2013年3月29日金曜日

「若手」政治家 待望論

 日本の政治家で輝きを見せているのは、国政では小泉進次郎衆院議員(31)、地方自治体の首長では橋下徹・大阪市長(43)であり、両氏は将来の首相候補にもあがっている。
 両氏の共通点は、物怖じをしない発言と行動力、そして突破力が秀でていることにある。これらは両氏に限らず、世界中の優れた政治家に共通した資質であり、民衆を引きつける要素でもある。
 アベノミクスにより、経済は数値的には一応に回復しているようだが、国家の屋台骨である官僚組織や政治体制の改革はまだまだ道半ばであり、その一丁目一番地である地方分権の推進はその道程さえ見えていない。
 先の衆院選で、その地方分権を党是に掲げた日本維新の会が大躍進した世情から判断すると、現代はまさに新しい国づくりを目指す改革派と、現状維持を求める守旧派とが争った江戸期の幕末期のようでもあるが、約150年前の幕末期に心ならずも亡くなった吉田松陰や坂本龍馬ら、そしてその後の明治維新(政府)の中枢を担っていた大久保利通や伊藤博文らも、小泉・橋下両氏のような「若手」世代であった。
 一方で、高齢世代の政治家は長年の経験から安定した政策運営ができ、若手世代の「暴走」を食い止める役目にもなるが、高齢世代が実権を握ることによるいわゆる「老害」は、改革のスピードの遅さや(斬新さという意味での)革新的な政策への抵抗などから、政治的な停滞を生み、国家または地方自治体の発展を遅らせることになる。
 特に国会議員や地方自治体の首長といった地方の代表者たる政治家は、前記にあげた小泉・橋下両氏のような突破力などのさまざまな力が必要不可欠であり、それらの力を備えている「若手」に任せるべきである。
 さて、残り1カ月を切った彦根市長選―。我々、市民はいかに判断するべきか―、その答えを出す時期にある。【山田貴之】

2013年3月28日木曜日

チベット声楽家・バイマーヤンジンさん 中国漢民族の差別や日本の美しさ語る

 拓殖大学客員教授を務めながら故郷のチベットに学校を建設する活動をしているバイマーヤンジンさんがこのほど、多賀大社で講演。流ちょうな日本語で会場の笑いを誘いながら、中国・漢民族によるチベット民族への差別や日本の美しさなどについて話した。
 ヤンジンさんは1959年にチベットを侵略した中国政府が、反対運動をした祖父を捕まえ、その後に亡くなった祖父の遺体を返さなかったことや、文字の読めない両親を騙して土地を奪ったことなど、現代まで続く中国の非人道的な手法を紹介。「両親はこのような辛い思いを子どもたちにはさせたくない、という思いから学校に行かせてくれたと思う」と述べた。
 大学生のころは回りが漢民族ばかりだったため、「『ばい菌がいる』『髪が牛のしっぽ』などと野蛮人扱いされ、退学したいと思ったが、学校に行かずに放牧で家計を支える兄や両親の事を思うと、耐えることができた」と説明。「チベット自治区に近い四川省の成都では、タクシーにチベット人を乗せない、車を売らないなどの差別が今もある」と話した。
「国、民族に誇りを」
 ヤンジンさんは大学を卒業するころに、後に結婚する日本人留学生に出会ったことを機に日本の事を調べ、結婚後に移住し、現在まで18年間、日本で暮らしている。日本について「桜、新緑、紅葉など自然がすばらしい。お米もおいしい」とした上で、「チベット人が祈るのは、日本のような国になりたいと思っているから。国土も狭く、資源も無い日本がどうしてこれほどまでに力があるのか、やはりそれは『教育』だと思う」と解説。
 日本で稼いだ資金でチベットに学校を10校作った理由として「一人でも多くのチベット人が大学を出て、中国政府にものを言える人になってほしい」とした上で「日本では(国旗掲揚反対など)色んな思想があるが、国旗を掲揚することはチベット人から見れば、うらやましいこと」「自分の民族、国、古里に誇りをもち、恩返しするために役に立とうとすることは当たり前。これからもチベットが良くなるよう、一生を尽くしたい」と語った。
 講演後、声楽家でもあるヤンジンさんはチベットの歌も披露。来場者から大きな拍手を受けた。

クオカード売上一部 彦根市文化財保護基金に寄付

 彦根城の天守閣とひこにゃんがイラストされたクオカードの売り上げの一部(11万6110円)が、彦根市文化財保護基金に寄付され、21日に市役所で贈呈式があった。
 市と株式会社クオカードは、カード1枚500円につき5円を同基金に寄付する合意書を締結。カードは昨年4月から発売され、今年2月末で2万3222枚が売れた。
 ひこにゃんも登場した贈呈式ではクオカード社の担当者がひこにゃんに「千両箱」を渡した。4月下旬からはひこにゃんの写真が写った第2弾も販売される予定。

