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2018年10月29日月曜日

城塞・軍事遺産国際学術会議委員会ICOFORT年次総会と学術会議 彦根で

 城塞・軍事遺産国際学術会議委員会(ICOFORT)の年次総会と学術会議が23日から26日まで彦根市内などで開かれ、19の国・地域から研究者約100人が訪れた。
 ICOFORTはユネスコの世界遺産の答申を行う「イコモス」の国際学術委員会の一つ。世界各地に残されている城郭や要塞、軍港、古戦場などの軍事施設や戦場跡について、その歴史的評価や保存活用などに関する活動をしている。
 23日に「城郭の世界史―アジア・ヨーロッパ世界と彦根」をテーマに文化プラザエコーホールで行われたシンポジウムには市民を含む約160人が参加。イコモスの河野俊行会長とICOFORTのミラグロス・フローレス・ロマン委員長があいさつした後、滋賀県立大学の中井均教授らが基調講演。中井教授は彦根城の石垣や堀切を取り上げながら「石垣などだけ見ても軍事性は高く、このような土木施設が残っていることは極めて重要だ」と紹介。城下町を含めたエリアを堀や土塁、石垣で囲い込んだ日本の城郭構造の特徴の「惣構え」を説明したうえで「天守などの建造物だけでは日本の城郭の本質はわからない。堀や石垣などを入れることでその本質的価値に迫ることができる」と述べた。
 その後、エクス・マルセイユ大学のニコラ・フォシェール教授による「ヨーロッパの城郭と都市」の講演、彦根市特別顧問の山根裕子氏らの講話後にはパネルディスカッションもあった。
 メッセ棟1階では彦根仏壇の技で作られた甲冑や、琵琶湖のヨシ約500本を使って滋賀県立大学の学生たちが作った作品、世界の城郭のパネルと模型などが展示された。24日、一行は狂言を鑑賞した後、彦根城に移動。彦根鉄砲隊の演武を見た後、彦根城博物館や彦根城を見学した。25日には学術セッションと年次総会、26日には安土城考古博物館や伊賀上野忍者博物館などの見学会があった。

2018年10月25日木曜日

井伊裕子さん彦根と井伊家について思うことテーマに彦根城博物館で講演

 井伊家の直系にあたる井伊裕子さんが14日、「彦根と井伊家について思うこと」をテーマに彦根城博物館で講演。彦根藩の歴代藩主や文化財保護の大切さを話した。
 裕子さんは彦根藩初代の直政について「とにかく戦いが強い人で、休みもなく大いに働いていたという印象。直政が最初に入った佐和山城からの眺めは、現代と比べて内湖がなく、芹川の場所も違っており、400年の歳月を感じる」と述べた。
 二代の直孝については「すきが無く、強面の武将」というイメージだとしたうえで、ひこにゃん誕生の伝説にも登場するため、「怖い上司が猫の手招きでついて行ったのだから、家臣はびっくりしたのでは。人間味のある方だったと思う」と語った。
 十三代の直弼については、政治家としては意見が分かれる一方で、茶人としては高く評価されている点にふれながら「家臣のほか、家族や奥女中を相手に茶の湯をしており、男女平等の最先端を歩んだ方だ」と解説。「気を休めることができたのが茶会で、趣味にも手を抜かなかった。今風に言えば、ワークライフバランスをうまくしていたのだろう」と説明した。
 彦根藩に関する貴重な史料や美術品が、明治政府の処理や戦争、関東大震災、大洪水などで無くなったが、被害を逃れたり、直弼の側近だった大久保小膳や家来らが残したりしたことで、約4万5000点が彦根城博物館などに残っていると紹介。また裕子さんの祖父で元彦根市長の直愛さんと祖母の文子さんが井伊家の文化財を市へ寄付したことについて「彦根の財産として研究してもらおうという思いがあったのでは」「明治時代以降の近代の文書もあり、お浜御殿などの整備を含めて、彦根の宝物を大切にしていただきたい。研究が進むことも願っています」と締めくくった。
 裕子さんの講演会は彦根城博物館友の会(川嶌順次郎会長)が主催し、87人が来場した。

