芹谷ダムの建設中止に伴い、滋賀県と多賀町は、水没予定地だった芹谷地域の振興基本方針に合意。18日に多賀町役場で嘉田知事と久保久良町長が合意書に調印した。また県は、水没予定地のうち水谷地区24戸の家屋改修費や、道路など社会資本整備費として約4億8000万円を新年度予算に盛り込む方針も明かした。
基本方針では、県は社会資本整備などの計画を3月末までに策定。多賀町は県の計画に基づいて来年度中にプランを作り、県の財政的、技術的な支援を受け、地元住民の意見を聞きながら整備を進めていく。知事は会見で、家屋改修は3年以内で、社会資本整備は5年以内で進めていく意向を示した。
水没予定地には笹尾地区(彦根)にも1戸あるため、市との合意について知事は「一日も早く、合意できるようにしたい」と述べた。また洪水対策として県が芹川下流で進めている浚せつ工事について、県は「今後も琵琶湖側の浚せつ工事を行い、市域の安全を高めると共に、多賀町側でも浚せつを進めていきたい」とした。
会見で知事は「水没予定地だった皆さんには長年の心労へのお詫びと協力への感謝の気持ちでいっぱい。地区の生活再建と地域振興に責任をもって取り組んでいきたい」と語った。
久保町長は「これからは県と協力しながら地域振興を進めていくことになる。多賀としては新たなスタートを切りたい」と話した。
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