2012年3月30日金曜日

「原発、日本は世界一危険」「地球温暖化はうそ」武田邦彦教授 彦根で講演

 環境分野の専門家でテレビや書籍で知られる武田邦彦・中部大教授の講演会が25日、滋賀県立大学(彦根市八坂町)で開かれ、脱原発や地球温暖化のうそを唱えた=写真
 武田教授は「『原発を知ろう』子どもたちの未来のために」と題して講演。原発大国・フランスと日本の原発を比較し、「フランスには地震や津波がなく、原発がセーヌ川の上流にあり、電源も地下にある」「(津波で浸水した)福島原発の電源も地下にあったが、これはフランスの設計をそのまま持ってきたためだ」と指摘。「日本の原発は世界で一番危険な場所に建っている。これまでどれほどの日本人がまじめに原発の事を考えたか」と疑問を投げかけた。
 また、福島の原発事故で放出された放射性物質(セシウム)の量が、広島に落とされた原爆時の186倍だと説明した上で「被ばく地で放射性物質の量が10分の1になるには100年かかる」「もし原発が14基ある福井県で1基でも事故があれば、彦根市も100年は住めなくなる」と論じた。
 エネルギー資源については、「石油がもうすぐ無くなるというのはうそ。石油会社が掘らないだけで、いくらでもある。あと1万年はもつ」と解説。また温暖化の原因とされる海水温の上昇については「二酸化炭素で海水温は高くならない。今、暑いのは太陽活動が活発だからだ」との持論を展開し、「地球温暖化だと騙されているのは日本人だけ。鳩山元首相が国連で二酸化炭素排出削減を呼びかけて拍手されていたが、あれは嘲笑の拍手だ」と話し、笑いを誘っていた。
 最後に、有色人種の中で日本だけが独立を保っていることにふれ「国際社会は食うか食われるかの世界。地球温暖化防止、リサイクル推進、節電など、ぜんぜんダメで子どものためにならない」「このままの生活が50年続ければ、日本は中国の属国になる」と警告した。
 講演会は彦根シャトーワイズメンズクラブの30周年記念事業として開催され、市民約500人が来場した。

2012年3月29日木曜日

滋賀県立大学・成安造形大学の学生デザインの仏具公開、IFFTに展示へ

 新型仏壇に合う仏具を県内の学生たちがデザインし、彦根仏壇や黒壁(長浜)ガラスの職人が作った試作品が、22日にマスコミ向けに公開された。
 彦根仏壇事業協同組合青年部の職人ら6人で組織の団体・柒،+(ななぷらす)が昨年9月に、仏壇職人の技を生かした子育て世代向けのインテリア商品を試作。その商品に合った仏具を開発しようと、県の伝統産業弟子入り体験推進事業を活用し、滋賀県立大学と成安造形大学に協力を依頼した。
 参加した学生は県大5人、成安造形大4人。先月13日から市内の仏壇店や黒壁のガラス店を見学し、20点のデザインを考案。そのうちの4点の試作品を仏壇職人とガラス職人が作った。
 公開された作品は、両手形の木彫で合わせると合掌しているようになる「かどまる」、壁掛けと置物の二パターンの使い方ができる仏壇「SOU」、ガラスと木を組み合わせた位はい「kasanei」、家型の仏壇置き「仏さまのお住まい」。
 SOUをデザインした県立大4年の南知宏さん(24)は「モダンな仏壇をイメージした。思っていた以上にいい物になると思う」と話していた。
 今後は残りの16点のデザインを含めて試作品を作り、10月に東京都内で開催される東京国際家具見本市(IFFT)に出品する予定。

2012年3月27日火曜日

彦根市の観光 昨年の調査結果推計 観光客・宿泊客増も周遊性は課題のまま

 彦根市は19日、昨年の市の観光に関する経済効果の測定調査結果を発表。観光客数は大幅に増えたものの、ひこにゃん人気に陰りが見え始めたことや以前から課題となっている観光客の周遊に変化がないことも報告された(数値はいずれも推計)。
 調査は依頼元の滋賀大学地域連携センターが、彦根城築城400年祭が開催された平成19年から毎年実施。平日、休日、イベント日の3日間、彦根城内やいろは松駐車場、四番町スクエアなど5カ所で行ったアンケートと、駅前観光案内所・花しょうぶ通り・佐和山ふもとの駐車場に設置した留め置き調査の結果から推計している。
 昨年は観光客数が前年比8万人増の220万人と、400年祭の翌年以降最多となり、うち宿泊客が25万人で、その比率も32%と前年から5ポイント上昇し、連泊も1%から9%にアップした。宿泊客のうち彦根市内へ泊まったのは41・6%。交通費や飲食費、宿泊費など観光客の消費総額は前年より12億円増の132億円で、雇用効果など経済波及効果総額は同23億円増の251億円だった。
 訪問地別では、彦根城が前年比13%増の83万人で、1月と3月を除いて前年を超え、10月までは平成19年とほぼ同水準だった。彦根城以外では例年同様、夢京橋キャッスルロード、四番町スクエアに変化はなく、立ち寄り地点も宿泊客が2・28、日帰り客が2・09―と差はない。
 観光客の周遊性に変化がない中で、観光客数や宿泊数が増加した原因について同センターは、長浜で大河ドラマの関連イベントが開催されていたことと、京都で法然上人800回忌と親鸞聖人750回忌の法要が営まれたことをあげた。
 ほかの特徴としては、▽大型車の駐車が前年より約1100台増の6244台になった▽31人以上の団体客の割合が上昇したが、主には家族あるいは友人・知人の二人連れが多い▽10代~20代が少なく、60代以上が多い構成で高齢化が進んだ―ことも指摘した。
 同センターは総括として、ひこにゃんグッズの土産購入費に占める割合が前年から微減(23%→21%)していることやひこにゃんへの年賀状数の減少から「影響力が徐々に弱まっており、ひこにゃんに偏重しない観光戦略が必要」と助言。また、商店街によって観光への温度差があることが観光客の滞在時間や消費額が伸びない一因になっているため「周遊させるために商店街との一層の連携が欠かせない」としている。