2013年3月27日水曜日

自転車コミュニティビジネスの全国事例紹介の本、五環生活

 自転車を用いた全国各地のコミュニティビジネス(※)の事例を紹介した本「自転車コミュニティビジネス・エコに楽しく地域を変える」が、今月15日に発刊された。
 自転車を活用した事業を行う団体が全国に増えている中、NPO法人五環生活(彦根市中央町)と、滋賀県内で自転車促進の事業を展開している「輪の国びわ湖推進協議会」は、より多くの企業や団体に自転車を使ったコミュニティビジネスをしてもらおうと、2つの団体に所属する11人が北海道から沖縄までの自転車関連団体を取材し、全国のさまざまな事例をまとめた。
 本では、自転車タクシーやレンタサイクル、自転車便のほか、自転車と喫茶店を融合させたサイクルカフェ、競技や関連の講演会など自転車イベント、自転車にはまる女性・自転車ガールなどを紹介。また高齢者向けの自転車など「新しい自転車の開発」や、放置自転車を再利用させる「自転車のリサイクル」なども載せている。
 五環生活代表理事の近藤隆二郎・滋賀県立大学准教授が編著を担当し、ライターの目片雅絵さん(37)=佐和町=が編集協力を務めた。目片さんは「自転車を使って社会を変えていこう、自転車を使ったコミュニティビジネスをしたい、と思っている人に是非、読んでほしい」と話している。発行は学芸出版社。主な書店で販売。180ページ。1900円(税抜き)。問い合わせは五環生活☎(26)1463。
 ※【コミュニティビジネス】地域が抱える課題を各地の資源を生かしながら、ビジネス的な手法で解決していく事業のこと。

文化財の小径 整備、多賀大社参集殿前

 多賀大社はこのほど、参集殿前の文化財の建物を見学してもらおうと、石を並べた小道(約100㍍)を整備。「文化財の小径(こみち)」と名付けた。「小径」沿いの文化財は以下の通り。
 ▽文庫=江戸時代に多賀大社の神職などを務めた車戸(くるまど)家の文庫で、昭和7年の造営時に現在地に移築された。幕末期の車戸宗功(そうこう)は勤皇の考えが強く、徳川幕府家の井伊家の領内にある中で、長州の伊藤俊介(後の博文)らと、この文庫内で密会していたという。
 ▽釜=寛永10年(1633)と元禄12年(1699)の銘が入った釜が2つあり、多賀大社が造営された竣工時に湯神楽に使うために寄進されたとされる。
 ▽神輿(みこし)庫=昭和の造営時に、参集殿の西側から移築され、当時は珍しかった鉄筋コンクリートで築造。神輿と鳳輦(ほうれん)が保管され、4月22日の古例大祭の時に町内を巡行する。
 ▽鐘楼=天文24年(1554)に不動院の別当・祐尊の歓進(かんじん)で鋳造されたもので、寄進者の中には浅井長政の幼名・猿夜叉も見られる。昭和61年の多賀講創設五百年の記念事業の一環で、現在地に新築された鐘楼内につり下げられた。
 ▽土蔵=太閤蔵とも呼ばれ、天正16年(1588)に秀吉が母・大政所の病気平癒に米1万石を寄進し、それによって築造されたと伝わる。

2013年3月26日火曜日

豊郷小旧校舎群や彦根でロケ映画・だいじょうぶ3組、関連イベントも

 ベストセラー・五体不満足の著者・乙武洋匡(おとたけひろただ)さんの小学校教員としての実体験をえがいた映画「だいじょうぶ3組」が、きょう23日から全国ロードショーされる。この映画は豊郷小学校旧校舎群や彦根市内で撮影が行われたため、彦根と豊郷では関連イベントも同日から始まる。
 この映画は、生まれつき手足が無い教員と補助教員が、さまざまな悩みを抱える5年3組の児童らと真剣に向き合い、一つにまとまっていく様子をえがいた作品。出演は乙武さんのほか、国分太一さん、榮倉奈々さんら。廣木隆一監督。
 昨年1月から2月までの延べ17日間、旧校舎群や彦根市金亀公園、夢京橋キャッスルロードのお好み焼き屋・あまからや将月で撮影が行われた。そのうち、金亀公園では彦根を映画で盛り上げる会のメンバーがうどんとカレーを振る舞い、寒い中で演じた国分さんらが喜んでいたという。
 関連イベントは、旧校舎群、彦根城表門券売所、ビバシティ、ひこね街なかプラザ、近江鉄道の彦根・豊郷駅を巡ってオリジナルグッズなどが当たるスタンプラリーと、旧校舎群2階でロケの写真や小道具などを展示した企画展。いずれも5月6日まで。

2013年3月25日月曜日

滋賀県立大で卒業証書・学位記の授与式

 彦根市八坂町の滋賀県立大学は20日、学位記授与式(卒業式)を学内の交流センターで開き、卒業生558人と大学院修了生101人に卒業証書・学位記を授与した。
 県大は環境科学、人間文化学、工学、人間看護学の4つの学部・研究科がある。式典では大田啓一学長から、学部・研究科の卒業生と院生の代表者に卒業証書・学位記が渡され、大田学長が「これから社会と関わっていく皆さんは、不断に俯瞰(ふかん)力を鍛え、本学で身につけた自ら学ぶ態度を生かして、積極的に学び直してください」と述べた。
 嘉田知事ら来賓のあいさつ後、学生を代表して環境科学部の松浦克彦さん(奈良県)と、院生を代表して人間看護学研究科の山田博子さん(彦根市)が謝辞。そのうち山田さんは「大学院で学んだことを生かし、明るい未来を創造するため、それぞれの力を発揮したい」と語った=写真
 会場の外には巨大モニターも設置され、卒業生・修了生の家族ら約400人が見守っていた。

