滋賀彦根新聞社は新聞週間の期間中、彦根のまちづくりに貢献している市民の代表4人を招いて「彦根のまちづくり」をテーマに、銀座町のNPO法人五環生活の事務所で座談会を行った。
参加していただいた市民代表は、彦根辻番所の会の渡邊弘俊さん(74)、HIKONEキレイキャンペーン隊の馬場和子さん(53)、映画で彦根を盛り上げる会の目加田宗彦さん(43)、ひこね自転車生活をすすめる会の竹内洋行さん(40)。
座談会では、より良いまちにするための方策や次世代への教育の仕方などについて、さまざまな意見があがった。
コーディネーターは本紙編集長の山田貴之、カメラ・動画撮影は井関豊が担当した。
—皆さんの活動内容を教えてください
渡邊 芹橋地区の町並みの保存や防災・住環境を含めたまちづくりを進めている。彦根辻番所の会は2年半の間、毎月、講演会や勉強会をしている。まちづくりは行政との関係もあるため、自治会の中にまちづくり部会をつくって、行政とのつながりも深くしている
竹内 車の代わりに自転車を使ってもらおうと、サイクリングなど色々な情報発信をしている。まちづくりとしてはかなりピンポイントな活動になっているが
目加田 彦根はこれまでにも映画のロケーションで使われているし、城や足軽屋敷のほか、昔の商店街も残っており、映画のロケにはいい場所なので、それで盛り上げられないかと考えている
馬場 彦根に来ていただいた方に気持ちよく過ごしてもらうため、おもてなしを形に出そうと、毎月第2・第4日曜に旧港湾の清掃や、イベント会場でゴミブースを作って分別の啓発もしている
—彦根のまちづくりの方向性について教えてください
渡邊 世界遺産の問題では、彦根城のみで目指すのか、城下町を含めるのかになっているが、彦根城だけとなると、城下のまちづくりはおろそかになるのではないか。それはないとは思うが、城下町を今後、どういう形にしていくのか、はっきりしてほしい。見えるような形で市民に伝えていくと、市民からも協力してもらえるのでは。一方で、花しょうぶ通り商店街はうまくいっている例だが、商店街として考えると、元気になっているのか・・・、大変だと思う
竹内 何をもって成功かということ。商店街とかを巻き込んで取り組んでいるのは決して、商売を盛り上げようとしているだけではなく、自分たちの住んでいるまちに誇りをもって、今ある資産を紹介しようとしている
馬場 花しょうぶを見ていると、最終的には人。花しょうぶがうまくいっているのは、自分たちのまちを何とかしていこうという、若いパワーのある人がいたこと。なかなか彦根の人は一歩を踏み出しにくい部分がある。気にはなるが、家を一歩出ることをちゅうちょしている。今までの歴史的な彦根藩下からの影響があると思うが、せっかく今、市内に3つの大学があるのだから、じょうずに取り込んだらいい
——大学の活用は重要な指摘だと思います (続きは本紙10月29日付けにて)