彦根市と犬上郡の話題を中心に、関連する国政や滋賀県政のニュースもお送りします。取材依頼や身近な話題の提供などもお待ちしています。 電話0749-65-0608 FAX0749-62-4483 メール(hikone@shigayukan.com)

2021年11月23日火曜日

コロナ禍の女性向け相談受付・生理用品の無料配布 彦根市男女共同参画センターウィズで

 新型コロナの影響で困難な生活を送っている女性への相談受付や、経済的な理由で生理用品を購入できない女性への無料配布の取り組みが、今月から彦根市男女共同参画センターウィズを拠点に行われて
いる。
 「心が疲れた」「相談相手がほしい」「生理用品が買えない」「生活が不安」「働きたい」など、コロナ禍で悩みや困難を抱える女性が増えている。同センターを運営する「ウィズで集う会」は彦根市からの委託を受ける形で、女性たちを支援する彦根市つながりサポート事業「つなサポ」を実施している。来年3月31日まで。主な支援内容は以下の通り。
 
電話 窓口 面談で
お金や生活、子育て、家族関係、仕事などでの悩みを女性の相談員が電話や面談で一緒に考える「つなサポ相談室」。電話は水金の午前9時~正午か月水木金土の午後1時~同4時(24日、祝日、年末年始除く)。面談はウィズで月土の午前9時~同10時~同11時~、一人40分。☎080(3841)7087。
 悩みを抱えた女性たちが集まって、茶を飲みながら話す「つなサポサロン」。ウィズで木曜午前10時~正午。予約不要。
 生理用品1パックを無料で配布する「つなサポスマイルプロジェクト」。300パックを用意。ウィズで月水の午前9時~午後5時半か木金土の午前9時~午後8時半。窓口で「つなサポスマイルプロジェクト」と伝えるか、掲示の卓上旗を指すだけでも可。
 相談員の瀧口美津子さんは「コロナの影響を受けて、水面下で悩んでいる女性は多いと思う。気軽に相談しに来てほしい」と話している。いずれも秘密厳守。無料。ホームページ(https://hikone-women-support.net/)やフェイスブック、インスタグラムもある。添付のQRコードから。

 

びわ湖のうえの物語・打ち上げ花火づくり体験&花火クルーズ・ジャンボタクシーツアー

 自作の打ち上げ花火を船上から観覧できる「大人の打ち上げ花火づくり体験&花火クルーズ・ジャンボタクシーツアー」が、12月4日から26日までの土日に行われる。
 ジャンボタクシーに乗車し、彦根駅東口、長浜駅西口、打ち上げ花火作り体験と作業風景見学、長浜城と黒壁スクエア散策またはローザンベリー多和田散策、彦根城とキャッスルロード散策、船上から自作を含む約200発の花火を見る花火クルーズを経て、午後7時に彦根駅東口解散。出発時間は長浜散策が彦根駅東口午前8時半・長浜駅西口同9時10分、米原散策が同10時・同1040分。価格は長浜散策が1万1000円、米原散策が1万2200円。定員一日6人。食事は各自で。彦根麦酒への送迎オプションもある。
 
サンセットクルーズ
花火のみも彦根港発
 ほかに、来年1月までの土日祝日(元日と2日除く)運航する彦根港午後4時15分発のサンセットクルーズと、12月の土日祝日に運航する午後5時半発の花火クルーズもある。料金と定員はサンセットが500円・40人、花火が2500円・30人。いずれも乳幼児無料。
問い合わせは「びわ湖のうえの物語」で検索か平日のみ近江ツーリズムボード☎(22)5580

