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2019年9月29日日曜日

千成亭が料亭やす井を吸収 新会社で10月から経営引き継ぐ

 千成亭風土(本社・平田町)が安清町の明治2年(1869年)創業の料亭旅館「やす井」を吸収し、新会社を立ち上げて10月から経営を引き継ぐことがわかった。
 やす井は特別室1室を含む計9室の客室、45平方㍍から243平方㍍までの3つの宴会場、大浴場や露天風呂などを備え、旅館としてのほか、宴席や婚礼などの会場としても利用されてきた。
 しかし経営的に厳しい状況が続いていたため、金融機関から支援の要請を受けた千成亭は今年6月から吸収に向けた協議を行ってきた。運営母体は千成亭が立ち上げた新会社「粋屋(いきや)やす井」。旅館料亭やす井の屋号は継続する。敷地内にある飲食店「しる万」の経営も新会社が運営を引き継ぐ。
 粋屋やす井代表取締役の上田健一郎・千成亭風土代表取締役は「これまで培ってきた経験を生かし、集客を高めていくことに努めたい。広域からのほか、地元の皆さんに使っていただける店にもしていきたい」と語っている。


佐和山城城下町跡から溝や橋台、道、建物跡発見

 県教委は24日、彦根市佐和山町で発掘中の旧佐和山城の城下町跡から、城下ふもとにあった武家屋敷とメイン道路をつなぐ道や橋台などの跡が見つかったと発表した。29日午後1時半から現地説明会を開く。
 国道8号線の米原バイパスの建設工事に伴って昨年度から佐和山城跡の発掘調査を実施。今年度は城下町跡エリアの1万4209平方㍍で4月から来年3月まで調査している。
 今回は旧佐和山城の内堀から、南北に整備された当時のメイン道路の本町筋まで約100㍍の中間地点に位置する約1500平方㍍を発掘。その結果、旧佐和山城ふもとの武家屋敷から本町筋に東西でつながっていたとみられる最大幅約5㍍の道路や、南から北へ向かって流れていたとされる幅約2・6㍍の溝、その道路と溝の交差地点にかかっていた橋台などの遺構が見つかった。
 橋台は約5㍍にわたって掘り広げられた溝の両岸に大小の自然石が積まれた構造で、南側の石積みが2段分で高さ約60㍍にわたって残っているが、北側がほとんど取り除かれている。本来はさらに1、2段分の石が積み上げられていたという。城下町の改変により、橋や橋台の撤去、溝の埋め立てが行われた後、その一帯には複数の掘立柱建物が建てられた。城下町の廃絶後は水田化された。

三成時代の遺構か
東西道路や橋、溝、掘立柱建物の整備時期としては、ほかに見つかった陶磁器や刀装具など遺物から桃山時代後期(16世紀末)から江戸時代初期(17世紀初頭)までの時期だとされる。
江戸時代に作られた絵図にも今回見つかった道路や溝、橋などは記されていない。佐和山城には石田三成が天正19年(1591)4月に入城し、文禄4年(1595年)に城主となり、翌年2月頃に城下町の「惣構」を改修した。今回の発掘調査で見つかった東西道路や溝などの改造時期について、長浜市歴史遺産課の太田浩司さんは「三成の入城時か惣構の改修時が考えられる。溝を埋めた後に再整備している大規模さから考えると、その時期は後者が適当では」と話している。また滋賀県立大学の中井均教授は「石垣による橋台と大溝は、豊臣政権が城下町の都市設計をどのように考えていたかを比較できる実に重要な発見だ」とコメントしている。
現地説明会についての問い合わせは県文化財保護協会☎077(548)9780。

