事業費は一昨年8月の基本設計時が63億7000万円だったが、実施設計時が74億9000万円と増え、基本設計時にはなかった外構工事などを含めた総事業費は82億2000万円と増額。しかし9月26日の建設工事の入札では参加した2業者とも市の予定価格を上回り不調に終わった。
市は入札に参加した業者を含む6社にヒアリングを行った結果、元請の大手会社や下請けの専門業者ともに手持ち工事が多く、受注意欲が低い状況のため価格の高騰につながっているとして増額を決めた。
建設工事の予算額は次年度以降の債務負担行為を含めて当初が69億1000万円だったが、今回発表が82億2000万円と増額。外構工事や解体費などを含めた総事業費も当初から12億5000万円増の94億7000万円となる。
市は財源確保策として、個人や団体、企業から1億円以上の寄付を募ると発表。時期や方法について今後検討していく。ほかにネーミングライツ(施設の命名権)も募集する予定。
今後のスケジュールは補正予算を12月議会に提案し、12月下旬に公告を行い、来年2月に開札と仮契約、3月に本契約を締結し、2022年6月の完成予定、12月の供用開始を目指す。当初は22年4月の供用開始予定だった。
大久保貴市長は会見で「公共事業の6割の入札が不調の時代。入札結果を検討する中で増額をお願いしたい。市民に喜んでいただける施設を市民の皆さんと一緒に作りたい」と述べた。