彦根夜の陣 第二幕が開幕

 彦根城の夜間公開やライトアップ、茶席などのイベント「彦根夜の陣 第二幕」が催される。主なイベント内容は以下の通り。
 ▽彦根城夜間特別公開=城内を午後6時から同9時まで公開、事前予約制で天守を公開。天守の石垣に彦根城をはじめとした世界各国の名所画像を投影する「プロジェクトマッピング」も実施。来年1月30日までの土日祝日。ひこにゃんの散歩が今月13日、20日、27日の午後8時~15分間ある。高校生以上600円、小中学生200円。
 ▽錦秋の玄宮園ライトアップ=今月20日~12月5日の午後6時~同9時に園内をライトアップ。事前予約制で鳳翔台で茶席。旧八景亭の玄関で灯りアート展を開催。ひこにゃんが23日午後6時に登場。高校生以上700円、小中学生350円。
彦根城夜間特別公開と錦秋の玄宮園ライトアップが同時開催される今月20日~12月5日の土日祝日には共通入場券を表門券売所と玄宮園西口券売所で発売。高校生以上1000円、小中学生450円。
 ▽彦根城博物館「寒月の茶席」=館内の木造棟でライトアップされた庭園を眺めながら、茶と菓子を楽しむ。27日、28日、12月4日、5日の午後6時~・同6時45分~・同7時半~の30分制。一服500円。各日先着8人まで。予約は前日午後5時までに同館☎(22)6100。
 ▽Dramatic Legacy ひこね城あかり2021赤のまとい Wearing Your Red」=城内堀のライトアップと佐和口多門櫓への井伊家家紋の投影。来年2月13日まで。佐和口多門櫓前の水面に光のオブジェ240個を浮かべる「ヴァーミリオンシップ」は1212日までの日没~午後9時。
 ▽彦根夜の陣・周遊スタンプラリー=アプリ「彦根ほんもの歴史なぞとき」を使ったスタンプラリー。アプリをダウンロードし、彦根城、玄宮園、佐和口多門櫓、京橋口、二の丸駐車場でスタンプをゲットしてゴールすると抽選会に参加できる。
▽びわ湖のうえの物語・ナイトシャトルバス=彦根駅東口・いろは松駐車場・米原のローザンベリー多和田を経由する便と、彦根駅東口または長浜駅西口(米原駅東口経由)と彦根港を結ぶ便。来年1月30日までの土日祝日に無料で運行。ほかにライトアップに合わせて、彦根駅東口・いろは松駐車場・豊郷小学校旧校舎群・金剛輪寺を経由する無料のシャトル乗り合いタクシーが1314日と202123日に運行される。運行時間は近江鉄道のホームページなどから。

2021年11月21日日曜日

大橋悠依選手へ単独インタビュー、帰郷時の行きつけ・ひこにゃんへ・将来の目標

 大橋選手の滋賀県県民栄誉賞と彦根市市民最高栄誉賞の受賞に合わせ、滋賀彦根新聞はインタビューを実施。彦根でも思い出の場所、帰郷時の行きつけの店、彦根・滋賀への思い、今後の抱負などを聞いた(聞き手・山田貴之、写真は「ナガセ」提供)。
 
 ―金メダルを獲得したことに改めて現在の思いは?
 ◇あまり実感がないのは変わりません。ただなぜ自分が金メダルを獲れたのかということや金メダルを獲ってなにを得たのかなどをしばしば考えることはあります。その中ででてきた答えをこれからも大切にしていきたいと思っています。
 ―彦根市市民最高栄誉賞を受賞された率直な気持ちは?
 ◇新しく設けられた彦根市市民最高栄誉賞という素晴らしい賞を受賞することができ、それも1人目ということでとても光栄に思います。生まれてから高校卒業までずっと彦根市で過ごし、育ってきた者としてこれ以上嬉しいことはありません。さまざまな面での応援、サポートに心から感謝致します。本当にありがとうございます。
 
