2013年1月31日木曜日

滋賀県立大でマリンカレッジ 琵琶湖の漁業学ぶ

 滋賀県立大学(彦根市八坂町)の学生が琵琶湖の漁業について学ぶ講座「マリンカレッジ」が25日、学内の調理実習室で開かれた。若い世代に琵琶湖の水産業と魚介類についての魅力を高めてもらおうと、県水産課が平成11年から県立大で開講。今年は県漁業協同組合連合青年会の漁師ら5人を講師に招き、管理栄養士を目指している人間文化学部生活栄養学科の1年生31人が受講した。
 講座では、県職員が琵琶湖の魚介類、水産業、湖魚料理を紹介した後、漁師の戸田直弘さん(51)=守山市=が琵琶湖での漁業について説明。その後、学生たちは6グループに分かれて、ビワマスの炊き込みご飯と塩焼き、セタシジミの味噌汁を作り、全員で試食した。
 学生の楠本晶子さん(20)=彦根市平田町=は「琵琶湖の魚が食の資源として役立っていることを改めて知り、勉強になった」と話していた。

たねや美濠美術館 井伊直弼自筆の水注など展示

 湖東焼を中心に展示している彦根市本町1のたねや美濠美術館は26日から、テーマ展「花鳥図、草花紋の系譜」を開いている。
 同館は約300点の湖東焼を所蔵しており、平成15年9月の開館以降、1年に3、4回のペースで展示会を開いている。今回のテーマ展での注目作は、彦根藩十二代目・井伊直亮時代に弟で後に十三代藩主になる直弼が自筆したとされる「染付笹(そめつけささ)、羊歯図水注(しだずすいちゅう)」=写真。
 胴体部分は、直弼が描いたとされるササやシダの絵が見られ、へこみやゆがみがあることから、同館によると、直弼が埋木舎で暮らしていたころに作った可能性が高いという。ほかの注ぎ口やふたなどはしっかりとした造りのため、職人が作ったと見られる。
 展示数は計48点。開館は午前10時~午後5時、5月末まで。不定休。入館料500円。問い合わせは同館(24)5511。

2013年1月29日火曜日

人間は美しいか 醜いか

 人間は美しいのか、醜いのか―。性善説か性悪説かの問いにもなるが、小生は「大半が醜い」と思う。
 最近のニュースから見ると、国内では自宅で監禁・暴行した上で複数人を死に追いやった尼崎事件が記憶に新しい。そして海外ではアルジェリアにおいて、複数の日本人がテロリストたちに殺された。ほかにも列挙するとキリがないが、残虐な事件は世界中で毎日のように起こっている。
 私たちの身近な日々の生活においても、他人の言動への醜さを感じることは多々あろう。キリスト教の教えにはいわゆる「七つの大罪」と呼ばれる「傲慢」「嫉妬」「憤怒」「怠惰」「強欲」「暴食」「色欲」がある。小生は仏教徒だが、七つの大罪には大いに共感できる。そのうち、傲慢、嫉妬、強欲に対しては、特に醜く感じるのは小生だけではあるまい。
 しかし、ふと自戒すれば、それらは己の日々の言動にも言え、いかに己が醜いのかも自覚できるのではないだろうか。「他山の石以て玉を攻むべし」との言葉がある通り、他人の醜さを感じる事で己の醜さにも気づき、改悛することができよう。
 一方で、拷問や監禁に負けず自由と民主化を求めて訴える活動家、戦時下の貧しい国の子どもたちのために命を懸けて医療行為にあたる医師など、世界には美しい人間がいるのも事実である。
 身近な存在で言えば、震災など被災地で支援活動を続けている人、まちづくりに尽力する人、琵琶湖岸を清掃し続けている人・・・ら、私たち凡愚が見習うべき美しい市民がいることも忘れてはならない。
 人間は美しいのか、醜いのか、の問いの小生の答えは「大半は醜い。しかし、美しくもある」と続けることもできよう。
 私たちは、醜い言動をいかに慎み、そして日々、自他の醜さに気づきながら、美しく生きるか。美しい人間が私たちの回りに増えることを望むばかりである。【山田貴之】

2013年1月28日月曜日

ちゃんぽん タイのフェアに出店 海外初進出、50円値下げも

 「ちゃんぽん亭総本家」を経営するドリームフーズ(彦根市幸町)は、主力製品の近江ちゃんぽんを、26日からタイのバンコクで開催される日本食フェアに出店する。海外での販売は初めて。
 同社は県内で28店舗、県外で16店舗を運営。今年で近江ちゃんぽんが誕生50周年を迎える記念と、今後の海外進出のきっかけ作りの一環で、「Japan Food Culture Festival 2013」に、近江ちゃんぽんのMとLサイズを出店する。フェアは2月10日まで。
 同社の担当者は「滋賀県のB級グルメの新たな挑戦が海外の日本外食業界にどのような影響を与えるのか楽しみ」と話している。
 ドリームフーズは28日から、ちゃんぽん亭総本家のほぼ全店で近江ちゃんぽんを50円値下げする。近江ちゃんぽんが今年で50周年を迎えることから、ファンへの恩返しと、食べたことが無い人にも食べてもらいたいという思いから値下げすることにした。