長久寺で人形供養 6000体を供養

 彦根市後三条町の長久寺(松山貞邦住職)で20日、人形供養が営まれ、県内外から約150人が訪れ、持参した人形など約6000体を燃やして供養した。
 10数年前から始まった彼岸の中日の行事で、人形などを焼却し灰にすることで自然に戻すという考えで行われている。
 本堂前の境内中央には、事前に持ち込まれた物を含めて、人形やぬいぐるみ、玩具などが並べられ、松山住職らが読経をする中、寺の奉仕者らによって人形などが護摩壇の炎に投げ込まれた。所有者は焼却される人形などを前に、焼香し手を合わせていた。

お浜御殿 公有地化完了、発掘・整備へ

 彦根市松原町の旧彦根藩松原下屋敷(通称・お浜御殿)=国指定名勝=の公有地化が完了した。
 お浜御殿は、文化7年(1810)ごろに十一代藩主・井伊直中によって、琵琶湖沿いに整備。奥座敷や書院などがあったとされる。一部は縮小、取り壊しされており、現存するのは約2万0881平方㍍(元々の約8割の広さ)の敷地にある奥座敷と台所、4つの藏のみ。明治22年(1889)に大広間と玄関の2棟が増築されたほか、建築時期不明の門番所と長屋が残っている。
 全敷地の約半分を占める庭園は、琵琶湖と連動して水位が変化する汐入(しおいり)形式を採用した池を中心に、西側に緩やかな州浜、東側に築山が設けられている。しかし、江戸時代の建物を中心に壁の亀裂やはく離、柱の損傷、庭園の荒廃など早期の改修が必要なため、市は平成15年度から購入を開始。総経費9億8700円(うち80%は国の補助)をかけて、このほど公有地化を完了させた。
 平成21年4月からは毎年春と秋に限定公開している。今後は、建物の保存修理と植栽の整備、発掘調査などを行い、新たな観光ルートとして一般公開する予定。

滋賀県立大学 同窓会館など入った新棟完成「環境建築」

 滋賀県立大学(彦根市八坂町)は、国際コミュニケーション学科の開設に伴う学生の増加と就職支援向けに、講義室と同窓会館などを備えた棟を新設。16日に竣工式を開いた。
 建物は木造平屋建て延べ床面積約880平方㍍。環境科学研究科の大学院生24人が4人ずつ6チームに分かれて設計デザインを提案し、その中から選ばれた1チームのデザインを元に昨年7月14日に着工。今年2月15日に完成した。総事業費は2億5612万円。
 部材には滋賀県産のヒノキとスギなど木材が使用。約100人を収容できる講義室が2部屋、教員室、自習室のほか、学生の就職やインターンシップ、同窓生が集まる場所などに活用できる同窓会館を整備している。断熱性や気密性、通風などの性能を備えており、省エネルギーの「環境建築」構造となっている。
 竣工式ではテープカットが行われた後、新しい講義室で式典があり、大田啓一学長は「(建物を)つくる段階からすでに教育が行われた建物で、学生や教員の思いも積もっている」と話した。

2013年3月21日木曜日

彦根市長選まで1カ月 有村国知氏が政策発表

 4月21日投票の彦根市長選まで約1カ月となった。15日には有村国知氏(38)が正式に出馬を表明し、政策を公表した。
 有村氏は▽産業(農・水・商・工)の振興▽新しい観光の環境を創出▽子育て支援▽地域の教育力の向上▽健康で元気で絆が強いまちの創造▽防災対策の充実▽市民に優しい街づくり▽心の通う行政サービスの推進―などを政策の柱に掲示。
 具体的には「10年、20年後に全国から修学旅行生を迎えられる街に」、「彦根城周辺などの歩行者天国の実施」、「市内で安心して出産できる体制の確立」、「市内の高校、大学参加の彦根市教育会議(仮称)を設置し、先進モデルを実践」、「予防医療、健康診断の受診拠点の整備」、「市民の憩いがより満足される荒神山に」などをあげている。
 ほかの政策として、彦根城の世界遺産登録については「(市民を中心に)世論の盛り上がりが必要。修学旅行で訪れる生徒たち向けに幕末から明治維新などの歴史が学べる研修センターを設けたい」と述べた。
 有村氏は「国会議員の秘書を約10年務め、多くの政治家、志を持った若い世代と地域の発展を目指してきた。これらの経験をいかし、全力で彦根の発展にまい進したい」と話している。
 市長選にはほか、現職の獅山向洋氏(72)、元県議の大久保貴氏(49)が出馬を表明している。

ひこにゃん着ぐるみポーズ 商標使用許可

 彦根市は18日、ひこにゃんの着ぐるみがポーズをとった写真の商標使用を認めることにしたと発表。これまでは、ひこにゃんという文字と3パターンのイラストのみだった。
 市は平成22年7月からイラストなどに限定して商品などへの使用を認めてきたが、着ぐるみの写真を使用したい要望があることや、商標権などを巡る裁判が決着したことから、着ぐるみまでその範囲を広げることにした。ひこにゃん人気を継続させたい意向もあるとみられる。
 使用できるポーズは体を傾けて両手を広げている写真で、カラー反転や単色、単色の反転の3パターンも認めている。使用の希望者は市のホームページの許諾申請から。

