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2021年10月16日土曜日

衆院選滋賀2区の出馬予定者にインタビューFM彦根で放送

 滋賀彦根新聞社は衆院選滋賀2区に出馬する自民党前職の上野賢一郎氏と、立憲民主党元職の田島一成氏にインタビューを実施。新型コロナ対策や経済対策、滋賀2区の実績と課題などを聞いた。
 インタビュアーは山田貴之記者が務めた。内容を後日の紙面で掲載するほか、エフエムひこねでもインタビューの模様を16日から18日まで放送する。放送日時は▽上野氏=16日午後2時、17日午前11時、18日午後1時▽田島氏=16日午前8時、17日午後7時、18日午後8時10分。

衆院選滋賀2区は自民前職と立憲民主元職の一騎打ちに

 19日告示31日投票の衆院選を控え、滋賀第2選挙区では立候補を予定している自民党前職の上野賢一郎氏(56)と立憲民主党元職の田島一成氏(59)が事務所開きや決起集会を行うなど選挙戦に向けて本格始動した。
 彦根、米原、長浜などを選挙区とする滋賀2区は1996年の公選法改正で同選挙区が誕生して以来、3~4人で1議席を争う選挙戦が展開されてきたが、今回は初めて一騎打ちの構図となる見込み。政権与党の自民・公明と、立憲民主と共産を軸とする野党との直接対決となり、県内4選挙区の中でも特に注目を集めている。田島氏は2003年から3回連続で選挙区を制しているが、2012年以降は上野氏が3連勝している。
 
新型コロナ対策「最優先」
自民党・上野賢一郎氏
 上野氏は10日に戸賀町で事務所開きを行い、国会議員や県議、市町議、首長らが出席した。
新型コロナ対策について上野氏は「ワクチン接種は世界でもトップクラスで進んでおり、感染者病床の確保にも努めている。今後も最優先の課題として、しっかりと対策を講じていきたい」と述べた。
 この4年間については財務副大臣、国土交通省政務官として経済政策や中小企業対策に取り組んできたことを振り返り、「『結果を出す』をモットーに、経済政策や国土強じん化などに力を入れてきた」とした上で、彦根バイパスや多賀のスマートインターチェンジ、米原と長浜の治水対策を進めてきた実績を説明。彦根城の世界遺産登録や国スポ・障スポに向けた整備にもふれ「彦根をはじめとした湖東地域が元気になるようにがんばりたい」と語った。
 対抗馬が野党統一候補のため「与党対野党の一騎打ちになるが、自民公明がタイアップして政策を訴え、信頼して頂けるように最大限努力していきたい」と支援を求めた。
 選対本部代表の細江正人県議は、前回4年前の選挙の滋賀2区で彦根だけが539票差で対抗馬に負けたことをあげ「彦根でいかに票を積み上げるかが大事になる。自民・公明対立憲民主・共産の反自公かの政権選択の選挙になる」と説明した。
 
「国民の命と暮らしを守る」
立憲民主党・田島一成氏
 田島氏は9日にパリヤ前の街頭演説会、高宮町の彦根事務所で決起集会を開き、同党最高顧問で元首相の野田佳彦氏が応援に駆けつけた。
田島氏は先月27日に事務所で転倒して左足を骨折し、今月8日に退院。松葉づえ姿で「入院は初めての経験だったが、医療従事者の皆さんの苦労を日々、目にしてきた」と語った。
新政権に対しては「首をすり替えても政治の流れは変わらない。内閣支持率を見ても国民が辟易としていることは明らか」と批判。「国民の命と暮らしを守るには政治の力が必要。この4年間は臥薪嘗胆し、捲土重来を期してきた。私にしかできない政策があり、それに全力であたりたい」と支持を求めた。
野田氏は鶏卵業者から元大臣への贈賄や統合型リゾート(IR)参入を巡る汚職事件、金銭授受疑惑がある甘利明氏の幹事長就任にふれ「権力は続くと腐敗する。トップを変えても何も変わらない。真の政権交代しかない」と力を込めた。新型コロナ対策について野田氏は「総額
73
兆円の経済対策のうち3割が使われていない。コロナで地べたをはいつくばっている人、弱っている人、困っている人への政治が必要だ」と説明。アベノミクスなど経済対策については「輸出業者はもうかったが、国民みんなにその恩恵がない。格差是正の政治が求められている」と力説した。
 