彦根ゆかた祭り毎年参加
ビバシティや三口屋で買い物
 
 ―子どもの頃の彦根の行きつけの店や場所は?
 ◇買い物や映画、友達と遊びに行くのはもっぱらビバシティ彦根でした。好きなお店はその近くの三口屋さんという駄菓子屋さんです。小学校の遠足の時のおやつは必ずここで買っていましたし、いまも帰省した際に行くこともあります。おかしの種類がとても豊富で、大人になった今でもワクワクします。
 ―彦根および滋賀(高校時代)で過ごされていた時の印象に残っている思い出の出来事や場所は?
 ◇今はもうなくなってしまいましたが、彦根総合運動場のプールは私の原点です。滋賀県は長水路のプールが屋外しかなく、屋内の長水路のプールをもつ県と比べると環境の面で決して恵まれていると言えないものだったかもしれませんが、私にとってはこの環境が自分の強さに繋がったと思っています。背泳ぎの浮き上がりの瞬間に、水中から見える空が大好きでした。もちろん建設中の新しいプールの完成も楽しみしています。
彦根ゆかた祭りが大好きなので、とても思い出に残っています。小学生から中学生の頃はゆかたを着て毎年参加していましたし、抽選にも参加して当たったこともあります。
高校時代は草津駅から学校までの道が思い出深いです。授業が終わって友達と話をしたりしていたら電車の時刻まで余裕がなくなってしまい、1550分の新快速を逃すと次の新快速が30分後なので必死に自転車をこいで駅まで行っていた記憶があります(笑)。もちろん間に合わない時もありました。
 ―大学時代以降、帰郷時に行っている場所や店は?
 ◇帰郷した際は家族で何度か「近江苑」という焼肉屋さんに足を運んでいます。お土産を買うために東京に戻る前に寄るのは、たねやさんとクラブハリエさんです。ラ・コリーナにも行ったことがあります。私自身もたねやさんのふくみ天秤が大好物で自分用にも買って帰ったり、母に送ってもらったりしています。
 
彦根のスポーツ振興に関心
ひこにゃんタオルお気に入り
 
 ―靴下以外に気に入っているひこにゃんグッズとひこにゃんに向けて
 ◇3種類のひこにゃんが書かれたタオルです。遠征に持っていき寝るときに枕の上に敷いて使うことが多いです。あとひこにゃんのルービックキューブも気に入っています。いつもひこにゃんを見て癒されています。2017年の世界選手権の後、ひこにゃんにお祝いしていただき、オリンピックが終わったらまた会えるかなとワクワクしてきたので会えて嬉しかったです。また彦根城にも会いに行きます!
 ―大橋選手にとって彦根および滋賀とは?
 ◇落ち着く場所であり、自分の中でとても大きい存在です。いつでも温かく迎えてくれる場所があることはとても有難いです。まだまだ行ったことのない場所がたくさんあるので行ってみたいです。
 ―彦根市民または滋賀県民の皆さん、および子どもたちに向けて
 ◇オリンピックをはじめ、いつも応援していただき本当にありがとうございます。オリンピック前にも応援の声をたくさんいただき、「離れていてもこんなに熱い応援をしてくださる方々がいるんだ!」と、本当に力になりました。またいい結果を報告できるように頑張りますので、今後とも応援よろしくお願い致します。そして今、全力で頑張っている子たちは、勉強・スポーツだけじゃなく興味があることにはどんどんチャレンジしてほしいと思います。うまくいかない時もあるかもしれないけど、いろんなことを自分で考えたり、たくさんの人と話をして得ることができる異なる視点を大切にしながら、自分自身で自分の道を選んでほしいと思います。そして頑張ることと同じくらい休むことも大事にしてください。いつかこの賞を受賞する子が現れることを楽しみに待っています。
 ―最後に好きな言葉や座右の銘は?
 ◇「意志あるところに道は開ける」です。
 

