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2020年6月28日日曜日

風車で「コロナ!バイバイ」中地区公民館入り口に

 彦根市大薮町の中地区公民館の入り口に16日、「コロナ!バイバイ」の文字を風車で表現した作品が掲示された。近くの道路からも見ることができ、同館では「新型コロナウイルスの早期の退散を地域住民と願いたい」としている。
 同館では毎年10月に地域住民や子どもたちの作品展など文化祭を催しているが、今年は新型コロナウイルスの影響で中止になった。その代わりとして伊富貴和雄館長(74)と職員3人が風車を使った作品を製作。縦46㌢×横3㍍10㌢のべニア板に、8・5㌢四方の赤色21枚、青色24枚、黄色4枚のクリアファイルの加工素材を使って風車を作り、「コロナ」の文字を赤色、「!」マークを黄色、「バイバイ」を青色で表現した。

児童にも製作依頼
 金城小や平田小の1年生、近隣の幼稚園と保育園にも赤や黄、緑など5色の素材を配布し、大小200個以上の風車作りを依頼。7月上旬に同館入り口の両サイドに児童や園児たちの作品を設置する予定。伊富貴館長は「地域の子どもたちや住民の皆さんと一緒に、風車の風でコロナを吹き飛ばしたい」と笑顔を見せていた。

2020年6月27日土曜日

ホームスタート実施ひこね育ちのネットワーク・ラポールがクラウドファンディング開始

家庭訪問型の子育て支援の取り組み「ホームスタート」を彦根市内で実施している認定NPO法人ひこね育ちのネットワーク・ラポールが、運営資金をインターネット上で募るクラウドファンディング(CF)を11日から始めた。 
ホームスタートは、さまざまなストレスを抱えた子育て中の母親の家庭へ訪問し、友人のように寄り添いながら育児や家事を一緒にする取り組み。1973年に英国で始まり、日本ではNPO法人ホームスタート・ジャパン(東京都新宿区)が2008年に開始。
ホームスタートは対象が6歳未満の子どもがいる家庭。調整役の「オーガナイザー」が家庭訪問した後、母親に合う訪問役の「ビジター」が週に1回・約2時間、計4回程度訪問する仕組み。オーガナイザーはホームスタート・ジャパンの講習を受けた者で、「ビジター」はオーガナイザーら専門家から40時間以上の研修を受けたボランティア。

活動資金 大半寄付
「応援団になって」
彦根市内では、子育て経験がある女性たちが2011年4月に設立し、翌年2月にNPO法人になったラポールが13年からホームスタートを実施。これまでに80件以上の家庭で支援してきた。現在はオーガナイザー3人、ビジター25人が所属している。
活動資金のほとんどが寄付。養成講座の受講代や交通費、パンフレットの印刷代などの経費が必要な状況のため、CFで資金を集める。目標金額は95万5000円。期間は7月31日まで。サイトはCFのキャンプファイヤーから検索か、記事の添付のQRコードから。寄付者は税の優遇措置などが受けられる。
理事長の廣田幸子さん(66)=中薮町=は「活動開始から約10年が経過し、地域でお互いに助け合うという循環が生まれつつある。これを機にホームスタートを知って、応援団になっていただけたら」と支援を呼びかけている。問い合わせはラポール070(5652)5978。


2020年6月22日月曜日

特定外来生物のヌートリア 彦根市内で繁殖

 特定外来生物で駆除対象のヌートリアが彦根市内で今年度、5頭捕獲されており、増加傾向にあることがわかった。市は「見つけた場合は連絡してほしい」としている。
 ヌートリアは南米原産。大きなドブネズミのような体つきが特徴で、後ろ足に水かきがあるため河川や沼地、湖で生息。年間2、3回の出産で一度に複数の子どもが生まれる。草食性でヨシなど水生植物や陸上の植物と農作物を食べ、土手や堤防などに複数の穴を掘って過ごす。終戦後、国内に広まり、各地で稲を中心にした農作物被害や水生植物の食害、堤防・水田・ため池の破壊が報告されている。
 彦根市内では2016年ごろに曽根沼でヌートリアの生息が初めて確認された後、18年には芹川上流でも目撃された。生息の拡大を抑えるため、市は昨年6月に「市ヌートリア防除実施計画」を策定。捕獲に乗り出し、昨年度は曽根沼で大人のヌートリア1頭、今年4月には野田沼で子ども5頭を捕獲して駆除した。
 捕獲は目撃情報の提供後、わなを設置し、ニンジンなどの野菜で誘い出す方法で実施。捕獲後は殺処分される。市生活環境課の担当者は「市内ではまだ農作物や水田などの被害は報告されていないが、生息数が増加した場合、被害が出る恐れがある」としている。
 ほかに野田沼では外来種のジャンボタニシの生息も確認されている。



