2019年11月29日金曜日

彦根市新市民体育センター建設工事の予算額13億1000万円増額

 彦根市は、南彦根駅前近くに整備予定の「(仮称)彦根市新市民体育センター」の建設工事の予算額が13億1000万円増額すると発表。今年度分の増額分(5億1440万円)の補正予算を12月議会に提案する。
 事業費は一昨年8月の基本設計時が63億7000万円だったが、実施設計時が74億9000万円と増え、基本設計時にはなかった外構工事などを含めた総事業費は82億2000万円と増額。しかし9月26日の建設工事の入札では参加した2業者とも市の予定価格を上回り不調に終わった。
 市は入札に参加した業者を含む6社にヒアリングを行った結果、元請の大手会社や下請けの専門業者ともに手持ち工事が多く、受注意欲が低い状況のため価格の高騰につながっているとして増額を決めた。
 建設工事の予算額は次年度以降の債務負担行為を含めて当初が69億1000万円だったが、今回発表が82億2000万円と増額。外構工事や解体費などを含めた総事業費も当初から12億5000万円増の94億7000万円となる。
 市は財源確保策として、個人や団体、企業から1億円以上の寄付を募ると発表。時期や方法について今後検討していく。ほかにネーミングライツ(施設の命名権)も募集する予定。
 今後のスケジュールは補正予算を12月議会に提案し、12月下旬に公告を行い、来年2月に開札と仮契約、3月に本契約を締結し、2022年6月の完成予定、12月の供用開始を目指す。当初は22年4月の供用開始予定だった。
 大久保貴市長は会見で「公共事業の6割の入札が不調の時代。入札結果を検討する中で増額をお願いしたい。市民に喜んでいただける施設を市民の皆さんと一緒に作りたい」と述べた。

2019年11月28日木曜日

2時間耐久レース・いす―1グランプリ彦根で初開催

 事務いすに乗って2時間のレースをする「いす1(わん)グランプリ滋賀彦根大会」が、彦根大ゑびす講が行われた24日に初めて開催。県内外から21チームが出場し、優勝を競った。
 彦根商店街連盟などが主催。中央商店街に往復200㍍のコースを設け、滋賀、愛知、京都、大阪、奈良の各県から高校生以上の3人チームの20団体と個人の1チームが出場した。選手たちは午後0時半から2時間、交代しながら事務いすを走らせて周回した回数を競った。中には勢い余って転倒したり、ぶつかったりする場面もあり、そのたびに沿道から歓声が沸きあがっていた。優勝チームには県産の米90㌔が贈られた。

2019年11月25日月曜日

スマート農業の研修会、南地区公民館と近くの水田で

 人工知能(AI)やロボット技術などを活用した次世代型の「スマート農業」を学ぶ研修会が20日、彦根市甘呂町の南地区公民館と近くの水田で行われ、県内を中心に農家や農業関係者ら約230人が参加した。
 農林水産省は今年度、「スマート農業技術の開発・実証プロジェクト」を全国各地で展開。滋賀県では県、フクハラファーム(薩摩町)、立命館大学、ヤンマーアグリジャパン、積水化学工業が共同事業体を立ち上げ、水稲、麦、キャベツ栽培の実証研究に取り組んでいる。
 研修会では県とフクハラファームが実証研究について説明し、立命館大学が「農業機械の自動化」について解説、ヤンマーと積水化学が各社製品を紹介した。その後、参加者は2班に分かれて水田に向かい、AIを活用したキャベツの自動収穫機、無人で操作するロボットトラクター、ドローンの実演を見学した。

