保存修理中の楽々園で整備が終了した御書院棟の見学会が21日にあり、寄付者314人のうち55人が参加した。6月ごろから一般公開も始まる。
楽々園の整備は平成17年度から始まり、御書院棟は同21年度から着手。解体後、約3億円かけて建物の修理が行われ、解体後の調査では江戸時代に耐震補強されていたこともわかった。復元されたふすまは彦根城博物館に保管され、御書院棟には複製版が設置された。
見学会では文化財部の谷口徹部長から、江戸時代には楽々園内にも能舞台があったことや、大規模な増加築があった十一代・井伊直中時代に玄宮園から延びていた池が枯山水の庭に変わったことなどが説明された後、建物内に入り、御書院棟を見て回った。なお全体の整備完了は平成37年度の予定で、今後は現存しない茶室「虎鋸(こきょ)」や長屋門などの復元、地震の間や楽々の間、前庭などの修理が行われる。
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