両氏の彦根事務所
 上野氏の彦根事務所は戸賀町100-50。☎(47)5303。
 田島氏の彦根事務所は高宮町1751-1。☎(47)3270。

2021年10月11日月曜日

スタントマンが交通事故の場面を再現スケアードストレイト教室稲枝中学校で

 スタントマンが交通事故の場面を再現しながらその恐ろしさを教える「スケアードストレイト教室」が6日、彦根市立稲枝中学校のグラウンドで開かれた。自動車と自転車が衝突する場面では衝撃音が響き、生徒たちから驚きの声があがっていた。
 JA共済連滋賀とJA東びわこが映画などのアクションコーディネート会社「倉田プロモーション」(大阪市)の協力を得て実施。稲枝中は生徒の9割が自転車通学で、交通量の多い道路や見通しの悪い細い道路などがあるため、登下校時に車と自転車との接触事故が起こっており、今年度も稲枝中学校区で2件発生しているという。
 稲枝中の教室には同社の女性を含むスタントマン5人とスタッフ2人が来校。MCの吉田奈央さんの司会で、全校生徒286人と教職員23人、彦根署員を前に、走行する車と自転車との出会い頭での衝突、トラックと自転車の巻き込み、傘差し運転の自転車と歩行者との接触などの事故を再現。「一人ひとりの命を守るために交通ルールを順守して」と自転車の安全運転を呼びかけた。
 生徒会長の鈴木功さん(14)は「正しい自転車の乗り方を僕たちが意識し、その輪を広げていきたい」と話していた。

党議拘束・会派拘束と中国共産党政権

公共施設のひこね燦ぱれすの図書館化を巡り、彦根市議会の最大会派・公政会が「会派拘束」をかけた上で採決にのぞんでいた。これまでにも何度か会派拘束を耳にしてきたが、今一度、その意義と必要性を確認する。
 大辞林によると、拘束とは①捕らえて、行動の自由を奪うこと②行動や判断の自由を制限すること―とあり、政治などの舞台では②の意味を言う。国政においては政党内での「党議拘束」との言葉もある。つまりは思想信条が同一の議員が集まった政党や会派が、政局を左右する際などの重要な政策に関して、その賛否を同一にするために制限をかけることを党議拘束または会派拘束と呼ぶ。
 しかし、民主主義国家における我が国において、党議拘束や会派拘束という言葉を耳にするたびに違和感を抱くのは小生だけではないだろう。
 「行動や判断の自由を制限する」行為は最近で言うなら、香港の民主化運動を中国共産党の一党独裁のもとに策定された「法律」(香港国家安全維持法)による強制力と、それに伴う暴力において抑え込んだ中国共産党の体質と共通する。民主化を呼びかけるマスコミや学生運動の中心人物らを相次いで逮捕し、その行動と判断の自由を制限した愚行は記憶に新しい。ミャンマー国軍のクーデターによる政権も同質である。
 
踏み絵のごとき慣習

 しかしながら日本国内において党議拘束は通例化し、国会への法案提出前に与党の事前審査で決定し、衆参両議員に対し党議拘束をかけている。2005年の小泉純一郎首相による郵政選挙では党議拘束違反者を公認しない行為が話題にもなった。その後も暗黙のルールのように続いてはいるが、近年では党議拘束を疑問視する声が国政でもあがっている。先の自民党総裁選でも河野太郎氏が「党議拘束を全部にかけるのはやめた方がいい」と語っていた。この潮流は地方議会でも同様の指摘ができる。
 いわば、党議拘束および会派拘束は民主主義国家の政治の舞台で残る、踏み絵のごとく自由なき慣習だと言え、時にその違和感を共通認識として抱きつつも、政治の世界においては例外として利用されている。
翻って、彦根市議会をはじめとする地方議会における会派拘束だが、「行動や判断の自由を制限する」との観点からすれば、その発動は不要である。政局の安定等を目的とした国政の慣習に倣うのではなく、地方議会では今後、会派内でその規定および概念を無くす努力を求めたいものだ(紙面では「伝家の宝刀」等の文言を使い、会派拘束の発動を認める形の表現でしたが、その後、会派拘束は地方議会で不要だとの結論に至ったため、ネット版では後半部分を一部修正しました)。【山田貴之】

