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2021年5月31日月曜日

彦根市社協地域づくりボランティアセンター 団体まとめたファイル・ゆびボラ作成

 彦根市社協の地域づくりボランティアセンターは、ボランティアを募る市内の団体の情報をまとめたファイル「ゆびボラ」を作成。市社協の事務所内(平田町)で公開している。
 先月にボランティアを求める団体を募集。子育て、福祉、健康、環境、イベントなど応募のあった31団体を1団体ずつ紹介した用紙をファイルに収めた。同センター代表の沼波洋子さん(37)は「多種多様な団体があるため、市民の皆さん一人ひとりに合ったボランティアがあるはず。ぜひ一歩からでも飛び込んでみてほしい」と話していた。今月中をめどに市社協のホームページ内でも閲覧できるように調整する予定。
 今月27日と29日の午後2時~は2日間で計7団体が市社協のフェイスブックのライブ配信でボランティアを呼びかける合同説明会も開催される。閲覧自由。
 
体験エピソード募集
 市社協の地域づくりボランティアセンターは6月30日まで、ボランティアの体験談のエピソードを募集している。ボランティアを通じて経験したこと、素敵なボランティアの市民、ボランティアへの感謝のメッセージなど。書き方は専用の応募フォームへの入力、手書き、最大800字の自由記述(絵日記、筆文字アートなど)。ペンネームの記載を。応募作品の一部をエピソード集として発行する予定。問い合わせは同センター☎(22)2821。

2021年5月25日火曜日

聖火ランナー甲良養護学校高等部の古池玲乃愛さん「希望の灯 届けたい」

 東京五輪の滋賀県内での聖火リレーが2728日の両日行われる。本紙は聖火ランナーのうち、28日に登場する甲良養護学校高等部2年生の古池玲乃愛(れのあ)さん(16)=彦根市野良田町=に意気込みを聞いた。
 古池さんは脳性まひの障害がある。母親の敦子さん(52)は「障害を持っている子はさまざまなイベントに参加できないと思われている。そのような壁を無くしたい」との思いから、これまでにも玲乃愛さんと一緒にマラソン大会への参加やイルカとの水上での触れ合いなどを積極的にしてきた。
 そして「重度の障害があってもできるということを広めたい」との思いから聖火ランナーへ応募。玲乃愛さんは指筆談で「新型コロナが早く収束することを願いながら、希望の灯を届けたい」と意気込みを語った。延期になったこの1年間の思いとしては「コロナでどうなるのか心配で不安でしたが、走れると信じて待っていました」と笑顔を見せた。
 
兄2人もトーチと押す役で
3兄妹で登場、母「うれしい」
 当日、玲乃愛さんは金色のシューズを履いて、専用のバギーに乗って登場する。兄で長男の汰成さん(23)がトーチを持ち、次男で介護福祉士の藍羅さん(22)がバギーを押す担当。3兄妹での聖火ランナー登場に敦子さんは「兄妹で聖火をつないでくれるという姿が見られると思うと、本当にうれしい」と話していた。

2021年5月24日月曜日

特別支援学級はなちゃん考案キャラpоpcоrn chanポップコーンちゃんのTシャツ完成

 彦根市立の小学校の特別支援学級に通う5年生のはなちゃん(10)=匿名希望=が考案したキャラクター「pоpcоrn chan(ポップコーンちゃん)」を印刷したTシャツが完成。障害者の就労支援施設「MK工房」(愛荘町)で販売している。
 
ぽぽハウス製作依頼
 はなちゃんは、福祉施設を運営するNPОぽぽハウス(彦根市平田町)で勤務する女性職員の娘。さまざまなキャラクターを描くことが好きで、その中のポップコーンちゃんはポップコーンを擬人化したキャラクター。ぽぽハウス地域協働室の石澤英明さん(55)がその個性豊かなデザインにひかれ、Tシャツ化を企画し、MK工房に製作を依頼した。
 
収益は障害者施設へ
 Tシャツのデザインはポップコーンちゃんの大中小をカラーで並べ、下に「pоpcоrn chan×HANA」と印刷されている。黒と白の2種類で、S、M、L、LLのサイズがあり、1着1980円。収益はMK工房で働く障害者の給与に還元される。
 ぽぽハウスでは障害の有無に関係なく、どのような人でも認め合える「地域共生社会」の実現に向けての活動を展開。代表の若林重一さん(65)は「障害のある人でも無限の能力を持っているということを地域に広めることができる。異なる施設の横のつながりも実現できる」と話している。問い合わせはMK工房☎050(1390)9819