2021年11月17日水曜日

5市4町の商工団体と観光協会が世界遺産でつながるまちづくりコンソーシアムを設立

 彦根城の世界遺産登録の実現を目指し、経済と観光関係の団体が主体となってその機運を高めるため、旧彦根藩領の県内5市4町の商工団体と観光協会などが「世界遺産でつながるまちづくりコンソーシアム(彦根城世界遺産登録推進広域連携協議会)」を設立。17日に設立カンファレンスを米原市役所で開く。
 所属団体は彦根、東近江、近江八幡、長浜、米原の5市と犬上愛荘の4町の商工会議所、商工会、観光協会、一般社団法人近江ツーリズムボード、一般社団法人びわ湖の素DMО(米原市)の計23団体。
 彦根城の世界遺産登録の実現によって、各市町の観光振興が図れるという共通認識のもと、各市町が持つ資源を生かしながら、経済と観光の面から世界遺産登録を目指そうと、彦根商工会議所の呼びかけで同協議会を設置した。同様に世界遺産登録を目指している新潟の佐渡では「県民会議」が設置されているが、彦根城の場合は県民会議がないため、まずは湖東湖北の場からその機運を高めようという目的もある。
 同コンソーシアムでは▽機運醸成のための啓発と広報▽デジタルシステムを活用した情報発信▽世界遺産に関する学習機会の提供など、すでに彦根市内で行われてきた事業を他市町にも広げていく。
 

エンパワーメントレコーズ、コロナ禍を前向きにの歌「Future of the world~医療介護福祉からのメッセージ」ユーチューブで公開

医療や福祉の現場の従事者や当事者でありながら歌手活動もしているボランティア団体「エンパワーメントレコーズ」が、コロナ禍を前向きに生きてもらうための歌「Future of the world~医療介護福祉からのメッセージ」を制作。今月7日からユーチューブで無料公開している。
 同団体は「きつい」「大変」など医療や介護など福祉のネガティブなイメージを「楽しい」「やりがいがある」というポジティブなイメージに転換しようと、作業療法士をしながらDJ MINIYONの名で音楽活動をしている

田中孝史さん(41)=彦根市山之脇町=らが、県内外のシンガーソングライターやラッパー、レゲエ、ヒップホップらのアーティストたちと一緒に設立。
 これまでに2019年3月と昨年6月に計2枚のアルバムをリリースした。コロナ禍で働く医療や福祉の現場に対し、利用者や住民らから感謝や励ましの言葉が届いているため、今年1月にコロナ禍を生きる人たちへ届ける「アンサーソング」の第1弾を制作しユーチューブで公開した。
 第2弾の今回も田中さんの呼びかけに応じた県内外の作業療法士や介護福祉士、ヘルパー、車いすラッパーら計12人で歌を作った。田中さんが編曲を務め、11人のアーティストがそれぞれで作詞と歌を担当し、9月から10月にかけてレコーディングを行った。
 歌詞は「同じ痛みを抱えたなら一緒に悩めばいいさ ばらばらになったピースをもう一度集めよう」「出口の見えないこのコロナ禍 楽しめることなどこの頃なかった このままではなくまたここから 笑顔に変えてくこの物語」など、コロナ禍を一緒に乗り越えようと呼びかける歌詞になっている。
 車いすで生活しているラッパーのラージ・Tさん(41)は「情報が交錯する中で、コロナと共存する時代を生きていく方法を見つけようとの思いを込めた」と解説。彦根出身でシンガーのSAYALAさんは「子連れで近くの公園や施設にも行けず、もやもやする中でも未来に向けて変わっていこうと思った」と語った。田中さんは「皆さんからいただいたありがとうを音楽で返そうとの思いで作った。たくさんの人たちに捧げるエールになれば、うれしい」と話した。
 歌は1021秒。ユーチューブは「EPMT2018」で検索か添付のQRコードで閲覧できる。

