彦根の最初の公立図書館は大正時代にさかのぼる。大正4年3月に彦根町金亀(現・桜場駐車場付近)に彦根公会堂が建設され、その一角に図書館建設事務所が置かれ設立に向けた準備が始まった。町民の寄付や町役場・小学校からの蔵書移入により図書3088冊と雑誌1124冊が集まったほか、井伊家から創設費として3000円の寄付があり、大正5年2月1日に同公会堂内に仮オープン。4月25日に当時の文部大臣の認可があり、彦根町立図書館が開館。初代館長には当時の柳瀬銀藏町長が就任した。
大正13年には中川留三郎の遺産7万4000円が図書館の運営費として町に寄付され、町はそのうち2万5000円を図書館の建設にあて、昭和2年4月29日に四番町(現・本町1丁目の西地区公民館)へ移築。木造モルタル塗りの2階建てで、1階には新聞室や児童室など、2階には大閲覧室や婦人室などが入り、鉄筋3階建ての書庫も建てられた。その後、建物の老朽化と狭いスペースから新館の設置を求める声が高まり、昭和54年11月23日に現在の尾末町の地に三代目が開館した。
記念イベントの第1弾として26日から市立図書館第1集会室で「図書館100年のあゆみ展」が開催。大正時代の創設期から現在までの年表、初代・二代目の写真、昭和初期のチラシ・ポスター、昭和40年8月に巡回貸し出しを開始した「動く図書館『たちばな号』」の写真、図書館を取り上げた新聞記事などを展示する。5月19日まで。5月23日~31日は市役所1階でも。
以降、「プレミアム講演会」(5月28日~12月18日)「図書館まつり」(7月9日)「創設100周年記念式典」(10月10日)「リサイクル市」などを開催。