立憲民主党へ田島一成氏入党

 立憲民主党滋賀県連合(笠原吉孝代表)は17日、彦根勤労福祉会館で前衆院議員の田島一成氏と語る市民対話集会を開き、田島氏は同党へ入党する考えを示した=写真。
 昨年10月の衆院選で民進党が事実上解党し、同党の党員たちは小池百合子都知事らが立ち上げた希望の党、リベラル派の立憲民主党、無所属に分かれて選挙戦にのぞみ、田島氏は希望の党として戦ったが敗北した。
 対話集会で田島氏は、「衆院選前の小池氏の『排除』発言に対して疑った一人だが、解散からの期間が短く、滋賀のほかの選挙区の2人を置いて無所属で出ることはできなかった」と釈明。
 立憲民主党への入党を決意した理由については「原発ゼロ基本法の成立が盛り込まれていることなど、政策に違和感がないと判断した。安倍政権は憲法改悪にまっしぐらで、森友加計問題の真実をごまかしている。戦うべき相手は明確であり、政治家としての歩みを進めたい」と述べた。
 対話集会では来場者からの質問があり、安倍政権が進める憲法改正への考えを問う質問に田島氏は「憲法改正の議論は積極的にやろうという考えだが、現憲法下で不都合があるのかの議論が必要だ。地方分権や環境に関する項目を加えることも一つだ。平和を築いてきた9条を変えるための憲法改正は本末転倒だ」と語った。
 集会後、笠原代表は田島氏から9月2日付で入党申請があったことを明かし「一緒にやっていこうという思いが強くなった」と話し、田島氏の入党を決めたと発表した。今月22日に守山市内である幹事会に報告する。
(メモ帳)
 田島氏は彦根市議から滋賀県議、そして国会議員へとのぼりつめた、まさに「彦根の星」とも言うべき政治家であり、市内の小中学生でも知る有名な彦根市民である◆しかし、対話集会で豊郷町に店を構えるAさんは多くの有権者が抱いている思いを代弁した。Aさんは田島氏が彦根青年会議所の理事長を務めた際や、県議選の選挙応援をした時の印象について「演説が心に響き、この人はすごいと思った」と賞賛した後、「でも今の田島さんは現政権の批判ばかりで、心に響かない。もっと大きな夢を語ってほしい」と指摘していた◆民進党から希望の党へ事実上の入党、そして立憲民主党への入党、この1年の動きだけを見ても、事大主義的な政治姿勢は決して評価されるものではない◆対話集会で田島氏は「私の理念である現場主義を初心にかえって、もう一度やり直す」と話し、また「支援者からは違うステージで戦ってはとの意見もあった」と明かしていたが、それならばもっとも現場である彦根市長選も選択肢の一つであろう◆衆院選は早ければ来年夏の参院選との同時期にあるかもしれず、彦根市長選は任期満了でいけば、まだ2年半以上先になる。しかし現市政は不安定さが目立ち、早まる可能性も否定できない。「彦根の星」である田島氏が市長選に出れば、自民系も対抗馬は探しにくく、当選はほぼ間違いないだろう◆田島氏が今後、どのような政治家を目指すのか、いかなる政治的決断をするのか、注目している彦根市民は少なくない。【山田貴之】

2018年10月23日火曜日

久木由香さん洋服展 高橋美術で、ルームシューズ作りも


 彦根市太堂町の服飾家・久木由香さん(42)の作品展が28日まで高橋美術(平田町)で開かれている。2425日午前10時半〜はルームシューズを作るワークショップもある(3500円)。
 久木さんは高校卒業後、服飾関係の専門学校へ進学し、洋服作りを学んだ。卒業後はオーダーメイドで女性を中心にした大人向けの洋服を作ってきた。4年前に長男が誕生したのを機に、子ども向けの洋服作りも開始。綿や麻、ウールなどさまざまな素材を使い、「母親とコーディネートできる洋服」を手がけている。
 今回の展示に合わせて、「KURUM(くるむ)」というブランド名を付けた。高橋美術では久木さんの作品のほか、母親で大藪町の堀田静江さんが毛糸を使って手編みで仕上げたニット帽や靴下など計90点を展示している。
 久木さんは「秋冬の装いが楽しくなるような洋服を作りました。ぜひ、見に来てください」と来場を呼びかけている。開館は午前11時〜午後6時。購入もできる。問い合わせは高橋美術℡(20)4963。