2021年11月12日金曜日

彦根食品衛生協会が大学生協マンションで弁当を無料配布

 コロナ禍で食事に苦労している大学生を支援するため、彦根食品衛生協会は1029日、長曽根南町の大学生協マンションで弁当を無料配布した。
 同協会は彦愛犬1市4町の飲食店や食品を扱う事業所など計約530人が加盟。昨年の創立70周年時に用意していた事業費を活用し、コロナ禍でアルバイト先での収入が減るなどしている一人暮らしの学生向けに弁当の配布を企画した。
 同協会の20社が近江牛など地元食材を使って和洋中の20種類の弁当を作り、計580食用意。キリンビバレッジ滋賀工場も飲み物を提供した。聖泉大学に50食を事前に配った後、滋賀大学と滋賀県立大学の学生向けに530食を準備し、訪れた学生たちに会員たちが配布した。
 同協会の法村賢仁会長は「学生たちの生活費や食費の削減は切実な悩みと聞いている。地元食材を使ったおいしい弁当を味わってもらえたのでは」と話していた。県立大学環境科学部3年の本谷匠さん(21)は「料理を作るのはあまり得意ではないので、弁当がもらえたのはありがたい」と語っていた。

2021年11月9日火曜日

彦根保護区更生保護ネットワーク協議会バラ専用の花壇を手作りで設置

 彦根保護区更生保護ネットワーク協議会は平田町の市福祉センターの建物沿いにバラ専用の花壇を手作りで設置。10月23日に完成式を開いた。
 同協議会は犯罪や非行をした若者らの更生を目的に活動している彦根保護区保護司会や彦根地区更生保護女性会などで構成。さまざまな課題を抱える者の居場所として花壇作りを企画し、会員約30人が9月15日から1週間ほどかけ、レンガ400個、ブロック30個などを使って奥行き80㌢×幅約2㍍と幅3㍍の花壇を製作。2月から鉢植えで育ててきた18種類のバラの苗計20株を植えた。
 完成式には彦根保護区保護司会の平田敦之会長(58)=平田町=ら会員約20人と、育て方を指導したバラ愛好家の木村仁美さん(53)=開出今町=が参加。平田会長は「バラを育てながら会員同士で親睦を深めていくことができたら」と話していた。バラは11月中旬をはじめ、年に4回ほど咲くという。

2021年11月7日日曜日

大橋悠依選手への彦根市市民最高栄誉賞の授与式「ひこにゃんと共に」

 大橋悠依選手(26)に彦根市市民最高栄誉賞を授与する表彰式が市役所の特別応接室で開かれ、ひこにゃんに祝福された大橋選手は「これからもひこにゃんと共に頑張っていきたい」と笑顔で話した(大橋選手の金メダル獲得と同賞受賞を祝福する特集記事を2~4ページに掲載しています)。
 彦根市は、大橋選手が東京五輪の競泳女子200㍍と400㍍の個人メドレーで金メダルを獲得したことを受け、新たに同賞を創設した。
 表彰式では和田裕行市長が「改めて金メダルの獲得おめでとうございます。本当に感動を頂いた。これからもキングオブスイマーとして頑張ってほしい」とあいさつ。表彰状とトロフィーを受け取った大橋選手は「このような名誉な賞を頂き、ありがとうございます。たくさんの応援が自分の力になり、このような成績を残せたと思う」と礼を述べた。
 その後、ひこにゃんと原作者のもへろんさんが登場し、もへろんさんはこの日のために作ったという大橋選手とひこにゃんが抱き合う絵を持参し、プレゼントした。ひこにゃんと記念撮影をした大橋選手は「かわいい」と言いながら笑顔を見せていた。
 
「自己ベスト更新が目標」
「将来は彦根のスポーツ振興にも」
 表彰式後の記者会見で本紙の山田貴之記者の「今後の目標は」の質問に、大橋選手は「来年5月には世界水泳選手権がある。選手としては自己ベストを更新すること、そして水泳を心から楽しみ、それを応援してくださる方々に伝えていきたい。自身の経験や知識が役立つことがあれば、滋賀県や彦根市のスポーツの普及・振興にお力添えをしたいとも思っている」と答えた。
 ひこにゃんに対しては「きっと来てくれると思っていた。五輪の時もひこにゃんの靴下をはいていた。近くで触れ合えるのはレアなのでうれしい」と笑顔を見せた。
 大橋選手はこの後、母校の市立佐和山小学校や東中学校を訪問し、子どもたちと交流した。