2019年9月27日金曜日

滋賀大学講堂の耐震化と改修工事

 1924年(大正13年)創設の滋賀大学講堂(彦根市馬場)=国登録有形文化財=の耐震化と改修工事に合わせて、建物を持ち上げるジャッキアップの開始セレモニーが17日に講堂前で行われた。
 講堂は旧彦根高等商業学校時代に木造平屋(中二階)建て延べ902平方㍍で建築。小屋裏の排気塔がドーム型になっており、講堂としてのほか、大正時代の建物として映画やドラマのロケ地にも使われた。1937年(昭和12年)には米国の社会福祉活動家・ヘレンケラーの講演会で利用されるなど一般開放もされてきた。耐震不足により平成27年度以降は利用されていない。
 建物の床下約1㍍の基礎部分のレンガ造りをコンクリート造りに変更するため、重機が建物内に入れるようにさらに1㍍持ち上げるジャッキアップを実施。開始セレモニーでは、位田隆一学長が「地域創生の観点から、改修後は一般の方にも利用していただきたい。講堂がよく見えるように建物前の樹木を除去した。観光コースの一つに入るようにもしたい」とあいさつした後、ジャッキアップ用の機械のボタンを押した。
 10月中旬までにジャッキアップを完了させた後、レンガの撤去、地盤改良、コンクリート基礎の新設の耐震工事を年内に終える予定。その後、建物奥の小ホールを教育研究、企業との共同研究、学生が集うスペースに改修し、来年3月に完成させる計画。工事費は約3億円。

2019年9月26日木曜日

「令和」の時代を担う4人の小中高生にインタビュー

 彦根出身のスポーツ選手として、陸上の桐生祥秀、水泳の大橋悠依、サッカーの岩崎悠仁、ゴルフの松田鈴英の各選手がいる。4選手とも「平成」の時代に世に出て、いまや世界または日本のトップレベルで活躍している。滋賀彦根新聞はスポーツと文化の分野で「令和」の時代を担うであろう4人の小中高生にインタビューし、色紙に夢を書いてもらった。
 彦根市立城南小学校6年生の大辻昊輝(こうき)君(11)=東沼波町=は、フィールドホッケーの若葉スポーツ少年団・彦根ワイルドキッズの主将を務めている。
 3歳年上の友人の紹介で小学2年生の時に入部。「シュートが決まった瞬間がうれしい」とホッケーの魅力を語り、試合ではミッドフィルダーとして、攻守で活躍を見せている。監督の森海斗さん(28)=西今町=は大辻君について「身体能力が非常に高く、将来が楽しみな選手」と太鼓判。夢について大辻君は「日本代表の選手になって、オリンピックでいいプレーを見せたい」と熱く語った。
 彦根東高2年生の湯地恵美梨さん(16)=大堀町=は囲碁の国際大会への出場経験がある将来の有望株だ。
 彦根東中学校の時は美術部だったが、東高入学後は「結果が残る部活をしよう」と囲碁部に入部。それまで経験はなかったが、めきめきと腕前を上げていき、昨年の国際アマチュア・ペア碁選手権大会近畿予選で優勝。12月に東京都内で21カ国の約300人が出場した国際大会にも出場した。
 囲碁の面白さについて、湯地さんは「相手がうつ手がわかった時が面白い。囲碁をやってから集中力がついて、勉強にも役立っている」と解説。将来の目標には「アマ女流日本一」をあげ「友だちや知人とも囲碁を一緒にして、楽しみたい」と笑顔を見せた。
 彦根市立西中学校2年生の濱太樹君(13)=長曽根町=は、昨年9月にロシアで開催された世界大会のヨーロッパ極真空手道選手権大会で優勝した経験を持つ。
 濱君は父親の具視さんのすすめで5歳から空手を習い始め、小学3年生の時に空手道場の桜塾(高宮町)に入った。「始めた頃は嫌だったけれど、桜塾で習ううちに楽しくなってきた」と話し、将来の夢に「世界チャンピオン」と書いた。
 濱君は「筋肉をもっとつけて、技術面でもほかの人よりけりやパンチ力が上回るよう鍛えたい」と力強く語った。
 彦根市立西中学校1年生の西畑奏音君(12)=長曽根町=は「落語家」として有名だ。
 小学1年生の時に、祖父の薮内正和さん(70)=奈良市=から借りた落語のCDを聞いてから魅力を持ち、作品を覚えては地域の公民館や学校などで披露。テレビ出演もしている。落語の魅力について西畑君は「お客さんに笑ってもらえるところ」と話し、目標としている落語家に桂枝雀さんの名をあげ「まねはできないけれど、話し方が面白い」と説明。色紙には「日本一の落語家」と記した。