やす井の料理長・櫻井泉さん井伊直憲の婚礼料理を再現

 彦根市安清町の料亭旅館やす井の料理長・櫻井泉(きよし)さん(51)が、井伊直弼の息子で彦根藩十四代当主の直憲の婚礼料理を再現。13日に滋賀県護国神社で開かれた県調理師会の展示会で披露し、来場者の注目を集めていた。
 直憲は有栖川宮家から宣(よし)子を正室に迎え、明治2年(1869年)2月23日に彦根城内で婚礼を行った。彦根城博物館所蔵の「井伊直憲婚礼規式献立帳」には婚礼の出席者に振る舞った料理が記録されている。
 櫻井さんらは同館学芸員の協力を得て献立帳の内容を解読し、かもやマツタケなどの煮物、煮卵、タケノコ、伊勢エビ、コイの刺身などの料理を再現した。櫻井さんは「日本海など各地の産物があり、婚礼に合わせて豪華な食材を集めたのがわかる。現代と変わらない料理が多いのも特徴」と話していた。
 県調理師会の展示会では県内の調理師44人の料理が展示されたほか、包丁式やひこにゃんともちつき、フリーマーケットなどが催された。

城東小5年生がベトナムに贈られるカロム盤デザイン

 彦根市立城東小学校の5年生たちがベトナムに贈られるカロム盤をデザインし、1819日の両日、城東小の児童たちがカロム盤を使って遊んだ。
 彦根ロータリークラブが社会奉仕と国際奉仕の事業の一環として、児童たちがデザインしたカロム盤をベトナムの小学校に届ける「カロムでつなぐ日越交流プロジェクト」を企画。9月26日にはベトナムからの留学生と一緒に城東小を訪れ、5年生41人と足でプレーするバドミントン「ダーカウ」や長い竹を跳びながら踊る「バンブーダンス」のベトナムの遊びで交流した。
 児童たちは10月上旬にドラえもんやサザエさんなど日本のアニメ、彦根城や忍者、ひこにゃん、富士山などを彩った9種類のデザインを作成。彦根RC会員の丸松木材(古沢町)が中央を児童のデザイン画、周囲を日本とベトナムの国旗をイラストしたカロム盤18台を作った。
 彦根RCは完成したカロム盤のうち12台を今月15日にベトナムソクチャン省の小学校に送った。城東小には5台を持参し、児童たちが休み時間を利用してカロムを楽しんでいた。
 5年生の梅形紗良さん(10)は日本とベトナムをつなぐイメージで架け橋をデザインしたといい「カロムを通して彦根とベトナムの子どもたちがつながればいい。みんなで楽しく遊んでほしい」と話していた。彦根RCのメンバーは今月23日から26日までベトナムの現地を訪れ、残りのカロム盤6台を現地の小学校に贈る。

2019年11月24日日曜日

近江鉄道沿線住民と社員語り合うワークショップ・近江鉄道みらいファクトリー近江鉄道本社で

 近江鉄道のこれからを沿線住民と社員が語り合うワークショップ「近江鉄道みらいファクトリー」の初回が、16日に彦根駅東口の近江鉄道本社で開かれた。
 ワークショップには住民24人と社員16人が参加し、8グループに分かれていろあわせ(芹橋)の北川雄士代表の進行で開催。他県の鉄道の事例報告を受けた後、近江鉄道で実現したいアイデアや、すぐに取り組めることなどを話し合った。
 参加者からは「線路を歩くイベントをしては」「パワースポットの聖地にしては」「ファンクラブを設けてみては」「トイレをきれいにしては」などのアイデアが発表された。
 びわこ学院大学4年の藤村翔太さん(21)=東近江市=は「社員の方と住民目線で話し合えるいい機会だった。地域や大学など団体との連携が大事だと思う」と話していた。
 ワークショップは来年1月18日に八日市で、2月15日に水口でも開催される。参加者にはワンデイスマイルチケットの引換券や記念品が進呈される。


2019年11月20日水曜日

彦根初の地ビール・彦根ビール来年にも誕生、石寺町にマイクロブルワリー

 彦根初の地ビール「彦根ビール」が来年にも誕生する。運営会社「彦根麦酒」が11日に立ち上がり、代表取締役には橋本建設の橋本健一社長(45)が就いた。
 県内の地ビールは、昨年春から大津市の近江麦酒が醸造を開始したクラフトビールをはじめ、長浜浪漫ビール、日野のHINO BREWING、水口のびわこいいみちビール、近江八幡の二兔醸造(TWO RABBITS)がある。全国的にも地域密着型の小規模醸造所(マイクロブルワリー)が次々に誕生している。

