滋賀大学は8日、伊藤忠商事取締役会長の丹羽宇一郎氏(71)に名誉博士称号を授与し、同日講堂で記念式典を開いた。丹羽氏は記者会見で同社創設者・伊藤忠兵衛の関連資料を展示する「伊藤忠資料館」を創設させる構想があることを明らかにした。
滋賀大学は近江商人研究を熱心に取り組んでおり、伊藤忠兵衛が豊郷町出身だったことから、関連資料の寄付や研究者の派遣を同社から受けたりしていた。
授与式で成瀬龍夫学長は「名誉博士号第1号の誕生であり、歴史に残る出来事として大変よろこばしく感じている」とあいさつ。
丹羽氏は「この称号は初代・忠兵衛に代わってお受けしたこと」と謙遜し、「近江商人の底流に流れるものが近代資本主義の発展につながった」と述べた。
滋賀大学との今後の関係については「忠兵衛が残した資料は資本主義の発展のための貴重なもの」「近代的資本主義を歴史的にみるためにも伊藤忠資料館を作っていかなければならない」と話した。会見後には丹羽氏の講演会も開かれた。
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