2012年3月26日月曜日

歴史的建造物生かしたまちづくり 今井町町並み保存会ら町民招きシンポジウム

 歴史的建造物を生かしたまちづくりを学ぶシンポジウムが20日、彦根市の四番町ダイニングで開かれ、奈良県橿原市今井町の住民らがアドバイスした。
 今井町には、江戸時代初期から後期までの町家など504軒の建物が残る重要伝統的建造物群保存地区がある。シンポジウムでは、同町町並み保存会の若林稔会長が、時代衣装で町内を巡る茶行列などの「今井町並み散歩」や「フリーマーケット六斎市」などのイベントを紹介したうえで「(行政に資金を)『くれくれ坊主』にはならぬよう、まちは自分たちでつくるという信念でまちづくりをしており、人づくりに徹している」と、まちづくりのヒントを伝授。
 行政との連携については「今井町でも、住民と行政でまちづくりへの『本気度』に差があったが、住民が『本気』で接すれば、行政の意識にも変化が出てきて、住民の本気度に近づいてくる」と助言。
 「今井町は観光という視点よりも、歴史的建造物の保存を第一義に置いており、その上で『食えるまち』にしていこうと思考している」「住民意識は長いスパンで見ていき、その結果、(歴史的建造物を)残そうという意識を感じてもらえる形になってきた」と述べた。
 一方で、NPO法人今井まちなみ再生ネットワークの上田卓也理事長は、同町の建物のうち1割にあたる80~100軒が空き家となり、荒廃が進んでいることを報告。これらの再活用のため、年に4回、町並みを見学ツアーを企画するなどし、空き家が宿泊施設やフレンチレストランに再利用された実績を紹介。所有者と借り手、行政、地域のまちづくり組織とのコミュニティづくりの重要性を訴えた。
 この日のシンポジウムはNPO法人彦根景観フォーラムや彦根辻番所の会が、芹橋地区のまちづくりのヒントを得ようと開催した。

2012年3月25日日曜日

びわ湖きものの女王選出大会 岡村有里子さんと宇野ひと美さんに

「びわ湖きものの女王選出大会」が20日、ビバシティ彦根であり、彦根市西今町の岡村有里子さん(29)と草津市の宇野ひと美さん(31)が選ばれた。
 県呉服小売商連合会が主催し県内の19歳から61歳までの女性16人が出場し、特設ステージで一人ずつ1分間の自己紹介。審査の結果、選ばれた女王2人には賞金や旅行券などが贈られた。
 岡村さんは「選ばれたことにびっくりしている。とてもうれしい」、宇野さんは「より多くの人に着物を好きになっていただき、どんどん着て欲しい」と話していた。

2012年3月23日金曜日

アイセック滋賀大学委員会 インターンシップの全国コンテストで最優秀

 国際社会で活躍する人材の育成を目指している世界最大の学生組織・アイセック(AIESEC)に所属するアイセック滋賀大学委員会(本部・彦根市馬場1)が、今年度の海外インターンシップで最も貢献した国内の取り組みを決めるコンテスト「グローバル・インターンシップ・オブ・ザ・イヤー」で最優秀賞を受賞した。
 アイセックは日本を含め110の国・地域の大学2100校以上で委員会を組織。国内ではNPO法人アイセック・ジャパンに24の委員会・約1600人の学生が加盟し、海外の学生を受け入れる国内の企業・団体との仲介(受け入れ部門)と、日本の学生の海外企業・団体への派遣(送り出し部門)のサポートをしている。
 同コンテストはアイセック・ジャパンが毎年1回開催し、所属する国内の委員会のインターンシップ事業担当者が1年間の実績を発表する。滋賀大学委員会は受け入れ部門で応募し、ポーランドから男子学生を受け入れたポンプ製造業・アクアシステム(彦根市須越町)の事例を紹介した。
 2月25日に大阪中央公会堂(大阪市)で開かれた西日本大会では参加した25団体の中で優勝。今月10日に政策研究大学院大学(東京都港区)であった全国大会でも一次、二次と勝ち、3団体が挑んだ決勝も制した。
 発表はプレゼンテーション形式で行われ、滋賀大学委員会は「未来につながらインターンシップ」をテーマにPRした。当日発表した代表の古林成一郎さん(23)=3年生=は「企業、インターンシップ生、アイセックとで作ったものが実を結び本当にうれしい。これに満足せず、今後もがんばっていきたい」と喜びの声をあげていた。

