2021年7月14日水曜日

通学路の危険箇所 東中学校区PTAが独自調査

 千葉県八街(やちまた)市で下校中の小学生5人がトラックにはねられて死傷する事故が6月28日に発生し、通学路の安全対策を求める声が全国的に再び高まっている。
 彦根市は2014年度以降、市内の通学路の危険箇所を公表しており、今年4月1日時点では46カ所だった。今年度も中学校区ごとに調査を継続しているが、東中学校区ではPTA組織が独自で保護者にアンケートを実施する動きもある。
 
事故防止へ安全プログラム策定
 
 全国各地で下校中の児童が巻き込まれる事故が相次いだ2012年4月以降、彦根市内では市や市教委、彦根署などが通学路の合同点検を実施。14年に「彦根市通学路交通安全プログラム」を策定し、小中学校の通学路と園児の散歩コースを定期的に点検してハード、ソフト両面から対策に乗り出している。
 2020年度の点検による中学校区ごとの通学路と園児の散歩コースの危険箇所は▽東中=15(うち通学路9)▽西中=10(4)▽中央中=10(5)▽南中=1110)▽彦根中=8(7)▽鳥居本中=4(2)▽稲枝中=11(9)。危険カ所を示した市のホームページ内では、場所、内容、対策、事業主体、進捗状況を表にまとめている。今年度の調査もすでに終えており、対策を練った上で来年春に公表する予定。
 
市議が質問 市「危険性認識」
 
 一方で、保護者単位で通学路の危険箇所を探る動きもある。東中、城東小、旭森小のPTAと佐和山小父母と教師の会は6月28日付で、東中学校区内の通学路や自宅周辺の危険箇所を紙面とウェブ上で募るアンケートを実施。今月20日を期限に危険箇所やその内容、改善案の回答を求めている。4団体では「必要に応じて関係各所に働きかけ、少しでも子どもたちの安全性の向上につなげたい」としている。
 東中学校区の通学路の危険箇所については森野克彦市議が先の6月議会で、佐和山小から東中学校に抜けるまでにある線路高架下の道路を取り上げた。森野議員の危険な認識と対策を問う質問に、市は「道が狭く、見通しも悪く、対策が必要な道路。車道と歩道を分離することで安全が確保されるが、道路拡幅の用地補償や大規模工事で多額の事業費(数億円)がいるため、現段階では非常に困難」と答弁。和田裕行市長も同様の意見を示した上で「既存施設内でできる対策を実施する。問題意識を持って検討していきたい」と述べた。

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