2019年9月23日月曜日

鳥居本の百々家住宅に十割そばの専門店・百百百百(どどもも)オープン、今月からカフェも

 彦根市鳥居本町の中山道沿いには江戸時代後期の百々(どど)家住宅=国の登録有形文化財=が残っている。この築約200年の建物を活用し、十割そばの専門店「百百百百(どどもも)」が今年6月末にオープン。今月12日からは営業時間を延長しカフェの営業も開始した。
 江戸時代の参勤交代が確立した寛永年間(1624~44)に各地に宿駅が拡充され、旧鳥居本村にも百々、上矢倉、西法寺の各村が加わり宿場町を形成。そのうち南側の百々村には戦国時代から百々氏の一族が集落を設けていた。現存する百々家住宅は天保2年(1831)の鳥居本宿絵図にも記されている中二階の建物。
 同店オーナーの小林満さん(44)は長野県飯田市出身。趣味でそば作りをしていたが、30代後半から愛知県名古屋市や愛西市のそば屋で修業。夢だった「田舎暮らし」を目指し、そば屋が経営できる古民家を探していたところ、彦根市内の不動産会社の紹介で百々家住宅を見つけ、約2年間の改築を経て今年5月31日に完成。6月27日から営業を始めた。
 提供しているそばは、実を黒殻のままひいた玄そばと、黒殻をむいてひいた丸抜きそばの2種類。福井や多賀などのそばの実を使い、小林さんがその日の早朝から人数限定で手打ちした十割そばのメニューのほか、伊吹の米や原養鶏所(多賀町)の卵を使った卵かけご飯などを提供。収穫できれば、飯田市のマツタケを使った「松茸ごぜん」を今月末から予約制で販売する。
 ランチの営業時間は午前11時~午後2時だが、今月12日以降の平日には午後2時~同5時に、そばクレープやそば茶アイス、そば茶プリンなどのカフェメニューも用意している。小林さんは「地域の人が集ってもらえる店にしていきたい」と話している。休店は火水曜。問い合わせは同店℡(20)2024。


2019年9月19日木曜日

裏合意で契約解除した業者の社長と副市長が「随意契約の可能性」で面談

 彦根市役所本庁舎耐震工事の先月7日の入札不調後、山田静男副市長が大久保貴市長の指示を受けて、地方自治法施行令違反の裏合意の問題で契約を解除した業者の本社などを訪れていたことがわかった。一度、契約を解除した業者と市との水面下での交渉に対し、今後「新たな火種」として市議会などでの厳しい追及が予想される。
 庁舎耐震工事の施工業者だった業者側と市の一部職員とが一部工事の取りやめなど裏合意をしていた問題を受け、両者は昨年9月から今年2月まで調停協議を行ったうえで契約を解除した。その後、残工事の1回目の一般競争入札、2、3回目の指名競争入札はいずれも不調に終わった。
11日の市議会一般質問で北川元気議員が業者との協議の事実関係を確認。山田副市長は「地方自治法が定める随意契約の対象になるかの検討と並行して、契約締結の可能性を探るために8月21日に業者の滋賀支店を、23日に本社を訪問し、社長らから契約締結の意向をうかがった」と公表。業者側から「市の予定価格では折り合いがつかないことや再受注による風評被害の懸念が示された」と述べた。しかし、その後の市の顧問弁護士らとの相談の結果、随意契約の要件に満たない可能性があることが判明したため、業者側には「現状の予定価格での随意契約の可能性がなくなったため、可能ならば競争入札に参加してほしい」と伝えたことを明かした。
 大久保市長は、山田副市長が業者の滋賀支店を訪問した翌日の先月22日の会見で「競争入札はそぐわない案件。随意契約を排除せずに検討する」と語っていたが、その4日後の市議会の委員会で「もう一度、競争入札で」と意見を変えていた。
 11日の市議会一般質問で北川議員の「誰の指示で訪問したのか」との質問に、山田副市長は「関係者の職員の会議で決め、最終的には市長の指示だった」と答弁。道義的に問題はないのかの指摘に対しては「何とか前に進めたいとの思いで行った」と釈明した。
 