明治期の芝居小屋・長栄座で邦楽や邦舞、彦根の女性ら東北のわらべ唄披露へ

 明治時代に長浜(現・長浜市元浜町)にあった芝居小屋「長栄(ちょうえい)座」が再現される県立文化産業交流会館(米原市)で、27・28日に邦楽や邦舞、上方落語などの公演がある。27日には、彦根市などの女性たちによる合唱団と箏(こと)奏者の「東北のわらべ唄」も披露される予定で、先週17日には合同練習が同会館で行われた。
 同会館のイベントホール内には、舞台や幕、観客席など明治期の長栄座が再現。昨年8月6日にこけら落としされ、邦楽や邦舞などが上演された。
 今回は平成23年度の2回目となる「陽春公演」。27日は三味線と語りによる創作邦楽「行く河の流れ」、「東北のわらべ唄」、邦舞「雛の宵」、人間国宝・常磐津一巴(いちは)太夫らによる素浄瑠璃など。28日は新作狂言「鮒ずしの憂うつ」、上方落語「寝床」、邦舞「屋敷娘」、現代邦楽「三曲第二番」など。各日午後6時半開演。
 東北のわらべ唄には、プロの箏奏者3人と、昨年9月に開設された邦楽・邦舞の養成所に通う研究生10人、彦根の7人を含む女性30人による合唱団が登場。プロの指揮者のもと、4つのテーマごとに子守唄や遊びのわらべうたを披露する。
 入場料は大人4000円、18歳以下2000円、ます席(4人)1万3000円。未就学児不可。チケットは県立文化産業交流会館☎0749(52)5111かホームページ、ローソンチケットから。
伝統芸能発表・工芸品展も
 「長栄座」での陽春公演に合わせて、25日には県内の伝統芸能の発表や伝統工芸の展示などがある「近淡海の祭り」が行われる。出演は、米原曳山まつりシャギ保存会、湖北八日市太鼓踊りなど5団体。1部が午後1時~、2部が午後3時半~。整理券は文化産業交流会館、文化プラザで。
 会場ではタイや韓国、中国など多文化民族料理の提供、海外の伝統芸能のステージ発表(正午~)のほか、25日から27日まではロビーで彦根仏壇、湖東麻織物、木彫りなどの展示も。

2012年3月22日木曜日

松本崇さんのコンピュータグラフィックの遺作 母・トシ子さん寄贈

 難病の筋ジストロフィーで25歳で亡くなった松本崇(たかし)さんが作ったコンピューターグラフィック作品を、母親のトシ子さん(67)=西今町=が市教委に寄贈した。15日に崇さんの母校・中央中(西今町)で贈呈式があった。
 崇さんは3歳の時に、遺伝子の異常で筋肉が萎縮していく筋ジストロフィーを発症。10歳の時から車いす生活となり、入退院を繰り返した。甲良養護学校でパソコンに出会い、高等部1年からコンピューターアートを作り始め、以降、オリベッティ国際賞など国内外で数々の賞を受賞した。平成19年1月に亡くなった。
 贈呈式では、トシ子さんから前川恒廣教育長に目録が贈られた。教育長は「崇さんと共に歩まれてきたお母さんの思いを大切にしながら、展示、活用していきたい」と感謝の言葉。
 トシ子さんは崇さんの一生や思い出を振り返りながら「皆さんも自分の可能性を信じ、大切にして大きく羽ばたいてほしい」と話した。
 生徒代表の山田紗穂さん(14)は「普段、私たちは周囲に支えられていることを気づかないけど、回りへの感謝の心を忘れず、自分たちの可能性を広げたい」と述べた。
 式後、作品を見学していた生徒たちにトシ子さんは「空間を表現した作品が多いけど、これは自由に飛び出したいという崇の思いが伝わっているのでは」と解説していた。
 寄贈された崇さんの遺作は46点。市教委は26日~ビバシティ、4月8日~市役所1階で展示した後、4月23日以降、市内の幼小中学校や公民館などに1作品ずつ掲示される。

2012年3月18日日曜日

震災がれき受け入れ表明を

 東日本大震災で発生したがれきの受け入れを、国がようやく全国の自治体に求め始めた。遅きに失した感は否めぬが、その姿勢は評価できる。
 岩手、宮城、福島の被災3県のがれきの総推計量は約2252万8000㌧で、そのうち処理を終えたのは全体の6・4%の約143万1000㌧に過ぎない。政府は13日に閣僚会議を開き、全国の自治体に、原発被害のあった福島を除く2県のがれきの受け入れを求める広域処理を呼びかけることにした。
 がれきの受け入れは、東京、青森、山形の3都県がすでに始めているが、全国的にはまだまだ少ない。その背景には、「放射能汚染の心配がある」として反対する運動が一部にあり、そういった「住民」への配慮から及び腰になっているためだ。
 しかし12日の国会で、愛荘町出身の有村治子参院議員(自民)は「反対運動がクローズアップされているが、実は国民の多くが受け入れようとしている」「嫌がらせや脅迫、リコールに毅然として闘うのが政治の役割そのものではないか」と、至極当然の意見を述べた。
 実際、朝日新聞の世論調査によると「放射線量が国の基準を下回るがれきをお住まいの地域で処理するとしたら」の問いに対し、賛成が64%、反対が24%と、「住民」の多くが受け入れに理解を示している。
 放射能汚染の影響から受け入れに抵抗を示すのも理解できるが、大阪市特別顧問の中田宏氏が指摘するように、はたして「エゴ」だけで良いのか、ということである。
 私たちは、被災地の方々に対する言葉として、「絆」や「つながり」などを頻繁に使うが、その精神面や助け合いの姿は諸外国でも高く評価されている。同じ日本人の同志が困っている時には助け、分かち合おうという思いが芽生えるのは、いかにも日本人らしいではないか。
 もちろん国は、がれきの区分・運搬方法や、自治体ごとで異なる処理方法への支援、処理前後の放射線量の測定と住民への説明を忘れてはならぬ。
 いずれにせよ、受け入れるか否かは首長らのリーダーシップ次第である。都道府県や政令指定都市だけに限らず、現に人口10万人規模の静岡県島田市は15日に受け入れを表明し、北九州市議会では同市に受け入れを求める決議案を可決した。彦根市や同市議会をはじめ、県内の自治体にも期待したい。【山田貴之】