2013年3月20日水曜日

灯りの陶器・淡湖焼の小堀博政さん 自宅ガレージを工房に

 彦根市佐和町の陶芸家・小堀博政さん(67)が、自宅のガレージを改装し、工房「いやしの陶灯・淡湖(おうみ)焼」を開設。18日から一般開放する。
 小堀さんは17年ほど前に、五個荘で経営していた美容院に客として来ていた京焼の三木屋仁清さん(故人)に師事し、陶芸を始めた。7年ほど前からは陶器の中に電灯を入れる独自の焼き物を作り、淡湖焼と命名。
 陶器の表面は仏像やフクロウ、花、キャラクター、橘紋などがかたどられており、灯りとマッチさせた作品が人気を呼んでいる。
 昨年末に五個荘の美容院を閉じ、「余生を土と一緒に遊ぼう」と自宅のガレージを工房にしたほか、より多くの人に淡湖焼を見てもらうために1階と2階に約200点の作品を置いた。
 小堀さんは「45年間してきた美容師を卒業し、念願だった工房ができた。気軽に見に来てください」と話している。
 オープン時間は正午~午後8時で、日没後は点灯した作品を見ることができる。不定休。見学自由。購入も可。問い合わせは同工房☎090(1071)0083。

2013年3月19日火曜日

彦根港に防災拠点施設 ヘリポートや自衛隊用地、ストックヤードなど

 彦根市松原町の彦根港近くの県有地に、県が防災拠点施設を整備することがわかった。
 県湖東土木事務所の河川砂防課によると、彦根港周辺の県有地約4万1000平方㍍のうち、彦根港から北東部の敷地約1万7000平方㍍分を防災拠点施設にする。防災対策の施設としては県内で唯一。
 施設内には、地震などの災害で県内各地に被害が出た時の対策として、県外からの緊急物資の受け入れ・仕分け・保管場所となるストックヤード(約2500平方㍍)、物資や復旧資材の輸送・救援要員の移動を目的にしたヘリポート(約4000平方㍍)、輸送車両用の駐車場(約4200平方㍍)、自衛隊による救護・復旧のための用地(約1000平方㍍)、災害対策本部やボランティアの待機場所スペース(約2000平方㍍)、物資の保管・備蓄施設用地(約1200平方㍍)―などが整備される。
 平成25年度に着工され、3年以内に完成予定。彦根市は防災拠点としてのほか、船の不法係留や防犯上の対策にも効果があるとしている。

彦愛犬の広域ごみ処理施設の建設候補地 再び白紙に

 彦愛犬1市4町の広域ごみ処理施設の建設候補地にあがっていた彦根市海瀬町と三津町の案が白紙化になっていたことがわかった。石寺町に続いての白紙化で、広域ごみ処理施設の建設は次期市長選の争点の一つに浮上してきた。
 昭和52年に建てられた現在の彦根市清掃センター(野瀬町)の老朽化に伴い、事業主体の彦根愛知犬上広域行政組合(管理者・獅山市長)は代替施設を計画。彦愛犬の各市町や同組合などによる湖東地域一般廃棄物処理広域化事業促進協議会が候補地の検討を始め、一時は石寺町の干拓地があがったが、地盤の軟弱さなどが明らかになり、平成20年5月に建設断念が発表された。
 その後、昨年6月に海瀬町と三津町にまたがる土地が「第一候補」になり、地元説明会が行われるなどしたが、市によると、地元の土地開発委員会から先月20日までに「建設申請を取り下げる申し出」があり、候補地として進めることを断念した。

2013年3月18日月曜日

彦根城の金亀児童公園の二季咲桜 開花

 彦根城の金亀児童公園内の二季咲桜が、一足早く咲き始めた。
 昭和47年4月に親善都市の水戸市から寄贈された3本。毎年4月~5月の春と11月~1月の冬の2季に開花する桜として知られる。彦根観光協会によると、「暖かい日が続いたため、早めに開花したのでは」としている。
 なお今年の彦根市内でのソメイヨシノの開花は、民間の予想によると3月31日~4月1日となっている。

2013年3月16日土曜日

市指定文化財の井伊神社 旧社殿公開へ

 彦根市教委は、古沢町の井伊神社の旧社殿や旧善利組の足軽屋敷などを市指定文化財にしたと発表した。
 井伊神社は、井伊家の遠祖・共保(ともやす)の750回忌を祈念し、十二代藩主・直亮が、井伊谷八幡宮(静岡県)から分霊し、天保13年(1842)に龍潭寺(古沢町)の境内に創建した八幡宮が始まり。明治元年(1868)の神仏分離令により、その翌年に建物が現在の地に移された。ご神体も今年2月に建てられた新しい社殿に移された。
 本殿と拝殿から成っており、内部は漆塗りで、迫力のある龍などの多くの彫刻には極彩色がほどこされ、天井にはさまざまな草花が描かれているが、近年は雨漏れなど荒廃が目立ち、改修が必要な状況になっている。井伊神社は20年以上前から多賀大社が管理しているが、市に無償で寄付し、6日に市役所で受納式が開かれた。市指定文化財になったのは本殿と拝殿、その間にある相の間。
 ほかの指定文化財は、善利組足軽組屋敷の椿居家住宅と北川家住宅(いずれも芹橋2)、彦留神社石造宝塔(彦富町)、木俣清左衛門家文書559点。
 なお井伊神社の公開時間は午前10時~午後3時。駐車は佐和山史跡公園駐車場に。