北の拉致 対話か圧力か

 北朝鮮に娘(横田めぐみさん)を拉致されたまま、先日お亡くなりになった横田滋さんの妻・早紀江さんと、めぐみさんの弟にあたる双子の拓也さん・哲也さんの記者会見をユーチューブ(https://www.youtube.com/watch?v=B1dvLtnnyiY)で拝見した。
 その中で、あるフリーのジャーナリストが「経済制裁の圧力よりも対話を重視しては」との意図の質問をした。これに対し、拓也さん・哲也さんは以下の返答をした(一部略)。
 拓也さん「皆さま方もそうだが、親からは間違ったことをしてはいけないと教えられたと思う。何が正義で、何が悪かを知った時に、北朝鮮が拉致を行い、人質外交を続けていることが正しいのか。日本国が何も言わずに相手の言うことを聞き続けるのが良いことか。それを私自身、日本国民自身、ジャーナリズムが意識する必要がある」。
 哲也さん「対話だけですむのなら、とっくにすんでいる。親が子どもを、先生が児童生徒をしつける時もそうだと思う。できていない人たちには対話もいいが、圧力が必要だ。政府にはそれを堅持してほしい」。
 つまりお二人の言葉をまとめると「北朝鮮は拉致という邪悪な行為を続けてきた。親や先生の立場の日本が悪行を何度もしてきた子の立場の北朝鮮をしつける時、対話だけで解決できるはずがない」ということだ。
 外交の基本は「対話」であるが、拉致という犯罪がまかり通る国との外交に対話が通ずるはずがない。しかし、未だにその妄想に固執する報道や主張が一部である。
 拉致をはじめ、核や弾道ミサイルの開発、対米韓に対する姿勢からも、北朝鮮はまさに非行や犯罪を繰り返し、駄々をこねる「子」であり、「親」である日本をはじめとした周辺国や米国は厳しく教育すること(圧力)が解決の道であることは間違いない。
 ただ「親の中の親」である米国と中国が対立し「新たな冷戦」状態にある上、新型コロナウイルスや香港・黒人差別の問題で国内や国際社会から非難されており、米中からすれば北朝鮮を相手している暇もなかろう。
 拉致の解決の道筋はまったく見えないが、我々日本人としてはこの拉致の問題を風化させてはならず、今後も国際社会に訴えていくことしかない。(山田貴之)

2020年6月15日月曜日

リモート参拝 新型コロナの感染防止で導入、あかもん宗安寺チャンネル開設

 彦根市本町の宗安寺は4日、法要や法話の様子をユーチューブで見ることができる「あかもん宗安寺チャンネル」を開設。新型コロナの感染防止の一環での導入で、寺に参拝せずにネット上で法要などが聞ける「リモート参拝」として注目されそうだ。
 宗安寺は毎月4日に「四日参り」を行っているが、新型コロナに感染した場合、重症化し易い高齢者の参拝者が多いため、そのリスクを減らそうとパソコンやスマートフォンでリモート参拝できるようにした。
 宗安寺には、大坂夏の陣で豊臣方として井伊直孝の軍勢と戦い、直孝の家臣に討ち取られた木村重成の首塚がある。今月4日には四日参りのほか、木村重成公406回忌法要が営まれ、その様子がライブ配信されたほか、約40分の法要と約43分の法話の動画をユーチューブに収めた。
 今後の四日参りや盆、彼岸などの法要や法話もライブ配信していく。竹内真道住職(66)は「リモート参拝により、参拝者の人数が減るかもしれないが、つながりは継続できる。東京や大阪などの檀家さんにも利用してほしい」と話していた。あかもん宗安寺チャンネルには添付のQRコードからも入れる。


2020年6月11日木曜日

パリヤが生活困窮者らに食品や雑貨を届けるためフードバンクポスト設置

 彦根市長曽根南町のパリヤは1日、生活困窮者らに食品や雑貨を届けるための「フードバンクポスト」を店内に設置。来店客からの提供を呼びかけている。
 食品ロスを削減しながら、必要としている市民に届けようと、市社協が設置しているフードバンク彦根と連携して企画。「『もったいない』を『ありがとう』に」をキャッチフレーズに、食品、菓子・飲料、雑貨のボックスをサービスカウンターの隣に設置した。提供品が集まり次第、市社協の職員らが回収し、子ども食堂者生活困窮者に配布する。
 対象の品は、缶詰、菓子、乾物、麺類、インスタント食品、レトルト食品、コーヒー・紅茶、飲料、調味料、食用油、生活雑貨。いずれも賞味期限が1カ月以上ある未開封の商品。市内に届き始めている「アベノマスク」も可。生鮮食品、冷蔵冷凍食品、酒類、医薬品、ペット用品は不可。
 店長の阪東龍也さん(40)は「コロナで何か支援をしたいという助け合いの気持ちが増えているように感じます」と協力を求めている。営業時間は午前9時~午後9時。

2020年6月5日金曜日

アマビエのイラスト使い生徒へのメッセージ作成 中央中学校の教員たち

 彦根市西今町の市立中央中学校の教員たちは、厚労省が感染防止の啓発用に起用している妖怪「アマビエ」のイラストを使って、生徒に向けたメッセージを作成。臨時休校があけた1日を前に校内の保健室前に掲示した。
 アマビエは長い髪にくちばしを持ち、うろこがある3本足の半人半魚の妖怪。江戸時代に肥後(熊本県)の海に現れ、「病気が流行したら自分の姿を描いて人々に見せよ」と告げて、海中に消えたとされる。そのため新型コロナの沈静化を願って、アマビエをラベルに使った地酒やアマビエの信楽焼が作られるなど滋賀県内をはじめ全国各地で注目を集めている。
 中央中学校では養護教諭の山口友子さんが臨時休校中の5月上旬、校内で発行している「ほけんだより」に掲載し、「中央中アマビエチャレンジ」と題して教員にメッセージの作成を呼びかけた。美術教員が描いた絵とインターネットからの計4パターンのアマビエを使ったA4用紙を配布し、5月29日午前までに27人の教員がさまざまなデザインで色を塗ったり、思いを込めたメッセージを書いたりして仕上げた。
 藤堂寛校長(59)はアマビエに色を塗ったうえで「人の世に熱あれ、人間に光あれ」の水平社宣言のメッセージを隣に書いた。「人と人はつながりながら生きているため、温かさを失ってはならない。前向きに希望を持てば光が差し込んでくるはずだ、との思いを伝えたい」と話していた。当面、校内に掲示する。