2018年10月20日土曜日

ご当地キャラ博2018が彦根市内で開幕


 「ご当地キャラ博2018」が20日、彦根市内で開幕した。21日まで全国各地から計160体が参加する予定。
 メイン会場の京橋口駐車場で行われた20日朝の開幕式では大久保貴市長が「2日間、一緒に楽しみましょう」とあいさつし、実行委員会実施副本部長の和田一繁さんの宣言で開幕。ひこにゃんやくまモンらキャラたちがステージに上がり、記念撮影に応じていた。
 京橋口駐車場以外の会場は夢京橋キャッスルロード、四番町スクエアで、京橋口駐車場と四番町スクエアにはステージが設けられ、キャラたちが順番に登壇し、自己紹介をする。午前11時半~ひこにゃんが曳き山に乗って巡行する時間もある。
 今年は来場客の回遊性を高めるため、キャラたちのカードが無料でゲットできる「名刺コレクションラリー」を初めて開催。約130体のキャラが各ブースなどで配布し、ひこにゃんは天守前と会場内で2種類のカードを配る。市内7カ所の商店街、観光協会、お城大使、いいのすけ、パーク&バスライド、赤い羽根共同募金、ゴミらレンジャーなどのカードもある。商店街と観光協会のカードは計8種類あり、すべてを集めると一つの絵柄になる。
 カードが収納できるカードホルダー2種類を1500円で、市内の宗安寺前の本部と京橋交差点付近の案内所で販売している。参加するキャラを写真入りで載せたガイドブックも市内各所で売っている。開催時間は午前9時~午後3時。

ご当地キャラ博2018彦根市内で、名刺コレクションラリー初めて

 「ご当地キャラ博2018」が20、21日に彦根市内で開催される。今年は市内各所でキャラたちがカードを配布する「ご当地キャラ名刺コレクションラリー」が初めて開かれる。
 11回目の今年は自治体など147団体(昨年130体)から、20日に150体、21日に136体の2日間で計160体(昨年145体)が参加する予定。
 会場は京橋口駐車場、夢京橋キャッスルロード、四番町スクエアで、各会場にキャラのブースが設けられ、全国各地のPRやグッズ・物産品の販売が行われる。キャラが登壇するステージは京橋口と四番町に設置される。両日午前11時半~ひこにゃんが曳き山に乗って巡行する時間もある。
 今年は来場客の回遊性を高めるため、キャラたちのカードが無料でゲットできる名刺コレクションラリーを開催。約130体のキャラが各ブースなどで配布し、ひこにゃんは天守前と会場内で2種類のカードを配る。市内7カ所の商店街、観光協会、お城大使、いいのすけ、パーク&バスライド、赤い羽根共同募金、ゴミらレンジャー、スポーツ庁による「ファンプラスウォークプロジェクト」に参加しているキャラ用などのカードがある。商店街と観光協会のカードは計8種類あり、すべてを集めると一つの絵柄になる。
 188枚のカードが収納できるカードホルダー2種類を1500円で市内の店舗やインターネットで販売しているほか、イベント当日は宗安寺前の本部と京橋交差点付近の案内所で購入できる。
 参加するキャラを写真入りで載せたガイドブックは1冊400円。アルプラザ彦根、四番町ダイニング、夢京橋あかり館、天晨堂、インターネットなどで販売。開催時間は両日とも午前9時~午後3時。
ダンス隊パフォーマンス
 ご当地キャラ博を盛り上げるため、「おもてなしダンス隊」のパフォーマンスが20日に会場内で行われる。隊員は文化プラザの募集に応じた市内外の5歳から60歳までの20人。ダンサーの北村成美さんの指導で今月7日と11日に練習し、19日のリハーサルにのぞんで本番を迎える。登場する場所と時間は午前11時半~の曳き山パレードと午後に京橋エリアで。
彦根城で記念符限定発売
 彦根市は20、21日の両日、彦根城への来場者を対象にご当地キャラ博限定デザインの記念符を販売する。
 「月明 彦根の古城 国宝 彦根城」と印字された縦15㌢×横10・5㌢の朱色の紙に、井伊家の家紋の橘紋と、旗印の井げたが金色で押され、当主名に使われている直の字がスタンプされている。1枚300円で、彦根城管理事務所で営業時間内に2日間限定で販売。
小学以下バス無料
 ご当地キャラ博が開催される20、21日限定で、彦根駅発着の路線バス(稲枝循環線除く)の小学生以下運賃が無料になる。観光客の公共交通利用促進を目的に彦愛犬で組織する湖東圏域公共交通活性化協議会が企画した。

