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2013年11月29日金曜日

近江屋ツアーセンター廃止へ 湖東湖北の滞在型観光を担当

 湖東・湖北の市町や観光関連団体で組織しているびわ湖・近江路観光圏協議会(事務局・彦根市)が、滞在型観光に繋がるツアーの企画・運営を行ってきた「近江屋ツアーセンター」を、今年度内に解散させる方向で調整していることがわかった。
 同協議会は県北部の観光振興を目的に平成20年8月に彦根や長浜、近江八幡、犬上郡、日野など5市13町(合併前)の自治体や団体で設立したが、その後、近江八幡や東近江などが相次いで退会。現在は彦根、米原、長浜、犬上3町、愛荘、日野の3市5町で構成されている。
 近江屋ツアーセンターは圏域内の宿泊客増加を狙い、滞在型観光に結びつくツアーの企画と運営を担当してきた。設立当初は長浜市内の四居家にあったが、昨年6月に彦根市に移動。滋賀県湖東合同庁舎内に事務所を設け、常勤職員が2人いる。
 しかし市によると、国からの補助が終了したことに伴い、同協議会に所属する各市町間における資金繰りの調整がつかなくなったことなどから、担当者レベルで廃止する方向で進めている。近く各市町間で正式に決定する方針。なお同協議会自体は存続させながら、各市町間で滞在型観光の推進につながる戦略を模索していくという。

2013年11月28日木曜日

ひこね甲冑祭に県内外から20人参加

 ひこね甲冑祭が23日、市内商店街で初めて開かれた。この日は四番町スクエアでひこね丼誕生祭、銀座商店街などでゑびす講も開催され、甲冑姿での参加者は来場者の注目を浴びていた。
 甲冑祭は市民有志の実行委員会による開催で、県内外から20人が参加。四番町スクエアで勝ちどきをあげた後、四番町や夢京橋キャッスルロード、花しょうぶ通り商店街をウォークラリー。
 参加者たちは花しょうぶ通りに向かう途中にゑびす講が開かれていた銀座商店街も通り、来場者からの記念撮影などにも応じていた。京都府城陽市の山本義則さん(45)と一緒に参加した息子の壮琉君(9)は「少し強くなった感じで楽しい」と話していた。

2013年11月26日火曜日

稲里町の曳山 彦根仏壇職人が組み立て 活用検討へ

 彦根市の稲里町で使われていた曳山の組み立て作業が終了し、20日にマスコミ陣などに公開された。
 この曳山は高さ約5・5㍍×幅約2・7㍍×奥行き約3・6㍍。市教委文化財課によると、江戸時代末期から明治時代初期に長浜の曳山大工・藤岡一門から購入したとされる。長浜の曳山と比べると4分の3ほどの大きさのため、歌舞伎の演技場としては小さすぎるという。昭和30年代には稲里の地元で盆踊りの櫓として使われていた。
 稲里町自治会から平成9年に部材の寄贈を受けた市は、修理と活用を検討するため組み立てることにし、彦根仏壇事業協同組合に作業を依頼。木地師や宮殿師ら伝統工芸士約10人が9月から週に1、2回のペースで作業を行い、10月末に完成させた。
 20日には大久保市長も視察に訪れた。文化財課では今後の活用の仕方を検討している。

2013年11月25日月曜日

観光ガイドボランティアに挑戦 外国人にも英語で、城西小学校の児童

 彦根市立城西小学校の児童たちが20日、彦根城で観光客へのガイド役に挑戦。昨年12月に地球規模の問題に対処できる人材を育てるユネスコスクールに指定されたことから、外国人の観光客にも英語で積極的に話しかけていた。
 城西小では総合的な学習の時間で、城内でガイドを務める体験を実施している。今年は4年生70人が天守や天秤櫓、太鼓門櫓などについて事前に学んだことを画用紙に手書きでまとめ、3~5人ずつの17グループに分かれて城内7カ所で待機。観光客を見つけると「案内をしています」と声をかけ、建造物や石垣などについて説明していた。
 また習いたての英語を使って外国人へのガイドにも挑戦。天守前広場で外国人に天守の部材について説明した高山美咲さん(10)は「わかる英語だけ使って、わからない所はローマ字で説明した。これからもっと英語を勉強して、外国人の方にも積極的に声をかけていきたい」と話していた。

