児童虐待を未然に防止するため、滋賀県は親の代わりの者が短期間、子どもの世話をする(ショートステイ)事業の受け入れ対象を、保育士など専門家にも広げ、今秋から受け入れ先を募集する。ショートステイの中でも、保育士などの自宅で子どもを預かる取り組みは全国的にも珍しいという。
平成21年度の県内の児童虐待に関する相談件数は、前年度比467件増で過去最悪の2802件(彦根は60件)。そのうち、子育てを放棄するネグレクトが約半分を占めた。
児童虐待を受けた子どもらは、彦根子ども家庭相談センターなど県内2カ所の保護施設や、県内4カ所の児童養護施設で一時保護されてきたが、すべての施設がほぼ満室状態だという。
県は、子育てに自信がなくなったり、虐待をしそうだと認識をしている親から申請のあった子どもを、保育士や児童委員、里親、保健師の自宅に一時保護することにし、今秋からその受け入れ先を約50件募集。受け入れ先の名簿を作成し関係市町に配付、申請のあった子どもを約1週間保護し、その間に専門家が親の自宅に訪問し子育てについてアドバイスをする。
県虐待・非行防止対策チームでは「児童虐待を地域の人たちと一緒になって防ぐことができれば」としており、次年度以降も続ける予定だ。
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