認知症の啓発イベントRUNTOMO(ランとも)彦根市のベルロードで

 認知症の市民や家族、支援者らがリレーをしながら認知症について啓発するイベント「RUNTOMO(ランとも)」が13日、彦根市のベルロードで行われた。
 NPO法人認知症フレンドシップクラブとランとも滋賀県実行委員会が、認知症になっても安心して暮らせる地域作りを目指し平成23年から開催。滋賀県内では同26年から行われており、彦根市内で3回目となる今年は4チームの1歳児から高齢者までの20人がイメージカラーのオレンジ色のTシャツを着て参加。
 この日はランナー2人が後三条町のデイサービスセンターべるふらっとをスタート。パリヤ前ではたすきの受け渡し式があり、大久保貴市長は「このイベントを通じて認知症への理解が深まり、サポートが広まることを願っている」とあいさつし、パリヤの大塚恵昭社長が「高齢化社会の中、認知症は人ごとではなく、身近にあることを認識できるイベントになれば」と述べた。
 式後、たすきを受け取った市長と大塚社長がパリヤから後三条方面へ走り、ランナーたちは一人200㍍から500㍍の距離に分かれて、たすきを渡しながら片道1・6㌔のベルロードを1周走った。沿道では市民がランナーたちに声援を送っていた。

2018年10月19日金曜日

大久保小膳のひ孫・大久保治男さん著書「幕末彦根藩の側役 大久保小膳」を発刊

 井伊直弼らの側近で明治時代以降、埋木舎(尾末町)を管理してきた旧彦根藩士・大久保小膳(員好(かずよし))のひ孫にあたる大久保治男さん(84)=東京都文京区=が、著書「幕末彦根藩の側役 大久保小膳」を発刊した。
 小膳は彦根藩十二代・直亮、十三代・直弼、十四代・直憲に仕え、直弼時代には側役のほか、茶の湯や能などの相手役を務めた。桜田門外の変時には江戸から彦根へ正使として伝えに帰ってきている。明治4年には功績が称えられ、埋木舎が贈与され、以降、大久保家が守り抜いてきた。治男さんは埋木舎の五代目当主。
 本は、大久保家が保存してきた「大久保小膳留記」などの古文書を参考にまとめられた。「大久保家の系譜」で始まり、「直亮時代の小膳」「小膳、直弼公に仕える」「直弼公、桜田門外に散る」「小膳、藩主直憲公への忠勤」「小膳、明治四年に『埋木舎』を賜る」「埋木舎保存に奮闘する小膳の子孫達」など全第15章。
 桜田門外の変については、事件のあった3月3日の夜に小膳を正使として藩士計3人が江戸を発ち、8日に彦根に到着。かごの振動で胃腸や臓物が動かぬよう、腹に白木綿を強く巻き付けていたというエピソードを記している。
 また直弼の死後、彦根藩への逆風が吹く中、直弼時代の公文書などを焼却処分することになり、その命を受けた小膳は極秘に自宅へ持ち帰り、万一発見された際は自爆する覚悟で部屋の四隅に爆薬を配置したという史実を紹介。その後、平成初めに埋木舎を修繕した際に隠し部屋が見つかり、多くの公文書が発見され、井伊家史料として発刊されている。
 このほか、昭和の戦時中には県護国神社の拡張のため軍部から埋木舎を引き渡すよう要請があったが、小膳の孫にあたる3兄弟が断固反対。埋木舎に押し入った憲兵に対し、「我らの首を切ってから接収せよ」と解体を阻止したという逸話もあげている。
 大久保治男さんは「小膳は3代にわたる彦根藩主に仕え、幕末から明治時代の生き証人だった。彦根藩の大変革期の貴重な記録が世に出ることは小膳も喜ぶだろう」と話している。
 本はB6判、200ページ。税抜き1500円。発行はサンライズ出版。

