2009年4月7日火曜日

彦根市政展望①最悪財政に厳正なメスを

 平成19年度決算で、地方債残高が約1169億円、実質公債費比率(一般財源のうち借金返済に充てた割合)が県内13市で最悪の20%―など彦根市の財政状況は極めて厳しく、厳正な行財政改革が急務な状況となっている。
 財政状況が厳しい理由については、経済情勢のほかに、下水道事業への投資、市立病院の赤字経営、彦根駅東口前の開発などがあげられる。改善計画として現市政は、▽投資事業の見直しや人件費削減などで平成20年度当初予算額と同21年度を比較した場合の「削減等効果額」を約19億円にする▽同22年度までに職員を67人削減する定員適正化計画を図る▽公債費負担比率を同22年度決算時で適正化基準の18%を下回させる―としている。
 しかし、世界的な経済状況の悪化の波は彦根にも押し寄せており、派遣切りなどによる生活保護の相談件数は今年1月だけで43件と前年の12件から大幅に増えている。今後も国内の景気が回復する見通しは不透明で、市の財政面にも影響が及ぶのは避けられない。
 歳入面の減少に伴い、投資事業の選択と人件費削減など歳出面の見直しが急務で、現市政が進める行財政改革よりも更に厳しい改革の推進が求められている。     (山田貴之)

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