元彦根市消防長・中谷忠義さん遺作展、バイク旅の全国風景のスケッチ

 昨年8月に亡くなった元彦根市消防長の中谷忠義さん=享年74歳=の遺作・スケッチ展が、滋賀中央信用金庫銀座支店(河原3)2階で29日まで開かれている。
 中谷さんは市消防長を退職した後、平成15年の北海道を皮切りに、バイクに乗って全国の風景をスケッチする旅に出かけ、同23年までで日本一周を達成。年ごとに春に旅、秋にスケッチ展を行ってきた。
 旅には妻の眞三代さん=本町1=もバイクの後部座席に乗って付き添った。「一緒に行った時の風景が描かれた作品がほとんど。色彩が非常に柔らかで、私自身、気に入っている絵ばかり」と話していた。
 展示作品は北海道から沖縄までを描いたペン画5点を含めた21点。中には彦根市内の芹川けやき並木や彦根城西の丸三重櫓、琵琶湖を描いた作品もある。開館は平日午前9時~午後3時。入場無料。

2013年3月15日金曜日

4劇団の演劇公演、ひこねフィジカルアート2013

 4劇団の演劇を楽しむ「ひこねフィジカルアート2013・心(いのち)を生きる」が16、17日の両日、文化プラザのメッセ棟で開かれる。
 3階のメッセホールでは16日午後1時~と17日正午~、テアトルNOVUSの「ちいさな星の王子様」、楽市楽座の「宝の島」、このしたやみの「二人で狂う」、劇団アンゲルスの「3人の子どもたち」が公演。
 すべての演劇が観覧できる一日フリーパス券は大人2300円、学生1500円。1回券は大人1200円、学生800円。定員240人。
 16日午後7時~は出演団体の代表者による演劇シンポジウムがあるほか、16日午後2時45分~と17日午後1時45分~1階の特設舞台では楽市楽座によるステージ発表もある。入場無料だが、投げ銭制。
 問い合わせは文化プラザチケットセンター☎(27)5200へ。

彦根仏壇が地域団体商標 登録、ブランド力アップで

 彦根仏壇がこのほど、「地域団体商標」に登録された。
 地域団体商標は、事業者が取り扱う商品やサービスを、ほかの個人・団体の商品などと区別するために使用する「地域名」と「商品名」が入ったマークのこと。平成17年度に商標法が改正され、地名入りの商標が認められたことで、現在では約500件が地域団体商標として登録されている。
 彦根仏壇は生活様式の変化や不況などの影響で低迷しているが、復活を目指して20店が加盟する彦根仏壇事業協同組合(彦根市中央町)が昨年10月17日に地域団体商標の申請を行い、今年2月8日に登録された。
 同組合では彦根仏壇ブランド管理委員会を設立し、今後、「ブランドシール」の発行やポスター、チラシなどで、彦根仏壇のブランド力を高めていく。
 なお県内では彦根仏壇以外に「近江牛」や「近江の麻」など8件が登録されている。

2013年3月14日木曜日

独身男女に出会いを、街コン=彦根駅前まねきねコン

 独身の男女が彦根駅前の飲食店を巡りながら出会いを探す婚活イベント「彦根駅前まねきねコン」が20日に行われる。実行委員会では参加者を募集している。
 対象は20歳以上40歳未満の男女で、2人単位での参加を。40組の総勢160人を募集。午後1時~アルプラザ彦根内のめぐりんこで受付し、彦根バルやぶや食堂、ビアパラダイス樽々、ピーター、酔虎伝、zuiho.jr.caféの5店から実行委指定の3店でのまちコンに参加する。
 1店舗1時間ずつで、前菜、メイン、デザートを食べながら、交流する。ドリンクは飲み放題。参加費は男が一組1万2000円、女が同8000円。
 申し込みは専用ホームページ(http://manekinekon.com/)で。問い合わせは実行委☎(26)1201。

2013年3月13日水曜日

滋賀県立大学・あかりんちゅ、滋賀県護国神社でキャンドルナイト

 東日本大震災から2年目となった11日、彦根市尾末町の滋賀県護国神社でキャンドルナイトが行われ、来場者はキャンドルを前に震災の犠牲者に祈りをささげていた。
 護国神社でのキャンドルナイトは昨年に続く2回目で、今年は滋賀県立大学(八坂町)の学生グループ「あかりんちゅ」が企画。ひこねキャンドルナイト実行委員会の協力を得ながら、学生と教員計10人が約4400個のキャンドルを拝殿や拝殿前に設置し、震災が起こった午後2時46分には作業を中断してメンバー全員で黙とうをした。
 午後7時ごろには、ほぼすべてのキャンドルが点灯し、来場者は手を合わせていた。
 娘のふたばちゃん(1)と息子の暁君(4)と訪れた錦町の中村光佐さん(32)は「早く復興してもらいたいという思いを込めて祈った。被災地のことは忘れないようにしたい」と話していた。