ひこにゃんを活用した原付バイク用ご当地ナンバープレート交付開始

 ひこにゃんを活用した原付バイク用の「ご当地ナンバープレート」の交付が1日から始まり、1番のナンバーになった市民はひこにゃんや大久保貴市長との記念撮影に応じていた。
 市が作製したご当地ナンバープレートは、ひこにゃんのイラストのアップと、滋賀県立大学の教員が市の特徴をイメージしたデザインの2パターン。50cc以下が白、5090ccが薄黄、90125ccが薄桃、ミニカーが薄青の4色を用意した。
 1日午前8時半~の抽選会にはひこにゃんのプレートに61人、県大教員デザインのプレートに6人が受付し、市職員の抽選で太堂町の彦根城管理事務所職員・久木典男さん(64)と日夏町の会社員・寺村翔さん(29)がそれぞれの1番のナンバーを獲得した。
 交付の手続きとひこにゃんらと記念撮影を終えた後、久木さんは「まさか自分が1番になるとは。とても光栄です。早速、原付バイクにひこにゃんのプレートを装着し、少しでも彦根市のPRに貢献できれば」、寺村さんは「新しいデザインが気に入った。当たるとは思っていなかったのでうれしい」と話していた。
 交付は随時、市税務課と稲枝支所で受け付けている。

2018年10月18日木曜日

山本起美郎さん滋賀の風景表したステンドグラス滋賀護国神社に奉納

 彦根市西今町の山本起美郎さん(78)が、滋賀県内の風景を表したステンドグラス20点を作製し、尾末町の滋賀護国神社に奉納。ステンドグラスは同神社内の英霊顕彰館の小窓に設置された。
 山本さんは元彦根市職員で彦根市遺族会の前会長。約20年前からステンドグラス作りをしており、平成26年4月には同神社中庭の欄間用として、四季折々の花鳥風月の5作品(10点)を納めた。
 県内の戦没者の写真を展示した英霊顕彰館が完成した平成28年10月には、入り口の大窓に富士山や鶴などを表した作品を奉納。その後、約2年かけて同施設の小窓用のステンドグラス作りに取りかかった。
 山本さんは滋賀大教育学部元教授の鶴房健蔵さんの絵画を原画に、「湖彩」をテーマにして海外から取り寄せた色付きのステンドガラスを加工しながら制作。彦根城、護国神社、多賀大社の太鼓橋、伊吹山、長浜の曳山、竹生島、余呉の羽衣、甲賀忍者、信楽の里、瀬田の唐橋など県内各地の名所や伝統、文化、伝説を表現した縦43㌢×横84㌢の作品計20点を完成させ、先月25日に奉納した。
 山本さんは「戦死された方々の写真が並ぶ館内で、ご英霊の皆様に滋賀の風景や文化などを眺めていただこうという思いを込めて作りました」と話していた。

2018年10月15日月曜日

京都造形芸術大生がまとめたフォトガイドブック彦根夜さんぽ完成

 京都造形芸術大学の女子学生たちが歩き回って彦根市内の夜の見所をまとめたフォトガイドブック「彦根夜さんぽ」が完成。袋町や市内飲食店などで無料配布している。
 袋町など市内の飲食店が加盟する滋賀県社交飲食業生活衛生同業組合が、女性が楽しめる市内の観光スポットの発掘と観光客の宿泊増、回遊性の向上を目的に、京都造形芸術大にガイドブックの制作を依頼。
 情報デザイン学科の2年から4年生の学生6人が、8月28日から30日まで本町宿を拠点に市内の飲食店を回り、写真撮影と取材をした。31店舗の店主や店ののれん、看板、飲食品など52枚の写真を載せた。
 袋町の店舗のコーナーでは恋愛に悩む女子大生が店主のママに相談し、「うちに来て男を見る目をつけなさい」「男は浮気するんやから、わからんように浮気してくれる男を探し」などとアドバイスを受ける様子が記されている。
 夜の店のほか、夢京橋キャッスルロードなどの昼に歩く店も紹介している。編集後記では「ママたちに癒やしてもらうのは男性だけではないと思います。先行き不安でストレスの多いこんな時代だからこそ、女性にもスナックというカルチャーを楽しんでもらいたい」とまとめている。
 ガイドブックはB5半のフルカラーの24ページで、1000部発行。掲載店舗、組合加盟店、彦根市観光協会、彦根商工会議所などに置いている。