中日本道路 彦根保全・サービスセンターで除雪車の出動式

  本格的な冬の到来に合わせて、名神高速道路と北陸自動車道を管理する中日本道路の彦根保全・サービスセンターは21日、原町の彦根インターチェンジ内で除雪車などの出動式を開いた。
 同社は名神の関ヶ原IC・八日市IC間44・8㌔と北陸道の米原JCT・木之本IC間23・7㌔の区間を担当。先月21日に開通した湖東三山スマートICについても県が管理する国道307号線の交差点からETCゲートまでの区間で県からの委託を受ける形で作業を行う。
 今年は作業員最大330人、除雪機械90台の体制で除雪と凍結防止剤の散布を行う。車両出動時は2、3台編成を約15分~30分間隔、時速50㌔の低速で走行させる。作業期間は3月31日まで。
 安全祈願式後に行われた出動式には同社職員や、滋賀県警・岐阜県警の高速道路交通警察隊の隊員ら計約150人が参加。同社保全サービス事業部の小出寿副部長が「高速道路を安全に利用してもらえるよう、雪氷対策に取り組んでいきたい」とあいさつした後、作業員が車両に乗り込んで出動していった。

2013年11月23日土曜日

稲部遺跡・稲部西遺跡で現地説明会

 彦根市稲部町の稲部遺跡(約790平方㍍)と稲部西遺跡(約2089平方㍍)の現地説明会が24日午後1時半~ある。
 芹橋彦富線・稲部本庄線の道路改良工事に伴い、市教委は今年7月から稲部、11月から稲部西の両遺跡の発掘調査を実施している。そのうち稲部遺跡からは縄文時代の竪穴式住居跡や縄文土器、弥生時代末期から古墳時代初頭の掘立柱建物跡、土師器(はじき)などが見つかっている。
 稲部遺跡の発掘調査は昭和56年ごろにも行われたが、約300㍍離れた場所にある稲部西遺跡は初の調査。これまでに古墳時代から平安時代にかけた土器が見つかっているという。
 当日の説明会では文化財課職員が、稲部遺跡を中心に建物跡や出土品などについて説明する。集合場所はみづほ保育園の駐車場。参加無料。小雨決行。問い合わせは文化財課☎(26)5833。

2013年11月21日木曜日

287人が忍者姿も31人失格でギネス不認定、寺村邦子さん2度目に意欲

 忍者姿になってギネス記録に挑戦するイベントが14日夜に彦根城の二の丸駐車場で開かれ、287人が参加。規定の250人を超えたが、格好が不十分な参加者が多かったため、ギネス記録に認められなかった。
 市内で8つのギネス記録を樹立している寺村邦子さん(58)=尾末町=が企画。今年6月にリレーで歌う挑戦がギネス記録に認められなかったため、リベンジのイベントだった。
 今回はいずれも黒色の長そで・長ズボン、帯、ふくらはぎに脚はん、目以外を隠す頭巾やマスク、手甲、足袋を装着し、刀や手裏剣など武器を所持するのが条件だった。
 当日は県内外から0歳~84歳の男女が参加。受付で衣服などを借りて、着替えた後、佐和口多聞櫓の石階段に並んだ。家族4人で参加した西今町の荻原真次さん(33)・江里さん(34)・空大君(9)・歩大君(6)は「忍者の格好はかっこいい」「意外と着るのが大変だった」などと話し、ほかの参加者も武器を高々とあげたり、ポースをとったりして、ギネス認定の雰囲気がただよった。
 しかし、覆面が完全でなかったり、武器を持っていなかった参加者が31人おり、規定の失格者5%を超えたため、午後8時半ごろ、調査していたギネス社の認定員2人が「不認可」を告知。参加者からは落胆の声が聞かれた。
「衣装残しておいて」
ギネス社に不信も
 寺村さんは「皆さんには申し訳なく思います」とした上で「挑戦イベントは3回できると聞いて、その場で2回目をしていたら達成できていた。(ギネス社には)不信が残る。別の日に2回目をする予定なので、参加者の皆さんには進呈した衣装を残しておいてもらいたい」と話していた。

