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2022年10月2日日曜日

公共交通の課題を探るため県議が利用者の意見を聞く県民参画委員会、彦根翔西館高で

 県内の公共交通の課題を探るため、県議が利用者の意見を聞く「県民参画委員会」が先月、彦根翔西館高校であり、近江鉄道線やバスなどで通学する生徒たちが利用状況を解説した。
 県議会公共交通・国スポ・障スポ大会対策特別委員会の行政調査の一環で実施。委員の県議10人が翔西館高を訪れ、樋口康之校長や2年生5人と意見交換をした。
 会議では樋口校長から、全校生徒のうち自転車通学が47・6%の452人、JRの利用が28・8%の274人、近江鉄道線の利用が22・8%の217人などとの状況を説明。
 生徒からは「近江八幡市からJRと近江鉄道線で通学しているが、帰宅時に近江鉄道線が1時間に1本しかないため不便」「バスも利用しているが、近江鉄道との乗り換え時間が合っていない。連携してもらい、みんなが利用しやすくなることが重要だ」などの問題を指摘した。
 近江鉄道線に対しては、生徒から「駅で停車している時間が長いので、夜は車内に虫が入る。虫の死がいも多い」「揺れが大きいので、荷物が多くいすに座れない時は大変」「後ろのドアが開かない時があり、気づかずに降り損ねた時がある」などの意見があった一方、「席が向かい合わせのため、乗り合わせたほかの生徒と友だちになれる」「比較的、座れるし、譲り合いもしやすい」などの声もあった。
 会議後、永源寺町から通っている生徒の一人の北川妃依さん(16)は「私もバスを利用するが、近江鉄道線とのダイヤの調整はいると思う。(近江鉄道の)電車内で音楽を演奏または流すなど、楽しめる取り組みがあってもいい」と話していた。

 

2022年9月25日日曜日

佐和山隧道など地域への功績紹介した特集展示・松居石材商店の歴史

 彦根城博物館は8日から彦根市元町の松居石材商店が行ってきた佐和山隧道(ずいどう(トンネル)をはじめとした土木工事など、地域への功績を紹介した特集展示「松居石材商店の歴史」を開いている。

直弼像の台座 多賀大社造営
三代・六三郎 町議4期務める
 松居石材商店は初代・孫兵衛が北小松(現在の大津市北部)から彦根に移り、文政12年(1829年)に創業したのが始まり。墓や灯ろう、鳥居、石碑を製造し、明治43年(1910年)に現在の県護国神社付近に建立された井伊直弼公の銅像の台座を作り、昭和4年(1929年)から同8年まで多賀大社で行われた大造営にも携わった。
 三代目の六三郎(1866~1936)は明治36年に大坂で開かれた第5回内国勧業博覧会に石造の釣燈籠(つりとうろう)を出展し高い評価を得た。滋賀県から請け負った土木工事にも取り組み、大正8年(1919年)から同13年にかけて施工した佐和山隧道や、大正13年から昭和2年にかけて工事した長浜市の賤ケ嶽(しずがたけ)隧道などを担った。六三郎は明治末期から大正時代にかけて彦根町会議員を4期務めるなど地域の発展に尽力した。
特集展示では松居家が所蔵する資料36点を展示。天寧寺に文久元年(1861年)に建立された井伊直弼供養塔を案内した石碑の文字原稿は「井伊直弼公供養塔」と書かれた文字の輪郭をなぞって書かれている。
 佐和山隧道の古写真は、隧道の完成を祝って日の丸を掲げ、武士の姿に仮装した市民たちが練り歩く様子が写されている。佐和山隧道は当時の「切り通し」と呼ばれた佐和山山中の道を馬車や荷車で越えられるよう、明治初め頃からの地元民の要望を受ける形で築かれた。現在の歩行用トンネルの上部に現存するが、草木が生い茂るなどその姿を見ることはできない。
 賤ケ嶽隧道西口の題額原稿は、隧道西側の入り口上部に掲げられている額の題字原稿。大正8年から同12年まで滋賀県知事を務めた堀田義次郎が篆書(てんしょ)で書いた「周道如匡」の文字で、「曲がりくねった山の道をまっすぐにただす」との意味だという。
ほかに、区長や彦根町会議員を4期務めた三代目の六三郎に町民一同から昭和6年1月に出された感謝状や、明治36年に六三郎が内国勧業博覧会に出展した釣燈籠なども。関連講座は定員50人、講師は学芸員の早川駿治さん。資料代100円。開館は10月4日までの午前8時半~午後5時。

 

 

ウクライナの歌姫ナターシャ・グジーさんコンサート滋賀大学彦根キャンパスの講堂で

 「ウクライナの歌姫」として知られるナターシャ・グジーさんのコンサートが12日、滋賀大学彦根キャンパスの講堂で開かれ、満員の約300人が美しい歌声に聞き入っていた。
 ナターシャさんはウクライナに住んでいた6歳の時、自宅から3・5㌔離れたチェルノブイリ原発で爆発事故を経験し、避難生活を経てキエフ市に移住。ウクライナの民俗音楽のバンドゥーラに出会い、8歳の時から音楽学校で学んできた。2000年から日本語学校に通いながら日本での音楽活動を開始。コンサートやライブのほか、学校での教室や演奏会など幅広く活動している。
 ロシアの侵略後の7月からは「Charity for Ukraine47 『希望の大地』チャリティーツアー」と題し、全国47都道府県でコンサートを実施。滋賀県会場となった滋賀大学では「防人の詩」「秋桜(コスモス)」など日本の名曲のほか、「わがキエフ」「希望の大地」「希望の灯」などウクライナへの思いを込めた曲を歌った。
 最後には日本の歌「故郷」を奏で、来場者にも心の中で歌ってもらうよう依頼し、一体となって楽しんだ。ナターシャさんは「日本に来ていつのまにか22年も経った。ウクライナと、もう一つのふるさとの日本との文化の架け橋になりたい」と話した。今回の収益の一部は滋賀大学のウクライナ支援募金に寄付される。

2022年9月15日木曜日

電動車いすWHILL(ウィル)無料で貸し出す実証実験彦根市内で

 簡単な運転操作で座ったまま移動できる電動車いす「WHILL(ウィル)」を無料で貸し出す実証実験が1日から彦根市内で開始。年齢や障害の有無に関係なく誰でも利用できる移動手段として、県内では今月から彦根のほか、守山、長浜の各市でも始まった。
 ウィルは次世代型の電動車いすを開発している会社・WHILL(東京都品川区)の製品。右手を載せる部分に操作装置があり、1から4段階で時速1㌔から同6㌔までのスピードが出せる。歩行速度とほぼ同程度で、角度10度の坂や高さ5㌢の段差も乗り越えられる。免許不要で、高齢者や障害者、体力に自信のない中高年が少し離れた距離への移動や街中を観光する乗り物として使用できる。2018年以降、全国各地の県や市で実証実験が行われている。
 同社と東京海上日動火災保険の提案を受けた彦根市や彦根観光協会は、市民や観光客の近距離の移動用として実証実験を今月から開始。1120日までの午前9時~正午と午後1時~同4時の間、四番町スクエア内の同協会事務所で無料で貸し出す。使用範囲は周囲2、3㌔。2台用意。対象は体重115㌔以下の18歳以上。利用申込書と同意書への署名が必要。同協会まで予約が必要だが、空きがあれば当日申し込み可。
 四番町スクエアに観光で訪れていた名古屋市の村瀬郁穂さん(28)と母親の坂本小雪さん(60)はウィルに試乗。村瀬さんは「足が悪い人や歩いて疲れやすい人にはいい。乗り心地もいい」、坂本さんは「運転しても疲れない。足をけがしても観光したい人にも向いていると思う」と話していた。彦根市は実証実験を経て、導入するか検討していく。

ARラリーKОTО妖怪SPOT

 スマートフォンを手に彦愛犬1市4町の妖怪に関する地を巡るイベント「ARラリーKОTО妖怪SPOT」が8月20日から始まった。スマホ画面に登場した妖怪を撮影した画像でポストカードがもらえたり、フォトコンテストに応募してグッズを手に入れたりの特典がある。
 1市4町で組織するびわこ湖東路観光協議会が、湖東地域の観光客の誘客と周遊を目的に企画した。
 妖怪スポットの場所と登場する妖怪は、彦根城大手前の河太郎、近江鉄道高宮駅のおたまさん、多賀大社の先食烏(せんじきがらす)、あけぼのパーク多賀の二丈坊、道の駅せせらぎの里こうらの仙人姿の天狗、勝楽寺のハクゾウス、愛知川ふれあい本陣の釣瓶落とし、金剛輪寺の油坊主、豊郷小学校旧校舎群の平将門の首、犬上神社の大蛇の計10カ所。
 参加者は自転車などで各所を巡って、スマホを使って専用パンフレットのQRコードを読み取り、かざした画面に登場した妖怪のイラストを写真撮影する。3カ所以上を訪れて「ARラリーマップ」の画面を彦根市本町の夢京橋あかり館のスタッフに提示すると、琵琶湖の妖怪「水虎(すいこ)」のポストカードを受け取れる。また同館2階で開催中の「淡海の妖怪」展の入場料が無料になる。
 ほかに、妖怪の写真をハッシュタグ「#arkoto2022」を付けてインスタグラムやツイッターに投稿すると、9月~11月の毎月19日の投稿者から入賞者3人ずつに1000円相当のグッズがもらえる。
ARラリーマップの画面にはそれぞれの妖怪の特徴を紹介した説明文や、妖怪スポットを一覧表示できる地図もアップしている。専用のパンフレットは各妖怪スポットや1市4町の観光案内所などにある。小学生以下は保護者同伴で。問い合わせは彦根市観光交流課☎(30)6120。