2019年9月17日火曜日

大津地裁・大津家裁彦根支部が駅東町に移転へ

 彦根市金亀町の大津地裁・大津家裁彦根支部が駅東町に移転することがわかった。民間企業が所有していた土地の取得も8月に終えており、今月2日には最高裁判所が設計業務などの入札公告を行った。
 現在の地裁彦根支部は彦根城の城内に位置しており、江戸時代は西郷家ら彦根藩の武家屋敷が建っていた。このため世界遺産登録を目指す彦根市は以前から移転を要請しており、大久保貴市長も2015年5月の本紙の取材に地裁彦根支部の彦根駅東口への移転を求める考えを示していた。
 新しい地裁彦根支部は佐和山自動車教習所があった敷地面積2841平方㍍に、延べ1889平方㍍で3階建てで建設される。自転車置き場も設置される。住所は駅東町1丁目13
 敷地測量や地盤調査などの入札公告が8月30日に、新築と既存庁舎解体の実施設計などの入札公告が9月2日に行われた。建物の納入期限は2021年2月12日になっている。
 地裁彦根支部には大津地検彦根支部があるが、大津地検では「彦根支部の移転の要望をしているが、移転先や時期は未定」としている。新築される地裁彦根支部の隣接地は市が所有しており、その敷地に地検彦根支部が移転する可能性もある。

2019年9月14日土曜日

ラグビー人口増へヒコネラグビー ワイルドバンチが体験会

 湖東湖北でのラグビー人口を増やそうと、彦根市民有志らが子ども向けのスクール「ヒコネラグビー ワイルドバンチ」を結成。今月29日午後5時から彦根総合高校グラウンド(佐和山小の隣)で体験会を開く。
 県内では南部の中学校にラグビー部があるが、湖東湖北のラグビー人口は「皆無に等しい状況」だという。八幡工業高時代にラグビー部員だった恩田貴司さん(45)=東沼波町=らは、今月20日からラグビーワールドカップが国内で始まるのに合わせて、その機運を高めようと今年6月に同スクールを設立。県内の小学5年から中学3年を対象に毎週水曜と木曜の夜に滋賀大や鳥居本小などのグラウンドで練習している。
 将来的には県ラグビーフットボール協会に加盟し、県外のリーグ戦や全国大会への出場も目指す。体験会の対象は小中学生。恩田さんは「ラグビーは人間形成にも役立つスポーツ。未経験でも大丈夫なので、まずはラグビーというスポーツを知ってもらうことから始めたい」と参加を求めている。参加無料。問い合わせは恩田さん℡090(3285)7355。

2019年9月10日火曜日

湖東唯一の銭湯・山の湯が8月末で廃業

 チェーン店を除いて湖東地域で唯一の銭湯だった「山の湯」(彦根市中央町)が8月末で廃業した。常連客らからは残念がる声がある一方、1879年(明治12年)創業で歴史ある建物のため、今後の活用策が注目される。
 山の湯は、彦根でのキリスト教会の草分け的存在だった三谷岩吉が、それまで経営していた遊郭を廃業し、その当時に失業していた高齢者らに職を与えるために銭湯を始めたのが最初とされる。
のれんをくぐると、左が女風呂、右が男風呂になっており、入り口を入ると中央に番台がある。脱衣場から浴場に入ると、少し熱い湯、常温、かけ湯用、薬湯の浴槽があり、特に薬湯は彦根城の元御殿医に教えられた成分の配合が続いてきたという。浴場の様子は彦根出身の画家・上田道三の絵「明治の風呂屋」にも描かれており、現在も明治期と変わりない。 
奥田庄喜さん(享年77)が1988年(昭和63年)ごろに前任者より引き継ぎ、四代目として隣接する家主から借りる形で妻の良さん(82)と二人三脚で経営。約9年前に庄喜さんが亡くなって以降は良さんがオーナーを務めてきた。