彦根市平和祈念式典 沖縄と知覧訪問の小中学生が体験発表

 過去の戦争で祖国のために亡くなった彦根市内のご英霊の遺徳をしのぶ、彦根市平和祈念式典が17日、文化プラザで行われ、遺族ら約200人が参列。式典では鹿児島県の知覧や沖縄県を今年3月に訪れた市内の児童生徒による体験発表も行われた。
 滋賀県内の戦没者約3万7450柱をまつっている県護国神社(尾末町)には彦根市内の約2700柱も合祀されている。式典で彦根市遺族会の西田惣次郎会長は「ご英霊に国の礎、平和をいただいたことを忘れません。過去を意識しない世代が増え、私たち遺族は厳しい過去の事を後継者に正しく伝えていかなければならない」とあいさつ。
 体験発表で、太平洋戦争(大東亜戦争)時に特攻基地があった知覧を訪れた新美杏果さん=当時・金城小6年=は「特攻隊の戦死たちは遺書に『幸福』や『笑っていく』と書いていました。死ぬとわかっていて笑顔でいける特攻隊の戦士たちを尊敬し、『日本のため』『家族のため』に行ってくれた人たちに感謝したい」と述べた。
高宮駅で戦時品展
 彦根市高宮遺族会は29日まで、高宮駅コミュニティセンターで「平和のよろこび展」を開いている。先の大戦の激戦地だったパプアニューギニアでの戦没者遺骨帰還事業を撮影した写真や戦時品など約50点を展示している。午前8時半~午後5時半。入場無料。

テツandトモがゲスト参加 滋賀県立大学で糖尿病ウォーキング

  糖尿病の治療や予防に関心をもってもらうためのウォークラリーが16日に滋賀県立大学(彦根市八坂町)であり、約80人が参加。サプライズゲストとして、タレントのテツandトモも登場した。
 世界糖尿病デー(14日)に合わせ、彦根市立病院や日本糖尿病協会滋賀県支部などが企画。参加者は6、7人のグループに分かれ、大学構内の平坦2㌔コースと坂道を含む3㌔コースのどちらか一方をウォーキング。途中4カ所にはチェックポイントがあり、糖尿病に関するクイズや健康チェックなどを体験していた。
 テツさんは滋賀県出身で、トモさんや参加者と一緒に準備体操やウォーキングをして交流を深めた。小野林良子さん(58)は「さわやかな秋空の下、楽しかった。今回の事を自治会でも知らせたい」と話していた。

2013年11月17日日曜日

ひこね甲冑祭 甲冑や和服着て市内3商店街ラリー

 甲冑や和服などを身につけて彦根市内の商店街を巡る「ひこね甲冑祭」が23日に行われる。
 参加条件は、自作・所有または実行委員会が貸し出す甲冑(20人分)を着用するか、和服を着るか、当日に各商店街で作る紙製のかぶとをかぶるか、の3コース。いずれかを身につけながら、夢京橋キャッスルロード、四番町スクエア、花しょうぶ通り商店街の3カ所の「陣」で手形を手に入れてスタンプを押すと、先着500人にひこにゃんのペットボトルとひこね丼のクリアファイルがもらえる。
 ほかに▽甲冑などを身につけて手形を提示すると彦根城の入場料が無料に▽ラリー走破者のうち抽選で100人にひこにゃんオリジナルグッズが進呈▽3カ所の陣で先着200人に甘酒(夢京橋)、戦国汁(四番町)、戦国だんご(花しょうぶ)の振る舞い▽3商店街の協賛店で割引やドリンクサービスなど―特典もある。開催時間は午前10時~午後3時。午前10時~四番町スクエアで開会式があり、同10時半に参加者で出陣の勝ちどきを上げてスタートする。
 自作・所有の甲冑での参加者または貸し出しの希望者は、四番町スクエアのホームページに添付の申込書をダウンロードし、必要事項を記入の上で実行委員会に郵送またはファクスで申し込む。問い合わせは四番町スクエア☎(27)7755。