2022年9月11日日曜日

陽だまりの会たん・とん認知症をテーマに寸劇を披露

 JA東びわこの組合員たちの団体「陽だまりの会たん・とん」が8月31日、大薮集会所で認知症をテーマにした寸劇を披露し、認知症への理解を求めた。
 同団体は1998年に彦愛犬の組合員たちによって結成。福祉施設での入浴や食事の介助、介護技術や認知症に関する研修をしてきた。10年ほど前から認知症をテーマにした寸劇を上演したり、高齢者から悩みを聞いたりする活動を展開している。
 大薮町の住民たちが3年ほど前から開いている「大薮サロン」の依頼を受け、同団体会長の谷口幸子さんらメンバー10人が参加。谷口さんが認知症の花子さんの「姑(しゅうとめ)」役、ほかのメンバーが嫁、娘、息子、隣人などに分かれて、花子さんが道に迷ってしまう「私はどこへ?」や、自宅から荷物を抱えて出て行こうとする「ほな今日はこれで!」など計9作品の寸劇を演じた。
 それぞれの寸劇の途中ではナレーションが入る本格的な劇に、見学に訪れた住民たちも見入っていた。最後の「花子さんのつぶやき」のコーナーでは、谷口さんが「いつまでも迷惑をかけたくないので、一日も早くお迎えに来てほしいが、せっかく頂いた命。もう少しだけ生きるので、支えて頂けたらうれしい。お頼み申し上げます」と語った。
 同団体の寸劇は新型コロナウイルスの影響で上演できず、3年ぶりとなった今回も稽古ができず、「ぶっつけ本番でアドリブもあった」という。谷口さんは実母と義母が認知症だったといい「自らの体験も劇の中に取り入れた。家族をはじめ、周りの人たちの助けが必要だと知ってほしい。これからも寸劇を披露したい」と話していた。問い合わせはJA東びわこのくらしの活動課☎(28)7860。
 
多賀で寸劇と落語
 JA東びわこの多賀支店で1014日午後1時~陽だまりの会たん・とんの寸劇と林家久蔵さんの交通安全落語がある。参加費300円、土産付き。定員60人。多賀町外でも可。申し込みは今月30日までにJA東びわこのくらしの活動課へ。

2022年9月5日月曜日

彦根商工会議所青年部と市職員がまちづくりについて意見交換する彦根版故郷の新しい風会議

 彦根商工会議所青年部と市職員がまちづくりについて意見交換する「彦根版故郷の新しい風会議」が24日夜に彦根商議所であり、3つのテーマに分かれてグループごとに意見を出し合った。
 両者の交流と親睦の場として2013年度から行っており、9回目の今年は「もしも、私が市長だったら〇〇する」を主題として開催し、同青年部の会員46人と市職員16人が参加。観光・イベントの「楽しめるまちおこし」、教育・福祉の「未来あるまち育み」、地方創生・インフラ整備の「住みよいまちづくり」の3テーマ8グループに分かれ、事前アンケートを参考に「マニフェスト」の立案に向けて話し合った。
 約50分間の会議後、「候補者」の代表者が一人ずつ登壇。琵琶湖や松原水泳場などを活用した「湖岸リゾート地計画」、出産祝い金の支給や空き家での高齢者のシェアハウス運営の「ゆりかごから墓場まで出ていかなくて住む彦根」、古民家を再生しおしゃれな店を経営する「彦根テーマパーク構想」などの8案が発表された。その後、投票で湖岸リゾート地計画の候補者が当選した。
 同青年部の松下和雅会長は「熱いメンバーが集まっており、一致団結して彦根を盛り上げたい。毎回、意義のある会議になっている」と話した。同青年部では話し合いの中で出てきた案をまとめ、市へ報告する形式で調整していく。

2022年8月29日月曜日

小田柿寿郎さん湖東湖北の風景や町並み描いたスケッチ集「湖国風景を描く」発刊

 彦根市河原1丁目の小田柿寿郎さん(75)が、湖東湖北の風景や町並みを描いたスケッチ集「湖国風景を描く」を発刊。「この本を見ながら、滋賀の自然と歴史を感じてほしい」と話している。
 元県職員の小田柿さんは広報課で広報誌のデザインを担当していた27歳のころに県庁内の絵画サークルに入り、講師を務めていた亀尾従道(よりみち)さんに師事。8年後の1982年には東京の仁科展で入選、彦根市展無鑑査資格の取得など才能を発揮。以降も顔彩スケッチや油絵、水墨画の作品を描き続け、現在は現代水墨画協会理事長を務めるなど全国クラスの画家として活躍している。
 50年近く描いてきた中で、小田柿さんは「県内各地の湖や漁村、山村、市街地を訪れて、気軽にスケッチするのが楽しみだった」と説明。そのうち彦根、甲良、豊郷、多賀、米原、長浜、近江八幡、日野の市町で描いたスケッチ画から選んだ230点を本にまとめた。市町ごとに思い出を紹介したエッセーも掲載している。
 彦犬地区の主な作品は各方向から望む彦根城天守や旧城下町の町並みのほか、花しょうぶ通りの旧商店、錦町の裏通りのカフェ、西覚寺太鼓堂、長曽根の教禅寺、多景島遠望、柳川町からの荒神山、高宮の音瀬酒造、鳥居本の明願寺、善谷の教円寺、甲良神社の森、尼子公民館、在士集落、豊郷の唯念寺太鼓堂、阿自岐神社、豊郷小旧校舎、豊郷病院からの伊吹山、伊藤忠兵衛記念館など。
 小田柿さんが生まれ育った日夏町のページでは、筒井、五僧田、安田、泉、寺村、妙楽寺、中沢、島の小字ごとの集落や古民家、荒神山神社の水無月大祭のモノクロ作品を掲載。エッセーの中では「私の好きな風景は荒神山を背景にして前に広がる日夏の里の田園風景だ。しかし近年、住宅化が激しくて急激に風景が失われつつある。思い出が遠のいて行くようで寂しい思いだ」と解説している。
 小田柿さんは「たくさん描いてきた絵がスケッチ集としてまとめることができうれしく思う。湖国の多くの皆さんに見ていただき、魅力的でいとおしい郷土の再認識につながれば幸いだ」と話している。スケッチ集はB5判、カラー136ページ。1冊税込み3080円。小田柿さん宅や市内書店、発行のサンライズ出版で販売。問い合わせは小田柿さん☎(22)3910。

 

2022年8月20日土曜日

佐和山城の外堀跡発見

 彦根市佐和山町の佐和山城の旧城下町で発掘調査をしている県文化財保護協会は、石田三成が城主だった頃に整備したとみられる外堀の一部を発見したと発表。豊臣秀吉政権時代に築かれた城外の堀や土塁などの「惣構(そうがまえ)」の確認は近江で初めてだという。きょう20日午後1時半~現地説明会を開く。
 同協会はこれまでの旧城下町の調査で、2009年7月に三成家臣団の屋敷跡、10年3月に内堀跡、19年9月に橋台や道、溝、建物の跡、2011月にメインストリートの本町筋跡を発見。2018年度以降は国道8号米原バイパスの整備に伴う発掘調査を実施しており、今年度はそのうち1490平方㍍を調査してきた。
 
「惣構」近江で初確認
豊臣家臣で最初、志野焼も
 
 外堀は現在の小野川がその名残とされ、位置や形状は推定されていたが、発掘調査の結果、ちょうど90度ほどに折れ曲がる地点に位置する全長約7㍍、幅約10㍍、最深部の深さ約70㌢の外堀跡を確認した。ほかに外堀跡の底からは、16世紀最末期から17世紀初めまでの焼き物「志野焼」の茶碗の破片など5点も見つかった。
 三成が城主になった翌年の文禄5年(1596年)に家臣の須藤通光(みちみつ)が書いた書状「佐和山惣構御普請」には、外堀を含む城下町を整備した内容が記されているため、同協会は「三成時代に築かれた外堀だとほぼ断定できる」と報告。豊臣政権時の惣構は秀吉直轄の伏見城や大坂城のみで、近江の八幡山城、水口岡山城、長浜城では確認されていないといい、同協会では「秀吉が佐和山城を重視していたことや三成への信頼がわかる遺構だ」としている。
 滋賀県立大学の中井均名誉教授は「今回の発掘調査で堀の存在と位置が確認できた意義は大きい。惣構は大坂城でも慶長3年(1598年)に構えられているため、今回の惣構の堀は豊臣政権の家臣では最初に築かれたものとして評価される」と話している。
 現地説明会は参加自由。場所は国道8号線を米原方面に向かってつるやゴルフの手前を左折し、近江鉄道線を越えた突き当たりを左折して進んだエリア。駐車場なし。問い合わせは県文化財保護協会☎077(548)9780。
 

2022年8月15日月曜日

戦争と平和を考える

終戦記念日のこの時期、先の大東亜戦争または太平洋戦争について思いを巡らす国民は少なくないであろう。そして今年は「戦争」に対し、身近に感じる年でもあり、分岐点の年でもあるように感じる。
 戦争は人間同士の殺りくであり、悲惨かつ壊滅的な被害を生じる点において、起こってはならぬ惨事であることは国民大多数の共通認識である。しかし例えば、今のウクライナのように国土を他国に侵略され、奪われても良しとする絶対的平和主義の主張に対しては大多数が異を唱えるに違いない。
 世界を鳥瞰図的に見ると、G7を主にする日米欧の自由・民主主義国家と、中ロら権威主義(または全体主義)国家との対立が強まっており、ウクライナ情勢はまさにその狭間にあり、台湾においても米中対立に巻き込まれている感がある。
 その中ロに挟まれているのが我が国であるが、もし台湾で戦争が起こり、米中が対決した際、米軍の拠点は日本(沖縄)であり、中国軍の攻撃の的になるのは言わずもがなである。そして先の大戦で日ソ不可侵条約を破棄して、米軍の原爆投下直後に宣戦布告し、北方四島の占領後も不法占拠を続けているロシアが、混乱に乗じて再び日本の北方を侵略してくることも容易に予想できる。
 