2013年3月11日月曜日

3・11キャンドルナイト滋賀県護国神社で

 東日本大震災から2年目となる11日、滋賀県立大学(彦根市八坂町)の学生グループ「あかりんちゅ」が、尾末町の滋賀県護国神社で「3・11キャンドルナイト」を開催する。当日のボランティアも募集している=写真は昨年の様子。
 同グループは、寺や神社で使われなくなったろうそくの残りを再利用してキャンドルを作っている団体。昨年の11日に市民有志が護国神社で開いたキャンドルナイトにも参加していた。
 今年も震災を忘れないでほしいとの思いを込めて開催することにし、ひこねキャンドルナイト実行委員会の協力を得て、約4400個のキャンドルを護国神社の拝殿や拝殿前に設置する。
 設置開始は午前11時~、点灯は午後5時~。あかりんちゅではキャンドルの設置のほか、チャッカマンなどで火をつける作業のボランティアを募集している。点灯は午後8時まで。当日は午後7時~護国神社で復興祈願祭も営まれる。雨天時は屋根がある場所で開催。
 代表で2年生の白井希実(きみ)さん(20)は「震災から2年が経過しますが、節電などを含めて被災地への意識が薄れているようにも感じます。被災地への思いを継続してもっていただけるよう、皆さんとお祈りしたい」と話している。問い合わせは白井さん☎090(1153)3487。
田の浦ファンクラブや高宮有志も
 宮城県南三陸町の田の浦地区で支援活動をしている県立大生らのグループ「田の浦ファンクラブ滋賀サポートチーム」は、11日に現地を訪れ、キャンドルナイトを催す。高宮町の住民らによる団体「高宮の心を東北へ」もうどんの炊き出しを行う。
 同チームは震災後の夏から、現地のほたての貝殻を使ったキャンドル「ほたてあかり」の製作などの支援活動をしている。今年は午後5時~約700個のキャンドルを漁港でともす。

彦根城いろは松などで こも外しと「酒の洗い汁」散布

 冬ごもりの虫が出てくる「啓蟄(けいちつ)」の時期の風物詩、松のこも外しが5日、彦根城内で行われた。
 いろは松、金亀児童公園、玄宮園、天守前広場の計約100本の松を害虫被害から守るため、昨年11月7日にこもが巻かれ、この日は彦根城管理事務所の職員9人が固定していた縄を切り、手際よくこもを外していた。
 外されたこもにはクモなどの虫が付いていた。こもは清掃センターで焼却される。
岡村本家が提供
 彦根城のいろは松と金亀児童公園で7日、松の保護のため酒を造る過程で出る汁が散布された。
 この汁は、酒を絞る際に使う袋を洗った時に出た乳白色の汁のことで、樹木医によると、この汁をまくことで土壌が活性化され、松の成長に役立つという。
 彦根城内では昭和33年から毎年この時期に実施しており、今年も彦根城管理事務所の作業員11人が、岡村本家(豊郷町)から譲り受けた汁約1200㍑をいろは松と金亀児童公園にまいた。
 そのうち、いろは松には樹齢100年以上が19本、100年以下が14本あり、作業員はバケツに入った汁を1本ずつの根元に数㌢の穴を掘って散布。その場所からはほんのりと酒の香りがしていた。

2013年3月8日金曜日

エコーメモリアルチェンバー・オーケストラの演奏会9日、スミス記念堂でプレ開催

 彦根ゆかりのプロの演奏家で組織の団体「エコーメモリアルチェンバー・オーケストラ」の演奏会が、9日午後2時~文化プラザで開かれる。2日にはスミス記念堂でプレコンサートもあった=写真。
 演奏会ではコンサートマスターに東京シティ・フィルハーモニックの戸澤哲夫さんを招き、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェンバロなど20人以上のメンバーが出演。モーツァルトのディベルティメントニ長調K・251、シューベルトの交響曲第5番・変ロ長調 D485などを演奏する。
 プレコンサートにはヴァイオリン、ヴィオラ、チェンバロの奏者4人がバッハやヴィヴァルディらの曲を演奏していた。
 9日の演奏会は公演後にホールでメンバーとの交流会もある。前売り券は大学生以上3000円、高校生以下1000円、当日500円アップ。申し込みは文化プラザチケットセンター☎(27)5200へ。8日午後7時~は大津市のしがぎんホールでも開催される。
 演奏会に合わせて、きょう6日には弦楽器、7日には管楽器の「楽器何でも相談室」が文化プラザである。6日はヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス。7日はフルート、オーボエ、ホルン、ファゴット。楽器ごとに時間が異なるため、詳細は文化プラザへ。