第79回国体の主会場を彦根総合運動場に 湖東湖北の首長が要望書

 平成36年に滋賀県内で開催が予定されている第79回国体について、彦根市など湖東・湖北の7首長が14日、主会場を県立彦根総合運動場一帯にすることを求める要望書を嘉田知事に提出した。
 要望書では、彦根のほか、犬上3町、愛荘町、米原市、長浜市の首長名義で、開会式・閉会式が開かれる主会場の候補地にあがっている彦根総合運動場について▽交通のアクセスが良い▽隣接する市立体育施設や滋賀大学、私立高校、市立小学校などが有効活用できる▽県立長浜ドームや県立文化産業交流会館が近くにある―などの利点を列記。
 「国体を契機に湖東・湖北地域の経済発展、活性化が進むことで、滋賀県の経済の均衡と拡大が図れる」などとし、「主会場を彦根総合運動場一帯に」と求めている。

雑穀料理家・つぶつぶグランマゆみこさん「新しい価値観と食卓を」、子育てセミナーで

 雑穀料理家の大谷ゆみこ(愛称・つぶつぶグランマゆみこ)さんを講師に招いた子育てセミナーが13日、グリーンピア彦根で行われ、県内外から親と子ども計約60人が参加した。
 ゆみこさんは「人の血液は地球から生まれる穀物によって作られ、食べ物は地球と命をつなぐへその緒のような存在だ」と紹介した上で「赤ちゃんの育児にミルクや離乳食は必要ない。生後半年後まではおっぱい(母乳)、それ以降はごはんと塩素の入っていない水、海の塩を使ったみそ汁や漬け物を与えるだけで良い」と解説。「そうすることで子どもはごはんを尊び、何事に対しても信頼する心と習慣をつけるようになる」と述べた。
 子どもの育て方については「育てる(教育する)という意識をやめて、共に経験しながら生きる暮らしが自然に子どもを育てることになる」と助言。「子どもは無知で、怠慢、傲慢な視野の狭い王様のような存在から、経験と共に視野が広がり、意識が成長し、6歳のころから勘違いを修正しながら成長する」と説明しながら、情報と鍛錬の機会を与える重要性を説いた。
 このほか、親自身が「人生を楽しんでいる姿を見せる」「生命の力を信頼し、社会的権威を基準に生きない」「子どもの世話係、召使いにならない」ことなどをアドバイスしながら、新しい価値観と新しい食卓への改革をすすめた。
 講演後には、8曲の自作の歌と踊りを組み合わせた親子で楽しみながら学べる体験型のセミナーも行った。

2013年11月16日土曜日

石破茂幹事長 特定秘密保護法案や消費増税に理解求める、上野賢一郎氏のパーティーで

 滋賀2区選出の上野賢一郎衆院議員の政経パーティーが10日、彦根ビューホテルで開かれ、約500人が参加。同党の石破茂幹事長も来場した。
 石破幹事長は国会で審議中の特定秘密保護法案について「軍事情報など絶対に知られてはならない情報は間違いなくある。国家のために漏らしてはならない情報であり、政権維持のための情報ではない」と解説。上野議員が国土交通部会長代理や税制調査会幹事、国会対策委員会副委員長などを務めていることにもふれ「災害に強い国土にし、飛行機や鉄道など輸送コストを安くしないとならない」「消費税を上げることでしわ寄せが来ないよう、法人税を下げて企業の負担を少なくしないとならない」と消費増税などに理解を求めた。
 現政権については「昨年末の衆院選は自民党が勝ったというよりも、向こう(民主党)が負けただけだ」とした上で「ここ4、5年の間は微動だにしない政権にしなければならず、幹事長として自公体制をしっかりと維持していきたい」と述べた。
 専門分野の安全保障については「アジア、太平洋地域において米国の力は落ちており、中国の力が上がっている。力のバランスを維持するには、キレイごとではすまない」「普天間の米軍基地は辺野古に移し、本土でも負担していきたい」と力説。「自民党がまた、しくじることがあったならば、その時は日本が終わる、という緊張感をもたなければならない」と話した。
上野氏「地方の思い国会に」
 上野議員は「大企業や東京だけではなく、地方や地域の思いを国会で実現していかなければならない」「先の衆院選は私が勝ったのではなく、相手が負けただけ。私の評価はこれからの活動にかかっているということを肝に銘じてがんばっていきたい」と意気込みを語った。