安倍氏の国葬賛成
防衛費の増大も
 
 ストックホルム国際平和研究所のデータによると、昨年の世界の軍事費シェアは米国が38・5%とトップ、次いで中国が14・1%と米中で5割超となっている。そしてインドが3・7%、ロシアが3・2%、日本が2・6%、韓国が2・4%と続く。中国は情報公開が不透明なため、さらに多いとの見方もできる。
 翻って、日本の防衛費はGDP比1%台で推移しており、ウクライナ情勢を受けて政府は2%超を目指す意向だが、一部の野党や国民は「戦争をする国にするのか」と反対を主張し、その是非が今後、議論になるかもしれぬ。
 しかし多くの国民はロシアのウクライナ侵略や中国の台湾への威圧行為を目にしたことで、権威主義国家に綺麗事は通じぬと理解しており、防衛費の2%超も認めるに違いない。小生としても、国際法に悪気もなく違反するロシアなどの国家が存在する限り、抑止力の観点からも十分な水準の軍事力を保持するべきだと考える。
 今、国内では安倍元首相の国葬に対する是非が話題の一つに取り上げられており、世論調査ではその賛否が分かれているという。小生としては、安倍元首相の在任中のモリカケや桜の諸問題よりも、国内はもちろん世界に影響を及ぼした功績を高く評価しており、国葬に賛成である(基準が明確になっていない点から大賛成とまではいえないが)。
 小生がここで安倍元首相の死に触れたのは、先に述べた民主主義国家と権威主義国家との対立を収める力を安倍元首相が保持していたと考えるからである。その理由については先日のコラムでも述べたが、権威主義国家にとって、いわゆるその国にいる保守派(日本ではタカ派とも言う)の急先鋒は脅威であると言え、プーチンは安倍元首相と27回も会談した。また安倍元首相は、日米欧と中ロの対立に距離を置き、両軸を支持するインドなどの国家との関係も濃かった。いわば安倍元首相には世界情勢を安定させる力があったとも言え、その亡き後の世界情勢を危惧する者は小生だけではあるまい。
 国防費の増大にしろ、国葬にしろ、賛否については分かれるかもしれぬ。しかし、我が国で再び戦争を起こさせないという思いは共通認識のはずである。先の大戦で亡くなった御英霊に感謝の誠を捧げながら、現代の日本人が苦手な「戦争と平和について考える」お盆にしたい。【山田貴之】

2022年8月9日火曜日

近江・山田陽翔を絶賛 多賀監督「私も彼のファンの一人」

 補欠校から急きょ出場した今年春のセンバツで準優勝を果たしたことで、全国から注目されている近江。優勝候補にも堂々とその名を連ねるまでに至った背景にはエースで四番、そして主将を務める山田陽翔(3年)の存在がある。多賀章仁監督に「私も彼のファンの一人」とまで言わせる山田の最後の甲子園に向けた意気込みと多賀監督の山田に対する思いなどを紹介する(敬称略)。
 
試合前は食べられない時も
全国からマーク「緩急で勝負」
 山田は自身について「こう見えて試合前はすごく緊張し、ご飯を食べられなくなることもある」と紹介。
 多賀監督やほかの選手は「山田がマウンドに上がると、チームや球場全体の雰囲気が変わる」と口をそろえる。そのような中での投球には相当なプレッシャーがあると思うが、それをはねのける方法について山田は「近江の野球は守備でリズムをつかんで、打撃につなげていくこと。いつも通りこれをやることで、プレッシャーをはねのけ、勝利につながる」と説明した。
 全国からマークされる中での戦い方については「投手としては(捕手の)大橋のリードを信じて投げるだけだが、緩急が大事になる。緩い変化球を有効に使いながら、打者のタイミングを外していきたい」と述べた。
 最後に甲子園で抱負について、山田は「ここからが本当の勝負。甲子園で戦える機会をもう一度いただいた。ラストチャンスということで、3年間一緒にやってきた仲間たちと日本一で終わりたい」と熱く語った。
 山田について、多賀監督は「私も彼のファンの一人。マウンドでの魂の入ったボールはもちろん、独特の間合いや接戦時の投球など、こちらの期待を裏切ったことは一度もない」と称賛したうえで「彼が万全の状態に投げられるようにすることが大事。いい状態で彼が決勝で投げられたら頂点をとれると思う」と自信を見せた。
 
星野投手に「全国で通用」
監督期待、課題の次の投手
 夏の甲子園を勝ち抜くには山田一人では困難で、ほかの投手の活躍が重要になる。
 甲子園でのベンチ入りメンバーのうち、滋賀大会では山田が22回、左腕の星野世那(3年)が10回3分の2、左腕の河越大輝(1年)が3回3分の1、小島一哲(3年)が1回3分の2、左腕の外義来都(3年)が1回3分の1を投げた。
 多賀監督も「山田をどこで投げさせるのかがポイントになる」としたうえで、星野の名をあげ「ブルペン通り投げてくれたらどのチームにも通用する」と太鼓判を押す。そして「星野が甲子園で覚醒し、一世一代のピッチングをしてくれたら頂点も見えてくる」と解説した。
 
コロナ対策も課題
「滋賀代表の自覚で」
 甲子園での課題の一つに新型コロナウイルスの感染症対策がある。万が一、チームの集団感染が確認されても「日程変更により試合出場が見込める場合は、同じ回戦の中を原則としたうえで日程変更される」とあるが、見込めない場合は次戦に進めない。
 近江は選手30人を含む計35人が宿舎に入り、選手は2人部屋で過ごすという。コロナ対策について、多賀監督は「宿舎に入るメンバーにはコンディショニングを整えるよう強調している。特に新型コロナの感染対策を一番しっかりとしたい。大会を通じてコンディショニングを選手一人ずつがしっかり整えていくかが大事。滋賀代表で来ているという自覚を持ってしっかりと対策をしたい」と話した。

 

彦根城博物館企画展 彦根藩の足軽―歩兵たちの近世―

 彦根城博物館は23日から企画展「彦根藩の足軽―歩兵たちの近世―」を開いている。
 
弓と鉄砲1120人
夜回りや除雪も
 足軽は戦国時代に鉄砲や弓などで戦った歩兵で、大名の家臣団の一つとして編成。彦根藩には天正10年(1582年)頃に初代の井伊直政の下に組み込まれたとされる。関ケ原合戦や大坂の陣での活躍により、二代・直孝の時の寛永10年(1633)年には弓足軽6組120人と鉄砲足軽31組1000人を召し抱えた。この数(1120人)は直政が佐和山に入った慶長6年(1601年)頃の倍にあたり、以降も定数として維持された。
 彦根の地には外堀周辺から芹川までの外曲輪(ぐるわ)エリアに組ごとの居住区が設けられた。そのうち最大規模だった善利組(芹橋)は東西約750㍍、南北約300㍍のエリアに整備され、幕末期には約700戸の屋敷があった。
 足軽の主な業務は軍事鍛錬や武具の管理のほか、夜回りや火消し番、町奉行所など役所仕事、彦根城の石垣普請や除雪作業など。幕末には異国船に対する相模国(神奈川県)三浦半島の海岸警衛や長州藩との戦いにも従事。明治時代になると、家臣団が解体され、旧彦根藩の足軽たちは農業や商業、警察官などに転身し、大東義徹など政治家になる者も現れた。
 
足軽大将が掟書
農業や商業に転身
 企画展では彦根藩の足軽たちの編成時期から、太平の世での役割、幕末期の変容、解体後などに関する資料51点を展示。
 慶長20年(1615年)の大坂夏の陣のうち、若江(東大阪市)で井伊家と木村重成隊が戦った様子を描いた江戸時代後期作の「大坂夏の陣図(若江合戦図)」=縦156・9㌢×横361・2㌢=には、左手に井伊家の足軽ら赤備えの戦士たちが確認できる。
 足軽は江戸時代にかけて450人から550人いた彦根藩士には入らないが、各組トップの物頭と呼ばれる足軽大将には彦根藩士が就任。文政5年(1822年)の物頭の青木新右衛門が書いた「掟」書には普請業など足軽が務めるべき基本的な遵守事項が定められている。
 藩主として初めて国入りする入部の際の儀礼として文化9年(1812年)と同10年に行われた武芸稽古の様子を書いた「御入部御覧留(おんにゅうぶごらんどめ)」には、七代・直惟から十二代・直亮までの入部時に披露された弓と鉄砲の武芸の結果が「―(的から外れる)」、「〇(的中)」、「●(中央に命中)」で足軽たちの名前入りで記されている。
 絵「竹に虎図」は足軽の大舘素雪(おおだてそせつ)が描いた作品。素雪は天保7年(1836年)に藩で作成した彦根御城下惣絵図の絵図役にも入っている。明治時代の「中嶋勘次郎願書」は足軽だった勘次郎が百姓に転業するため、道具などの資金50両から60両の前借りを願い出ている文書。
 開館日時は8月31日までの午前8時半~午後5時。図録「彦根藩の足軽=歩兵たちの近世」の販売も。

2022年8月8日月曜日

近江・横田悟選手インタビュー「目標は3割5分と日本一」

 彦根市・犬上郡で唯一ベンチ入りしている平田町の横田悟選手(2年)は昨夏の甲子園と今春のセンバツに続いて、今夏の大会も遊撃手で先発出場する予定。開幕前に、チームや個人の成長ぶり、甲子園での目標などを聞いた(以下敬称略、聞き手・山田貴之)。
 
 横田は、夏の滋賀大会では5番遊撃手で先発し、13打数3安打5四死球の成績だった。この個人成績とチームの優勝に対しては「チームとしては優勝することができて、目標に掲げていた日本一への挑戦権を得られたのでよかった。個人としては思うように結果が出せなかったので甲子園の大会に向けて調整してチームに貢献したい」と述べた。
 
「逆方向へ打つ意識」で
成長理由 後輩でき「自覚」も
 昨夏の甲子園では8番打者だったが、クリーンアップの5番を務めるまで成長。その理由について横田は「昨年
よりも逆方向へ打つ意識が出てきて、自分自身の攻撃の幅が増えたので前よりも自信を持って打席に立てるようになった。また後輩ができたこともあり、自覚が少しずつ出てきて、考えや発言など変わったと思う」と説明した。
 遊撃手として主戦の山田の後ろを守り、チームの中心的存在になっていることには「山田さんが投げている時は声かけなど積極的にしてもらえるのでとても守りやすくて、チームが良いテンポで試合展開を進められている。チーム全体では以前よりもバッテリーから内野手、内野手から外野手と繋がりが生まれて、チーム全体が締まっていて、必要な声かけが全員に回るようになっている」と分析した。
 甲子園で対戦したいチーム・選手については大阪桐蔭のエース・前田悠伍をあげ、個人とチームの目標としては「ノーエラーと打率3割5分を残したい。チームの目標は日本一です」と力強く語った。
 最後に市民に向けて横田は「滋賀県勢初の日本一になり、優勝旗を持って帰れるように選手全員が一丸となって戦うので、応援よろしくお願いします」と締めくくった。