湖東地域医療支援センター 来年開所へ近く着工

 休日急病診療所や在宅医療支援などの機能を備えた「湖東地域医療支援センター」(仮称)=写真は市提供=が、彦根市立病院の北側駐車場に建設される。来年の開所に向けて、26日には起工式が開かれる。
 同センターの設置は平成22年の滋賀県の医療再生計画に盛り込まれた。休日急病診療所は現在、彦根市平田町の市福祉センター内にあるが、老朽化した設備の一新や休日などでの軽症患者の医療充実が必要だった。また高齢化により、在宅医療のニーズが高まっていることから、その拠点施設が求められていた。
 同センターは鉄骨3階建ての延べ約3044平方㍍の広さ。1階に休日急病診療所と乳幼児健診など向けの研修室が設けられるほか、現在、平田町にある市健康推進課の機能を2階に移転。3階には彦根医師会や彦根歯科医師会、彦根薬剤師会など5団体の事務室などを設置する。
 整備費は約7億2935万円で、うち国と県の補助が計約3億円。今月下旬にも着工し、12月末に完成。来年1月から運用を開始する。

びわ湖・近江路観光圏協議会 東近江市と竜王町 退会へ

 湖東・湖北地域の市町や団体で組織している「びわ湖・近江路観光圏協議会」の事務局(彦根市観光振興課)は22日、東近江市と竜王町が今年度中に退会すると発表した。
 同協議会は、複数の市町で組織された観光圏内の観光振興を目的に、彦根や長浜、近江八幡、犬上郡、日野など5市13町(合併前)で組織され、平成21年度から事業を進めてきた。その後、近江八幡が退会していた。
 今回退会するのは、東近江市、東近江市観光協会、東近江広域観光協会連絡会、竜王町、竜王町観光協会。本紙の取材に、東近江市は「彦根や長浜と観光への取り組みが違う。ビジョンを策定する中で、近江八幡や日野町などとの連携を充実させることになった」、竜王町は「近隣の駅が近江八幡であり、2市2町の東近江観光振興協議会の枠組みに入っている」と、退会理由を示した。

2013年1月26日土曜日

歌手・堀絵依子さん全国デビュー

 彦根市大薮町の歌手・菱田英子さんが「堀絵依子」の名前で歌ったCDなどが完成し、今月初めから全国で発売されている。
 幼少期から歌が好きだったという菱田さんは、約19年前から作曲家の立花歌織さん=草津市=のレッスンを受けてきた。平成21年には立花さんが作詞・作曲し井伊直弼の側近だった村山たか女をうたった曲「たか女」と「おんなの旅路」を自主制作。
 全国デビューとなった今回の曲も立花さんが作詞・作曲した。長浜や雄琴、瀬田川、彦根などの風景と共に男女の恋愛をうたったソロの「晩秋(あき)の宿」とデュエット曲の「ふたりのしのび遭い」。そのうち、ふたりのしのび遭いでは「二人で訪ねた彦根の城下町 秘めたロマンのあのお堀ばた たか女に会えそな桜の下で」などの歌詞が登場する。
 菱田さんは「どちらの曲も滋賀の地名が入ったご当地ソングになっていると思う。これからも地域の皆さんに愛される歌手になりたい」と話している。CDなどは1200円で、ウイングジャパン(東京都中央区)から発売。インターネットや全国のレコード店で販売(一部は注文発注)している。
 今月27日午前11時半~彦根ビューホテルで新曲発表会がある。問い合わせは堀絵衣子音楽事務所090(3826)7725。

滋賀県立大学と県内5市のトップ 初の懇談会、連携強化へ

 滋賀県立大学(彦根市八坂町)と連携・協力の協定を締結している彦根など県内5市の首長らと大田啓一学長ら大学幹部との初の懇談会が23日、県大で開かれ、今後の連携方法などについて意見交換をした。
 参加した自治体は彦根、米原、長浜、東近江、近江八幡の各市で、藤居勇治長浜市長、西澤久夫東近江市長と、ほか3市からは副市長や担当部長が出席した。
 各市から県大への要望として、彦根からは▽公共交通の活性化▽地域医療支援体制▽湖東圏域内の地産地消の推進について、長浜からは黒壁一帯の中心市街地の賑わいを続けていくための戦略、米原からは柏原など中山道の宿場を生かしたまちづくりや伊吹山の観光振興の対策などの意見が出た。
 意見交換の時間では、西澤市長と近江八幡の部長から「事業の継続性」と「連携強化」を求める意見があり、大田学長らは県大の地域貢献プロジェクトの近江楽座が10年続いていることや、地域社会と産業への貢献のための窓口を一本化させる考えを示した。
 県立大学は、産業、文化、まちづくりなどの分野で相互に協力し合い、地域の活性化と人材育成に努めることを目的に、平成23年3月24日に彦根市と締結して以降、昨年12月27日までにほかの4市とも協定を結んだ。今後は各市との連携を深めるため、今年度中に地域連携推進本部を学内に設置する方針。トップ同士の懇談会も年に1回ペースで続ける。

2013年1月25日金曜日

雪見船 今年から彦根港に寄港、長浜まで運航

 琵琶湖汽船(大津市)が大津・長浜間で毎年運航している「雪見船」が今年から彦根港にも寄港することになり、運航開始前日の18日には試乗会が開かれた。
 長浜盆梅展の時期に合わせて、大津プリンスホテル港(午前9時45分発)から長浜港(午後0時40分着)までの区間で運航しており、船上から湖北の山々の雪景色を眺めながら乗船できる。
 今年からは彦根港に午後0時10分に寄港できるようにも設定。彦根観光に立ち寄れるほか、彦根・長浜間を乗船することができる。復路の長浜港発は午後2時、彦根港発は同2時半だが、長浜港での停留時間を利用し長浜港午後0時45分発・彦根港着同1時15分の運航もある。
 彦根・長浜間の利用料は中学生以上500円、小学生250円。運航日は今月は土日月のみ、2月1日から3月8日は毎日。申し込みは琵琶湖汽船長浜支社0749(62)3390。

