2010年2月27日土曜日

ヴォーリズ建築「旧日夏村役場」 地元住民が買い取り「憩いの場」に

 米国の建築家・ヴォーリズ(1880~1964)建築の「日夏町民会館」(旧日夏村役場)を有効活用しようと、地元住民が2階のスペースを憩いの広場「日夏木曜ハウス」として今月オープン。25日には約30人のお年寄りが訪れ、交流を楽しんでいた。
 日夏町民会館は、日夏村役場と産業組合の合同の建物として、昭和10年(1935)4月に建設。木造2階建て、延べ約250平方㍍。南側は役場、北側は組合が利用。2階の約310平方㍍の大広間は議場として使われた歴史があり、当時使われていた投票箱や議事録なども残っている。昭和25年に日夏村が市に編入合併された後は、地域の会合や文化活動の場として使用されてきた。
 また平成13年までは建物の一角にJA東びわこ日夏支店が入っていて、閉鎖以降は取り壊される方向で進んでいた。しかし、日夏地域の歴史を後世に伝える活動をしている「日夏歴史研究会」(成宮恵津子代表)の会員らが保存活動を展開。地元住民で銅鐸博物館(野洲市)館長を務める古川与志継さん(58)が金策に走り、昨年9月に建物を購入し日夏町自治会に貸与した。
 「日夏木曜ハウス」は主にお年寄りの交流の場として活用。毎週木曜日午前10時から午後3時までオープンしており、おしゃべりや映画の上映などのほか、日夏町の歴史講座も開く予定で、お年寄り以外の参加も呼びかけている。日夏町民以外の参加も歓迎。駐車場あり。料金はコーヒー・菓子付き300円、昼食込みは500円。見学も可。4月には1階にカフェスペースもオープンする。
 成宮さんは「おしゃべりは人を元気にさせると思う。気軽に来て頂きたい」と話している。問い合わせは成宮さん℡0749(28)0625へ。

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