金メダルを獲得した大橋悠依選手称え彦根駅西口に金色のゴールドポスト設置

 東京五輪の水泳競技で金メダルを獲得した大橋悠依選手(26)を称えるため、彦根駅西口ロータリーに金色のゴールドポストが設置。10月19日に大橋選手が出席して除幕式が開かれた。
 内閣官房東京オリンピック・パラリンピ
ック推進本部事務局は日本郵便と協力し、「ゴールドポストプロジェクト」と題して金メダリストの出身地に記念のゴールドポストを設置している。今年中に全国各地の70カ所に設ける予定で、3カ所目となった彦根市には大橋選手の「多くの市民の皆さんに利用してほしい」との希望で井伊直政公の銅像前に設置された。
 ゴールドポストは幅81・2㌢×高さ1㍍20㌢×奥行き56㌢。除幕式には大橋選手、和田裕行市長、彦根郵便局の松阪馨局長らが出席。除幕後、大橋選手は「たくさんの人にこのポストを利用してもらえたらうれしい」と述べ、その後の記者からの「手紙を出すなら誰に出すか」との質問には「仙台市にいる大学時代の友人に出したい」と話していた。
西口ロータリーへのゴールドポストの設置に伴い、近くにある従来型のポストは近く撤去される。

2021年11月3日水曜日

維新の躍進と野党共闘の失敗

 衆院選の結果の注目点は「与党の絶対安定多数の維持」や「立憲民主党が公示前から議席を減らしたこと」よりも、日本維新の会の躍進である。
 公示前と比較した主要政党の議席数は、自民が276→261、公明が2932、立憲民主が109→96、共産が1210、国民民主が8→11、そして日本維新の会が1141と大幅に議席を増やした。
 日本維新の会は地盤の大阪で候補を擁立した15選挙区で全勝し、与野党の著名な政治家をも下した。近畿以外でも関東や東海、九州で一定の比例票を獲得し、自民、立憲民主に次ぐ第3の勢力に躍り出た。
 この原因としては、新型コロナ対策で大阪の吉村洋文知事の言動が連日報道されていたこともあるが、小生はそれ以上の原因があると分析する。その1点目は与野党の各政党が「成長」や「分配」を唱える一方で、日本維新の会はそこに「身を切る改革」を取り入れたことである。コロナ禍で国債の発行による財政出動はやむを得ない中でも、やはり有権者の間には「財源」を危惧する思いが無意識としてあり、そこに改革というキャッチフレーズが有権者に妙に入り込んだ。
 つまり、政党や候補者が給付金や支援金という名の「甘いニンジン」をぶらさげるだけでは、有権者はそう容易く誘いに乗らなくなっているということに、そろそろ気づく必要がある。
 原因の2点目は「野党共闘」である。立憲民主、共産、社民、れいわは20項目の共通政策に合意し、国民民主を加えた5党が全国217選挙区で候補者を一本化した。しかしふたを開けると、その中心政党の立憲民主と共産が公示前から議席数を減らす結果に終わり、全体的に見て野党共闘は失敗に終わった。
 野党共闘の失敗の要因は▽立憲民主の支持母体の連合が共産党との連携に反対していたこと▽外交安保や天皇制といった日本という国家における重要政策が異なること―などにある。そして最大の失敗要因は、これまでにも小生が何度か指摘してきたが、政党や政治家にとって根幹にある思想信条(民主主義・社会主義・共産主義)が異なる政党同士による共闘は、まさに同床異夢の状態であり、自民党政治を打破するだけという魂胆を有権者は見透かしていると断言できる。
 つまり、日本維新の会が躍進した要因は野党共闘から距離を置き、独自政策による第三極の選択肢を設けた戦略にある。「自公もだめだけど、野党共闘もおかしい。それ以外を」の有権者の無意識を含めた思いをうまくくみ取ったというわけだ。
 岸田政権にとっては、新型コロナ対策や経済政策をはじめ、台湾を巡る米中の対立など国内外における問題が山積みである。躍進した日本維新の会、地味ながらも微増した国民民主党、野党共闘の失敗で議席を減らしたものの、社会的弱者に対しては良き政策がある立憲民主党や共産党の各野党の政策も取り入れて頂きたい。【山田貴之】