県庁で近江高校山田陽翔主将ら迎えて激励会

 滋賀県は2日、県庁本館の知事応接室で、夏の甲子園に出場する近江高校の多賀章仁監督や山田陽翔主将らを迎えての激励会を開いた。三日月大造知事から激励の言葉を受けた山田主将は「日本一を目指す」と抱負を述べた。
 激励会には近江高から多賀監督、山田主将、岩谷斉(ひとし)校長、武田弘和部長が出席。三日月知事、県議会の岩佐弘明議長、県高野連の樋口康之会長らが出迎えた。
 三日月知事は「センバツで準優勝したイメージが全国にあり、甲子園でも注目を集めるだろう。一つ一つのプレーを大事にし、一勝ずつ積み重ねて、滋賀初の優勝旗を目標に頑張っていただきたい」と激励した。
 山田主将は「滋賀大会で優勝しもう一度、甲子園に出場できる。次こそは日本一をつかみ取りたい」と誓った。最後には全員で記念撮影が行われた。
 なお例年は彦根市役所でも激励会があるが、新型コロナウイルスの感染防止対策のため、今年は県庁でのみになった。

彦根城の世界遺産登録の時期が2024年から1年先送りに

  滋賀県と彦根市は3日、彦根城の世界遺産登録の時期が2024年から1年先送りになる見通しだと発表した。先に手続きが進んでいる「佐渡島の金山」(新潟県)の来年の登録が困難になったためだ。
 文化庁から1日に滋賀県に対し、今年度は佐渡島の金山の推薦書を再提出するため、新たな国内推薦を行わないとの連絡があったという。県と市は6月28日付けで推薦書素案を文化庁に提出し「吉報」を待っていたところだった。
 佐渡島の金山を巡っては、国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)が推薦書に対して「不備」を指摘。一方で、佐渡島の金山でかつて、朝鮮半島の出身者が強制労働させられていたと韓国がユネスコ側に主張していた。今回の措置を受け、国は来年2月までの推薦書の再提出を決定したため、当初予定されていた来年の登録が事実上なくなった。
 
県と市 説明要請
2025年以降に
 本来は、佐渡島の金山、彦根城、同様に推薦書素案を提出している奈良の飛鳥・藤原の3件について、改めて国内推薦を決めるため文化庁の文化審議会で話し合いが行われるはずだが、国は早々に佐渡島の金山の登録に向けた手続きを進めた。これに対し、滋賀県と彦根市には不信感があるため、県と市は今後、国にこのような状況になった経緯の説明を求めながら、1年後の2025年の登録を改めて目指す意向を示している。

2022年7月31日日曜日

軟式野球チームJBoy’s中学生の甲子園で初の全国制覇目指す

彦根市や長浜市などの中学生が多く所属する軟式野球チーム「JBoy’s」が県大会と近畿大会を制し、来月の全国大会に2年連続で出場。昨年は惜しくも準優勝だったが、今年は初の全国制覇を目指す。
 JBoy’sは2005年5月にHIKONE JBoy’sとして創部。現在は県内の中学生を中心に、彦根や長浜、東近江、近江八幡、大津のほか、岐阜など県外を含めた1年生21人、2年生5人、3年生20人が所属。彦根や多賀などで練習している。
 今期は春に行われた各地区代表の10チームによる全日本少年軟式野球大会滋賀県予選会で優勝。6月18日に奈良で行われた近畿ブロック予選会も勝ち抜き近畿代表になって、8月22日から25日まで横浜スタジアムで開催される「中学生の甲子園」と言われる全国大会への2年連続出場を決めた。JBoy’sは今年春の「文部科学大臣杯全日本少年春季軟式野球大会」にも出場している。
 主将で3年生の北川新大君(15)=長浜市=は「今年のチームは雰囲気がよくて、やる時はやるチーム。全国大会に出場できたのは控えの選手たちの支えが一番大きい」と話した。中心選手で3年生の池内蒼選手(14)=東近江市=は「全国ではできる限り点差をつけて逃げ切る野球をして、優勝を狙いたい」と力強く語った。

2022年7月25日月曜日

働く世代や子育て世代もボランティアに関心をもってもらう冊子・七色story発刊

 彦根市社協は、忙しい働く世代や子育て中の親にもボランティアに関心をもってもらうための冊子「七色story」を発刊。関係する団体からの配布希望を受け付けている。
 ボランティアに対して「時間的、経済的に余裕がある大学生や高齢者向け」というイメージがあるとして、それらの余裕がない働く世代や子育て中の親にもボランティアになる行動を暮らしの中に取り入れてもらおうと冊子作りを計画。
 市社協内の地域づくりボランティアセンターの沼波洋子さん(38)らが製作した。冊子のうち「あなたの暮らしにフィットしたボランティア」のページでは、「遊び仲間、友だちを作りたい」「毎日の生活に新しい出会いや刺激がほしい」「子どもと過ごす休日を充実させたい」など7項目ごとに合うボランティア活動の一例を紹介。
 「ボランティアにまつわるエピソード」のコーナーでは、実際にボランティアをした人たちが活動現場で起こったことや活動後の自身の変化を説明している。「なないろトーク」では働く世代・子育て世代の代表として株式会社いろあわせの北川雄士社長と、家事サポート業「あおいふき」の柳生麻里さんとの対談を掲載している。
 最後のページでは「琵琶湖の流木やレイクグラスを拾って工作する」「家の前から少し範囲を広げてごみ拾いをする」など、生活の中でのボランティアへの意識づけの大切さも呼びかけている。沼波さんは「ボランティアを身近に感じたり、暮らしのことを少し立ち止まって考えたりしてもらえる冊子ができたと思う」と話している。
 冊子はA4判、7ページ、フルカラー。500冊限定。冊子の配布希望は同センター☎0749(22)2821。

2022年7月16日土曜日

ヒトヲダメニスルカフェ「気軽に集って」

 彦根市京町2丁目に6月21日、飲食店「ヒトヲダメニスルカフェ」がオープン。オーナーの高橋悠馬さん(28)はダンス教室や塾も経営しており、習いに来る子どもたちや大人の憩いの場になっている。
 高橋さんは野田山町出身。大学時代からブレイクダンスを始め、国内外の大会で優勝するなど活躍。一方で大学卒業後には京都府宇治市内の小学校で教員を務めていた。しかし滋賀県の学力が全国で最下位レベルにあることを知り、帰郷後の2020年4月から小中学生向けの「悠々塾」を正法寺町で経営。京町2丁目のダンススタジオ「geiya dance studio」でダンスも教えてきた。
 
孤食の子に無料で食事提供
オーナーは塾とダンスも経営
 今年4月に悠々塾を京町2丁目に移転。ダンスや塾に通う子どもたちや幅広い年齢層の大人が気楽に休める空間を作ろうと、ダンススタジオと挟む場所にあった空き店舗にカフェを開店。「人をダメにするソファ」とも言われるビーズクッション8個を置き、店名にも採用した。テーブルとカウンターの席がある。営業時間は火水木が午前8時~午後8時、金土日が午前11時~午後10時。店長は南井怜奈さん(29)が務める。月曜定休。
 メニューはコーヒー、アールグレイ、ルイボスティー、フレンチトースト、フライドポテトなど。一方で、一人で食事をする「孤食」や経済的に苦しい家庭の子どもたちには特別メニューを無料で提供する。
高橋さんは「昼間は地域の高齢者や働いている人たち、放課後に子どもたち、夕方以降に飲食帰りの皆さんが気軽に集える場所になればいい。ちゃんとしなくてもいいカフェにしたい」と話している。問い合わせは同店☎070(4761)0798。

2022年7月13日水曜日

彦根駅西口ロータリー再整備へ 一般車両・タクシー・バスを区分け

 2025年に彦根市を主会場に滋賀県内で行われる国民スポーツ大会に向け、彦根市は彦根駅西口の駅前ロータリーの再整備を計画している。一般車両と路線バス、タクシーの出入りをそれぞれ区分けする方法で、来年度中の着工を目指している。
 彦根駅周辺地区都市構造再編集中支援事業の一環として、駅前ロータリーの約5400平方㍍のうち井伊直政の銅像以外のエリアを再整備する彦根駅西口駅前広場整備計画事業。
 
旧交番解体 公衆トイレ移築
ゴールドポストも 概算5億円
 県が土地を所有する旧交番や市有の公衆トイレを解体し、銀水前の約60㍍の道を幅約10㍍に拡幅して、ホテルサンルート近くの道までの区間をタクシーの出入り専用道路にする。これに伴い、旧交番の前のエリアはタクシー専用のロータリーになる。公衆トイレは銅像周辺に移築される予定。
 出迎えの一般車両用としては現在2つある横断歩道のうち北側を無くし、銅像前の歩道部分を道路に変更。これに伴い、大橋悠依選手の金メダル獲得を記念して設置されたゴールドポストや時計台、照明などが移築される計画。
路線バスは近江鉄道が所有する駐車場から線路沿いの道路、現在のバス停前に抜ける一方通行のルートに変更される。
 総工費は概算で約5億円。すでに昨年度までに実施設計を終えており、今年度は旧交番の土地や駐車場の一角を取得するため、滋賀県や近江鉄道と協議する。来年度中にも着手する予定で、2024年度末の完成を目指す。関連項目を馬場和子議員が13日の一般質問で取り上げた。

多賀大社周辺の飲食店や土産品店を紹介したマップ完成、滋賀県立大生デザイン

 多賀大社周辺の飲食店や土産品店を紹介したマップが完成した。デザインを担当した滋賀県立大学の学生たちが6月22日、多賀町中央公民館で完成を報告した。
 多賀観光協会は約20年前に同様の「多賀大社周辺散策マップ」を作成したが、飲食店や土産品店以外の店舗も載っていたため、観光客らからは「情報が多過ぎてわかりにくい」「おいしい店や人気の土産の販売店を知りたい」との要望が多かった。
 同協会はデザインを一新するため、多賀の魅力を発信する活動をしている滋賀県立大学の学生団体「Taga-Town-Project(略称=TTP)に依頼。同団体では人間文化学部4年で代表の小林すみれさん(22)と多賀町在住の宮野明日香さん(21)たちが「多賀・絵馬通り グルメ&おみやげ さんさくマップ」を、同学部を卒業した小幡悠矢さんが「多賀大社周辺散策マップ」をそれぞれデザインした。
 