積み木ワークショップ 城東小学校の児童学ぶ

 積み木を使ってのワークショップが19日に彦根市立城東小学校で開かれ、児童たちが積み木でドームを作ったりして遊んでいた。
 城東学区青少年育成協議会が、全国各地で積み木のワークショップを開いているNPO法人仕事工房ポポロ(岐阜県岐阜市)の豊田利幸さん(49)を講師に招いて開催。
 城東小の児童や保護者ら約70人が参加し、子どもたちは豊田さんが持参した約1万個の積み木を使って、円柱形のドームを作ったり、思い思いに家や城、道路などを作って「未来のまち」を仕上げたりしていた。ドームを作る際には途中で壊れることもあったが、児童たちは助け合いながら積み上げていた。豊田さんによると、積み木で遊ぶことで子どもたちの自発性や想像力、応用力、まとめる力などが育つという。
 2年生の大平萌々子さん(8)は「久しぶりに積み木をしたけれど、楽しかった」と話していた。

2013年1月24日木曜日

名水百選・十王の水 使用の酒・福満、岡村本家が販売へ

 環境省選定の名水百選になっている彦根市西今町の「十王の水」(地元では十王村の水)を使った酒を、豊郷町の岡村本家が9年ぶりに醸造しており、2月上旬に完成する。
 十王の水は犬上川の伏流水で、江戸時代から五個荘の清水ケ鼻の水、醒井の水と共に湖東三名水の一つとして知られてきた。母乳の出が悪かった母親が十王の水を飲んだところ、母乳が出るようになったという言い伝えから、一角の中央には母乳の地蔵をまつった六角形の地蔵堂がある。
 昭和60年に名水百選になったが、同63年ごろからの周囲の大規模工事などで枯渇したため、地元住民らが「十王村の水保存会」を設立し、地下約70㍍からポンプで引き上げる方法で復活。岡村本家では平成10年から名水のPRの一環で仕込み水としての利用を始めた。衛生面の問題から同16年以降は中断していたが、一昨年末に保存会からの依頼で再び活用することにし、昨年12月に3回に分けて計約1800㍑を取水し=写真は保存会提供、酒作りに入った。今月末に試飲され、来月上旬に商品化される。
 西今地区は江戸時代、小泉、野瀬、宇尾、戸賀、平田、竹ケ鼻と共に犬上郡内の村だったが、明治22年(1889)に7村が合併し福満(ふくみつ)村となった。このことから今回、9年ぶりに復活する酒の商品名は「福満」と名付けられる。一升瓶1500本分が岡村本家や彦根市内の酒販店で販売される。すっきりとした飲み易さが特徴だという。
 保存会メンバーで酒造りの発起人の内片祥三さん(71)=西今=は「お酒が復活することで、地域の皆さんに十王村の水について関心をもっていただければ」と話している。
 ※地元などでは十王村の水として知られているが、市史編さん室は「十王村という村は存在しておらず、元々あった十王尊(みこと)という名か、江戸期の書物「淡海録」に記載の十王村から、昭和の戦後に変更されたのでは」とし、彦根市史では「十王の水」としている。

ビワライトの製造ノウハウ 米国のメーカとライセンス契約

 彦根市岡町の滋賀バルブ協同組合内に事務所がある「ビワライト」はこのほど、米国のインゴット(のべ棒)業界で最大手の企業と、ビワライト社が持つ鋳造のノウハウのライセンス契約を締結した。
 ビワライト社は、同組合と滋賀県、関西大学が平成14年度に、鉛の代わりに硫化物を添加、拡散させて開発した銅合金・ビワライト(同19年5月特許取得)の拡販のため、同組合の組合員23人が出資して同19年10月に設立した会社。
 ビワライトは、ほかの鉛を含まない銅合金に使われているビスマスやセレンなど高価でレアな材料を使わず、安価で手に入りやすい硫黄を採用していること、リサイクルが可能なことなどの特徴がある。
 米国では、来年1月4日から飲料水などの配水機器に使用する材料の鉛含有量の規制を強化する法律が施行するのに合わせて、水道機器メーカーやインゴットメーカーなどが法律をクリアできる銅合金の製品化を目指している。
 昨年2月から米国でビワライトを使った実験が行われ、8月にその実験が成功し、銅合金の材料として最適と判断。米国鋳造協会などから、米国のインゴットメーカー・アイシューマン社(本部・オハイオ州ベッドフォード)へ、ビワライトを使った製品の供給体制を確立するように要請された。
 滋賀バルブ協同組合では「ビワライトが海外で認められたことで、彦根のバルブ業界の活性化につながるのでは」としている。