薩摩町の湖岸に遺体入りスーツケース、死後半年以上

 彦根市薩摩町の琵琶湖岸で17日午後2時15分ごろ、地元の男性(83)らが浜辺に打ち上げられていたスーツケースの中から「動物のような死がい」を確認。連絡を受けた彦根市清掃センターの職員と一緒に中を確認したところ、銀色のシートに包まれていた人の腕などを見つけ、彦根署に通報した。
 県警捜査一課は死体遺棄事件とみて捜査。18日にかけて司法解剖を行った結果、身長が約170㌢、年齢が45歳から60歳までで、死後半年以上経過しているとみられると公表した。遺体は裸で丸まった状態で銀色のシートに包まれてスーツケースに入れられていたという。腐敗し大部分が白骨化していた。同課は彦根署内に捜査本部を設置。18日の捜査ではスーツケースが見つかった場所の周囲から、人骨のような足首と指の一部の骨が見つかり、その後に遺体と同一と判明した。同課は性別や身元、死因などを調べている。
 
地元の複数も目撃
15日に浜辺清掃
 スーツケースが発見された現場の近くに住む第一発見者の男性は本紙の取材に、14日に周囲の草刈りをした際、浜辺から1㍍ほど先の水面に浮くスーツケースを確認していたという。
 翌日15日に薩摩町老人会の約80人が浜辺の清掃活動を行った際にも地元住民の8人ほどがスーツケースを確認。冗談半分で「人が入っているのでは」との声もあったという。
17日に浜辺に打ち上げられたスーツケースから銀色のシートがはみ出し、骨があるのを近くに住む女性(72)が確認し、男性に報告。女性によると、当初は「犬の死がいだ」と思い、市清掃センターに連絡した。同センターの職員と男性がシート内を見たところ、腕や頭がい骨などが見えたため、彦根署に通報した。
 女性は15日の清掃活動の際もスーツケースがあるのを知っていたが、においはなかったという。男性は「人の遺体だとわかった時はびっくりした。まさか、このような静かな場所で」と神妙な顔で話していた

2021年5月11日火曜日

和田裕行新市長インタビュー、 新図書館の整備計画 見直しへ、 ごみ施設と体育センターは「精査」

 滋賀彦根新聞は新しい彦根市長として10日に初登庁した和田裕行氏(50)に単独インタビューを行った。新型コロナのワクチン接種のほか、彦根市スポーツ・文化交流センター、市立図書館中央館、広域ごみ処理施設の大型事業の扱いを中心に、現市政の課題全般についての考えを聞いた。(聞き手=山田貴之)
 
燦ぱれすの解体是非 焦点
弓道場も「eスポーツを導入」
南彦根駅前に建設中の市スポーツ・文化交流センターは約3万5314平方㍍の敷地に、3階建ての延べ約9732平方㍍のスポーツ棟、2階建て延べ約2544平方㍍のまちなか交流棟、共有部分約809平方㍍、403台分の駐車場などが整備。来年6月22日に完成し、12月に供用開始する予定。現段階では、スポーツ棟で1階のスラブ(床板)工事、まちなか交流棟で基礎工事が始まっている。計画ではひこね燦ぱれすを来年4月以降に解体し、その跡地を駐車場にする予定。
市スポーツ・文化交流センターに対し、和田氏は「すでに着工しているが、eスポーツの導入など、市民負担を最小限にし、しかも収益が図れるベストな方法を考える」と説明。ひこね燦ぱれすや整備内容については「まずは駐車場のキャパシティーを考えるが、燦ぱれすはまだまだ使える施設だ。(遠的の)弓道場が必要かなどビジネスマンの視点で精査する」と述べた。
現市政が清崎町を候補地に2025年の開設を目指していた市立図書館の中央館については「このコロナ禍でニーズがあるのか。整備計画をゼロベース(白紙)にし、電子図書館の方向で考える。ハコモノを作るという時代ではない」と、図書館の整備計画を見直す考えを示した。
 
彦根城運営「市直営」へ
荒神山トンネル案「不要」
広域ごみ処理施設については「お金がかかり過ぎており、もう一度精査する必要がある」と述べ、またアクセス道路の一環として整備予定の荒神山トンネル案に対しては「不要と考えている」と、同案の実施を否定した。
彦根城の世界遺産登録については「メリットばかりでデメリットが出ていないため、そこを調べる。市民にメリットがあると判断すれば進めるが、登録までにできることは多くある」と解説。琵琶湖、男鬼、佐和山、高宮・鳥居本、曽根沼、荒神山をあげ「これらの観光資源を活用し、魅力をアピールすれば、滞在型観光につながっていく」と語った。また彦根城を民間委託している運営方式については「しかるべき時期に市直営に戻す」との意向を示した。
新型コロナウイルスのワクチン接種については「国の補助金に加え、市としてできる支援を模索する」とし「市立病院と市医師会との緊密な情報交換を進める」との考えを示した。
 