2013年11月14日木曜日

若葉小児童「銀座は存続危機」 亀山児童「彦根梨PRでキャラ考案」、彦根市子ども議会で

 彦根市子ども議会が9日、市議会議場で開かれ、市内小学6年生の代表24人が地域の課題などを質問した。
 若葉小の堀川晴陽君は「銀座商店街は存続の危機にある。昔の銀座の賑わいを取り戻すため、銀座で店をやっている所に補助金を出しては」と質問。市は銀座商店街が取り組む事業に補助金を出していることや、空き店舗への出店者に家賃を補助していることをあげ「かつての賑わいを取り戻す可能性は残っており、銀座商店街の活性化に向けて支援してきたい」と述べた。
 稲枝東小の村木新世(あらた)君は「市の南部、特に稲枝地区に図書館を建てて欲しい。学校の図書館のコンピューターを利用して本を定期的に学校に配送してほしい」と要望。市は「新しい図書館の建設に向け、彦愛犬1市4町で検討している。市立図書館の本は学校図書館のシステム『ガリレオ』で検索することができる」と回答した。
 金城小の赤松歩依(あい)さんは「いじめをゼロにするのは困難だと思いますが、防ぐ努力は大切。彦根市のいじめ対策は?」と質問。市は、いじめの被害者への心のケアや加害者へのカウンセリング、電話相談のいじめ相談ほっとラインの開設などをあげた上で「これからも、いじめが無い学校づくりのために、共に考えて行動していきましょう」と答えた。
 このほか子ども議会では、亀山小の赤田理歩さんが彦根梨をPRするため、校内で考案したマスコットキャラクター『なしニャン』のイラストを掲げる場面もあった。
 6年生24人がデザインを募集し、約50点の作品の中から投票で、田中万結さんが考案した梨と猫を組み合わせたキャラクターが選ばれた。赤田さんは「なしニャンを彦根梨のゆるキャラにして、彦根を盛り上げるために使ってください」と要請。市は「彦根梨を担当しているJA東わびこがPRに使用していただく方が良いと考えるので、伝えておきます」と返答。
 質問後、赤田さんは「なしニャンを是非、使ってほしい」と話していた。

2013年11月12日火曜日

井伊直政開城300年祭で使用の道具展 佐和口多聞櫓で

 明治34年(1901年)に行われた井伊直政開城300年祭で実際に使われた道具が、彦根城の佐和口多聞櫓で展示されている。
 江戸時代、彦根藩の初代藩主・直政と2代・直孝を祭神とする社殿・護国殿が清凉寺内に建てられ、直政と直孝のそれぞれの命日にあたる2月1日と6月28日のみに開門され、藩士の参詣が許された。
 明治維新後、護国殿は神仏分離により清凉寺から離され、佐和山神社となり、毎年4月1日には「佐和山まつり」が催され、甲冑を付けた市民が馬上や歩いて街中を練り歩いた。特に直政が彦根入りしてから300年にあたる明治34年のまつりは盛大だったとされる。
 昭和13年(1938)に財政難で佐和山神社が井伊神社に合祀されると、佐和山まつりも途絶えたが、その後「城まつりパレード」として継承されている。
 佐和口多聞櫓では提灯(ちょうちん)や獅子頭、鞍(くら)など開城300年祭で使われた道具9点を展示。開館は午前8時半~午後5時、12月1日まで。入場無料。