橋本社長「風格あるビールを」
 石寺町の自治会や、石寺の振興活動をする滋賀県立大学の教員らが、地元の休耕田約6000平方㍍の有効活用を模索。橋本社長がそこに加わって「産民学」が連携する形で、県内6番目の地ビールの誕生を目指し工場建設が決まった。
 県立大を卒業した女性が醸造責任者に就き、従業員2人、役員3人の体制で醸造していく予定。工場建設や酒類製造免許の取得などを経て1年後の稼働を目指す。
 橋本社長は「石寺の彦根梨を使った商品など地元の振興を図りながら、彦根らしい風格ある地ビールを作っていきたい」と話している。

2019年11月18日月曜日

全日本中学生都道府県対抗11人制ホッケー選手権大会で彦根市立南中ホッケー部員含めた滋賀県代表の男女チームがアベック優勝

 全日本中学生都道府県対抗11人制ホッケー選手権大会が9、10日に福井県内であり、彦根市立南中学校ホッケー部の選手を含めた滋賀県代表の男女チームがアベック優勝を果たした。県代表の優勝は男子が7年ぶり5回目、女子が3年ぶり6回目。
 県代表のユニホームを着た選手は男子が南中10人と米原の伊吹山中、長浜の湖北中を含め計24人、女子が南中7人と伊吹山中、長浜の虎姫中を含め計19人。大会には全国から男子21チーム、女子19チームが出場し18人がベンチ入りして戦った。
決勝戦は男子が前回王者の島根県との対戦となり、0対0のままシュートアウト(サッカーでいうPK)に入り、5人全員が決めた滋賀が勝利。福井県と決勝を戦った女子もシュートアウトとなり、サドンデスの熱戦を経て勝利した。
 男子の主将で南中3年の山中楽生君(15)は「監督が僕たちを信じてここまで導いてくれた。最高の仲間と一緒に優勝できて本当にうれしい」と話した。また女子のゴールキーパーで南中3年の河原朋香さんは「このチームで優勝ができてうれしいです」と語っていた。


2019年11月15日金曜日

サロンバー・シスルがカクテルJubei~明智光秀の提供開始

 明智光秀を題材にした来年の大河ドラマ「麒麟がくる」に合わせて、彦根市旭町のサロンバー・シスルがオリジナルカクテル「Jubei~明智光秀」を考案。今月から提供を始めた。
 光秀が多賀町佐目で誕生したとの言い伝えがあるため、18歳まで多賀で過ごした同店オーナーの宮下純さん(43)=彦根市城町1=が、醸造所「多賀」の原酒を使って、明智家家紋の水色の桔梗(ききょう)を表現したカクテルを作った。
 多賀の原酒のほか、キンカンやスミレのリキュールなど計5種類を使っており、甘く少し酸味のある味わいになっている。商品名は光秀の通称名の十兵衛にちなんで命名。
 同店は2012年の石田三成を皮切りに、井伊直政や井伊直虎などこれまでに5人の戦国武将にちなんだカクテルを提供している。6人目となる光秀カクテルの完成に、宮下さんは「これを飲んで頂き、光秀が多賀とのつながりがあるかもしれないことを知ってもらえるきっかけになれば」と話している。
 アルコール度数15%。税込み950円。問い合わせは同店℡(22)7071。

初期消火で近所の民家火災の延焼を防いだ廣田暁さん・麻里さん夫妻らに感謝状

初期消火で近所の民家火災の延焼を防いだとして、彦根市消防本部は7日、肥田町の自営業の廣田暁(さとる)さん(47)と麻里さん(46)夫妻ら3人に感謝状を贈った。
市消防本部によると、今年9月30日午後0時ごろ、70歳代の男性が一人で住む肥田町の木造平屋建ての民家で火災が発生。その民家近くに住む本持真弥さん(35)から、煙が出ているとの連絡を受けた外出先から帰宅途中だった廣田さんと麻里さんが急いで戻ると、民家の火災を確認。麻里さんが119番通報し、廣田さんがその民家の窓から中に入り、風呂場にあった桶に水をくんで数回往復して消火した。通報から9分後の午後0時19分に消防隊が到着した際にはほぼ鎮火状態だったという。
廣田さんは数年前まで住んでいた東近江市内で消防団に入っていた。岡田広幸消防長から感謝状を受け取った廣田さんは「消防団員だった時に何度か火災現場で活動していた。大したことはしていないので(感謝状に)驚いている。延焼することがなくて良かった」と話していた。