2012年3月17日土曜日

みんなの党・世一良幸氏「民主党は官僚べったり」、渡辺喜美代表「維新の会と全300選挙区擁立」

 みんなの党の渡辺喜美代表が14日、長浜市内などで記者会見を行い、次の衆院選で彦根市や長浜市など滋賀2区に、元環境庁技官の世一(よいち)良幸氏(52)を擁立すると正式に発表した。世一氏も会見に同行し出馬への決意を述べた。
 会見で世一氏は環境分野に関心をもったきっかけについて、高度経済成長期の小学生時代に、芝生が駐車場となり、農薬がヘリコプターからまかれている様子などを目にしたことが最初だったとし「環境庁ではやりがいのある仕事をやらせていただいた」と話した。
 一方で、庁内の仕事が色んな省庁にまたがっていたため「霞ヶ関の限界を感じた」と、平成22年3月末で退職した経緯を説明。政権交代時は「民主党に期待していた」としながらも、同党の政権が官僚の天下りを容認し、(縦割り行政を無くすための)国家戦略局をやめたことをあげ「官僚べったりの政権になり、民主党に任せては未来は開けないと感じた」と解説。官僚機構の改革を訴えるみんなの党の公募に応じたことを明らかにした。
 実現したい主な政策としては、▽省益優先の霞ヶ関改革▽歳入庁の設置など社会保障制度の抜本改革▽就職、結婚、出産など若者が希望をもてる社会の実現―をあげた。
 大阪維新の会と代表の橋下徹・大阪市長に対しては、「橋下さんは言葉が明瞭で好感がもてる政治家で期待している。ブレーン(側近)や政策もみんなの党と共通している」と述べた。
渡辺代表「2区以外も模索」
 渡辺代表は、滋賀県内の2区以外でも「擁立を模索する」と話した上で、「みんなの党と大阪維新の会で300選挙区すべてに候補者を立てたい」と意気込みを語った。

近江高の選手紹介 彦犬からは豊郷の広瀬亮太投手、ゑびすくん銀座芝居小屋で応援も

 第84回選抜高校野球選手権大会へ出場する近江高野球部の選手18人のうち、彦犬地区からは3年生の広瀬亮太投手(17)=豊郷町雨降野=が入っている。
 広瀬投手は1年生の時から期待の右腕だったが、右脇腹を痛めて一時期は球速も落ちた。しかし現在は完治しており、「球速も戻った」と話している。
 球種は130㌔台のストレート、スライダー、フォーク、カーブで、ストレートとスライダーのコンビネーションが持ち味。この冬場は特に下半身を鍛え、太ももが太くなったという。広瀬投手は「この冬に成長した姿を甲子園でみせたい」と意気込みを語った。
 今年の近江高野球部は、多賀章仁監督が「一体感があるチーム」と評する通り、走攻守のバランスがとれている。広瀬投手以外の主な選手の特徴を分析した(敬称略)。
 村田帝士、広瀬、山田将太(いずれも3年)の3投手はいずれも右の本格派で、実力は拮抗。主戦の村田は先発完投型で、気持ちで投げるタイプ。山田は最近、急成長。140㌔超のストレートが魅力。これに最近の練習試合では遊撃手の多賀真吾(2年)が好投を見せており、豊富な投手陣がそろう。
 捕手の津坂純(2年)は野球を良く知っており、巧みなリード。小柄ながら度胸がある。
 一塁手の鯰江純樹(3年)は秋以降伸びた注目株。体も一回り大きくなり、パンチ力もついた。
 キャプテンで二塁手の福井真吾(3年)はチームリーダーとして、けん引。選手からの信望も厚い。
 三塁手の藤原隆蒔(3年)は長打力があり、打球の速さもチーム1で、ここ一番に強い。
 遊撃手の多賀は器用な選手。打撃、守備とも巧みにこなし、将来性が有望。
 左翼手の橋本大樹(3年)は小粒ながらパンチ力があり、近畿大会ではレフト中段に入るホームランを放った。
 中堅手の久米将司(3年)は足が速く、守備範囲も広い。打撃はランナーに出すと、うるさい存在。
 右翼手の山口健太(3年)は器用な選手。体も大きく成長した。
銀座街で応援しよう
「芝居小屋」に大画面
 近江高野球部の試合を大画面で見ながら一緒に応援しよう―。彦根銀座街商業協同組合は、試合日に同商店街のコミュニティ広場「ゑびすくん銀座芝居小屋」を開放し、大型プロジェクターで試合の模様を放映する。
 初戦は大会3日目の23日の第3試合で群馬県の高崎高校。以降、試合がある日に開放する。カフェバーも設け、アルコール(300円)やソフトドリンク(200円)、菓子・つまみなども提供。いずれも銀座街で使える100円クーポン券付き。問い合わせは木・日曜以外の午前10時~午後3時に同組合☎(22)0466。
応援バスツアー
 近江鉄道旅行センターは、23日に予定されている近江高の初戦(対高崎校)の応援バスツアーを企画した。JR彦根駅東口などから乗車し甲子園へ。応援グッズ、弁当、茶付きで3歳以上5500円。次戦以降も実施。申し込みは同センター☎(22)8103。