2013年1月21日月曜日

渡辺貞夫さんジャズライブ 夏川記念会館で

 日本のジャズ界をリードしている渡辺貞夫さん出演のライブが、2月2日午後6時半~彦根市京町の夏川記念会館で開かれる。
 渡辺さんは18歳で上京後、数々のバンドへの参加、バークリー音楽大学への留学を経て、日本を代表するトップミュージシャンとなり、国内外で活躍。平成17年の愛知万博では世界から集まった子どもたち約400人との共演も実現し、音楽活動60周年を記念したコンサートを全国各地で開催した。
 高宮町の窯元・泰窯(たいよう)の村長泰如さんは、渡辺さんの80歳の誕生日を祝い、その翌日に記念ライブを企画。ピアノの小野塚晃さん、バスのコモブチキチロウさん、ドラムの竹村一哲さん、パーカッションのン・ジャセ・ニャンさんも出演する。前売り券は座席8000円、スタンディング席6000円。当日は500円アップ。高校生以下は2000円。会場では本町の「近江や」の協力でアルコールなどドリンクやフードの販売も行われる。申し込みは泰窯(27)1822。

2013年1月19日土曜日

獣の着ぐるみサミット・JMoF 彦根で初開催

 動物などの獣(けもの)をモチーフにした着ぐるみイベント「JMoF(ジェイモフ)」(実行委員会事務局・神奈川県横浜市)が12、13日の両日、ホテルサンルート彦根(旭町)で開かれた。
 JMoFはJapan Meeting of Furriesの略式で、その名称は「ゆるキャラ」よりも古いという。横浜市の会社員・栗田侑典さん(28)を代表に実行委員会を立ち上げ、誰でも参加できる二日間のサミット形式のJMoFを、ゆるキャラの聖地・彦根で開こうと初めて企画。
 イベントには、10代から50代の男女100人以上が訪れ、犬や猫、キツネ、オオカミなどの獣の着ぐるみをかぶって参加したり、着ぐるみを撮影したりしていた。会場ではプロのカメラマンによる撮影、トークショー、ゲーム大会なども行われ、13日には集合写真の撮影会もあった。
 栗田さんは「サブカルチャーとして全国に多くのファンがいる。これからも年に1回ペースで開催していきたい」と話していた。

東大教授招き講義 彦根東高、放射線の科学学ぶ

 彦根東高校は12日、東京大学大学院の渡邊雄一郎教授を招き、「放射線の科学」をテーマに講座を行った。
 渡邊教授は、「放射線の中には重粒子線や陽子線のように体の表面から約15㌢の深さに浸透する種類もあり、がん細胞を殺す効果がある」「(一部の)じゃがいもにも芽を無くすために放射線が使われている」と解説しながら、放射線が医療行為や医療用品の減菌、食品の害虫駆除などに使われていることを紹介した。
 講義後には生徒から「放射線でじゃがいもの芽が無くなるということは植物の成長が止まるということか」などの質問があり、渡邊教授は「(放射線を)当てる前とで状態は変わらない。広島で被爆した植物が現代まで生き残っているし、福島原発の周辺でも植物が育っている。動物とは違う生き方があると言え、これから調べたい」と答えた。
 東高は平成23年から東大の講師を招いた講座を開講。3回目の今年は東高の1、2年生や保護者、市民ら計約200人が受講した。

2013年1月16日水曜日

映画・二人の事情 チャリティー上映会、桂川さん初監督作品

 彦愛犬を中心に県内で撮影が行われた映画「二人の事情」のチャリティー上映会が、19日に文化プラザエコーホールで開かれる。
 西沼波町の会社員・桂川庸夫(つねお)さん(36)が初めて脚本・監督をして制作。平成22年7月に映画・プリンセス トヨトミの彦根市内でのロケにエキストラとして参加したことをきっかけに、「見る側から作る側になろう」と決意し、その年の10月から制作に取りかかった。
 桂川さんはそれまで映画作りの経験がなく、撮影や編集などすべて独学で勉強。関東地方で活躍する俳優ら約15人の協力を得ながら、撮り直しなどのトラブルもあったが、昨年10月24日に見事クランクアップさせた。
 撮影は金亀公園や文化プラザ、市民会館、アルプラザ、市立病院、ビバシティ内のラピュタボウリング場、エピスカフェなど彦根市内のほか、旧豊郷小学校、多賀町民会館、県立成人病センター(守山)など市外でも行われた。
 映画は、付き合って4年の結婚前のカップルがさまざまにすれ違いを重ねる恋愛ストーリー。桂川さんは「この映画を見た子どもたちが、映画監督や脚本家を目指してもらえれば」「今後も映画を作って、地元を映画で盛り上げたい」と話している。
 入場無料だが、カンパ制で、収益はあしなが育英会に寄付する。上映時間は午後1時~と同5時~。午後1時~は出演者のトークショーも。問い合わせは桂川さん090(3495)0918へ。