自民・上野氏 圧勝の5選 得票 全市町で田島氏上回る

 衆院選は1031日に投開票された。自民党前職の上野賢一郎氏(56)と立憲民主党元職の田島一成氏(59)が初めて一騎打ちで戦った滋賀2区では、上野氏が選挙区内の全市町で勝利し、8万3502票を獲得して5選目を果たした。田島氏は出身地の彦根で敗北するなど2万票近くの差を付けられ、比例復活も果たせなかった。
 
「暮らしと経済を進める」
上野氏、国政での活躍誓う
 
 長浜市の上野氏の事務所では、投票が締め切られた午後8時に早々と「当選確実」と報道されると、大きな拍手と歓声に包まれた。
 万雷の拍手に迎えられ事務所入りした上野氏は「与野党一騎打ちの大変厳しい戦いを勝ち抜くことができたのは、コロナ禍の大変な中で皆さんにお力を頂戴したおかげです」と繰り返し感謝の言葉を述べた。
 コロナ後の社会活動や経済活動の推進のため、地域の中小企業、農林水産業、医療・介護・保育の現場の支援を約束し、地元では国道8号線の彦根バイパス、スマートインターチェンジ(SIC)、河川整備など「暮らしと安全、経済活動の基盤となる事業を進め、地域の皆さんが安心して暮らせるようにこれからも努力していきたい」と語った。
 「大勢の皆さんのお力添えで5回目の当選を果たせたが、当選は一つのプロセス。この任期の間に、上野を国政に送って良かったと思ってもらえるよう仕事をしっかりして結果を出す。それが私の使命」と気を引き締めた。
 上野氏が田島氏と対決するのは4回目だが、一騎打ちは初めて。野党勢力を結集して統一候補として挑んできた田島氏に対する危機感は強く、地元でのインフラ整備など与党政治家としての実績を掲げて「結果を出してきた」とアピール。また、安全保障政策が異なる立憲民主党と共産党の選挙協力を批判してきた。さらに田島氏のお膝元の切り崩しを狙って彦根市内で精力的に活動し、選挙期間中には和田裕行彦根市長と動画配信サイトで「コラボトーク」を行うなど新しい選挙手法を模索しながら支持を広げた。
 
「現職の強みと元職の弱み」
田島氏、比例復活もかなわず
 午後8時に上野氏の当確の報道が流れると、高宮町の田島氏の選挙事務所内ではスタッフから驚きの声があがった。
 田島氏は午後8時25分ごろ、選挙事務所に松葉づえ姿で登場。用意されたステージ上に登壇し「4年前の選挙とは雰囲気が違うとの思いで、元気よく、気持ちよく戦えた」と12日間の選挙戦を振り返りつつ「この負けを重く受け止め、これからの活動の道をどう開いていくのかを考えたい。本当に申し訳なく思う」と深々と礼をした。
 記者陣からの「敗因は」の質問に、田島氏は「現職の強みと元職の弱みが出た。(上野氏は)インフラの整備など地域への貢献をアピールし、評価されたのだろう」と分析。当選した上野氏に対しては、財務省の公文書改ざん問題にふれ「財務副大臣も務めたのだから、都合の悪いことにはふたをせず、国民に説明された方が良いと思う」と求めた。
「政治生命をかけた戦い」と位置付けていた衆院選で比例復活も叶わず敗れた田島氏。「最後の覚悟で戦ったが、私一人では決められないこと」と、今後の去就については明言を避けた。
 
