2009年2月27日金曜日

滋賀県高野連審判部長の野村勝彦さん

 彦根東高の野球部OBで、県高等学校野球連盟審判部長を務める野村勝彦さん(71)=松原町=に、当時の思い出と、審判から見る現役の部員への思いを聞いた。
 ―東高が2度目のセンバツへ出場した昭和28年(1953)に入学されたとのことですが―
 ◇センバツ出場時は彦根東中の3年生で、ラジオにくぎ付けになって聞いていました。その時にはすでに東高への入学が決まっていて、憧れの野球部に早く入りたい思いでいっぱいでした。
 ―1年生の夏の大会では、当時の部員が審判の判定に抗議するため、2時間グラウンドに座り込んで、結局、没収試合になったらしいですね―
 ◇その時は私もベンチにいて、先輩方が抗議のため座り込んでいた時は、ベンチから茶碗とやかんを持って、お茶くみをしました。その後、1年生も座り込んだ記憶があります。結局、抗議は認められず、東高野球部は1年間の活動停止処分になりました。
 その後、部員は同期の7人だけとなり、走り込みやうさぎ跳びなどほそぼそとした活動を続けました。2年生になってからはボールとバットを持つことが許され、野球ができる喜びを実感していました。
 ―卒業後は、審判として活躍されているそうですが―
 ◇卒業後も野球部の手伝いや草野球など、野球の世界から離れることができず、30歳を過ぎた昭和45年ごろから県野球審判協会に所属し、県内の野球大会で審判をするようになりました。県高野連に審判部が新設された昭和62年からは審判部の専属審判となり、平成12年からは審判部長を務めています。
 ―今年のセンバツからストライクゾーンが変わるため、東高野球部の練習にも指導に出かけられているとのことですが―
 ◇公認の野球規則に合わせて、今年からストライクゾーンがボール半分ほど低くなります。練習にも何度かうかがい、新しいストライクゾーンを教えています。
 ―甲子園でも審判をされておられるとのことですが、これから甲子園で戦う現役の部員たちに激励の言葉をお願いします―
 ◇甲子園では、審判の掛け声による整列と同時に、内野から外野にかけて観客の拍手が起こり、独特の雰囲気に包まれます。その雰囲気に飲まれるのではなく、逆にプラス材料にしてほしいと思います。
 高校野球の原点は、フェアプレーとスピードです。本番で攻守交代をスピィーディーにしようとすると、肝心なプレーでミスをするように思います。日ごろの練習からスピーディーに動くことを意識づけて、本番ではプレーだけに集中できるような状態に持っていってほしいと思います。

0 件のコメント:

コメントを投稿