自転車の盗難急増 彦根城中堀へ投棄も、城内で啓発活動

 自転車の盗難が県内で急増していることを受け、県警は1日、各警察署管内で被害防止のキャンペーンを実施。彦根署管内では彦根城表門橋前で署員らが啓発チラシなどを配布した。
 県警によると、昨年1年間に確認した自転車の盗難件数は県下全体で3593台。彦根署管内654件のうち、市内は631件と県内で草津市に継ぐ2番目の多さ。大半が中学、高校、大学の子どもたちが被害にあっており、場所は駅前の大型量販店近くが多い。彦根や草津など大学がある自治体や開発が進む場所で被害台数が多くなっている傾向があるという。
 彦根城内でも埋木舎前やキャッスルホテル前の中堀に自転車が投棄される被害が増えており、滋賀彦根新聞が昨年11月に報じて以降も投げ込まれている。城内では一昨年10月から昨年11月までで104台が引き上げられているため、市は昨年末に廃棄物処理法違反の疑いで刑事告発し、彦根署では警戒活動を強化。
 1日の啓発活動では署員や市職員ら計8人が表門橋前を通る中高生や大学生にチラシを配布し、注意を呼びかけていた。同署では「停める際には必ず施錠して、シリンダー錠とワイヤー錠のダブルロックで被害を防止してほしい」としている。

2013年3月7日木曜日

野菜の安定供給で農業整備 平和堂がサニーリーフ設立、8割以上は障害者

 平和堂は、鮮度の良い野菜を安定的に生産させるための会社「サニーリーフ」(以下サニー社)を犬方町に設立。自社農場で生産した商品を平和堂の店で販売する「地産地消」に取り組む。1日には農場の見学会を開いた。
 サニー社は平和堂が49%を出資し昨年3月に設立し、犬方町の約7230平方㍍の土地のうち約2990平方㍍分に、ビニールハウスと作業場、事務所を建設。太陽光と、土を使わず水に肥料を溶かした液肥で育てる自然光型水耕栽培(ハイポニカ栽培システム)により、「鮮度の良い野菜を安定的に生産できる」という。投資は約2億円。代表取締役には元平和堂社員の山本太さん(56)が就任。
 従業員の8割以上は障害者を雇用し、現在の従業員20人のうち15人(知的11人、精神4人)が障害者。苗を植える定植や収穫などの作業に取り組む。生産量や事業規模の拡大が進めば、障害者だけでなく、高齢者も雇う。
 リーフレタス、セロリ、水菜、菊菜、ネギなどを栽培し、初年度は計約55㌧の生産を見込む。3月中旬から順次、出荷し、平和堂グループの県内近隣店舗で販売するほか、初年度中に県内全域の71店舗にも提供する予定。

原八幡神社で祈年祭 還暦の住民かみしも姿で参列

 松尾芭蕉の昼寝塚や森川許六の句碑などで知られる原八幡神社(彦根市原町)は3日、祈年祭を営み、地元住民ら約80人が参列した。
 祈年祭は同神社で営む祭りのうち、地元の山神に祈る最初の祭り。地元住民の還暦祝いと厄除けも兼ねており、今年は還暦を迎えた5人(うち女性2人)が参列した。
 祈年祭を前に氏子らは原東山に登り、山神に酒などを奉納した後、下山。神社での祭典では還暦の5人がかみしも姿となって、氏子らと共に昇殿し、玉串奉てんなどを行って祈願した。
 祭り後には「もちまき」も行われ、還暦の5人や氏子総代の原多喜彌さん(73)らがもちのほか、奉納品の菓子やパンなどを、参列した地元の住民に振る舞っていた。

2013年3月5日火曜日

大正期と世界のカロムのコレクション展

 大正時代の彦根や世界各国の「カロム」のコレクション展が24日まで、彦根市の花しょうぶ通り商店街の街の駅・逓信舎で開かれている。
 大正4年のカロムや岩手県盛岡市の闘球盤など国内のほか、探検家の西堀栄三郎さんが南極で実際に遊んだ米国版のキャロムや、中国、インド、ネパールなどで遊ばれているカロムなど、計26点を展示している。
 いずれも北風写真館(本町)代表取締役の杉原正樹さんが収集したもので、3日と24日午後7時~は展示場で杉原さんのトーク会も。入場無料。開館は午前10時~午後4時(土日のみ午後5時)。休館は水木曜。問い合わせは逓信舎☎(20)9366。

洋菓子 書 文具 展示室の店舗・&Anne、中央町にオープン

 彦根市中央町の菓心 おおすがの隣りに、洋菓子や書、展示室などの複合型店舗「&Anne(アンドアン)」が1日にオープンした。
 ビル1階約100平方㍍を改装し、「気取らない」洋菓子、建築の専門書や料理・絵本など「日々の生活に関する」本、輸入文具など雑貨、展示室のスペースを設けている。
 店名にはあんこのアンと「暮らしに寄り添いたい」との思いが込められているという。同店では「皆さまに居心地の良い時間を提供できるお店にしたい。気軽に立ち寄ってください」と来店を呼びかけている。開店時間は午前10時半~午後6時。定休日は水・木曜。
 オープンを記念した最初の展示室では、グラフィック工芸家・井上由季子さん(54)=京都市=による陶器のカップやプレートなどを展示・販売している。9日午前11時~と午後1時~は身近な文房具を使ってラッピングを学ぶ教室も。茶と菓子付きで3000円。包みたい物3点持参を。展示は10日まで。問い合わせは同店☎(22)5288。