田母神さん 軍備増強 核保有 米国からの独立求める、エクシブ琵琶湖で講演

 自衛隊の元航空幕僚長の田母神俊雄さんが9日、「世界の諸情勢と日本の進む道」をテーマに米原市のエクシブ琵琶湖で講演。日本の軍備増強と米国からの独立などを求めた。
 田母神さんは核保有論について「国際政治の本質は富と資源の分捕り合戦。日本の総理大臣は善人ばかりだ」と指摘した上で、先の民主党政権で鳩山・菅両首相が非核三原則を国際社会で訴えたことに「よその国は戦争をしないためにチャンスがあれば核兵器を保有したがっている。他国から見れば、日本はおめでたい国だと思われている」と揶揄しながら、日本の核武装を主張した。
 昭和の世界大戦については、白人至上主義から日本が有色人種を解放させた戦いだったとした上で「戦後は米国など戦勝国による歴史観が教えられ、正義の国・米国が独裁国家・日本を倒したといううその教育がなされた」「誇りある歴史を取り戻さなければ、衰退するだけだ」と自虐的な戦後教育を批判。
 米国主導のTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)にもふれ「日本は米国民を豊かにさせるために働いているのではない。先人が取り戻した関税自主権を無くしても良いのか。TPPは日本をダメにする」と慎重論を展開した。
 外交・安全保障については「外交はよその国と仲良くすることではなく、自国の利益を守るために行う」「米国は日本が中国や韓国、ロシアなどと仲良くならないよう、くさびを打っている。従軍慰安婦、竹島、拉致などの問題で米国は動かないだろう」と指摘。
 また「軍事力は戦争をしないための防御力。中国に負けない軍備にすることで、中国の侵略を防ぎ、平和が維持できる」と説明し、尖閣諸島で中国と軍事衝突が発生した場合については「反日の政治家や識者が多いため、米国が日本を守ることは考えにくい」「自分の国は自分で守れるようにしないと」と、軍備の増強を訴えた。
 ほかにも自衛隊の戦闘機やミサイルシステム、暗号、GPSなどが米国製であることをあげ「日本は武器を海外に売ることもできない。武器の販売は死の商人というのは日本だけの常識」「武器を国産にし、軍事力をアップさせ、核武装することが良いという認識を広めていかないと」と述べた。
 田母神さんの講演会は米原市商工会が主催し、彦根、米原、長浜の企業関係者ら約110人が来場した=写真は同商工会の代表撮影

2013年1月14日月曜日

彦根城の外堀マップ まち遺産ネットひこね作成

 彦根市内の歴史を研究している市民団体・まち遺産ネットひこねは、彦根城の旧外堀を紹介したマップ(前編と後編)を完成させた。
 同団体のメンバー・鈴木達也さん(26)=大東町=が3年ほど前から散策し始め、湖東定住自立圏の平成24年度地域創造事業の一環でマップを作りことにし、彦根城博物館の井伊直岳館長の監修を得ながら作成した。
 マップでは、江戸時代の古絵図・御城下惣絵図と現在の地図とを比較しながら、彦根市立城西小学校の東側を前編、西側を後編として全26カ所を写真入りでまとめている。
 前編では、旧港湾近くの御舟入跡から、彦根観光協会裏手の空堀、彦根商工会議所前の油懸口御門跡、外番場公園裏、りそな銀行横の高宮口御門跡、昭和新道などの14カ所。後編では、中薮口御門跡、圓常寺裏手、長曽根口御門跡、カインズ北側の水路、松原口御門跡など12カ所を紹介。
 マップの最終面では、「堀の幅はどれくらいだった?」「外堀ができる前は?」「なぜ外堀がなくなったの?」などのQ&Aも掲載している。
 鈴木さんは「普段、何気に歩いている場所をマップを手に歩くと江戸時代にタイムスリップできるのでは」と話している。A3判二つ折り。2000部(×2)発行し、彦根市観光案内所などに置いている。問い合わせは同団体の尾田さん090(3465)0910。

「水鳥」撮影の写真募集、鳥に似た雲や足跡も可

 彦根や長浜などの市民有志による湖鳥(みずどり)写真集プロジェクト実行委員会は、水鳥を撮影した写真を募集。今年9月には優秀作をまとめた写真集を発刊する。
 滋賀県には毎年、湖北地域を中心に天然記念物のオオヒシクイやコハクチョウなどが飛来しているが、近年は琵琶湖沿いの開発や人の娯楽利用などで水鳥たちの生息地が狭まっている。
 同実行委では水鳥たちの聖地である琵琶湖の保全や生命の尊さなどを再認識してもらおうと、「1万人でつくる、湖鳥の写真集」作りを企画。被写体は、湖や川、海に生息する水鳥のほか、鳥に似た雲=写真=や足跡などの写真でも可。約2000点を写真集にまとめる予定。
 応募期間は前期が今月31日まで、後期が2月1日~5月31日。規定は本人が撮影した未発表作で、組み及び合成は不可。人物が写っている場合は本人に許可を。応募は各期間中一人5点まで。エントリー料は1点500円。
 応募方法は、デジタルデータ(JPEG)をCD―Rに記録しエントリー票(http://mizudori.com/からダウンロード可)とエントリー料の郵便為替を同封し、長浜市の湖北みずとりステーションへ郵送。現像の場合は四つ切かA4サイズ、エントリー票と郵便為替を同封し同ステーションへ。持ち込みは現地で支払いも可。
 最優秀賞(各期1点)が賞金10万円と湖北の宿ペア宿泊券、優秀賞(同2点)が2万円と故郷定期便(特産品)1年分、特別賞(同5点)が1万円とペア宿泊券、入選(同10点)が道の駅ペア食事券。前期と後期の最優秀賞のどちらかがグランプリとして写真集の表紙になる=写真はいずれも湖北みずどりステーション提供。
ケータイで撮影も可
 コンパクトデジタルカメラやスマートフォーン、携帯電話で撮影した画像が応募できる「モバイル部門」(無料)も同時に募集。10点に滋賀の米5㌔贈呈。専用ページは(http://tori-tori.jp/mobile)。
 収益金は琵琶湖の環境保全活動に活用される。問い合わせは同ステーション内の実行委事務局0749(79)8060。

