彦根市内の「七曲り」通りにある井上仏壇店(井上昌一社長)=芹中町=は、店舗隣の旧民家を改装し「七曲り三軒茶屋」と名付けた。今春にもオープンし、七曲りの観光拠点として活用していく。
七曲り通りは、市内の新町、芹中町、大橋町、元岡町、沼波町にかけた全長約1・5㌔の仏壇街。彦根城が整備された後の江戸時代初めに、中山道の高宮宿から彦根城下へ向かうために整備。江戸後期ごろからは、武具製造に携わっていた塗り師、指物師、錺金具師などの職人が集まり始め、現在の「仏壇街」になっている。
県立大学の浜崎一志教授研究室の調査によると、通りには町屋形式の建物が74軒残っているとされ、歴史的、文化財的に価値のある建物が多くある。
しかし、七曲り通りは人通りが少なく、観光客を目にすることもほとんどない。
井上社長らは、観光客が七曲り通りに来てもらえるよう、その拠点作りを企画。空き家だった旧民家を買取り、上田道三が七曲り通りを描いた絵に記した「七曲り三軒茶屋跡」から「七曲り三軒茶屋」と命名した。
「七曲り三軒茶屋」では、セミナーや講習会などサロン的な役割のほか、仏壇の技が体験できるような「技の駅」作りを計画している。井上社長は「観光客や市民の皆さんに七曲り通りを歩いてもらえるための一つの拠点にしていきたい」と意気込んでいる。
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