治療や異常妊娠による堕胎を経て、26歳の時に長女を出産。子育てをしてきたが、長女の中学校入学前に離婚し、41歳の時に乳がんを発症。右乳房を切除する手術を受けた。抗がん剤治療で髪の毛が抜けた際にはウィッグ(かつら)も使用した。4年前の両親の入院を機に、それまで勤めていた会社を退職。現在は母親(83)の介護をしながらパート勤務している。
 昨年5月1日には女性の心と体の健康を支援する団体「With Mamma」を設立。女性たちにプロのメイクを受けてもらい、日常とは異なる姿になって写真撮影にのぞむイベント「オトナ女子変身企画」を7月10日と1121日に市内で開催した。
 
「悩む女性多い」
講座の運営者募集
 さまざまなつらい経験をしてきた奥出さんは「私と同じように、不安や苦しい思いを抱いていても、弱音をはけず、泣きたくても泣けない女性が多くいるはず。私が生かされている意味はここにあるのでは」との思いから、気軽に来られる居場所作りを計画。明治時代初めに建築された愛荘町斧磨(よきとぎ)の古民家を拠点に、カフェや女性がチャレンジできる場として活用する。
 平日に奥出さんが体に優しい料理を提供する店を開き、土日祝日にほかの女性たちがカフェを営業。ヨガやハンドマッサージなど講座も開講する。奥出さんは料理や講座を実施できる女性を募集している。
 奥出さんは「女性たちが予約なしで、ぷらっと立ち寄れる第2の家のような温もりのある場所にしたい。相談やくつろぐスペースのほか、女性の皆さんのこれまでの経験を生かせる場所にもなれば」と話している。
 
ネットで支援募る
 クラウドファンディングはキャンプファイヤーで1月末まで。目標金額50万円。リターン品はオリジナルのしおりやポストカード、トートバッグ、内装作業の参加ワンデイパスポート、まるめろでの宿泊・講座・夜の体験ができるペア券など。
 2月から改修工事に入り、5月初旬オープン予定。問い合わせは奥出さん☎090(1890)2874。

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