上野氏彦根で初勝利
 上野氏と田島氏とのこれまでの戦いでは、選挙区内のうち田島氏の出身地の彦根市内で上野氏が上回ることはなかったが、今回は初めて上野氏が256票上回った。
 選挙戦中、上野氏の陣営は「彦根で初の勝利」を目標に掲げ、河野太郎氏や野田聖子氏ら著名な政治家の応援演説を彦根市内で実施。選挙戦最終日には彦根を重点的に回るなど精力的に選挙活動していた。
 また上野氏は出身地の長浜市で1万4000票余りの大差をつけた。
 
投票率は彦根微増
 衆院選の投票率は県全体で5733%と、前回の5632%から微増。彦根市は5455%(前回5069%)で、市では東近江市2区と4区、湖南市に次いで下から3番目だった。犬上郡は豊郷5456%、甲良5872%、多賀6660%、愛荘町が5602%だった。第2選挙区全体では5693%(前回5580%)。投票日の有権者数は26万3110人、投票者数は14万9792人だった。
 
【滋賀2区の開票結果】
当 83502 上野賢一郎 自民前
  64119 田島 一成 立民元
 
  【市町別の得票数】
上野氏   田島氏
彦根 24737 24481
長浜 34484 20204
東近江 2986  2530
米原 10399  8296
市計 72606 55511
愛荘  5077  3945
豊郷  1808  1309
甲良  1830  1453
多賀  2181  1901
町計 10896  8608
惜敗率       76787
 
【比例代表(彦根市開票区)】
政党    得票数
 
自民党   16985
立憲民主党 10475
日本維新の会 9234
公明党    4185
共産党    3005
れいわ新選組 1872
国民民主党  1798
社民党     735
NHK党    706
(小数点以下を略)

2021年11月2日火曜日

彦根かるた巨大版製作、屋内外のイベントで使用

 彦根かるたの巨大版が完成し、15日に市役所屋上の展望スペースでお披露目会が開かれた。
 製作したのは、四番町スクエアで毎年5月と11月にマルシェを催している「三九三九(さくさく)ひこねマルシェ実行委員会」。昨年11月のマルシェではコロナ禍だったため、屋外でも楽しめるレクリエーションとして、巨大将棋と巨大オセロを作ったところ、来場者の人気を集めた。そして巨大版の新たなアイテムの一つとして、彦根市内の子どもたちに馴染みがある彦根かるたに着目。発泡スチロールのデコパネ素材で、絵札、読み札共に1枚が通常の約20倍のA3判で作った。
 お披露目会には同実行委員会代表の國嶋理恵さんと広報担当の沼波洋子さん、天晨堂の細江正人さんと細江恵子さんが出席。展望スペースに絵札が並べられ、沼波さんが読み手を務め、記者陣を交えて彦根かるた取りを楽しんだ。
 
無料貸し出しも
イベントに登場
 11月3日に四番町スクエアで開催するマルシェや、11月6日に荒神山公園である「ひこねいろクイズラリー」など今後のイベントで出展されるほか、依頼があれば学校や公民館に無料で貸し出す。
 國嶋さんは「子どもたちに楽しんでもらうことで、郷土愛を育む一助にばればうれしい」と話していた。問い合わせは沼波さん☎080(3032)5584。
 ※【彦根かるた】彦根青年会議所の彦根少年少女ふるさと研究友の会育成会が昭和581225日に製作し、天晨堂内の郷土資料刊行会が発行、八ツ波印刷所(岡町)が印刷を担当。「いろは松 土佐の産湯を あびてくる」の「い」から、「摺鉢の 茶屋と大杉 望湖堂」までの47句と「彦根に学び 彦根に育つ ふるさと研究の会」の「彦」を加えた48枚ずつの絵札と読み札で構成。絵札の表には、彦根の歴史的な名所や建造物、景観、人物、名産などが描かれ、裏には歌の下の句が書かれており、百人一首のように遊べる。読み札の裏側にはその歌についての解説が記載されている。夢京橋キャッスルロードの石畳には彦根かるたのレリーフが敷き詰められている。