2012年3月15日木曜日

センバツ出場の近江高 激励会 ひこにゃんも

 センバツへ出場する近江高の野球部員を招いた激励会が12日、彦根市役所で行われ、福井真吾主将(17)を先頭に部員18人が正面玄関から入場すると、来賓や市職員らが拍手で出迎えた。
 激励会では多賀章仁監督(52)が「今年のチームカラーは一体感。勝利はもちろん、記憶に残るような感動的なゲームを甲子園でできればと思っている」とあいさつ。
 獅山市長は「ライトブルー(ユニフォームの色)旋風を起こして」と激励。ひこにゃんから彦根市の水がプレゼントされた。最後に福井主将が「選手全員の心を一つにしてまずは初戦を突破したい。市民の皆さんの期待にこたえられるよう精一杯戦いたい」と決意を述べた。

2012年3月14日水曜日

被災地へ5千人が祈る、滋賀県内避難者の会・井上宗純代表講演も

 「3・11つながろう東北へ ひこね」が11日に、県護国神社(彦根市尾末町)一帯で開かれ、約5000人(実行委発表)が被災地へ「思い」を届けた。
 追悼コンサートや火鑚り神事、ひこねラーメングランプリなどがあり、午後2時46分には1分間の黙とうも行われた。
 境内やいろは松駐車場、彦根観光協会前の空堀には約2万個のキャンドルが並べられ、点灯式にはひこにゃんなどのゆるキャラも登場。夕方に降った雨でほとんどに火が着かなかったため拝殿前のみの点灯だったが、キャンドルを前に手を合わせて犠牲者をいたむ来場者の姿もみられた。
 森脇大介さん(25)=草津=と大月優子さん(27)=高島=は「みんなが早く笑顔になれればいいなと思う」と話していた。
 青山裕史・実行委員長は「皆さまと東北へ『思い』を届けることができたのでは」と語っていた。
井上さん「先祖は彦根藩士」
 彦根市民会館では、滋賀県内避難者の会代表・井上宗純さん(59)の講演会も開かれた。
 井上さんは、地震発生時には福島市内で経営していた学習塾があったビル内にいて、外に出るとビルが平行四辺形になり、隣のビルとぶつかるほどの揺れだったと解説。1週間ほど停電が続き、テレビもつかなかったため、沿岸部の被害状況が把握できなかったことを紹介し「渦中にいる人間は一番、情報がわからない」と述べ、震災時の情報収集や非常用品の用意を求めた。
 講演の中では、母方の先祖が彦根藩士だったことを明かし「先祖が明治3年に北海道の日高地方に移住していたことを子どものころに聞かされた」「いつか(ゆかりのある滋賀を含めた)関西へ移ろうと思っていた。滋賀の人たちはボランティア精神があふれ、温かい」と話していた。
 井上さんは福島から昨年4月末に大津市に移住し、12月に県の支援を受けながら避難者と一緒に同会を設立。滋賀へは、把握できているだけで約390人が避難しているという。問い合わせは井上さんメール(studycp@willcom.com)。

みんなの党 元環境庁技官・世一良幸氏 滋賀2区で擁立へ、渡辺喜美代表湖国入り

 次の衆院選で彦根市や長浜市など滋賀2区に、みんなの党が元環境庁職員の世一(よいち)良幸氏(52)=長浜市=を擁立することがわかった。14日に渡辺喜美代表が県庁などで記者会見を予定しており、正式に発表する。
 世一氏は長浜出身。虎姫高、京大文学部卒業後、環境庁(現・環境省)入庁。パリ第七大学で環境学修士号取得。酸性雨研究センター副所長、防衛省環境対策室長(米軍基地の環境問題担当)などを経て平成21年3月退職。ライターや講演活動をしている。
 同党滋賀県広域第一支部(池田洋支部長)が候補擁立に動き、「自信を持って送り出せる人材を発掘した」としている。
 滋賀2区では、民主党現職の田島一成氏(49)が準備を進めているほか、自民党から元衆院議員の上野賢一郎氏(46)が出馬を表明している。

2012年3月13日火曜日

世継・井伊直弼展 兄・直亮との確執や生前画像、彦根城博物館で

 彦根城博物館は9日から、彦根藩十三代・井伊直弼が江戸入りしてから藩主に就任するまでを追ったテーマ展「直弼発見! 彦根藩世継・井伊直弼」を開いている。兄で十二代・直亮と確執があったことがわかる書状などを紹介している。
 直弼は十一代・直中の14男として生まれ、17歳からは埋木舎で学問や茶の湯、居合いなどしながら過ごしていた。しかし世継予定だった兄・直元の死去により、直亮から世継に指名され、32歳の時の弘化3年(1846)2月に江戸へ移住した。
 テーマ展では、藩主に就任するまでの4年間、兄で養父でもあった直亮との関係に苦慮しながらも、少しずつ世継としての自覚を深める直弼の姿を紹介。信頼する老臣・犬塚へ宛てた弘化3年の手紙では十二代将軍・家慶と初めて謁見し世継として認められたため、「直亮へ恩義を感じ、かごの中で涙を流した」ことが記されている。
 しかし、翌年の彦根藩士・安東七郎への書状=写真=では十一代将軍・家斉の七回忌の装束が決まらず、仮病で欠席することを決めた内容が示され、それ以降の手紙でも「相州警衛拝命は井伊家の恥辱」「直亮は軍事に暗い」と書くなど、直亮への不信感を募らせていることがわかる。一方、直亮から直弼への思いがわかる書状などは見つかっていないという。
 直弼の書状のほか、直亮の画像、直弼の生前画像など計22点を展示。午前8時半~午後4時半、4月10日まで。