2018年10月11日木曜日

芹橋2丁目の旧足軽屋敷にローチョコレートの店Hareto-keto Raw Chocolate&Detox Cafe13日にオープン

 彦根市芹橋2丁目の旧足軽屋敷に、ローチョコレートの店「Hareto-keto Raw Chocolate&Detox Cafe」が13日にオープンする。彦根出身で店主の吉田理恵さん(31)は「ローチョコの専門店は滋賀県で初めて。多くの人に食べてほしい」と来店を呼びかけている。
 ローチョコは、48度以上の加熱調理をせずに生(raw)のカカオ豆で作った菓子。吉田さんによると、加熱による栄養素の損失を防ぐことができ、カカオ豆に含むポリフェノールや食物繊維、カルシウムなどで免疫力の向上や動脈硬化予防、便秘・肌荒れ改善、認知症予防につながるという。
 吉田さんは5年ほど前に京都市内のローチョコの店「カカオマジック」を知ったのを機に関心を持ち、2年前からローフードを本格的に学び始めた。そしてローチョコを広めていこうと開店を決意。空き家化し取り壊されていく旧足軽屋敷が増える中、幼少期に見ていた彦根の街並みの保存に役立とうと、旧彦根藩で善利(せり)組の足軽屋敷だった村山家住宅=市指定文化財=内に店を設けた。
 村山家住宅は約9㍍×約18㍍の敷地に、玄関や座敷、納戸、台所、土間などを備えた約99平方㍍の主屋が建っているほか、庭園があり、天保7年(1836)の御城下惣絵図にも描かれている。
 吉田さん手作りのローチョコはエクアドル産のカカオ豆を使っており、白砂糖不使用で、オーガニック素材を取り入れているのが特徴。店ではローチョコのほか、ケーキ、非加熱のクッキー、スムージー、アーモンドミルクなどを用意。店内で飲食もでき、近くに住む陶芸家の中川一志郎さんが作った皿に提供する。今後はローチョコなどの教室も開く予定。吉田さんは「将来的には彦根の健康的な食を発信する場所にして、彦根の経済や観光産業の一助になればうれしいです」と話している。
 開店時間は土日の午前9時~午後7時。店の住所は芹橋2丁目6の54。ホームページやフェイスブック、インスタグラムもある。問い合わせは吉田さん☎080(4390)1476。

2018年10月9日火曜日

11月に楽々園とウィズでカロム大会

彦根の小学生対象
 異なる主催団体のカロム大会が11月に彦根市内で開催され、各主催団体が参加者を募集している。
 日本カロム協会は11月4日午後1時~彦根城内の楽々園で「天下一!彦根こどもカロム大会2018」を開く。
 対象は彦根市内の小学生。シングルスのトーナメント戦で、決勝と準決勝は同協会が用意する着物と袴(はかま)姿で戦う。4位以上を表彰。同協会キャラクターのカロム王子のマグボトルを参加賞として進呈。参加無料。カロム教室もある。
 定員32人。応募多数時は抽選となり、当選者には10月24日までに出場はがきを送る。申し込みは氏名、学校名・学年、保護者名、住所、郵便番号、連絡先を記入し、10月9日までに彦根青年会議所内の同協会ファクス(22)9018かメール(carom@pop.biwako.ne.jp)。
初心者、家族歓迎
 「国宝彦根城カロムグランプリ」が11月10日に彦根市男女共同参画センター・ウィズで開かれる。
 カロムで彦根を盛り上げていこうと、同実行委員会委員長の湯谷淳一さん(71)が昨年に続いて企画。2回目の今年はシングルス32人、ダブルス32組を募集する。
 当日は午前9時~受付開始。始球式、オープニングセレモニー、練習などの後、トーナメント方式で競技を行う。午後2時45分~認定検定、抽選会などもある。3位以上には賞状、メダル、記念品が進呈される。
 参加費は中学生以上1000円、小学生以下600円。ダブルスかシングルスどちらかのみ。湯谷さんは「彦根にとってカロムが宝物だということを再認識する機会になれば。家族連れや初心者の出場を歓迎します」と話している。申し込みは10月20日までに湯谷さん☎090(9099)5508。