2013年11月9日土曜日

彦根の観光ガイドアプリ・ナビ彦 スマートフォンで無料ダウンロード開始

 スマートフォン用の彦根市公式の観光ガイドアプリ「ナビ彦」が、1日から無料でダウンロードできるようになった。
 ナビ彦は、市内の主要な観光地を音声で紹介しているほか、英語、韓国語、中国にも対応している。また自分のいる場所の確認、カテゴリー別の施設の検索、ひこにゃんの登場スケジュールなどもわかる。アップルストア・グーグルストアからダウンロードできる。

若者向けに選挙セミナー 彦根市選挙管理員会が企画

 選挙時の投票率が県内市町で最低レベルにあるため、彦根市選管は14日午後6時半~市役所5階で、若者を対象にした選挙セミナーを行う。
 最近の選挙では今年7月21日に行われた参院選で彦根市の投票率は、県下市町で最低の45・99%、昨年末の衆院選でも57・29%と県下で2番目の低さだった。投票率が低迷する原因として、市選管では20歳代、30歳代の選挙への関心の無さを挙げている。先の参院選では20歳代が27・07%、30歳代が33・90%だった。
 セミナーでは滋賀県立大学の大橋松行教授を講師に招き、講演とワークショップを行う。対象は市内在住・在勤・在学の20歳前後~30歳代。参加無料。先着30人。申し込みは市選管事務局☎(30)6131。

2013年11月8日金曜日

遠位型ミオパチーの辻美喜男さん多賀で講演会と署名活動

 筋力が低下する難病・遠位型ミオパチーを発症している辻美喜男さん(52)=彦根市野田山町=が、9日午後2時~あけぼのパーク多賀で講演する。
 遠位型ミオパチーは筋疾患(筋肉の病気)のうち、手足の先から筋力が低下していく進行性の疾患。その多くが20歳代以降に発症し、進行すると歩行困難になり、日常生活全般に介護が必要になる。治療法がなく、国の特定疾患にも指定されていない。国内に400~500人の患者がいるという。
 辻さんらは新薬開発の促進や特定疾患の指定などを求めるため、平成20年4月に遠位型ミオパチー患者会(本部・東京都大田区)を設立。133人の会員がおり、辻さんは代表として全国各地で署名活動やシンポジウムへの参加などの活動をしている。
 多賀町立図書館は「闘病記文庫」を設置したことを記念し、辻さんの講演を企画。講演テーマは「知ろう!難病患者のいま 難病とともに生きる~希少疾病の治療薬開発促進に取り組む患者会活動から」。
 辻さんは「彦根にもこの病気の患者がいることを知ってもらい、少しでも応援していただければ」と話している。会場では署名や募金の活動も。参加無料。先着40人。申し込みは多賀町立図書館☎(48)1142。

2013年11月7日木曜日

戦時中の写真や日章旗 滋賀大学の歴史展 創立90周年記念し附属史料館で

 彦根市馬場の滋賀大学経済学部は創立90周年を記念し、創設期から現在までの歩みをまとめた企画展「彦根高商の日々―聞け黙々として語る史書」を学内の附属史料館で開いている。
 滋賀大学の前身の彦根高等商業学校(彦根高商)は大正11年(1922)10月20日に誕生し、翌年に最初の入学式が挙行。同14年には校舎や図書館などが完成し、開校式が開かれた。昭和19年(1944)4月には彦根経済専門学校と改名され、5月には彦根工業専門学校へと変更。終戦後の同21年4月に再び彦根経済専門学校となり、同24年5月に滋賀師範学校・青年師範学校(大津の教育学部)と合併して滋賀大学となった。
 企画展では4テーマごとに関連の史料を展示。そのうち「彦根高商の日々」では初代校長・中村健一郎や昭和4年時の登校風景の写真、昭和12年に講堂で講演をしたヘレン・ケラーの芳名帳など。「彦根高商と戦争」では入営した学生に贈られた寄せ書き前の日章旗、昭和4年ごろに学内にあった銃器庫や近くで同10年ごろに行われた軍事教練の写真、戦死した卒業生の父親から陵水会(同窓会)に送られた手紙など。
 開館は午前9時半~午後4時半、11月23日まで。土日・祝日が休館だが、11月2・3・16・23日は開館。入場無料。
企画展記念の講演会
 滋賀大学附属史料館は11月16日午後1時半~管理棟3階で企画展についての講演会を開く。和歌山大学の長廣利崇・准教授が「官立高等商業学校を見る眼」について話す。展示品の解説も。無料。
創立90周年記念式典
 滋賀大学は11月3日午後2時半~講堂で創立90周年の記念講演会を行う。記念式典後、大阪大学の金井一頼・名誉教授が「企業家活動と地域イノベーション―エコシステムの形成をめざして」をテーマに講演。無料。