2013年3月4日月曜日

空き店舗出店者創出で でっちアカデミー開講、四番町スクエアで

 空き店舗に出店できる人材育成を目的にした講座「でっちアカデミー」が、彦根市の四番町スクエア内で始まる。4日にはオープニングセレモニーがあった=写真
 四番町スクエアではこれまで、ひこね街なかプラザで10講座程度が月に1、2回ずつ行われてきた。しかし、単発で終わる「でっち」ではなく、より実用的な講座を受けることで市内の空き店舗に出店して「番頭」となり、将来的には「のれん分け」のレベルまでになってもらおうと、日本伝統技術インストラクター協会(本部・アルプラザ彦根内)によるでっちアカデミーを開講することにした。
 でっちアカデミーでは、伝統技術の継承を目的にした講座を開講するほか、「でっちカルチャー」と題して美容や料理、健康などの教室を開いて、四番町内での月例イベントや貸し出しコーナーに出品してもらう。 
 講師はいずれも同協会が依頼。今月はまず、でっちカルチャーとして、スキンケア&メイク、フラワーアレンジメント、姿勢美人・ウォーキング、男性料理教室など12講座を用意。将来的には、でっちアカデミー全体で最大40講座を開講する。問い合わせは同協会☎0120(887)333。

2013年3月3日日曜日

Metis(メティス)さん 被爆アオギリを植樹、若葉小学校訪れ

 広島県出身のシンガーソングライター・Metis(メティス)さん(28)が27日、彦根市立若葉小学校を訪れ、「被爆アオギリ」の苗木を児童たちと一緒に校庭に植えた。
 被爆アオギリは広島の原爆にも耐えて後世に伝えられているアオギリのことで、若葉小では3年前に鳥取県倉吉市の平和・人権団体から「二世」の種をもらい、一昨年4月には当時の5年生やベトナムから来日していたベトちゃん・ドクちゃんのドクさんと一緒に校庭にまいた。
 今年度は6年生の55人が総合的な学習の時間で被爆アオギリについて学習した中で、「アオギリの木の下で」という曲を歌っているメティスさんのことを知り、児童たちは昨年6月に手紙を送った。その後、メティスさんからメールで返事も来た。
 この日のメティスさんの来校は児童たちに事前に伝えられていなかったため、メティスさんが体育館に登場すると、子どもたちから大きな歓声が起こり、メティスさんは「アオギリの木の下で」などの歌を披露したり、献血の活動をしていることなどを話した。
 その後、校庭に移動し、メティスさんはゴテやスコップを使って児童たちと一緒に苗木(高さ約40㌢)を植え、「Metis」と書いた名札を苗木に付けた。メティスさんは「皆さんの言葉や笑顔の一つ一つに元気をもらった。これからも命の尊さを伝えていきたい。皆さんも人を助けるりっぱな大人になってください」と述べた。
 児童の田原里穏さん(12)は「被爆アオギリについてもっと多くの人に知ってほしい。大きく育ってくれることを願っています」と話していた。

2013年3月1日金曜日

平成25年度予算の主な事業

 ◆世界遺産登録推進(284)=市民向けの啓発グッズ、パンフレットの作成、講演会などを実施
 ◆マンガ「彦根の歴史」日本語版作成(64)=古墳時代から現代の彦根を紹介したマンガを3000冊作る
 ◆滋賀大学弓道場公有地化(1億2009)=特別史跡彦根城跡の保存用地の適切管理のため購入
 ◆彦根城の維持管理(2億8687)=世界遺産登録に向け、国内外に彦根城をアピールするため専門的な報告書を作る。天守のライト交換や大手門の電気設備の改修なども
 ◆図録「直弼発見!直弼のこころ」(仮称)を2000冊作成(105)=井伊直弼の人物・業績全体をまとめて紹介する
 ◆子ども医療費助成を中学生まで拡大(1268)=今年10月の診療分から、入院費を無料にする市民の範囲を中学校修了前まで広げる
 ◆ひこにゃんのフランス派遣など(380)=パリで7月に開催されるジャパンエキスポにひこにゃんを派遣して彦根城と市の知名度をアップさせる
 ◆ひこにゃん彦根城で毎日登場など(3452)=繁忙期(4月・11月)を除いて月水金は登場しなかったが、誘客のために毎日登場させる
 ◆ロケ地のマップ作り(25)=映画やドラマのロケ地として使われた場所を紹介するマップを作る
 ◆国際理解教育(3796)=外国人と英語でコミュニケーションをとらせるために小学校に英語教育指導員を派遣する
 ◆小学校の下学年に支援員(1081)=1~3年生の多人数学級に支援員を配置し、基礎学力の定着と問題行動の防止を図る
 ◆奨学金給付事業基金積立金(1546)=3月31日に解散予定の村岸育英会からの寄付金が原資。経済的な理由で高校進学が困難な成績優秀の生徒に奨学金を給付するため基金へ積み立て
 ◆湖東定住自立圏学校給食センター整備(3307)=中学校給食に向けて、学校給食センターと各中学校の受け入れ施設を整備するための設計の委託
 ◆コンビニ交付(3318)=住基カードを利用してコンビニで住民の写しや印鑑登録書など各種証明書を取得することができるサービスを7月から開始する    ※(単位はいずれも万円)