「多賀大社周辺」
「絵馬通り」版も
 「多賀・絵馬通り」版は小林さんと宮野さんら学生5人が昨年6月から約1年かけて多賀町内の飲食と土産を扱う32店を巡り、メインメニューや人気商品の写真、紹介文、営業日、連絡先を掲載。マップには多賀大社や国登録有形文化財の建物、アケボノゾウ、町花のササユリなどのイラストと共に各店の場所を取り上げているほか、その下の欄では「糸切餅の三本線の由来」「多賀大社の杓子(しゃくし)」「村山たか女ら歴史上の人物」を説明した多賀の豆知識コーナーを載せている。
 「多賀大社周辺」版は和モダンと自然の緑色を基調にデザイン。多賀大社周辺の名所と「食べる」「買う」「泊まる」「その他」の場所を紹介。もう片面では広域マップとして、多賀大社、河内の風穴、あけぼのパーク多賀、胡宮神社、大瀧神社、高取山ふれあい公園の場所と説明文を掲載しているほか、彦根城や国道、高速道路のイラストを載せてアクセス方法を案内している。
 小林さんは「お店の方々も丁寧に対応してくださり、使いやすいマップに仕上がったと思う」と話し、宮野さんは「一人でも多くの方にこのマップを手に取ってもらい、多賀の観光を楽しんでほしい」と述べた。
 5000部ずつ発行。両マップとも多賀町内の観光案内施設や公共施設、掲載店舗のほか、彦根駅前の彦根市観光案内所にも置いている。

ウクライナ支援へ尾田洋一さん夢京橋キャッスルロードで募金活動

 ロシアの侵略を受けるウクライナを支援するため、彦根市野瀬町の尾田洋一さん(68)が金土日曜の日中、夢京橋キャッスルロードで募金活動をしている。
 ウクライナでの戦争が始まった2月末以降、その報道を目にするたびに「腹が立っていた」と言う尾田さんは「ふと、募金活動をしよう」と思い立ち、閉店前の飲食店「スイス」前で4月14日から5月29日までの休日(月曜)以外の毎日、募金活動をして21万6902円を集めた。
 スイス閉店後の6月3日以降は夢京橋キャッスルロードの宗安寺斜め前のスペースで金土日の午前11時から午後3時まで募金活動を実施。6月末までに1万3000円近くを集めた。募金で集まった支援金は在日ウクライナ大使館に振り込んでいる。
 尾田さんは看板やのぼり旗、ウクライナの国旗カラーのバッジを自費で購入し、バッジなどを募金の協力者に進呈。「ウクライナの一日も早い平和を願い、これからも続けたい」と協力を求めている。

2022年7月6日水曜日

視覚障害の塚本嵯貴さん社交ダンスに挑戦「将来は指導者に」

 彦根市立花町の塚本嵯貴(さき)さん(23)は視覚障害者でありながら社交ダンスに挑戦しており「将来は同じ視覚に障害がある人たちに教えられるレベルになりたい」と日々、練習に励んでいる。今月12日に文化プラザで開かれた競技会にも出場し、華麗なダンスを披露した。
 塚本さんは京都市内で生まれた時から先天性の難病に伴って視覚障害があり、左目が盲で、右目もほとんど見えない。2017年に両親と妹と一緒に彦根市内に引っ越したが、翌年に父を亡くし、そのショックから立ち直れない状況が続いた。
 昨年の初夏に彦根市松原の県立視覚障害者センターで社交ダンスに出会い、月1回のペースで習い始めた。そして昨年12月から県内の視覚障害者たちの社交ダンスの団体「チームアイ」に参加。講師の日野光江さん(63)=甲賀市=と西河健さん(60)=日野町=の指導を受けながら、東近江や瀬田などの公共施設で週2回ほどのペースで練習に励んでいる。文化プラザでの競技会「ダンシングギャラクシー滋賀」では西河さんとペアを組み、3種類のダンスを踊った。
 
「未来考え前向きに」
母「明るく、自信ついた」
 
 ダンスを挑戦し始めた理由として、塚本さんは「私の未来を考えた時、このままではいけないという思いがあった。前向きな気持ちになりたかった」と力強く話した。
 一般の社交ダンスにはスタンダードとラテンの部門で5種類ずつあるが、視覚障害者はそのうちのワルツとタンゴ、ルンバとチャチャチャの2種類ずつを踊る。塚本さんは「ステップがうまくできた時がうれしい。特に動きが速いチャチャチャを踊るのが楽しい」と笑顔を見せた。
 母親の佳奈映さん(53)によると、「娘はダンスを習ってから性格が明るくなった。やる気や向上心も上がっており、自信もついたと感じる。上位レベルは厳しい世界なので、できる限りのサポートをしていきたい」と話した。
 塚本さんは現在、最下位ランクのアマE級だが、「練習をがんばってA級になって、指導員の資格も習得したい。そして同じ視覚障害者に教えるレベルまでになりたい」と意気込みを語った。
 

絵本「へいわって どんなこと?」ウクライナ語に翻訳した滋賀大生が西中学校の放送室から動画配信

 絵本「へいわって どんなこと?」をウクライナ語に翻訳する活動をした滋賀大生たちが6月22日から計3回、彦根市立西中学校の放送室から校内向けに動画を配信。西中生たちに平和の大切さを呼びかけている。
 滋賀大学は以前からポーランドのヤギェウォ大学と連携事業を進めているが、このプロジェクトの中心的な存在を務めている近兼敏客員教授がロシアのウクライナ侵攻を受け、ポーランドと隣接するウクライナのドニプロ国立大学とも連携。絵本の翻訳の企画に賛同した滋賀大生の6人と日本語を学ぶドニプロ大生3人が4月中旬から1カ月ほどかけて、オンラインで話し合いながら浜田桂子さん著の絵本「へいわって どんなこと?」をウクライナ語に翻訳した。
 西中学校は生徒たちに平和の大切さを知ってもらおうと、絵本の翻訳に携わった滋賀大生による動画の校内放送を計画。学生たちは今月22日と29日、7月6日の朝に10分間、放送室で絵本の作成に至った経緯や平和への思いを生徒たちに向けて解説する。
 初日には経済学部3年の森本夏帆さん(20)とデータサイエンス学部の逢坂安曇さん(21)が来校。2人はウクライナとロシアの子どものイラストを手にしながら「戦争で苦しんでいるウクライナの子どもたちが未来に希望が持てるよう、絵本を翻訳しようと思った。ウクライナの大学生とオンラインで話すうちに、とても身近に感じるようになった。皆さんもウクライナで起こっていることを身近に感じ、平和やこれからの行動について見つめ直してほしい」と呼びかけた。
 司会を務めた放送担当の西中2年生の西畑穂美さん(13)は「爆弾の被害でウクライナの中学生が苦しんでいることを知った。平和の大切さについて改めて考えさせられた」と話した。西中では滋賀大生の3回の放送後、生徒と学生との意見交換を行い、平和についての活動を計画していく予定。

2022年6月27日月曜日

直木賞作家・今村翔吾さん金城小学校で「まつり旅」

 第166回直木賞を受賞した大津市の作家・今村翔吾さんが13日、彦根市立金城小学校で講演し、4年生から6年生までの児童324人に向けて、夢をかなえる方法を話した。
 
彦根に一時在住
ダンス講師時代
 今村さんは二十代の頃、家族がダンススクールの会社を経営していたことからダンスの講師をしていたが、その頃に南彦根で半年ほど、大薮町で3年ほど生活していたことを公表。「金城小の卒業生を教えていたし、10年ほど前には金城小で踊ったこともある」と明かした。
 子ども時代の思い出としては、小学5年生の夏休みに16冊セットの時代小説を読んだのを機に読書にはまったといい「その後、小中高校から20歳ぐらいまでに毎年、年間で100冊くらいは読んだ。そして中学生の頃には『自分で書きたい』、高校生の頃には『小説家になろう』と思うようになった」と述べた。
 今村さんはダンス講師だった時に、教え子だった高校2年生の女子生徒に言われた「(今村さんも)夢をあきらめているやん」との言葉で奮起し、作家を目指したエピソードを紹介。「2、3時間の睡眠で書き続け、2カ月で1冊のペースで発刊し、デビューから4年半で直木賞をとった」と語った。
 
努力・才能・運
小説の書き方伝授
 夢をかなえる方法としては①努力②才能③運をあげ「例えば才能がないなら、努力でカバーする。運は人との縁に関係があり、人とのつながりを大切にした方がいい。誰とでも仲良く誠実に付き合ってほしい」とアドバイスした。
 後半ではホワイトボードを使って「小説の書き方」を講義。童話の桃太郎を取り上げ、児童たちに意見を聞いて登場する動物などを異なる物に変えながら、新たな物語を創作した上で「小説などをつくる際に大切なのは話として破綻しないこと。そして読者におもしろいと思われないとだめ」と伝えた。
 講演会後、児童を代表して6年生の角田果巴(かのは)さん(11)は「私にも夢があるので、今村さんから聞いた夢をかなえるための3つのことを大切にしたい」と話した。
 今回の講演会は、今村さんが5月30日に守山市を出発して118泊119日かけて全国47都道府県を訪れ、読者や子どもたちに話す「今村翔吾のまつり旅」の58カ所目として開催。金城小で読み聞かせのボランティアをしている「びわこビブリオ道場」の北村惠美子代表の依頼で実現した。また講演会の開催を記念し、平和堂財団が直木賞受賞作品「塞王の楯」を含め今村さんの著書10冊を金城小に寄贈した。

 

県立河瀬中学高校文化祭で福島県の中高生作った菓子の販売と防災グッズ展

 県立河瀬中学高校は16日に校内で行った文化祭で、東日本大震災で被災した福島県の中高生が作った菓子の販売と防災グッズの展示を行い、復興支援と防災への意識向上を求めた。
 震災では地震や津波による被災のほか、福島では原発事故により避難生活を余儀なくされ、多くの県民が帰還できない状況が続いている。河瀬中学高校は震災から復興までの歩みや奮闘している被災地の生の声を知ろうと、「ふくしま『学宿(がっしゅく)』」と題した研修を2020年度から実施。
 初回のこの年は高校2年生の15人が福島でのモニターツアーに参加。昨年は新型コロナの影響でオンラインでの学習のみだったが、今年度は中学3年生から高校2年生までの約20人が8月22日から24日まで現地を訪問し、研修を受ける予定だ。
 河瀬中高は20年度の福島訪問時から現地のふたば未来学園中学高校と交流。文化祭に合わせて生徒会同士が話し合い、ふたば未来学園中高の生徒たちが作ったクッキーやマドレーヌなどの菓子5種類を河瀬中高で販売する取り組みを企画した。文化祭では計100個を用意したが、販売開始から30分で完売する人気だった。ほかに段ボールベッドや非常食などの防災グッズや震災直後を撮影した写真パネルの展示も行った。
 高校1年生の時からふくしま学宿に関わっている生徒会文化祭班長で3年生の峯田真裕さん(17)=東近江市=は「マスコミの報道では被災地の復興が進んでいるように思うが、現地と交流するとまだまだ進んでいないこともある。このふくしま学宿に関わって考え方が変わった」と話していた。