2013年11月6日水曜日

佐山雅弘・本田雅人ら迎えジャズライブ 夏川記念会館で16日


 作編曲家・音楽監督として知られるピアニスト・佐山雅弘さんを中心にしたトリオと、サックスプレイヤー・本田雅人さんを迎えたライブが、1116日午後6時半〜彦根市京町の夏川記念会館で開かれる。
 佐山さんは国立音楽大学在学中から音楽活動を開始し、これまでにリーダー作として19枚をリリースしている日本を代表するピアニスト。東京交響楽団と共演しているほか、ジャズ絵本やジャズ落語などを手がけ、活躍の幅を広げている。
 佐山さんとトリオを組むバスの井上陽介さんは1991年からニューヨークを拠点に活動。2004年からは日本国内のライブハウスやホールで演奏を披露しており、スイングジャーナル誌の人気投票では4年齢連続1位を獲得した実績も。ドラムの大坂昌彦さんはバークリー音楽大学に留学寺に全米各地のジャズフェスに出演。1990年に帰国した後は多くのアルバムをリリースし、スイングジャーナル誌の投票では95年から6年間1位だった。
 本田さんは小学3年生の時からサックスを始め、国立音大の卒業後はジャンルを問わずに多数のアーティストに参加。自身名義のバンドのほか、セッションやレコーディング、プロデュースなど多方面で活躍している。
 主催の村長泰如さんによると、4人にミュージシャンによるライブの実現には2年間かかったといい、「この貴重なライブを是非、多くの人に聞いてもらいたい」と話している。当日は近江高校吹奏楽部との共演もある。
 入場料は大人5800円(当日6300円)、高校生以下(保護者同伴と学生証持参で)2000円。問い合わせは村長さん℡0749(27)1822。

彦根市議会改革へ議会基本条例案策定「反問権」盛る 市民に意見募集

 彦根市議会は、来年3月定例会への上程を目指している議会基本条例の案を策定し、1日から意見を募集している。9日午後7時~は市役所5階の本会議場で市民向けの説明会「今、変わる!彦根市議会 これからの議会を語ろう」を行う。
 市議会では平成24年1月に市民向けのアンケートを実施し、「議員の活動がわからない」「資質向上を図るべき」「情報公開が不足している」などの指摘を受けた。このため、わかりやすい開かれた議会を目指して、議会基本条例プロジェクトチームを立ち上げ、20回の会議を経て条例案を策定した。
 条例案は市民と議会との関係、議員の定数および報酬など8章で構成。▽市議の質疑や質問に対して、論点を整理するために答弁者(市)の反問を認める▽議員定数や報酬については市の財政状況を考慮しながら、市民および学識経験者の意見聴取に努める―ことなどをあげているほか「議会側の条例提案や議案の修正提案に対して、市長やほかの執行機関の長に反対の意見を述べる機会を与える」という項目も載せている。
 条例案の閲覧できる場所は市役所の情報公開コーナーと議会事務局、各支所・出張所、市議会のホームページで。意見は29日までに議会事務局へ。
9日に説明会
 9日の説明会は、模擬議会形式で市議が質問役と答弁役に分かれて条例案を解説するほか、来場者からの質疑の受け付けや意見交換も行う。問い合わせは議会事務局☎(30)6130。

