この拙文を書いている翌日(4日)には新首相が決まるという。小沢傀儡政権が継続しているのか、反小沢派が実権を握っているのか、それにより民主党の命運は左右されるであろう(以下敬称略)。
小沢・鳩山の辞任劇は、小沢の描いたシナリオ通りだったのだろうか。数の論理のみを重視する政治屋は、やはり選挙しか頭にないようだ。
鳩山の「頼りない」政権運営で、民主党の支持率が10%台となり、7月の参院選が厳しい情勢になったため、「顔」をすり替えて選挙に臨む―。そのようなシナリオに騙されるほど、国民はバカではなかろうに。その手法は自民党政権時代に頻繁に見せつけられ、国民もその意図と結果は百も承知のはずだ。
策謀家の小沢のことだから、自身の議員辞職や衆参同日選挙など意表を衝くシナリオを描くのかもしれない。それとも既に参院選後の政界再編を企んでいるのかもしれない。
だが、単なる選挙のための顔のすり替えであったならば、その手法は無責任極まりなく、国民をバカにするのも程々にといいたい。
小沢の子分の鳩山は首相辞任演説で、子ども手当ての支給と公立高校の授業料実質無料化を「成果」として強調していた。「国民の生活が第一」、「コンクリートから人へ」。
そのような美しい言葉が並ぶキャッチフレーズ下で進めた「バラマキ」の代償が、今年度予算で歳出が過去最高の92兆円となり、国債発行が税収を上回る44兆円超になるなど、国を借金まみれにしたことを忘れてはいまい。
鳩山については、「私は政治家には向いていない」と自身で語っていたようだが、首相としての前に政治家としての資質に欠けていたのだろう。
国会議員として確固たる思想や信念が必要な安全保障の政策に対して、「米軍の抑止力について勉強不足だった」と発言したことからもわかる。
傀儡政権か、反小沢政権か、どちらにしても、まだまだ「頼りない」民主党に変わりはなかろう。
小沢のシナリオに対して、国民はいかなる審判を下すのだろうか。 (山田貴之)
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