2012年3月11日日曜日

3・11に考える—被災地を思うとは何か—

 私たちはこの1年、何度、感傷に浸ったことだろう。忍び泣きを含めると数え切れぬのではなかろうか。
 泥まみれになって死んだ我が子を抱く泣きじゃくる母親の写真、兄弟や親を亡くし祖母と共に暮らす小学生の新聞記事、夫や友人を亡くし仮設住宅で孤独に生きる高齢女性の映像―などを見る度に、私たちは遺族の方々のどうしようもない無念さに共感する。もちろん遺族の方々に比べると、私たちのその無念さはしれており、勝手な情念だともいえる。
 震災後にテレビや広告・ポスターなどで頻繁に見聞した「がんばろう」というあまりにも無責任で、配慮のかけらも感じられない言葉が、最近ようやく消えつつあるのは幸いだと思うのは小生だけではあるまい。
 遺族や被災者の方々へ何をがんばれ、と言うのか―。人間は弱い存在である。悲しくつらい時には悲しむことしかできない。突然に我が子や親・兄弟を亡くした遺族や被災者の方々に、「がんばろう」という言葉は酷であり、残酷でもある。
 3月7日付の朝日新聞に、児童108人のうち74人が死亡・行方不明になった大川小学校(宮城)の6年生で、津波にのみ込まれながらも助かった只野哲也君(12)の記事が載っていた。
 只野君は、津波で母親と妹、祖父を亡くし、現在は父親と祖母とで暮らしている。記事では、父親の「俺に心配かけないようにって思っているみたいだけど、もっと泣いていいんだぞ。ばぁばには心配事を話しているみたいだけど、俺にも言ってほしい」などという息子・只野君へのコメントが載っていた。
 まさにこの只野君の自身を強く見せようとする姿勢こそが、「がんばろう」という無責任な言葉の犠牲になっているといえるのではなかろうか。
 3月11日は只野君の母親の誕生日でもあったという。記事の中で只野君はこうコメントしている。「今年もおっとうたちと、ママの写真の前でいつものように『お祝い』がしたい。これからもずっと、家族の誕生日は大事な日だから」。
 私たちは、東日本大震災を決して忘れてはならないのは言わずもがなだが、遺族や被災者の方々が何を思い、伝えようとしているのか。そして私たちにできる事は何なのか。3月11日、一人一人がもう一度、自省する一日にしたい。【山田貴之】

2012年3月10日土曜日

3・11つながろう東北へ ひこね 滋賀県護国神社でキャンドルナイトなど

 東日本大震災の被災地へ「思い」を届けるイベント「3・11つながろう東北へ ひこね」が、震災から1年のあす11日に滋賀県護国神社(彦根市尾末町)とその周辺をメイン会場に開かれる。
 いろは松駐車場に設けられる特設ステージでは、午前11時~開会式、同11時20分~7団体による追悼コンサート、午後2時35分~「上を向いて歩こう」合唱、同5時~キャンドルナイト点灯式、同6時~彦根伊呂波会による狂言上演―など。
 護国神社では、拝殿で午後4時~古式で火を起こす復興祈願祭・火鑚(ひき)り神事・同7時~東日本大震災物故者追悼慰霊祭、境内でラーメングランプリ(午前11時半~午後2時)・南三陸町(宮城)の物産展、拝殿横で淡湖焼あかり展(午後5時~同8時半)。
 彦根市民会館では、午後3時~滋賀県内避難者の会代表の井上宗純さんによる語りや支援活動をした学生たちの報告会。11日までは日本経済新聞社記者が震災後に撮影した写真の展示も。
 キャンドルナイトでは、約2万個のキャンドルを護国神社境内やいろは松駐車場、彦根観光協会前の空堀、キャッスルホテルに並べる。点灯式にはひこにゃんなどゆるキャラも登場する。点灯は午後8時ごろまで。
近江・西高の書道展
 「復興」をテーマに近江高と彦根西高の書道部員の作品展が、10・11日に、夢京橋キャッスルロードのキャッスルいと~で開かれる。両校の生徒の書約100点を展示。午前10時~午後4時。

2012年3月8日木曜日

滋賀レイクスターズ彦根で3月10・11日公式戦、復興祈念ゲーム

 プロバスケットボールチーム・滋賀レイクスターズの公式戦が10・11日の両日、彦根市民体育センターで開かれる。今回は市内の小中学生を無料で招待する。
 東日本大震災が起こった昨年3月11日にも彦根で公式戦が予定されていたが、急きょ中止となり、義援金や支援物資を会場で募った。今年も震災から1年が経過するということで、両日とも「復興祈念ゲーム」と位置づけ、収益の一部を義援金とするチャリティーチケットの販売や選手参加の募金活動をする。11日には地震が発生した時間に試合を中断し、黙とうを行う。
 試合相手は秋田ノーザンハピネッツ。試合開始は10日が午後6時~、11日が午後2時~。入場料は自由席が1200円~3000円、指定席が2200円~8000円。購入または市内小中学生の無料招待の申し込みは滋賀レイクスターズのホームページからか☎077(527)6419へ。