客5年で半減に
隣接は旧外堀土塁
近年、市内には多い時で20軒ほどあった銭湯も年々減っていき、市史によると、2001年の調査時では市内で5軒となり、しが彦根新聞が約5年前に取材した際は山の湯のみだった。
 常連客は9割が高齢者で、約5年前が80人ほどだったが、ここ1、2年で半分以下に落ち込んでいたという。またボイラー設備や付属の機械が壊れ、高額な修理費と将来的な見通しから廃業を決意。良さんは「常連客のことを思うと続けたいけれど、仕方ない」と話している。
 20年近く山の湯を愛用してきた河原2丁目の女性(71)は「利用客同士で和気あいあいと仲良くでき『お風呂友だち』も何人かいた。困っている市民もいるし、市が支援して続けられないか」と話していた。
 山の湯の建物は市内の不動産業者が管理しており、隣接場所に土塁が残る外堀跡は国の特別史跡にも指定されている。不動産業者の社長は「文化財的な価値があるのは理解しており、市民から保存を求める意見も聞いている。しばらくは様子を見たいが、借り手がない場合は解体もやむを得ない」と述べている。

彦根市・日産自動車・滋賀日産自動車、災害時に電気自動車(EV)貸与する災害連携協定締結

 彦根市と日産自動車、販売店の滋賀日産自動車は、災害による停電時に電気自動車(EV)を無償貸与する「災害連携協定」を締結。28日に仮庁舎などで締結式とデモンストレーションを行った。
 日産自動車はEVの普及を通じて地域社会の課題解決に貢献する「日本電動化アクション『ブルー・スイッチ』」を昨年5月から進めており、9月の東京都練馬区を最初に全国各地の自治体と災害連携協定を結んでいる。
 近畿で初、全国では8自治体目となった彦根市との協定では、災害による停電時に市内63カ所の避難所のうち、要請を受けた場所に滋賀日産自動車の15店で所有しているEVを貸し出す。
 EVのフロント部にあるバッテリー(62kwh)から外部給電器を通じて電力を供給する仕組みで、スマートフォンなら6200台分の充電、扇風機なら517時間、一般家庭なら約4日分の給電などができる。
 仮庁舎での締結式には大久保貴市長、日産自動車の神田昌明理事、滋賀日産自動車の酒井雄一郎取締役社長が出席し、協定書にサイン。神田理事は「動く蓄電池として社会に貢献できることをうれしく思う」とあいさつし、市長は「災害時の対応力が向上できるのは心強い。協力に感謝している」と述べた。最後にはひこにゃんを交えての記念撮影もあった。
 彦根駅西口広場に移動して行われたデモンストレーションでは、市長がEVのバッテリー部分に接続し、扇風機を動かしたり、ライトを点灯させたりした。


2019年9月4日水曜日

彦根城の管理業務を来年度から民間委託へ

 彦根市は26日、彦根城の管理業務を来年度から民間委託すると発表。ひこにゃんの運営費も継続して外部委託する。
 地方公務員法の改正に伴う会計年度任用職員制度の導入で、彦根城の運営費が増加する見込みのため、彦根城管理事務所に所属する臨時職員85人の人件費などのコスト削減と民間ノウハウを活用した入山者の増加を目的に委託する。
 彦根城は昭和19年(1943年)以降、市が管理している。入山者数は近年では彦根城築城400年祭があった平成19年(2007年)が84万9056人だったが、イベントがない年は昨年度が72万2916人など70万人台で推移している。市は民間委託により90万人の入山者数を目指す。
 市が積算した民間委託時の3年間の見込み額は、人件費や運営費、誘客対策費、自主事業費、ひこにゃん経費、ほかの関連経費で8億6006万円になるが、ほかの関連経費には年間入山者数が80万人を超えた際のインセンティブ(報酬費)3900万円(1300万円×3年間)も含む。大型の修繕など1億8227万円分は市が継続して担う。一方、会計年度任用職員制度の開始後に直営で運営した場合の想定費は10億2896万円。その差額1337万円分が経費増になるが、市は「民間委託による収入増でカバーできる」としている。