2018年10月6日土曜日

市のキャラクターいいのすけ専用ホームページを公開

 彦根市は、昨年発表した市のキャラクター「いいのすけ」=写真=の専用ホームページを作成し、3日から公開している。
 昨年8月9日に史跡散策アプリ「彦根ほんもの歴史なぞとき」を公開し、その時に彦根藩に仕えた忍者にちなんだいいのすけを発表。アプリのダウンロード件数が7月末時点で5326件となっており、更なる利用促進といいのすけの認知度アップを目指してホームページを設けた。
 市のホームページから閲覧でき、いいのすけの「自己紹介」、パネルやイラストの「登場予定」、暑中見舞いなど季節に応じた「お楽しみ」、「イラストの使用手続き」などを載せている。

2018年10月4日木曜日

平田の和菓子店・中嶋庵舞台の映画・手のひらに込めて 中村みのり監督や中嶋信夫店主ら市長を表敬訪問

 彦根市平田町の老舗和菓子店・中嶋庵を舞台にした映画「手のひらに込めて」の中村みのり監督(22)や同店店主の中嶋信夫さん(57)、出演者ら計14人が21日、大久保貴市長を表敬訪問した。
 東大阪や名古屋などで「ご当地アイドル」の育成をしている株式会社SAKURA entertainment(東大阪市)の映画制作部門iroha filmが企画。プロデューサーの福本裕介さん(44)の姉が中嶋さんの妻というつながりもあり、同店を舞台に8月末から撮影が行われている。
 中嶋さんは昨年6月に病で倒れ、市内の病院でリハビリをしてきた。映画は、母を亡くして父親と三姉妹が店を守ってきたある日、父親が倒れたことで経営難となって閉店を決意するが、次女が一人で菓子作りをし続けるというストーリー。父親が倒れたことなど一部が実話。
 中村監督は「お店の危機に直面しぶつかりながら成長していく親子の姿と、後継者不足で閉店を余儀なくされている和菓子業界の現状をテーマにした作品です」と話していた。
 表敬訪問には実際に映画で作られる和菓子を持参し、市長に手渡した。中嶋さんは「この映画を見た人が少しでもお店に足を運んでくれたらうれしい」と話していた。
 撮影は10月上旬まで行われ、来年2月から東京、名古屋、関西のミニシアター系の映画館で上映される。彦根市内でも上映会を予定している。

2018年10月2日火曜日

彦根市共同募金委員会ひこにゃんと赤い羽根コラボのバッジ製作、500円以上寄付で進呈

 彦根市共同募金委員会(事務局・市社協)は、ひこにゃんと「赤い羽根」をコラボさせたオリジナルのバッジを製作。10月1日から市内各所に募金箱を設置し、500円以上寄付をした人にバッジを進呈する。今年度は子ども向けの「ガチャマシン」も3カ所に置く。
 赤い羽根共同募金運動は地域福祉の向上を目的に昭和22年に始まり、今年で72年目。彦根市内でこの運動に取り組む市共同募金委員会は昨年度からオリジナルバッジを作っている。
 今年度のバッジは縦19㌢×横25㌢のハート型に、赤い羽根と市の花のハナショウブの前にひこにゃんがデザインされている。同委員会の窓口がある市福祉センター別館と募金箱を設置する市内16施設で500円以上寄付した人に進呈される。
 今年度はバッジ以外に、タペストリーや卓上形ののぼり、フライヤー(ミニのチラシ)も作り、募金箱の設置店に配布。彦根観光センターや四番町ダイニング2階、ビバシティ彦根の駅方面の入り口近くには、バッジが入ったガチャマシンを設置する。
 同委員会では「共同募金は地域の福祉活動を支えています。『バッジ募金』として寄付をお願いします」と呼びかけている。問い合わせは市社協☎(22)2871。