環境優しい低コストの電気スクーター・スクーテック多賀で試乗開始、EV奈良開発

 環境に優しく、低コストの電気スクーター「スクーテック」の提供を、多賀町の自動車整備業・青竜オートサービスが始めた。試乗も随時、受け付けている。同社によると、電気スクーターの販売は県内で初めてだという。
 スクーテックは充電式の原付バイクで、スクーテックジャパン(東京都渋谷区)とEV奈良(奈良県生駒市)が共同で開発している。西日本を管轄しているEV奈良代表の大辻雅樹さん(40)によると、家庭コンセントで8~9時間充電(約23円分)すれば、30~40㌔走行でき、ガソリン仕様と比較した場合、約5分の1のコストに収まるという。
 また、排気ガスが出ないため自然環境を汚染することなく、騒音も出さないほか、50ccのガソリン仕様並みのパワーで坂道でも問題ないという。大辻さんは「乗れば乗るほど燃料代の差が実感できるため、近距離の利用者の購入も増えてきた。是非、多くの人に乗ってほしい」と話している。
 色はライトブルー、イエロー、ブルーメタリック。価格は17万9600円。試乗などの問い合わせは青竜オート☎0749(48)2061へ。

独身男女の出会いの場 提供、ひこね出会い推進センター、入会無料

 独身の男女に出会いの場を提供するイベントが20日午後1時~ビバシティ彦根で開かれる。
 エフエムひこねコミュニティ放送(立花町)の小幡善彦社長らが同社内に設立した、ひこね出会い推進センターが企画。対象は彦根またはその周辺市町に在住・在勤する20歳~50歳の日本国籍の男女。同センターに登録してもらった後、毎月行われるイベント情報が一人ずつにメールで配信され、イベントに参加してもらうという形式。婚約に至った時点で登録が解除される。
 小幡社長は「このセンターを納得したパートナー探しの機会として活用してほしい」と話している。登録無料。20日はフリートークやボウリングなど。ドリンク・軽食付きで男性5000円、女性4000円。定員30人ずつ。問い合わせはエフエムひこね☎0749(30)3355。

2012年3月7日水曜日

3・11東北へ、彦根昔ばなしを語る会 東北の昔話語る、監督41人の映画・明日上映も

 東日本大震災の被災地へ思いを届けるイベント「3・11つながろう東北へ ひこね」の主会場になる県護国神社(尾末町)内のカフェ・朴で4日、11日を前にしたプレイベントとして、ほたてあかりと語りの会などが行われた。
 語りの会は、彦根昔ばなしを語る会と田の浦ほたてあかりプロジェクトの共催。ほたてあかりのキャンドルがともる中で、同会のメンバー4人が東北の昔話を披露。岩手のたにし長者、馬方とやまんば、なら梨とり、秋田のうばすてを一人ずつが語った。合間には東北のジャンケンも行われ、観客約30人が体験して楽しんでいた=写真
 この日はほかにも、県立大生による「田の浦ほたてあかりができるまで」の報告や、市民団体・プレイバック劇団Withによる「出発」をテーマにした演劇もあった。
スミス記念堂で上映会
 彦根を映画で盛り上げる会は10日午後2時~スミス記念堂(本町)で、東日本大震災をテーマに41人の映画監督による短編作をまとめた映画「明日」の上映会を開く。
 仙台市で毎年ある仙台短篇映画祭の実行委員会が昨年、開催が危ぶまれていた中で映画祭を企画。その思いにこたえた41人が3分11秒で作った各作品を一つにまとめた。入場料1000円。40人限定。収益金は映画祭の実行委に送る。当日、来場する監督もいる予定。問い合わせは同会事務局☎(24)8781。

2012年3月6日火曜日

彦根城世界遺産へ イコモス提出に向け英訳とプロ撮影写真掲載の「報告書」作成へ

 彦根城の世界遺産登録を目指し、彦根市は世界遺産登録の審査・モニタリング活動をしている国際的な非政府組織(NGO)・ICOMOS(イコモス)などに提出する「彦根城総合報告書」を作成する。
 彦根城の歴史や建物などについて、イコモスなどに所属する外国人の委員により深く理解してもらうために作成。
 「報告書」では、市教委文化財課や彦根城博物館などの専門家がまとめた学術的な観点からの文章を英訳するほか、プロのカメラマンが撮影した、国宝や重要文化財の天守、櫓などの建物内外の写真を掲載する。新年度予算に、英訳と写真撮影のための委託経費約160万円(うち英訳35万円)を盛り込んでいる。
 「報告書」では、特別史跡・彦根城跡(中堀より内側と埋木舎)と大名庭園、井伊家墓所のいわゆる「コアゾーン」のほか、芹橋や花しょうぶ通りなど旧城下町の「バッファゾーン」も紹介する予定。
 市教委文化財部の谷口徹部長は「国際舞台に立つにはイコモスの外国の委員に理解してもらうことやプロの(カメラマンの)技が必要になる」と話している。ページ数や大きさ、完成時期は未定。