人口30万人都市へ
「まず1期全力で」
情報公開としては、定期的なユーチューブでの動画配信や、市民とオンラインで意見交換ができるサイトの開設を明言。行政改革としては「ICTで行革を進めている自治体を参考に、縦割り行政を無くすシステムを立ち上げたい」「職員については年齢や勤務時間に関係なく、結果で評価する」と語った。
 副市長人事については「事務方のトップという認識で、現役の市職員やOBを含めて選任したい。特別顧問や庁内の新チームも適材適所の人選をしたい」と説明。選挙中に支持した市議が令和会の2人のみだった市議会との関係については「市民にとってプラスだったら、(最大会派の)公政会の意見も取り入れる。議会との関係よりも、やはり市民にとってプラスかマイナスかが最終判断になる」と話した。
 最後に和田氏は「私が目指す彦根の将来ビジョンは人口30万人の中核都市で、県庁の移転まで視野に入れている。その足掛かりとして、まずは1期4年を全力で務めたい」とし「新しいまち彦根に向けて、市民の皆さん、一緒に作っていきましょう」と呼びかけた。

2021年5月10日月曜日

西川貴教さん彦根市役所の新庁舎で市長と面談 県内ツアーPR

 歌手で滋賀ふるさと観光大使を務める西川貴教さんが4月27日、彦根市役所の新庁舎を訪れ、大久保貴市長と面談した。
 デビュー25周年を迎える記念ツアーを県内10市で計25公演行うため、4月23日と27日に分けて滋賀県と10市も訪問した。
 彦根での面談は新庁舎の屋上で行われ、ひこにゃんも出迎えた。西川さんは彦根で生まれ、4歳まで市内で過ごした。市長にそのことを聞かれた西川さんは「彦根でも公演ができるのでうれしい。お客さんが安心して入場できるようコロナ対策をしたい」と述べた。
 2025年に滋賀県内で行われる国民スポーツ大会の主会場が彦根になることにもふれ「スポーツとエンターテイメントで次につながることをしたい」と語った。新庁舎や彦根の街並みの印象については「庁舎をはじめとした新しいものと古いものとが調和されている。旧城下町の風情が残っていて、すばらしいと思う」と話した。最後には女性職員から花束が贈られた。
 
文プラで2627
 西川さんの彦根市内での公演は今月26日午後7時~と27日午後4時~文化プラザで。全席指定9000円。3歳以上有料。チケットの購入は「TMR イープラス」で検索を。問い合わせは平日午前11時~午後4時にキョードーインフォメーション☎0570(200)888。

 

2021年5月9日日曜日

滋賀県土地家屋調査士会が本「滋賀の地籍-土地家屋調査士の視点から」発刊

 滋賀県土地家屋調査士会(事務局・大津市)が、古地図や地籍図を活用し県内の地歴を調査した内容を本にまとめ、サンライズ出版(鳥居本町)から4月12日に発刊。「所有者不明の土地や空き家などの問題を解決するヒントにもなる一冊」としている。
 同会は不動産登記や土地の境界を明らかにする土地家屋調査士が199人所属する団体。昭和25年(1950年)に土地家屋調査士制度が制定されて以降、今年度で70周年を迎えたため記念誌として発行。平成16年(2004年)から県内各所に保管されている地籍図や古地図の調査、実地見学会、研修会を行った成果を、副会長の西村和洋さん(48)が編集責任者となってまとめた。
 本はタイトルが「滋賀の地籍-土地家屋調査士の視点から」。第1章「法務局や地域にて保管されている様々な地図」と第2章「滋賀県内の地籍・土地境界に関する慣習および特徴」で構成。第1章では浅井郡五村区(長浜市)地券取調総絵図など「ムラ」に残る地籍図類、伊能忠敬が享和3年(1830年)から4回にわたって滋賀を訪問した足跡などを紹介している。
 
ノコギリ型道路 シシ垣…
県内の古地図や地籍図で解説
 第2章では、建物が段違いに並び立って道路の形状に影響を及ぼしている大津市堅田地区・長浜市元浜地区などの「ノコギリ(稲妻)型道路」、死者を埋葬する墓地(埋墓)と遺族が参拝する墓地が離れた場所にある「両墓制とサンマイ(埋墓の呼び名)」の県内での分布、江戸時代に農民が獣害対策として集落や田畑を石垣や土塁で囲んで築いたシシ垣が法務局の公図や地籍図でどのように記されたかを解説した「シシ垣と公図」などをまとめている。
 彦根関連では、水路の脇の泥上場(どろあげば)を描いた江戸町(現・京町2)の公図や東内大工町(現・中央町)の壬申地券地引絵図を掲載し「水路と明確に区分しており、これは県内のほかの地域では見られない特徴だ」と説明している。
 会長の沢弘幸さん(67)は「本では地籍図などを通して県内地域の特徴や慣習の数々を紹介している。各地域の歴史を振り返る参考にもしてほしい」と話している。本はB5判、カラー200ページ。税抜き4500円。