WHO(世界保健機構)は4月30日(日本時間)、豚インフルエンザによる警戒水準を「フェーズ5」に引き上げた。彦根市立病院には同日までに、感染の疑いがある人を診察する「発熱外来」用のテントが屋外に設置された。すでに地下1階には2月5日に、発熱外来用のコンテナも設けられている。
市は今年1月に「新型インフルエンザ対策計画」を策定。その中では、パンデミック(世界的な大流行)時には、市内で死者が最大600人、入院患者が1200人に上るとし、危機レベル別での管理体制の方針を示している。
市は、「フェーズ4」に引き上げられた28日に本部会議を開き、発熱外来用のテントの市立病院への設置、タミフル・リレンザの対策医療薬の備蓄を約400個ずつから倍にすることなどを決めた。
市立病院では、メキシコなどへの渡航者や、渡航者と接触した人など感染の疑いがある人用として、敷地内の医療情報センター横の駐車場にテント式、病院地下の約20平方㍍の敷地にコンテナ式の発熱外来用の場所を設置。
テント式は患者数が多い場合に開設され、コンテナ式は少人数の際や、テント式での初診後に感染が濃厚とされた患者の診察用として利用される。感染者は8階の隔離病棟での入院となるが、隔離病棟の空きは4床分しかなく、患者が増加した場合は、8階全体や閉鎖中の病棟を利用するという。
また市は「フェーズ5」となった30日の会議で、市民啓発の方策などを協議した。ほかに、保育園・幼稚園、小中学校の保護者への注意喚起、市のホームページでの情報提供、マスクなど備蓄品の増強などの対応も行う。
なお、県の発熱相談センター(毎日24時間)は℡077(528)4983、彦犬地区(平日)は℡(22)1770。
0 件のコメント:
コメントを投稿