2012年3月3日土曜日

「3・11つながろう東北へ ひこね」実行委員会会議終了

 「3・11つながろう東北へ ひこね」実行委員会は先月28日、最終となる4回目の会議を開き、当日のイベント内容の確認とポスター・チラシの配布調整を行った。会議終了後には参加した委員約50人で記念撮影も行い、イベントの成功を誓った。
 ポスターは約500部作成し、彦犬地区の小中学校や民間・公共施設などに配布した。
 11日までのプレイベントとしては、4日に彦根市尾末町のカフェ朴で午後2時~ほたてあかりと語りの会、午後5時半~プレイバック劇団With公演・テーマは「出発」(1000円)がある。
 なお同実行委ではホームページやフェイスブックも立ち上げている。

滋賀県立大生企画・ほたてあかりと切符セット販売、近江鉄道

 宮城県南三陸町の田の浦地区の女性たちが作っている「ほたてあかり」と近江鉄道の切符がセットになった復興祈願開運切符の発売が29日から始まった。同日、彦根駅で開かれた記念セレモニーには、ほたてあかりを企画した滋賀県立大生も参加した。
 ほたてあかりは、宮城県南三陸町の田の浦地区で支援活動をしている県大生のグループ・田の浦ファンクラブ滋賀サポートチームの提案で、地元の女性団体・田の浦美人クラブがホタテの貝殻を使って作っているキャンドル。
 近江鉄道は、被災地の復興の助けになろうと、「開運」切符とキャンドルのセットを用意。切符のデザインは県大生、印刷は南三陸町の業者が担当し、三つ折りの表紙には「貝運」と書かれている。
 セレモニーに出席したのは、田の浦地区で支援活動をしている・田の浦ファンクラブ滋賀サポートチームの芦井絵利子さん(23)=環境科学研究科1年=と、小島なぎささん(21)=人間文化学部2年。
 セレモニーには、ひこね芹川駅の名誉駅長・いしだみつにゃんも参加し、県大生2人と中村社長、みつにゃんが開運切符の紹介パネルの除幕をした。芦井さんは「買っていただいた方や被災地の方など、多くの人に幸運が訪れることを祈っています」と話していた。
 彦根・米原間(290円)と彦根・八日市間(690円)の切符付きで1セット980円。彦根・近江八幡各駅で300セット販売。

車窓に被災地へ激励メッセージ 近江鉄道・ほほえみ号、収益寄付

 東日本大震災の被災地に向けた激励メッセージが車窓に貼られた「ほほえみ号」を運行している近江鉄道は、企業や個人らかの出資費用の一部(15万円)を義援金として被災地へ寄付。29日に彦根駅で開かれた伝達式では、同社の中村隆司社長が日本赤十字社県支部事務局長の村井達(すすむ)さん(65)に目録を手渡した。
 同社は昨年8月11日から、企業や団体、個人に近江鉄道の車窓に貼る両面型のステッカー(縦10㌢×横30㌢)を1枚3150円で募り、ほほえみ号として運行。2月29日までに138枚分の出資があり、ステッカー代などを除いた金額を寄付した。
 なお、ほほえみ号の運行は3月末まで。

2012年3月1日木曜日

長曽根口を復元へ 道路跡 旧城下町で初めて確認

 発掘調査中の彦根城内と長曽根口御門跡の現地説明会が25日開かれ、あいにくの雨降りだったが、52人が参加した。長曽根口では、彦根の旧城下町で初の発見となる道路の遺構も報告された。
 市教委文化財課は今年度、特別史跡内の鐘の丸、天秤櫓、滋賀大学正門前の3カ所と、長曽根口で発掘調査をしてきた。
 そのうち長曽根口は、外堀に面した出入口の一つで、城下町の南西端に位置する(ほかは切通、油懸、高宮、池州、中薮、松原)。明治期の解体後、門は近くの教禅寺の山門として利用されたが、昭和9年に解体され、同寺本堂に保管。現在では文化財課が管理している。
 発掘調査は、江戸時代の絵図「御城下惣絵図」を参考に行われ、幅約5㍍の道路の西側の端が発見。この道が見つかったことで、門や最大幅約12㍍(長曽根口付近)の外堀、幅約18㍍の土塁の位置が把握できた。説明会では道路、土塁、外堀、石橋のほか、道路に沿って整備された石垣跡とみられる石列も紹介された。
 文化財課では3月も発掘調査をし、来年度には門や周辺の復元に向け設計し、平成25年度以降に復元へ着手する予定。

振り込め詐欺防止で彦根の2郵便局に彦根署が感謝状

 振り込め詐欺を防止した彦根市内の郵便局への感謝状の贈呈式が27日、彦根署で開かれ、平田郵便局の中嶋康一局長(40)と本庄郵便局の奥村昭博局長(52)が出席した。
 贈呈式では、山本芳則署長から一人ずつに感謝状が手渡された。両局長は「市民の皆さんの財産を守ることができて、ほっとしている」と話していた。
 同署によると、今月16日に市内の高齢女性2人の自宅に、息子と名乗る男から「200万円必要。振り込んで」などという内容の電話があり、女性たちが各郵便局で振り込もうとしたところ、不審に思った局長や職員が振り込め詐欺防止のためのアンケートに答えてもらった結果、振り込め詐欺の疑いがあると判断。女性に息子の携帯電話に連絡をさせたところ、騙されていることがわかったという。