2010年3月19日金曜日

佐和山城下に鍛冶職人? 内堀跡なども発見

 滋賀県文化財保護協会は、発掘調査中の佐和山城遺跡で、内堀の一部などの遺構が発見されたと発表。20日午後1時半~現地説明会を開く。
 昨年4月から9月に行われた佐和山東側2281平方㍍の発掘調査では、石田三成時代の武家屋敷跡が見つかった。2月から行われている今回の調査区域は、「佐和山城絵図」(=写真=彦根城博物館蔵)に描かれている内堀と主要道に挟まれた城下町エリアの一画のうち、第1(幅4㍍・長さ35㍍)と第2(幅4㍍・長さ102㍍)の調査区。
 これまでに、内堀(東西幅約22㍍)のうちの東側約10㍍分、内堀へ流れ込む東西の溝、当時の小字「百々町(どどまち)」を通っていた主要道、井戸2基などが発見。
 遺物では、文字が刻まれた硯(すずり)、高級焼き物の天目茶碗、銅銭などのほか、坩堝(るつぼ)や大型のフイゴ羽口など鍛冶(かじ)に関する遺物が出土していることから、城下町に鍛冶職人がいたと見られる。
佐和山城の城下町については、その中心が城郭東(鳥居本)側か西(彦根)側かの説がある。長浜城歴史博物館の学芸員・太田浩司さんは「今回の調査で少なくとも東側に城下町が形成されていたことが確認できた。非常に貴重な資料だ」と話している。
現地説明会は雨天決行。駐車場無し。近江鉄道鉄道鳥居本駅から徒歩約15分。問い合わせは県文化財保護協会℡077(548)9780へ。

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