2015年12月8日火曜日

寺村邦子さん著書 ギネス挑戦の「奮闘記」

 ギネス記録の挑戦イベントの主宰者として知られる彦根市尾末町の寺村邦子さん(60)が、これまでのイベントを振り返った著書「この指、とまって~!!ギネスのくんちゃん奮闘記」を発刊した。
 寺村さんは平成19年3月23日から31日まで鳥居本駅で行った182時間コンサートを皮切りに、毎年のように市内でギネス記録の挑戦イベントを開催。これまでに市内でギネス記録を9回成功させている。
 本では序章で、寺村さんの祖父で彦根城の桜を植えたことで知られる吉田繁次郎さんについて、第1章では最初のギネス挑戦イベントのきっかけになった音楽会について掲載。
 以降、第6章まではギネス記録を達成したイベントでのエピソードや、東日本大震災発生後に行った181種類の楽器での大合奏、認定団体のギネス社への不満などを記しており、文の中では本紙記者も登場する。
 寺村さんは13回目の挑戦として今年5月29、30日に彦根市立病院で市民持参の物を未来に残すタイムカプセルのイベントをしたものの、失敗に終わった。当時は本紙の取材に「もう、これが最後かな」と話していたが、本では「今まで参加してくださった皆さんからの励ましがいっぱいくるんですよ。(中略)そんなに年をとっても、テンションを上げて張り切る私がいるんでしょうね。ふふ、たのしみだな」と書いており、ギネス記録の挑戦に再び意欲を示している。
 最後のページでは家族の写真やこれまでの年賀状、彦根城の桜の写真も掲載している。本はB6判のカバー付き、181ページ。希望者には「カンパ」で提供し、集まった金は「復興ピアノ」の整備費に寄付する。
 問い合わせは寺村さん☎090(5152)3918。

2015年12月6日日曜日

彦根市議会11月定例会一般質問12月7日〜

 彦根市議会の一般質問が7日から行われ、20人の議員が登壇し、教育長の方針や副市長2人制などについて質す。9日までの予定で、インターネット中継もされる。議員と質問内容は次の通り。
 ▽安藤博議員=教育行政(教育長の方針、ホッケー場整備など)、インバウンド戦略。
 ▽奥野嘉己議員=彦根駅の観光客向け掲示、財政の長期見通し、小中学校の読書活動支援員、学校給食の残量調査。
 ▽北川元気議員=乳がん検診、認知症問題、新教育長の政策、行政の情報発信。
 ▽安澤勝議員=新教育長の方針、外国人の避難誘導、有害鳥獣対策。
 ▽夏川嘉一郎議員=農村の活性化、市民参加型のまちづくり、世界遺産登録。
 ▽小菅雅至議員=IT戦略、野良猫対策。
 ▽上杉正敏議員=福祉施設の充実を、公共下水道事業、地方創生戦略の推進。
 ▽山田多津子議員=マイナンバー制度の危険性、介護保険制度の充実、農業振興地域整備計画。
 ▽長﨑任男議員=河川改修、市南部開発。
 ▽赤井康彦議員=魅力ある図書館に、市制80周年事業、コミュニティスクールの推進。
 ▽谷口典隆議員=国体の取り組み(主会場など整備、副市長の役割)、全国一の福祉モデル都市の課題、彦根ブランドの戦略的発信。
 ▽辻真理子議員=産科再開に向けて、神宮踏切の改良工事、中学校の部活動指導。
 ▽山内善男議員=改正地方教育行政法の運用(教科書採択、歴史問題など)、TPPの撤退、放課後児童クラブの延長と指導員の待遇向上。
 ▽杉原祥浩議員=国体を迎えるに(種目選定など)、公共下水道、彦根市経済活性化対策住宅改修等促進事業。
 ▽八木嘉之議員=彦根市公共施設等総合管理計画の素案について、プレミアム商品券の発売を終えて、防災。
 ▽中野正剛議員=廃棄物処理、車いすに優しい公共施設、交通安全対策。
 ▽獅山向洋議員=市長の選挙公約、稲枝駅周辺の石炭の燃え殻処分、副市長2人制(新聞報道は正しいか、増員時の費用対効果、山根副市長への不信任ではなど)、庁舎耐震の増築、彦根駅東地区の官庁街構想、新体育センター。
 ▽小川喜三郎議員=障害児(者)の対応、神宮踏切の改良、子ども・若者プラン。
 ▽和田一繁議員=観光誘客の戦略(200年祭の検証)、世界遺産登録。
 ▽野村博雄議員=河瀬公園の整備。