2013年1月11日金曜日

11年間熟成の古酒・大老 多賀が製造、ラベルは上木淳吉さん書く

 清酒醸造業の多賀(多賀町中川原)は、11年間熟成させた古酒「大老」を製造。県内の小売店で販売している。
 じっくりとねかせたこはく色の酒で、まろやかな口当たりが特徴。冷やでも燗でもおいしく味わうことができる。アイスクリームにかけるとより深みのあるデザートになるという。
 多賀では「お気に入りのスイーツにプラスして、いつもと違う至福の時間を楽しんでほしい。フナずしにも合う」とPRしている。720㍉㍑・2000円。アルコール度は14・5%。通販あり。
 商品名の「大老」は、井伊直弼にちなんで命名。ラベルの文字は彦根市内の書道家・上木淳吉さん(69)が書いた。

華道・翠香流 彦根城博物館前に大生け花

 華道・翠香流は新年を祝い、彦根城博物館前に大いけ花(高さ約2㍍・幅約3㍍)を15日まで展示している。
 今年のテーマは干支(えと)にかけて「巳望(のぞみ)」。今年は伊勢神宮と出雲大社が共に式年遷宮を迎えることから、「大いなる常若(とこわか)の力で私たちを守っていただき、巳年に望みをかけましょう」という思いを込めて、昨年末に4日間かけて仕上げた。
 松やアマリリス、西洋杉などが使われ、後ろには昨年の正月に天守閣に飾られたしめ縄を再利用した作品を展示。また周りは城内の竹で囲んでいる。

2013年1月9日水曜日

ひこにゃんへ年賀状 過去最多の勢い

 ひこにゃんへの年賀状が7日時点で、彦根城などに計1万0891通届いた。これまでに発表してきた4日時点では過去最多の9417通で、市は連絡先がわかっている送り主にはすべて返信するため、最終的にも最多になるとみられる。
 ひこにゃんへの年賀状は築城400年祭が始まった翌年の平成20年から届き始め、その年は最終的に1762通。同21年は8564通、同22年が1万3036通、同23年が1万1797通、昨年が1万1090通だった。
 今年も昨年に続いて全都道府県から届き、大阪が最多の2005通で、次いで滋賀(1217)、東京(967)、兵庫(888)、京都(859)などとなっている。海外はイギリスやアメリカ、台湾、ドイツから計4通だった。彦根市内は242通。
 中には、長さ約3㍍・重さ約2㌔のへびのぬいぐるみや、昨年引退を表明した岐阜市柳ヶ瀬のキャラクター・やなな、仙台市のむすび丸らゆるキャラ仲間からも届いた。香川県の94歳の女性からもあり、「今年は小さい子どもと同じくらい高齢者からも多かった」(市観光振興課)という。
 ひこにゃんへの年賀状の返信は、平成23年から「ひこにゃんの体力と相談しながら検討する」としていたが、今年はすでにひこにゃんのホームページやフェイスブックで返信することを確約している。今月中旬から順次返信していくという。

2013年1月7日月曜日

書き損じはがきの寄付を 文具に交換しアジアの貧しい国の子に寄贈

 彦根ユネスコ協会(事務局・市教委生涯学習課)は、書き損じはがきを文具に交換して貧しいアジアの国々の子どもたちに贈るキャンペーンに協賛。年賀状などの書き損じはがきを募集している。
 日本ユネスコ協会連盟は平成元年以降、学校に通っていない子どもたちのために世界各国に寺子屋を設けて教育の機会を提供する「ユネスコ世界寺子屋運動」に参加。その運動の一環で、住所や名前などを書き間違えてポストに投函されなかった書き損じはがきを全国の協会に集めてもらい、それと交換した切手を企業などの協力で現金化し、カンボジア、アフガニスタン、ネパール、ラオスの4カ国の寺子屋で学ぶ子どもたちに教育支援をしている。
 書き損じはがき1枚で、カンボジアでは消しゴム2個、アフガニスタンではノート2冊、ネパールでは鉛筆7本、ラオスではチョーク35本に交換することができ、カンボジアでは11枚で子どもが寺子屋にひと月通うことができるという。
 彦根ユネスコ協会は2月15日まで、市役所1階や市教委、市内公民館、市立図書館に回収ボックスを設置し、書き損じはがきを募集している。問い合わせは市教委生涯学習課(24)7974。