2013年11月5日火曜日

新修彦根市史 第4巻 通史編現代「一面的」で刊行中止、執筆者側は法的措置へ

 彦根市は10月29日、執筆者側との折り合いが付かなかったため、彦根市史の「第4巻 通史編 現代」を刊行せずに、これまでに発行した計11巻で新修 彦根市史を完了させると発表した。これに対し、執筆者側も31日に会見を開き、法的手続きに入る意向を示した。
 市は昭和30年代に作られた彦根市史に替わる新修彦根市史の制作を平成6年度から開始。これまでに史料編5巻、通史編3巻、景観編、民俗編、便覧・年表を1巻ずつ発行している。
 市史編さん室によると、「現代」については昭和20年8月15日から平成22年3月までの市史の執筆を大学教員6人に依頼し、平成21年12月までに約700ページ分の原稿が完了した。しかし市はいくつかの内容に関して「新聞からの引用が多いなど参考資料に偏りがある」「市の歴史的事実が取り上げられていない」「一面的な印象を与えるおそれがある」などとして修正を求め、本来の刊行予定だった平成22年3月に発行せずに先延ばしをしてきたが、折り合いがつかずに刊行中止を決定。10月2日に執筆者側に、同7日に市史編さん委員会に説明した。
 調整がつかなかった内容について市は、浄水場の普及や河川改修、合併前の高宮や鳥居本などの記述がないことをあげたほか、近江絹糸の労働争議問題については「11ページを使って、労働者側の勝利の記事になっており、一面的」と指摘した。すでに市は、執筆委託料として541万2000円、見本の作成費など225万7000円を支払っている。
 大久保市長は会見で「現代史は当事者が存命のため、出すのは難しい。(相違の)ボリュームから見て歩み寄りは困難と判断した。目標を達成できなかったことにお詫びする」と話した。今後、市史編さん室を廃止し、歴史文化遺産研究室(仮称)を設置する予定。
「戦後通史を届ける責務」
市に反論「人権へ冷淡」指摘も
 一方で、執筆した大学教員ら6人は、彦根市議に提出した文書や会見で「今回の問題の原因は前市長の編集過程への介入によるもの」とした上で、市側の指摘に対し「どこを修正すべきか文書で指示するよう度々要請したが、出されなかった」と反論。「市長の交代でこの問題の見直しが期待されたが、中止判断の具体的な理由や根拠、補正命令などの伝達は一度もなされず、知らぬ間に市が(刊行中止を)決定していた事実を10月に知った」としている。
 また労働争議問題に対する市側の主張については「歴史研究の現状や学問的到達点に無関心なだけでなく、人権問題そのものへの冷淡さを示すもの」と非難。「彦根の戦後の通史を届ける責務を何としても果たしたい。多額の税金を無駄にさせてはならず、真相を明らかにしたい」と法的手続きに着手する考え。
 会見で元神戸女学院大学教授で執筆者側の上野輝将代表は「戦後史をまとめていない自治体は無い。本当にそれで良いのか」と話している。

2013年11月1日金曜日

国会審議を体験 参議院の職員講師に城北小の児童たち

 参議院の委員会と本会議を体験する授業が25日に彦根市立城北小学校で開かれた。
 国会の仕組みについて子どもたちに理解してもらおうと参議院が平成14年4月から進めているプログラム。地方での開催は3府県目で、城北小には参議院広報課の職員3人が講師役として訪問した。
 城北小の6年生59人は事前に「法律ができるまで」と題したDVDで勉強した後、厚生労働大臣1人、衆院議員2人、委員会委員14人(うち委員長1人)を決め、当日の「委員会」と「本会議」にのぞんだ。
 委員会では、国会で実際に審議された身体障害者補助犬法案の委員会と本会議を体験。委員会では傍聴役のほかの児童が見守る中、大臣や委員たちは会議録に沿って議事進行や意見を出し合い、採決を行って可決。その後の本会議では、議長役の児童が進行役を務めながら、全員で採決を行って賛成多数により、同法案を可決した。
 大臣役を務めた門田尚弥君(11)は「あれだけの大人数の中で決められることは知らなかったので勉強になりました」と話していた。