2015年12月4日金曜日

西寺雅也教授「これからの地方自治と議会」をテーマに講演

 彦愛犬の市町議らを対象にした研修会が25日、愛荘町の愛知川庁舎で行われ、名古屋学院大学の西寺雅也教授が「これからの地方自治と議会」をテーマに講演=写真。彦愛犬の議長会が主催し、市町議と議会事務局職員の計約80人が聴講した。
 西寺教授は、27歳で岐阜県の多治見市議に当選して以降、市議を5期、平成7年から市長を3期務めた。市長在任中の自治体経営改革は「多治見モデル」と呼ばれている。
 講演の中でこれからの地方自治について西寺教授は、国や県に依存せずに市町単位で政策形成をしていく「自立」と、財政規律を確立して市町政の基本的な原則をつくる「自律」が必要だとした上で「人口減や少子高齢化、財政縮小などの地域課題が深刻化する中で、それらにチャレンジするための(市民)参加の仕組み作りが不可欠だ」と述べた。
 これからの議会の役割については「現在の議会は行政にすり寄る『口利き』を通して利益の配分を求めている」と批判した上で「本来、議会は市民と組んで、行政の長と拮抗する機関のはずだ」と指摘。さまざまな地域課題が深刻化していくため「時代は拡大から縮小へと転換している。行政改革や事業仕分けなど『選択と集中』が不可避であり、政策過程の全般に関して積極的に議会が関与する必要がある」と解説した。
 講演後の質疑応答で、彦根市議の一人からの「議会報告会に来場する市民の数を増やすには」との質問に、西寺教授は「無作為に選んだ市民に呼びかける方が多くの来場につながる。議会主催で『人口減』などテーマごとにタウンミーティングをするのも一つではないか」とアドバイスした。

甲良町は襟を正せ

 甲良町が今夏に販売したプレミアム商品券(以下、商品券)の問題がマスコミを賑わせている。
 事の発端は「町長や町議が商品券を大量に購入した」との情報が町議に寄せられたため。町議会では調査特別委員会を設置し、協議を進めてきたが、その過程で町長と議長の「大量購入」が判明。テレビのワイドショーまでが取り上げる事態に発展している。
 問題となっているのは、購入の際のルールとして定められた「1人2冊まで」を、町長と議長が「1人1回2冊まで」と思ったと主張し、町長が「5冊」、議長が「5、6回に分けて」購入したと表明していることだ。特別委では2人とも「余っていたため、残るといけないと思い買った」と弁明している。
 ルール違反を犯したため、町長や議長が責められるのは当然だが、販売を認めた町職員にも問題がある。甲良町ではこれまでにも談合や水道取水などでマスコミを賑わせてきたが、今回の商品券問題で、まだまだ町全体のネジが緩みっぱなしであるのを露呈させた。町長や町議、町職員は真剣に襟を正す必要がある。
 皮肉にも特別委が行われた25日には彦愛犬の市町議を対象にした研修会が開かれ、西寺教授が地方自治のあるべき姿などを話していた。詳しくは今日付の紙面で紹介しているが、「自律」と「自立」の地方自治に近づけないようでは、甲良町が他市町から置いていかれるのは火を見るよりも明らかである。
 ちなみに彦根市の場合、プレミアム商品券の購入は「1人1回2冊まで」のため、行列がなければ、大量購入も可能だという。    (山田貴之)

2015年12月1日火曜日

子どもに起業から精算まで商売学ばせるジュニアエコノミーカレッジ、ゑびす講で販売

 彦根商工会議所青年部が子どもたちに商売を体験させる「ジュニアエコノミーカレッジ」の最後の講習が22日、ゑびす講が行われていた中央町商店街であり、子どもたちが飲食品などを販売した。
 商売の面白さや厳しさを学んでもらおうと企画し、3回目の今年は市内の小学4年生から6年生までの29人が参加。一人2000円を出資し、4~6人ずつで6つの会社を設立して、商品企画、仕入れ、販売、精算を体験した。9月5、6日に一泊二日でセミナーを受講した後、今月8日の直前セミナーを経て、22日に実際に販売した。
 この日はグループごとにブースを設け、午前9時~タコせんべいやフランクフルト、ジャガバター、アクセサリーなどを販売。午後3時ごろには全ブースの商品がほぼ完売した。
 4人で「スマイルバード」という会社を設立しホットケーキやミサンガなどを販売した「社長」の小笹叶愛さん(11)=城西小6年=は「仕入れの仕方など難しかったけれど、販売は楽しかった。将来、社会に出た時に生かしていければいいと思う」と話していた。