衆院選が4日公示され、滋賀県第2選挙区には、共産党新人の中川睦子(54)、みんなの党新人の世一良幸(52)=日本維新の会推薦、自民党元職の上野賢一郎(47)=公明党推薦、民主党前職の田島一成(50)=国民新党推薦=の4候補が出馬した。2区の有権者数は26万3957人(3日時点)。4日の各候補の第一声は以下の通り。
中川候補は「今の民主党は、消費増税を決め、沖縄にオスプレイを配備し、福井の大飯原発を再稼働させた。公約を破って進めていくことは許せない」と現政権を批判。
「自民党も公明党も一緒になって進めており、議会制民主主義を破壊する行為」「共産党は90年の歴史があり、戦中・戦後とも国民の命と暮らし、平和を守ることを懸命に取り組んできた。国民が願う声を受け取る役割がある」と支持を呼びかけた。
最後に「今回は国民の命と暮らし、平和の存亡がかかった重要な選挙。共産党の議席倍増への力をください。国民の願いの実現へ先頭に立ってがんばりたい」と語った。
共産党滋賀県委員会の奥谷和美委員長は「消費増税、原発再稼働、TPP、オスプレイの配備という財界中心、アメリカ言いなりの政治では国の前途は開けない」「この政治は自民党・公明党の政権から続いており、今回の選挙は自民党による政治になるのか、共産党の躍進かだ」と述べた。(彦根事務所で)
世一候補は「既成政党の民主党は寄せ集め集団。解党して、一から出直すべき」、「自民党は昔と変わっていない長老、派閥、世襲、利権政治だ」と批判し、「みんなの党は利権に一切関係なく、ぶれない。企業献金ももらっていない」と主張した。
推薦を受けた日本維新の会の橋下徹代表代行については「言動が素晴らしい。日本を変えてくれるし、日本を変える力を持っている」と賞賛した上で、「針の穴に糸を通すような厳しい選挙だが、糸を通してみせる」と決意を語った。
選対本部長の池田洋氏は「(みんなの党代表の)渡辺さんのぶれない政治姿勢についてきた。選挙は何としても勝たなくてはならない」とあいさつ。藤井勇治・長浜市長やみんなの党滋賀の蔦田恵子県議も「政治が機能していない。世の中を変える再生選挙」「湖東・湖北から改革の炎を」と応援した。 (長浜事務所で)
上野候補は「3年間の民主党政権で、外交もバラバラ、経済もボロボロ、農政もガタガタになった。今の体制を白紙に戻して、新しい体制をつくりたい」と第一声。「前の自民党は国民の目線から離れていた。信頼を取り戻すために世代交代をした。一致団結して外交、経済を立て直したい」と、自民党が新しくなったとPR。原発については「党内では色々な意見があるが、福島であれだけの事故があったのだから、原発ゼロは当たり前」と脱原発の考えを示した。
最後に「この選挙は日本の将来を占う大きな戦い。もう一度、日本が前へ進んでいけるように、このふがいない政治を建て直す原動力になりたい」と抱負を述べた。
後援会長の河本英典元参院議員は「今回の選挙は政治のレベル、国家として何が大事かが問われている」とあいさつ。獅山市長は「自民党の公約は分かりやすくて好感を持っている。地域としては道路や公共施設を作っていただきたい。国の政治と地方が直結しなければならない」と話した。(彦根事務所で)
田島候補は「3年前に政権交代し、日本の改革が緒についた」「東日本大震災、福島原発事故を早く収束、復興させたい。しかし、ねじれ国会で法案一つなかなか通させてもらえない。我慢、妥協を重ねて今日までようやく到達できた」と、この3年を振り返った。
エネルギー政策については「原発への不安、エネルギー供給への不安を抱える。安心・安全を担保しながら、経済・産業活動に支障をきたさないようにする。私は場当たり的な耳障りのいい言葉で、有権者をだましたりしない」と語った。
「米の味の良し悪しは田んぼにつけた足跡の数で決まる。政治家も地域につけた足跡の数で度量が決まる。だからこそ現場主義を貫いていきたい」と述べ、「改革はまだ道半ば、自民党政治のうみをしぼり切る途中にある」と支持を求めた。
林久美子参院議員は「田島候補は水俣病、アスベスト被害の救済など、光が当たらないところに光を当てた」と述べた。(JR彦根駅前と長浜事務所前で)