2022年6月22日水曜日

ひこね亀楽車の俥夫・中村哲也さん石田三成の人力車製作へ

 彦根市内で人力車を走らせている「ひこね亀楽車」の夫(しゃふ)の中村哲也さん(48)が、戦国武将の石田三成をテーマにして彦根を盛り上げようと「三成人力車」の製作に乗り出している。デザインが完成し、その製作費の支援を募っている。
 中村さんは2010年から人力車の夫として彦根市内を走らせており、彦根城天守が見える絶景スポットや城下町の穴場を巡る「彦根城下散策」コースを設けるなど、観光客を中心に市内の移動や名所巡りに貢献してきた。
 一方で市内では、「三成タクシー」や電気自動車の「いしだみつにゃん号」が走行し、「三成めし」が市内外の店舗で定着してきた。中村さんも人力車で宗安寺や千代神社、蓮成寺、妙源寺など佐和山城ゆかりの寺社を回る「三成散策」コースを設定。三成をテーマにさらに彦根を盛り上げ、将来的には三成の大河ドラマ化の実現を目指そうと、専用の人力車の製作を企画した。
 現在の井伊家にちなんだ赤を基調にした人力車2台とは異なり、3台目となる「三成人力車」は黒を基調にして、乗車席部分に三成の旗印「大一大万大吉」、後部に石田家の家紋といしだみつにゃんのイラストを取り入れたデザインに。三成人力車を走らせる場合、旗印などをプリントした法被やTシャツを中村さんが着る。運行開始は今年10月中の予定。
中村さんは「三成の新たなファンを作って、大河ドラマ化を実現できるよう、その機運を高めたい。全国の三成ファンにもこの思いを届け、彦根に来てもらいたい」と話している。
 
CFで資金募る
 
 中古の人力車の購入費とカスタマイズ代など計150万円をクラウドファンディングのキャンプファイヤーで今月11日から募る。リターン品は三成人力車を引く体験、三献の茶を飲む機会提供、人力車の後部への広告掲載、Tシャツなど。8月12日まで。問い合わせはひこね亀楽車☎090(8239)7855。

2022年6月14日火曜日

いしだみつにゃん号運行 近江や「三成の大河ドラマ目指す」

 戦国武将の石田三成のゆるキャラをイメージした電気自動車「いしだみつにゃん号」が完成し、5日に彦根市京町の千代神社で一般公開された。
 夢京橋キャッスルロードで居酒屋「近江や蔵」を営む若林政宏さん(60)が、石田三成を主人公にした大河ドラマの実現を目指し、その機運を高めようと企画。
 トヨタの一人乗りの電気自動車「コムス」(全長2㍍39㌢×幅1㍍9㌢×高さ1・49㍍)を、ゆるきゃらのいしだみつにゃん風にコーティングして完成させた。前方はいしだみつにゃんの表情が彩られ、サイドに旗印の「大一大万大吉」や三成を描いた墨絵、後部に近江やの商品の写真が貼られている。
 
千代神社で土日公開
弁当デリバリー時も
 平日は近江やの弁当のデリバリー時に市内で走らせるほか、土日祝日は三成ゆかりの千代神社の参集殿に展示。イベントへの貸し出しも受け付ける。試乗はできないが、見学自由。若林さんは「いしだみつにゃん号に乗って市内を周遊することで機運を高めて、大河ドラマ化を実現させたい。三成ファンの彦根への誘客にも貢献できる」と述べていた。
 千代神社はいしだみつにゃんとしまさこにゃんのイラスト入りの御朱印を500円で販売しているほか、三成の墨絵の御朱印もある。5日午前10時~はいしだみつにゃん号のお祓いを行う。布施宮司は「ゆるキャラを通して、石田三成について知ってもらえたら」と話していた。貸し出しなど問い合わせは近江や蔵☎(22)6728。

金亀公園多目的グラウンドの整備完了

 彦根市は金亀町の金亀公園多目的グラウンドの整備を完了させた。オープンを記念し、11日午前10時~開設式とプロ野球独立リーグの滋賀GOブラックスを迎えた野球教室を開催した。
 金亀公園の再整備事業に合わせて、2020年度に球場を解体し、翌年度から造成と球場跡地をグラウンド化にする整備工事を行い、5月31日に竣工した。広さは南北84㍍×東西77㍍の6500平方㍍で、高さ8㍍のフェンスに囲まれている。事業費は解体費を含めず約1億1000万円。一般の予約は今月13日以降でスポーツや各種イベントに活用していく。
 開設式ではひこにゃんが登場し、テープカットなどを行う。金亀公園の周辺では隣接する多目的競技場の人工芝化と、県の事業として歩道橋を年内に完了させ、歩道橋と金亀公園をつなぐスロープを年度内に新設。周囲の園路を来年度に整備して「第1期」の事業を終える予定。

 

2022年6月13日月曜日

滋賀飲料が市内外の名店の商品そろえた冷凍自販機2台設置ぱくぱくパーク

 彦根市本町の滋賀飲料は市内外の名店の商品をそろえた冷凍自販機2台を敷地内に設置。「ぱくぱくパーク」と名付けて先月17日から販売している。
 人気店の味を24時間、365日いつでも食べてもらおうと企画。商品ラインナップは、ラーメンにっこうのつけ麺・鶏白湯塩、らーめんチキン野郎のこってり野郎、千成亭の近江牛すじ煮込み、福のやのバスクチーズケーキ、eight hills delicatessennのソーセージセットのほか、ラーメン凪(東京都)のすごい煮干ラーメン・二郎系豚パンチ・博多とんこつ豚王、吉祥寺武蔵家の家系MAX、宇都宮餃子加盟店の八幡餃子を含め計8店の11商品。
 監修ではなく、各店で作られている本来の味が楽しめる。各商品、調理が必要。価格は500円~1100円。滋賀飲料の瀧圭介専務(42)は「この自販機を通して、食を楽しんでもらえるきっかけになればうれしい」と話していた。

彦根城世界遺産登録の機運醸成へ彦根青年会議所と彦根商工会議所青年部が関連事業を進めるため連携を強化

 彦根城世界遺産登録の機運醸成を目的に、彦根青年会議所(JC)と彦根商工会議所青年部(YEG)が関連事業を進めるため連携を強化。今月から秋にかけてイベントを開催していく。
 彦根JCは20歳以上40歳以下の31人が所属。彦根YEGは25歳以上45歳以下の86人が会員。彦根商工会議所の彦根城世界遺産登録推進委員会による今年度の事業計画の一環として、両団体は合同組織「企(たくら)み」を立ち上げて企画を立案。今年初めから協議を行ってきた。
 企画案はショートムービーコンテスト、モバイルスタンプラリー、熱気球体験とバルーン飛ばしなどを9月末にかけて開催する予定。
 彦根JCの横津優騎理事長(37)は「2024年の世界遺産登録に向けて、彦根の未来のために勇猛果敢に取り組みます」と述べ、彦根YEGの松下和雅会長(41)は「私たちの『企み』活動が地域活性化に繋がり、世界遺産登録への一助になれば」と抱負を語っている。

2022年6月11日土曜日

堀絵依子さん5作目のCD京しぐれリリース

 彦根市大薮町の演歌歌手・堀絵依子さん(本名・菱田英子さん)が5作目のCD「京しぐれ」をリリース。坂本龍馬の妻・おりょうの気持ちを歌った曲で「一途な女の思いを歌で表現した」と話している。
 堀さんは30年近く、作曲家の立花歌織さん=草津市=のレッスンを受けてきた。2009年に井伊直弼の側近だった村山たかをうたった曲「たか女」をリリースした後、13年と16年にもCDを発表。18年には袋町への来店客増に貢献しようと「雨の袋町」を制作した。
 5作目の「京しぐれ」は立花さんが作詞作曲。「明日の日本の夜明けを胸に逝ったあなたを恨みます おりょう哀しい京しぐれ」など、おりょうの龍馬への愛と死別への悲しい思いを歌っている。
 堀さんは「世の中を変えようと動いた男性を好きになって、必死に尽くした点でおりょうとたか女は似ている。一途な思いを抱いた女の思いを歌で伝えたい」と話していた。
 カップリング曲の「赤い糸」は立花さん作曲で、作詞を堀さんが担った。立花さんは4月27日の「京しぐれ」のリリースを前にした今年3月初めに他界した。堀さんは「CDの完成はうれしいけれど、悲しい思いもある」と吐露したうえで「立花さんに作っていただいた曲。気持ちを入れて歌っていきたい」と話している。
価格は2曲のカラオケバージョンが入って1350円。問い合わせは堀さん090(3826)7725。

エクスパーサ多賀にガンダムシリーズのアパレル専門店STRICT―Gオープン

 名神高速道路下り線のサービスエリアのエクスパーサ多賀に5月20日、アニメのガンダムシリーズのアパレル専門店「STRICT―G(ストリクト・ジー)」がオープンした。
 ガンダムを放映しているバンダイ直営の4店目として、国内外のアパレルメーカーと共同で開発した洋服やTシャツ、帽子、リュック、財布、アクセ
サリーなど30種類をそろえている。特に「STRICT―G」のロゴシリーズのうち、エクスパーサ多賀でしか手に入らない「SHIGA」の文字が入ったTシャツも販売している。
 税込み1万5000円以上の買い物客には人気マスコットキャラクターのハロをモチーフにしたポケッタブルトートバッグを進呈。ガンダムと一緒に写真撮影できるフォトスポットもあり、同店では「スペースコロニーをイメージした内装にしており、宇宙の中でガンダムと一緒に買い物をしているような体験ができるのでは」としている。開店時間は午前10時~午後8時。エクスパーサ多賀は一般道からも利用でき、専用の駐車場がある。