彦根城博物館も委託
 市は彦根城や玄宮楽々園の管理、ひこにゃんの運営費のほか、彦根城博物館の受付や売店、薄茶席などの業務も民間委託する。来年度から3年間の運営委託料の債務負担行為補正8億6006万円(彦根城)と7170万円(彦根城博物館)を9月議会に提案。議決後の10月中にプロポーザル(企画提案後に選定)方式で公募し、年内にも管理会社を決定する予定。
 国宝5城では姫路城が民間委託、松江城が指定管理者で運営しているが、ほかの松本、犬山の2城は行政直営だという。

2019年9月3日火曜日

びわ湖クラフトビール祭り9月8日に滋賀県護国神社で

 県内外のビール醸造所が一堂に集う「びわ湖クラフトビール祭り」が9月8日に彦根市尾末町の滋賀県護国神社で開かれる。クラフトビールの祭典としては県内初めてだという。
 彦根市佐和町のさざなみ酒店など湖東地区の有志8人による実行委員会が「お酒の文化を彦根に根づかせたい」との思いから企画。昨年9月に近江ツーリズムボードが市内の有名店に出店を依頼し、県護国神社で開催した「近江美食ガーデン」にクラフトビールを扱う県内外の10店を加えた形のイベントを開催する。
 出店する10店は、県内が二兎醸造(近江八幡)、長濱浪漫ビール、近江麦酒(堅田)、びわこいいみちビール(水口)、HINO Brewing。県外が箕面ビール(大阪)、伊勢角屋麦酒(伊勢)、ワイマーケット(名古屋)、六甲ビール(神戸)、Nomcraft Brewing(和歌山)。計約50種類のビールが並ぶ。
 市内の串カツ、和食、イタリア料理、フランス料理、からあげ、ジェラート、中華料理など10店も出店し、ビールに合った食べ物を用意する。チケット1枚400円、5枚つづりとオリジナルのプラカップ付きで、前売り2200円・当日2400円。開催時間は午前10時~午後5時。
 実行委員会代表の安斎和真さん(48)は「クラフトビールは世界中で人気が出ていて、日本各地でもクラフトビールフェスが開催されています。滋賀の新たな魅力づくりのイベントにしたいと思います」と来場を呼びかけている。専用のホームページもあり。前売りは出店店舗かさざなみ酒店で販売。問い合わせは同店℡(22)1201。
 

2019年9月2日月曜日

彦根休日急病診療所9、10月の日曜日診療を臨時休診に

彦根市は八坂町のくすのきセンター内に開設している彦根休日急病診療所の9、10月の日曜日診療を臨時休診する。出務医師の負担軽減のためで、11月以降については「休日診療を再開する」としている。
市は民間の医療機関で組織する彦根医師会に業務委託し、同診療所で日曜、祝日と年末年始の午前10時~午後7時に内科と小児科の診療を行っており、彦愛犬の内科医26人と小児科医18人がローテーションで勤務。昨年度、診療日73日に延べ146人の医師が出勤した。また昨年度の医師一人1回あたりの出勤への支払いは10万6250円(年末年始は16万3626円)だった。
しかし、彦根医師会からは同診療所への出務に対して「負担の軽減や待遇改善」を求める声があった。市は大学病院の医師派遣や民間会社の人材派遣を検討してきたが、医師の確保には至らず、出務医師の負担軽減のために9月と10月の日曜の計9日間を臨時休診にする。祝日の9月16日、23日、1014日、22日は診療を行う。
11月以降の日曜の診療は再開されるが、来年度以降について市は「出務医師の負担軽減とベースアップ(賃金引き上げ)について、彦根医師会と協議をしながら調整していきたい」としている。臨時休診に伴い、市は土日診療をしている彦根中央病院を紹介している。