2019年11月12日火曜日

彦根工業高校の堤明寛君,高校生ものづくりコンテスト全国大会木材加工部門の近畿大会で優勝

 彦根市西今町出身で彦根工業高校建設科2年生の堤明寛君(17)=東近江市=が、高校生ものづくりコンテスト全国大会木材加工部門の近畿大会で優勝。今月1617日に兵庫県伊丹市である全国大会に出場する。
 8月2829日の両日、伊丹市で開催された近畿大会には堤君を含む14人が出場。課題図に従って製図を作成した後、木造り、仕上げ、墨付け、加工、組み立ての工程で作品を仕上げ、道具の取り扱いや製図の出来具合、完成の度合いなどを競い、堤君が見事、優勝した。
堤君は近畿大会に向けて、現代の名工を輩出している社寺建築を専門にした木澤工務店(愛荘町)から指導を受けてきた。木工部の部長も務めており、顧問の瀬戸亮太郎さん(52)は「日に日に技術が上がっている。道具の整備が丁寧で、自分で創意工夫をして製作しており、全国大会でも入賞が狙えるのでは」と話している。
 彦工は2008年から12年まで連続で全国大会に出場していた。7年ぶりの出場に堤君は「製図がずれると、完成もずれてくる。製図が絶対にうまくいくように練習している」と意気込みを語った。将来の目標としては「宮大工になれるよう努力したい」と話していた。


2019年11月5日火曜日

佐渡一清さん改組新・日展の洋画部門で特選を受賞,2014年に続き2回目

 彦根市銀座町の金美堂の店主・佐渡一清さん(69)=写真=が改組新・日展の洋画部門で特選を受賞した。2014年に続き、2回目の特選受賞となる快挙だ。
 特選を受賞した作品は「歩(あゆみ)」で、知人の20歳代の娘を色彩豊かに描いた。芹橋1丁目のアトリエで今年8月から描き始め、9月末に完成させた。
佐渡さんは「人は常に前を見て歩もうとしますが、時に立ち止まって振り返り、そして考えたうえでまた歩み始めます。そんな人生の道程への問いかけを若い女性の姿を借りて表現しました」と話している。
 授賞理由として、日展はウェブサイトで「無駄のない人体の描写と確かな構成が目に留まった。抑制された色彩や絵具の扱い方も効果をあげている」とコメント。
 佐渡さんは初めて出展した2012年に入選となり、14年には特選を受賞。「60歳を超えてから出展しており、早い段階で2回目を受賞できた。厳しい審査をくぐりぬけることができ、うれしい」と笑顔を見せていた。
 ほかの部門を含む日展の作品展は11月1日から24日まで東京都港区の国立新美術館で開かれる。

2019年11月3日日曜日

スケアードストレイト教室 彦根市立南中学校で

 スタントマンが交通事故の場面を再現しながらその恐ろしさを教える「スケアードストレイト教室」が21日、彦根市立南中学校で開かれた。
 JA共済連がカースタント会社「スーパードライバーズ」(東京都狛江市)の協力を得て実施。南中は生徒の7割が自転車通学で、交通量の多い道路や狭い歩道などがあるため、登下校時に車と自転車の接触や自転車同士の衝突などが起こっており、今年度も数件発生しているという。
南中の教室には同社の女性4人を含むスタントマン6人が来校し、全校生徒を前に車と自転車の接触や出会い頭での衝突、トラックと自転車の巻き込みなど7パターンの事故を再現。交通ルールを順守しながらの登下校を呼びかけた。
生徒会長の川島伝華(よしか)さん(15)は「事故の恐ろしさを知ることができ、交通ルールを守ることの大切さも実感できました」と話していた。