一般質問19人登壇 物価高など質す

 彦根市議会は13日から15日まで一般質問を行う。19人の議員が登壇し、県立高専やコロナ・物価高対策などについて質問する。ネット中継も行われる。登壇者と質問内容は以下の通り。
 ▽堀口達也議員=高専誘致、映画のまち彦根へ。
 ▽中川睦子議員=コロナ・物価高の支援、ごみ減量と資源化、子育て支援(医療助成と給食無償)。
 ▽林利幸議員=稲枝駅に西側開発、公共下水道。
 ▽辻真理子議員=市立病院地方公営企業法の効果。
 ▽馬場和子議員=国スポ障スポ整備(彦根駅周辺)、公園活用(荒神山・庄堺・雨壺山・金亀)、市内の塩漬け地。
 ▽安澤勝議員=鳥居本将来ビジョン、広域一般廃棄物処理場の協定進捗、中山投棄場の跡地利用、滋賀大学100周年、物価高の影響。
 ▽野村博雄議員=児童生徒の育ち(体力調査など)、緑の保全整備、出生数減の対応、俳句文化の発展、強い農業、市長の言動と考え(本紙インタビューなど)。
 ▽上杉正敏議員=市立病院のあり方、教員の働き方改革。
 ▽角井英明議員=低炭素社会構築都市宣言後の徹底。
 ▽杉原祥浩議員=インフラ整備(8号バイパス、多賀スマートICなど)、彦根中学校増築、市の人口増加策。
 ▽北川元気議員=子どものマスク着用、カスタマーハラスメント、子どもの自殺防止。
 ▽森野克彦議員=子どもの明るい未来(教職員の児童生徒へのハラスメント防止)、受動喫煙防止。
 ▽小川吉則議員=まちなか交流棟、鞍掛山・大堀山の活用、ひとり親家庭援護。
 ▽黒澤茂樹議員=地域活性化(デジタル田園都市国家構想、道の駅)。
 ▽森田充議員=中学校部活動、国スポ障スポ、体力づくり彦根市学区スポーツ大会。
 ▽伊藤容子議員=学習環境整備、北びわ湖花火大会のシークレット開催について。
 ▽長崎任男議員=中小企業支援、文化財の火災予防。
 ▽矢吹安子議員=スタートした教育の充実、内堀の白鳥を守るには。
 ▽小川隆史議員=市スポーツ・文化交流センター、ごみ減量化、四番町スクエアの経営見直し。

2022年6月7日火曜日

銀座街を巡りながら再興策を話し合うイベントGINZA Rewind

 彦根市の銀座街を巡りながら再興策を話し合うイベント「GINZA Rewind」がこのほど開かれた。
 市内外から約50人が参加し、4班に分かれてDESIGN LAB、銀座芝居小屋、メガネのハヤミ、太田書店隣の空き店舗、田部邸2階、旧ブーズバーを交互に見学した。
 田部邸2階ではデザイン事務所と住居を兼ねておしゃれに改装されたスペースを見て回り、銀座芝居小屋では屋上を見学した。
 その後、コジマビルで行われたワークショップでは8グループに分かれて意見交換が行われ「つながっている屋上をフリースペースとして活用しては」「学生が利用できる空間を」「気軽に入れるパンや弁当などの店がほしい」などの意見が出ていた。
 今回はプレイベントとして開催され、主催の彦根銀座まちづくり懇話会は今年度中に計4回のイベントを計画している。

2022年6月2日木曜日

ウクライナから避難イリーナ・ヤボルスカさんら作ったブリンチキをキッチンカーで販売・ファイナ、彦根キャッスルリゾート&スパ前で

 ロシアの侵攻を受けるウクライナから彦根に避難しているイリーナ・ヤボルスカさん(51)らが作った料理「ブリンチキ」をキッチンカーで販売する取り組み(通称・ファイナ)が、28日から彦根キャッスルリゾート&スパ前でプレオープンとして始まった。土日も同所で販売する。
 初日のこの日はイリーナさんと娘で彦根在住のカテリーナ・ヤボルスカさん(31)が、ウクライナの花のヒマワリのTシャツを着て登場。プレオープンを前にイリーナさんは「この料理を通して日本の皆さんにウクライナに関心を持ってもらえたらうれしい。このプロジェクトがより多くのウクライナの避難民に伝わり、新しいステップの手助けになればいい」と話した。
メニューはチーズとチキンのブリンチキ2種類、シェイク。大阪市から訪れた金佳愛(かえ)さん(16)は「とてもおいしかった。クレープよりも小さくて食べやすかった。こういう形で少しでもウクライナの人のお役に立つことができれば」と語った。プレオープンは行列ができる人気ぶりで、2日間で1000人以上が来場した。
 購入する1台目のキッチンカーでの販売は7月9日からを予定しており、当面は近江ツーリズムボードが所有する3台のうち1台を借りて、土日に彦根キャッスルリゾート&スパ前で販売する。営業時間は午前11時~午後4時。
 
クラファン700万円に
大阪店目指し再設定
 イリーナさんらはキッチンカーを購入する資金を募るため、5月2日からクラウドファンディングを実施。5月30日時点で目標の360万円を大きく上回る約457万円が集まったため、新たに「大阪淀屋橋店」の出店を目指し、目標額を700万円に設定した。

2022年6月1日水曜日

本町1丁目に民家を改装した素泊まりの宿・彦根ゲストハウス淡夢(おうみ)オープン

 彦根市本町1丁目にこのほど、民家を改装した素泊まりの宿「彦根ゲストハウス淡夢(おうみ)」がオープンした。
 店主は古澤ちひろさん(56)=城町1。市内外の幼稚園教諭をしていたが、7年前に友人の紹介で伊勢市のゲストハウスを訪問した際、さまざまな人種や職業、年代の人たちと出会い「カルチャーショック」を受けたという。その後も国内の十数カ所のゲストハウスを訪れるうち「くっつき過ぎず、離れ過ぎず」の交流の仕方にひかれ、5年前に彦根でのゲストハウスの開店を決めた。
 本町1丁目の2階建ての築50年の民家を借り、新型コロナが流行している間、古澤さんは壁紙を変えたり、ペンキ塗りをするなど自身で室内を改装。1階約9・7平方㍍の3人までの和室、2階9・7平方㍍と7・3平方㍍の2~5人までの和室を備え、古澤さんが趣味で作ったドライフラワーやリースも所々に飾った。淡海と自身の夢から「淡夢」と命名し、先月9日にオープン。
 料金は一泊4000円。貸し切り3万円。チェックインとチェックアウトの合間の午前11時~午後3時はイベントや集会などレンタルスペースとして貸し出す。
 古澤さんは「新型コロナなどの影響で少なくなった人と人とが対話し、触れ合う機会をこの小さな環境(ゲストハウス)で作ることができる」と話している。問い合わせは同店☎090(8141)8010。

2022年5月31日火曜日

大野和三郎県議に対し県議22人が政治倫理審査会による審査求める請求書提出

彦根市と犬上郡選出の大野和三郎県議(66)が政治倫理基準に反する疑いがあるとして、県議22人が25日、県議会議員政治倫理審査会による審査を求める請求書を県議会議長に提出した。
 本紙の取材や審査請求書によると、大野県議は昨年11月から12月にかけて、三日月大造知事や農林水産部の県職員と面会し、県が全国農業協同組合連合会(JA全農)に特定業者との取引の見直しを求めるよう要求。県が応じない場合、農林水産関連の予算案に会派として賛成しないと主張した。これに対し、大野県議が所属していた自民党会派は会派内でそのようなことは決めていないとして、大野県議を会派から離脱させた。
 審査請求書はチームしが、共産党、公明党、さざなみ倶楽部の議員のうち副議長を除く22人の請求者で出された。県議会議員の政治倫理に関する条例が2004年1月に施行されて以来、初の審査会の設置になった。
 
「どあほ」「帰れ」県職員に
「執よう要求と高圧的な言葉」
 審査請求書で明らかにされた県公表の書類では、昨年11月から12月にかけて、大野県議と知事、県職員と延べ16回におよぶ話し合いの内容が示されている。中には大野県議が「年内中にけりをつけておかないと、農水に係る予算、これはペケ」など関連予算を認めない発言をしているほか、「どあほ」「帰れ」など言葉も随所で見られる。審査請求書では「執ような要求をしており、時には高圧的な言葉を使うなど政治倫理基準に反する疑いがある」と指摘している。
 大野県議は、不適切な発言に対しては謝罪した一方、不当要求や圧力に関しては否定している。
 今後は県議会各会派の一人以上の議員や学識経験者2人以上の委員で構成された政治倫理審査会が協議を行い、大野県議の言動が政治倫理基準に反したかを確認する。違反が認められた際は、出席自粛、役職辞任、議員辞職の勧告、文書警告、全員協議会での陳謝などが発令される。

 

2022年5月25日水曜日

県レイカディア大学の米原校10月からアルプラザ彦根4階に移転

 60歳以上の県内在住者が園芸や歴史などを学ぶ県レイカディア大学の米原校(県立文化産業交流会館内)が、今年10月からアルプラザ彦根4階に移転することがわかった。事務局がある県社協は受講者を募集している。
 県レイカディア大学はシニア層の県民にさまざまな分野の学びの場を提供しようと県(現在は県社協)が1978年に創設。88年に米原校、93年に草津校(県立長寿社会福祉センター内)が設けられた。草津校では園芸・陶芸・地域文化・びわこ環境・健康づくりの各学科、米原校では園芸・北近江文化・健康づくりの各学科がある。受講者は2年間学び、これまでに計約6500人が卒業した。
 
アクセスと利便性で
今期は10月1日~
 米原校では県立文産会館のほか、近くの公民館も利用してきた。県社協はより駅に近く、1カ所で開講できるようにするため、米原から彦根への移転を決定。名称も草津校・米原校から草津キャンパス・彦根キャンパスに変更した。
 1年ごとに受講者を募集。第44期生の今期は今年10月入学、2024年9月卒業。対象が今年10月1日時点で60歳以上。年間の授業料は前後期各2万5000円。彦根キャンパスの定員は園芸学科30人、北近江文化学科と健康づくり学科各20人の計70人。募集要項と入学願書の配布先は草津校や米原校、県内市町の高齢者福祉の担当課、市町社協、公民館、図書館など。びわこシニアネットからダウンロードも可。入学願書の受付期間は6月1日から7月29日まで。問い合わせは米原校☎0749(52)5110。