次代の彦根・日本のために

 小生は昨年、滋賀大学地域連携センター主催の談話室「それぞれの彦根物語」の話し手に招かれ、「彦根の殿様文化を打破するには」をテーマに解説した。
 殿様文化とは何かについては、今号(元日特集号)の座談会でもあげたが、江戸時代の約260年間に一つの家(井伊家)が一つの藩(彦根藩)を担ったことと、昭和28年5月から平成元年5月まで井伊直愛さんが市長を務めてきたことにより、現代まで続いている「彦根の根本的な体質」のことである。
 「談話室」の来場者からも、彦根の根本的な体質について▽排他的である▽保守的な考えが強い▽自分で動き出そうとしない―などの声があがり、それらの意見に対して小生は、「彦根(城)」というブランドに対して無意識的を含めて高いプライドや自負があり、そこから市民や市職員を含めたまち全体が「殿様的」であるのではないか、と説明した。
 今号の座談会でも、日ごろからまちづくりに尽力されている市民4人から、今の彦根について「ぬくぬくのタコツボ状態」「腐っているのに鯛と言い張る」「田舎の都会」「長老が身をひかない」など、極めて的を射た指摘があった。
 明治維新により形成され、現代まで続いている官僚主体の中央集権体制は、徳川家を頂点にしてきた江戸幕府の名残が存分にあり、その江戸幕府下の国全体と彦根藩、現代の霞ヶ関(東京)主導の日本と彦根は類似していると言えよう。つまり、現代の彦根は、中央集権体制下の日本の縮図だと言えるのではなかろうか。
 今の日本は経済をはじめ、社会保障、エネルギー、農業、外交などの面で、袋小路状態にあり、右往左往しているが、この根本的な原因は中央集権体制が時代についてきておらず、疲弊しきっているためである。
 それは何も官僚機構のみならず、地方自治体や大手企業にも同様の指摘ができ、前記にもあげた「ぬくぬくのタコツボ状態」が現代の日本を表すのに極めて言い得て妙の言葉であり、つまりは彦根がその典型的な縮図だといえる証左でもある。
 座談会のテーマにもあげた、中央集権体制、そして殿様文化を打破するために「我々が今、すべきこと」として、まずは国民・市民自身の「気づき」であり、続いてはタコツボから抜け出すという「行動」である。
 その行動とは、「中央」(官僚)または「殿様」に頼るのではなく、自立した「地方」または「まち」を目指すことである。
 次代の彦根へ、否、次代の日本のために今、何が必要か、我々は何をするべきか・・・。真剣に考える正月にしたい。【山田貴之】

2013年1月5日土曜日

雑穀 つぶつぶ料理 女性に人気広まる、つぶつぶマザーの大森かおりさん

  赤ちゃんから大人までがおいしく味わえる雑穀を使ったスイーツやハンバーグなどの料理が今、子育て中の母親を中心に話題になっている。 フウ未来生活研究所(東京都新宿区)代表の大谷ゆみこさんが20数年前に雑穀に豊富な栄養素を含んでいることを知り、「つぶつぶ」という愛称を付け、そのつぶつぶを使った料理の魅力とおいしさが全国の女性たちに広まっている。
   同研究所認定の講師・つぶつぶマザー20人中、滋賀県でただ一人の大森かおりさん(34)=彦根市日夏町=につぶつぶ料理の魅力を聞いた。
便秘・冷え性改善、精神安定も
 料理に使用する雑穀(つぶつぶ)は、もちキビ、もちアワ、ヒエ、高キビ、押し麦など15種類。それぞれの雑穀には、1割近くの植物性タンパク質と7割の炭水化物を含んでおり、タンパク質の消化には7倍の炭水化物が必要とする体の原理に一致。抗酸化成分も豊富に含んでいるという。
 日本人の体には合わないとされる肉や魚、卵、牛乳、砂糖などは一切使わずに、つぶつぶと野菜だけでハンバーグやコロッケ、グラタンなどの料理のほか、ケーキやだんごなどスイーツ・菓子も作ることができる。
 料理で約3000種類、スイーツ・菓子で1000種類以上のレパートリーがあり、つぶつぶに良質の糖分や脂肪分が豊富に含まれているため、シンプルな料理法で甘さやコクが出る。
 フウ未来研究所によると、つぶつぶ料理を食べることで▽肌がきれいになる▽便秘が治る▽腸が元気になる▽冷え性が治る▽内臓脂肪が減る▽余分な脂肪が減る▽自律神経の働きが調う▽元気が体の中から湧いてくる▽ポジティブな気分になる▽地球との一体感を感じる―の10の効果が出るという。
生理不順治り自宅出産へ
 大森さんは18歳の時に初めて初潮を迎え、以降も生理の頻度が年に1回という重度の生理不順と冷え性に悩まされていた。結婚後、「奇跡的」に妊娠したのを機に肉や牛乳・砂糖の摂取をやめ、長男の陽俊(はるとし)君(5)を出産。母乳で育てる中で、自分の食べた物が子どもの心と体をつくっていることを改めて実感し、図書館で大谷ゆみこさんの著書「つぶつぶ雑穀甘酒スイーツ」に出会った。以降、つぶつぶ料理を学び、楽しみながら食べるうちに生理不順と冷え性が治ったほか、心配性やイライラ感など精神面も安定していったという。昨年8月には次男・稜士君を自宅で出産した。
 「つぶつぶ料理を始めて以降、2、3年で体ががらっと変わった。次男出産後も体の回復が早く、冷え性もなくなったため冬にスカートをはけるようにもなった」と笑顔で話す。
 フウ未来研究所では、「未来食サバイバルセミナー」と題して料理やスイーツなどの講座を開いており、大森さんは一昨年にセミナーを修了し「つぶつぶマザー」の認定を受けた。
料理教室「ひなたぼっこ」
 大森さんは屋号を「ひなたぼっこ」と名付けて、彦根市日夏町の自宅や東近江市能登川町で料理教室や試食会、セミナーなどを開講している。
 昨年末には自宅で子育て中の母親と子どもたちに、つぶつぶ料理を食べてもらう試食会を実施し、和菓子やケーキなどを提供した。
 息子の涼平君(3)・楓人君(1)と参加した脇阪美紀子さん(30)=野良田町=は「一人目の子はアトピーだったが、肌がきれいになった。便通など私の体調も良い」と話していた。
 大森さんは「出産前後や子育て中の女性を中心に、皆さんと一緒につぶつぶ料理を楽しみたい」と参加を呼びかけている。
 問い合わせは大森さん☎090(3276)2764か、メール(hinatabocco3939@yahoo.co.jp)、「ひなたぼっこ」のホームページへ。
 大森さんが開く1月の教室の内容と日時は以下の通り。
 ▽11日午前10時~午後2時=能登川町のゆうゆう館(大久保さん宅)で、つぶつぶ体験ショップ&モーハウスサロン(授乳服の展示販売)。参加無料。
 ▽16日午前10時~=日夏町の大森さん宅で、楽ちんつぶつぶクッキング(初心者向けの料理教室)。5000円。
 ▽19日午前9時~午後6時半=ゆうゆう館で、未来食サバイバルセミナーシーン1。3万3300円。
 ▽22日午前10時半~=大森さん宅で、夢のスイーツデイ(スイーツ6品とドリンク2種の試食会)。3500円。
 定員あり。各教室、3月まで毎月1回・計3回の通しで行われる。3回ともの参加者は毎回500円割引。申し込みは☎かメールで大森さんへ。

