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2017年5月15日月曜日

彦根仏壇事業協同組合が甲冑作り開始へ、レンタルも受付

 彦根仏壇事業協同組合(宮川孝昭理事長)は、彦根のブランド作りの一つとして彦根商工会議所が中心になって進めてきた甲冑作りを、今年度から同組合で実施していくと発表。7日に古沢町の清凉寺で説明した。
 彦根商議所では、地域資源を生かして都市間競争を勝ち抜くまちづくりを目指し、同会議所会員や大学教員、歴史研究家ら31人で「ひこねブランド開発委員会」を平成26年9月に設立。そのうち、江戸時代に甲冑作りの地だった彦根仏壇街の職人の技を生かし、彦根藩二代・井伊直孝の甲冑を復元させるプロジェクトを平成27年度と同28年度に進め、試作品2体を完成させた。そのうち滋賀県板金工業組合のおうみの名工と彦根仏壇の職人が共同で作った高価な方の1体は彦根城の天秤櫓に展示されている。
 彦根仏壇事業協同組合では彦根商議所が進めてきたプロジェクトの経験を引き継ぎ、今後は同組合が主体となって甲冑を製造し販売していく。試作品と同じように、装飾や縫製の部分を仏壇七職のうち塗師、箔押師、錺(かざり)金具師、木地師の四職が担う。
 試作品にかかった経費は高価な方が約586万円だったが、もう1体が漆塗りの回数を減らしたり、革の部分を代替品にしたりして経費を抑制し、約150万円で実現。同組合でも約150万円で販売する予定。1体の製造期間は約4カ月かかる。今年度は5体を販売し、反響を見た上で増産していく。またレンタルも受け付けている。
 7日の説明の場には大久保貴市長や一八代の井伊直岳さん、宮川理事長、彦根商議所の中川哲副会頭らが出席。歴代藩主への読経などを行った。宮川理事長は「この甲冑作りで彦根仏壇の振興と技術の存続を図っていきたいと思います」と話していた。
 問い合わせは同組合☎(24)4022。

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