彦根藩で甲冑師だった春田家をテーマにした講演会が20日、芹橋2丁目の足軽組屋敷・太田邸で開かれた。彦根辻番所の会、NPO彦根景観フォーラムが主催。京都女子大・母利美和教授が講演し、市民は熱心に聞いていた。
春田家は彦根藩領内の旧山塚村(旧愛知川町)に住み、17世紀初頭の慶長年間以来、井伊家の甲冑や具足など軍事装備面で貢献し、苗字帯刀を許されていた。
母利教授は、春田家の敷地には100㍍四方の中に鍛冶場があり、初代藩主・直政の「様(ため)し具足」(※)を2領製作した実績を皮切りに、中期には家臣団の具足1000領を作るなど、井伊家の御用甲冑師としての活躍ぶりを話した。なお次回も太田邸で、7月18日午前10時から彦根出身の建築家・笠原啓史さんが「路地を生かしたまちづくり」をテーマに話す。
※様し具足=鉄砲の砲撃に耐え得るかどうか、試し撃ちに使用する具足。
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