2013年1月3日木曜日

市民代表座談会 次代の彦根へ〜殿様文化を打破するには〜

 小生は、彦根の市民性や市職員の体質を含めた、市全体の雰囲気を「殿様文化」と呼んでいる。
 具体的には、出る杭を打つ、保守的過ぎる、上品で泥臭さがない・・・などを言うのだが、小生はこの背景には江戸時代約260年間、一つの家(井伊家)が当主として君臨し続けたこと、そして昭和28年から平成元年まで井伊直愛さんがトップにおられたことにより、根強くその文化が続いていると分析している。
 この殿様文化を打破して、新しいまちづくりをするためには今、何が必要か、まちづくりに尽力されている市民4人による座談会を開催。殿様文化を打破するための幾つかのヒントを示していただいた。コーディネーターは小生が務めた。(山田貴之)
 【市民座談会メンバー】
 ◇森恵生さん(34)=三重県出身。滋賀県立大学環境科学部卒業後、市内スーパー勤務を経て、平成15年1月から彦根市職員。ひこね市民活動センター理事、ゆるキャラまつりin彦根を応援する会代表、誰のまちやねん彦根企画・運営などを担当。
 ◇川崎敦子さん(47)=保育士、福祉施設指導員を経て、学童保育の指導員となる。NPO法人芹川子育て支援部門代表に就任、現在学童保育の民間委託で4校を運営。彦根を映画で盛り上げる会、キャンドルナイト彦根実行委員会、彦根おはなしを語る会、誰のまちやねん彦根の会員。
 ◇藤田隆行さん(50)=アート・プランニング(松原町)代表で元・プロの狂言師。彦根ラーメングランプリ実行責任者、3・11つながろう東北へイベント部門責任者、彦根バレーボール協会理事、県立彦根西高同窓会会長、衆院議員の後援会事務局長など数多くの分野で活躍している。
 ◇武野貞嗣さん=市環境保全指導員、市人権教育推進員、国宝彦根城築城400年祭実行委員、LLPひこね街の駅代表など歴任。現在はNPO法人芹川監事、ひこね市文化プラザ運営共同事業体代表、NPO法人ひこね文化デザインフォーラム理事長などを務める。
花しょうぶ通り・NPO芹川見習おう
―自己紹介を兼ねて彦根での活動内容を教えてください
 森 彦根市の職員だが、一市民として様々なイベントにボランティアとして参加している。最近ではゆるキャラまつりin彦根を応援する会の総括を担当した。ひこね市民活動センターの理事もしており、ボランティアをしたいという市民向けの勉強会の企画や、センターの情報誌の編集を担当している
 川崎 NPO法人芹川の子育て支援部代表をしている。彦根市から学童保育の民間委託を受け、現在は4校の小学校を担当している。ほかに、彦根おはなしを語る会、彦根を映画で盛り上げる会に所属している
 藤田 人を集めるイベントには昔から関わっており、そこで培ったネットワークで色んなイベントを手伝っている。団体に入ると負担が増えるので、側面的にどのイベントにも協力している。毎年、ギネス記録にも挑戦しており、今年もやる
 武野 定年退職後、参加できるイベントには全部行った。環境関係の仕事に携わっていたことから市の環境パートナー委員会に入っており、現在も環境保全指導員として琵琶湖に流れる川の水の測定を月に1回している。町中を歩き回っていたら、花しょうぶ通り商店街というおもしろい場所があり、一緒にやっているうちに運営団体・LLPひこね街の駅(有限責任事業組合)の代表にもなった(昨年退任)
 ―花しょうぶ通りは先鋭的なまちづくりをしており、彦根市全体を見ても一歩進んだ市民がそろっている。なぜ、あのようなすばらしいまちづくりができるのでしょう
 藤田 まずはいったん沈んだからだろう。ほかの場所が開発される中で、花しょうぶ通りは開発されず、通りが狭く、町並みも古かった。何とかしなければという時に、同じような世代の人間が多くいた。だから、アートフェスタ勝負市を開催したり、空き家の街の駅化をしたり、一気にまちづくりが進んだ
 川崎 花しょうぶ通りには、外部(町外)の人たちを受け入れる不思議な人たちが集まっている。求めて行けば、必ずそこに場所があるとでもいうか、とても入り易い。新参者にも任せてもらうことがあり、居場所をつくってくれる。非常にうまく色んな人を巻き込む
 武野 まちづくりは人作りと言うが、本当に人がすばらしい。中心で動いている住民はみんな一度は市外に飛び出して、良い所を見て戻っている。そして年代が重なっている。また上の世代や長老も若手に任せており、温かく見守ったのも良かった (続きは本紙元日号で)