天守前でラジオ体操禁止に一考

 天守前でのラジオ体操に参加していた市民2人と市長との面談は、その日に中止が決まるという予想外の展開だった。
 背景にはこの問題が全国ニュースとなったことで、性悪説の観点から早急に防犯面を強化せざるを得なかったことがある。文化財保護や防犯・防災の面からすれば、市側の即断は評価できるのかもしれぬ。
 ただし、あまりにも早急過ぎたという感はぬぐえない。小生は、市民との面談後にも市長に質したが、折衷案は本当になかったのか、継続の道はなかったのか―、何とも煮え切らぬ思いである。
 この問題が全国ニュースになった際、ネット上では市側の姿勢を支持する意見が大半を占めた。市長も小生に「このネット上の意見がサイレントマジョリティーだ」と主張していた。だが一市民である小生はそうは思わない。
 そもそも彦根市民は子ども、市内大学に通う学生、高齢者、障害者が身分証の提示で無料となり、ほかの世代も広報誌に折り込まれている無料チケットを使うか、マイナンバーカードを提示するかで無料になる。そのためネット上であった「観覧料を払わずに入場するな」の指摘は市民には事実上あたらない。また長年、彦根城を庭または公園のように身近な存在として接してきた市民性もある。
 ほかの時間外での入場の是非や防犯面への対処を含め、何らかの良きアイデアでの天守前でのラジオ体操を継続させる策はあったはずだ。頻繁に「経営者としての視点で」と唱える市長なら、何らかの良き策を提示すると期待していた市民も少なくないだろう。
 今回の市の措置で、身近だった彦根城の存在は遠くなってしまった。世界遺産を目指すうえで重要な市民の機運醸成に影響が出なければ良いのだが。(山田貴之)

2022年5月23日月曜日

庄堺公園のバラ見頃 初めてバラカフェも

 彦根市開出今町の庄堺公園内のバラが見頃を迎え、来園者が写真撮影をしたり、香りをかいたりして楽しむ光景が見られる。今回は初めて29日までキッチンカーで飲食販売する「バラカフェ」もオープンしている。
 約2000平方㍍のバラ園には、ピンクのクイーンエリザベス、赤のクリスチャンディオール、白のパスカリ、朱のローラ、黄の天津乙女など計約1250本のほか、初めてイングリッシュローズのコーナーを整備した。5年前までは24種類と公表されていたが、2018年4月から管理している指定管理者の高木・技研特別共同体が細かく品種を確認したところ66種類だとわかり、今年は昨年に続いて更に増えて111種類になっている。
 同公園管理事務所の作業員とボランティアの市民34人が育ててきた。ほとんどが咲き始めており、一部は満開になっている。愛荘町から2歳の娘と訪れた女性(29)は「とてもきれいで、子どもも喜んでいる。いろんな色が見られるのがいい」と話していた。見ごろは6月中旬までだという。10月上旬にも咲く予定。入園無料。
 キッチンカーは1~3台が配置され、からあげ、たこ焼き、クレープ、ソフトクリーム、フルーツサンド、タピオカドリンクなどが販売される。午前10時~午後4時。

2022年5月21日土曜日

天守前でラジオ体操禁止で3カ所の入り口に施錠と職員警備、市民たちは二の丸駐車場に集う

 天守前でのラジオ体操が禁止となった17日早朝、3カ所の入り口は施錠され、市文化財課の職員が警備にあたった。登城できなかった市民たちは二の丸駐車場に集い、ラジオ体操をしていた。
 天守前でのラジオ体操に参加していた市民2人と和田裕行市長との16日の面談で、市長は天守前でのラジオ体操の禁止と場所を変更しての実施を求め、市民2人も合意した。市は同日の閉場後、入り口3カ所を施錠。警備員の配置が間に合わないため、当面の間の早朝から開場時間の午前8時半までは市職員が警備にあたる。
 17日は市民32人が参加。二の丸駐車場で円になって午前6時半からラジオ体操を実施。市内の女性(73)は「残念だけれど、彦根城は市民の宝物なので仕方がない。これまで参加でき、感謝している」と話していた。
 市長と面談した一人の西村洋治さん(77)によると、ラジオ体操に参加せず帰宅した市民が5人ほどいたといい「市と争っても仕方がないが、ICカードや専用のユニホームの配布などで対応できたのでは」と語っていた。
 一方で、ラジオ体操終了後の午前7時頃に表門の入り口を訪れた市内の男性(64)は登城できないことを初めて知り「一日に1回、登城すると決めている。マイナンバーカードがあるため、無料で開場時間内に登ればいいだけ。むしろもっとセキュリティーを強化するべきだ」と述べていた。

2022年5月18日水曜日

内堀で白鳥のヒナ誕生

 彦根城の内堀で白鳥のヒナが誕生し、12日午後1時時点で3羽が親鳥近くを元気に泳いでいる。
 彦根城管理事務所の作業員が今月5日午前にかえっているのを確認した。脇孝子副所長によると、ハクチョウたちの巣で9個あった卵のうち、5日に7羽がかえったという。しかしカラスに襲われるなどして少なくなり、現在は3羽が体長20㌢ほどまで成長している。
 内堀では昨年6月にも3羽のヒナがかえり、そのうち1羽が成長していたが、年末年始の大雪とみられる影響で今年1月初めに死んだ。
 脇副所長は「カラス除けなど対策はしていきたい。自然のことだからできることは限られているが、これからも温かく見守っていきたい」と話している。なお、城内には内堀の2羽と生まれたヒナ3羽のほか、埋木舎前の中堀にオス1羽が生息している。

2022年5月17日火曜日

洋食店スイス今月29日で閉店

 彦根市中藪町の洋食店「スイス」が今月29日で閉店することがわかった。料理のおいしさと草木で覆われた建物の雰囲気から、休日には行列ができる人気の店だった。
 同店は1972年にオープン。ハンバーグやオムライスが有名で、近年ではメニューや建物の外観がSNSでアップされたり、テレビで報じられるたりして、県外ナンバーのバイクや自動車が多く見られた。
 店主の伊藤共栄さん(79)とその家族らで経営してきたが、後継者不足と建物の老朽化のため閉店を決めた。建物は解体される予定。伊藤さんは「50年という長い間経営し、地域の皆さんにもひいきにしてもらった」と話していた。

 

2022年5月16日月曜日

聖泉大学看護学部の学生たち乳がん患者用タオル帽子を手作りし彦根市立病院に寄付

 彦根市肥田町の聖泉大学看護学部の学生たちが、乳がん患者用の「タオル帽子」を手作りし、彦根市立病院に寄付した。
 聖泉大も加盟するびわ湖東北部地域連携協議会の事業「SDGsでつながる学生の地域連携プロジェクト」の一環で、乳がん予防の啓発活動をしている団体のピンクリボンひこねと一緒に昨年9月から製作に取りかかった。
 看護学部の3、4年生7人がミシンと手縫いで加工して製作。裁縫に不慣れな学生でもできるよう、市内の子ども用品店で購入した90㌢から110㌢までの服をリメイクする形で帽子12着を作った。
 3年の南里沙さん(22)=東近江市=は「肌に優しく、気軽に使ってもらうことを心がけて作った。これからもどんどん作っていきたい」と話していた。寄付を受けた彦根市立病院の金子隆昭院長は「治療で髪の毛が抜けると、女性の場合は生活の質が落ちてしまう。タオル帽子は患者にとっても大きな喜びになる」と礼を述べた。

2022年5月6日金曜日

敏満寺石仏谷墓跡の一部の復元工事を完了

 多賀町教委は、現存する中世の墓地遺跡のうち国内最大規模で最古の(※)敏満寺石仏谷墓跡(びんまんじいしぼとけはかあと)=国指定史跡=の一部の復元工事を完了したと発表した。
 
大量の石仏と五輪塔
 1995年に地元から敏満寺遺跡内にある石仏谷(通称)の整備の要望を受けた多賀町教委は翌年度から測量調査を実施。2002年7月に多賀町指定史跡とし、翌年度から2年間かけて発掘調査を行い、数え切れない石仏や五輪塔を確認。1万0475平方㍍におよぶ中世墓地群だったことが判明し、05年7月14日付で国史跡となった。
 
地元の有力者埋葬か
 発掘調査では12世紀から17世紀まで(平安時代終わり~江戸時代初め)の土器や陶磁器が発見。そのうち14世紀代が56%、13世紀代が27%で、土器や陶磁器のほとんどが火葬した骨を入れる蔵骨器だった。12世紀後半から13世紀の各地で確認されている墓地は土葬が主体で、天皇や貴族、一部の武士の上位階層のみが堂や塔の中に遺体または火葬骨を埋葬する方法を採用。その後、石塔を建てる墓地に変化し、有力な武士や高僧らが石塔群として墓を形成した。
 敏満寺があった地域は中世時代、奈良の東大寺と深い関係にあったことが知られており、極楽浄土の世界があるという認識と共に西方を意識し、西側を正面に地元の有力者や高僧向けの墓を構築したとされる。一方で15世紀以降、敏満寺は多賀大社との連携が深くなり、北側に中心が移り発展していった。町教委では「中世の前期から後期にかけて、社会の変化に合わせて宗教都市から戦国時代の寺院型の城塞都市に変化した歴史を、石仏谷墓跡で出土した土器や陶磁器の移り変わりが物語っている」としている。
 
5日現地説明会
遊歩道整備 公開へ
 町教委は墓跡を整備するため2013年度に活用に向けた管理計画を作り、16年度から史跡整備に着手し、中央部で復元作業をしてきた。整備事業は2028年度完了予定で、遊歩道を整備して一般公開する予定。
 復元作業が完了した中央部の墓は南北約17㍍×東西8㍍。西側に大きな石を並べ、一部で2、3段ほど積み重ねている。中心部は南北約8㍍×東西約3㍍の低い墳丘を築き、川原石を敷き並べ、墳丘の頂上部分に蔵骨器7基を設置した。
 中世石造物研究が専門で大阪大谷大学の狭川真一教授は「敏満寺石仏谷遺跡は当初の位置をおおむね保ちながら現存しており、石仏などの数もおびただしい。分布範囲も広大で、現存遺跡では最大規模で最上級の保存度合い。復元した墓跡は地域有力者の墓地として評価できる」とコメントしている。問い合わせは多賀町立文化財センター☎(48)0348。
 ※【敏満寺】湖東三山と並ぶ寺院だったとされ、その開基は平安時代の後期ごろと言われている。最初に登場する記録は天治2年(1125年)の敏満寺が京都の平等院を介して園城寺の支配下に入ったとされる内容。延慶2年(1309年)の記録によると、堂舎40軒余り、宝塔数カ所があったとされ、ピーク時には50余りの堂舎が立つ大規模な寺院だったと伝えられている。元亀3年(1572年)に織田信長に攻められた後、廃寺となった。現在は寺自体が無くなり、遺跡上には名神高速道路が走っている。