2021年10月8日金曜日

体調不良の高齢者助けた彦根市立南中学校の4人に感謝状

 下校途中に体調不良の高齢者を助けた彦根市立南中学校3年生の4人に、彦根署は感謝状を贈った。1日に校内で贈呈式があり、4人は感謝状を手に笑顔を見せていた。
 4人は井崎翼君(14)、岩本太生(たいせい)君(14)、澤田信矢(しんや)君(15)、西村結翔(ゆと)君(14)。4人と彦根署によると、今年7月17日午後0時半ごろ、4人がハンドボール部の練習を終えて自転車で下校していたところ、苦しそうにしながらよろよろと歩く女性(当時75)を発見。20㍍ほど通り過ぎたところで「戻ろう」との思いが合致し、女性にみんなで「大丈夫ですか」と声をかけた。
 
熱中症に水購入し対処
役割分担「助かって良かった」
 この日は気温30度を超える暑さだったため、女性は熱中症のような症状のほか、認知症もあったため道に迷った様子だった。4人は小学校からの同級生で気の合う間柄。とっさの判断で、井崎君と西村君が女性の証言をもとに自宅を探す役、澤田君が世話をする役、岩本君が警察などに電話をする役に分かれて行動した。そのうち西村君は近くの自動販売機で水を購入し、女性に飲ませたり、首元を冷やしたりしたという。結局、女性の自宅はわからなかったが、4人は申し訳なさそうにする女性に「コロナ大変ですね」などと話しかけながら世話をし続けた。
 女性を探していた親族は午後1時ごろに彦根署に連絡。4人からの連絡もあったため、約20分後に女性を親族に引き渡すことができた。
 西村君は「おばあさんが助かってくれて本当に良かった。人助けのいい経験にもなりました」、岩本君は「僕たち一人ひとりの良い所が今回の行動にも出た。チームワークで効率よく対処できた」、井崎君と澤田君は「女性が助かって、僕たちもうれしい」と話していた。
 4人に感謝状を渡した羽田賢一署長は「人は一人では生きていけないということを中学生の皆さんが教えてくれた。小さい子どもや高齢者らを助ける心を持って、これからの人生を歩んでほしい」と語った。

2021年10月5日火曜日

城東小学校の5年生旧港湾で外来魚駆除の釣り体験

 彦根市立城東小学校の5年生44人が9月28日、尾末町の旧港湾で外来魚駆除のための釣りを体験した。
 環境学習の一環で行い、県水産試験場(八坂町)から児童全員分のさおとワームなど釣り具を借りた。児童たちの中には初めて釣りをする子もいて、何匹も釣り上げる友だちや担任の先生に、エサのミミズの付け方や、捕った魚の外し方などを教えてもらいながら、魚釣りを楽しんでいた。旧港湾には外来魚を釣り上げる児童たちの喜びの声があがっていた。
 釣った外来魚は約2時間の間に児童全員でブルーギルを中心に約6㌔で、その場にあった回収ボックスに入れて処分された。今後、児童たちは外来魚駆除をはじめ琵琶湖の環境保全をテーマにしたポスターを作成していく。
 児童の音田菜々子さん(10)は「初めての釣りだったけれど、楽しかった。これからも釣りをする兄に教えてもらいながら、琵琶湖のために外来魚をどんどん釣っていきたい」と話していた。

2021年9月26日日曜日

仏生寺みそ鳥居本地区公民館で販売

 彦根市鳥居本地区の住民手作りの「仏生寺みそ」が今年も製造を終え、10月3日に鳥居本地区公民館の駐車場で販売される。
 仏生寺町の信行寺で坊守を務める佐々木広子さん(80)が考案した商品。仏生寺みそと命名し、地元住民の団体・鳥居本お宝発見隊が2008年から開催している「とりいもと宿場まつり」の開催会場で、翌年の2回目から販売してきた。
 代表の小野隆さん(74)=仏生寺町=が育てる米のキヌヒカリ、佐々木さんが摘んだ山椒(さんしょう)、彦根市内で収穫された大豆を使って、2月から5月にかけて製造し8月末に完成させている。きび砂糖を加えているため、ピリ辛の山椒に甘さが感じる味が特徴だ。ごはんや野菜、コンニャクなどにつけるとおいしい。
 例年は毎年10月に開くとりいもと宿場まつりの会場のみで販売し、発売直後に売り切れる人気商品になっている。新型コロナの影響で昨年に続き、今年も中止を決めたが、仏生寺みそのみ販売することにした。
 小野さんは「鳥居本の名物を多くの市民の皆さんにも知ってほしい。色んな食材に合うので味わってもらいたい」と話している。100㌘の小瓶が500円、160㌘の大瓶が800円。計2000個用意。10月3日午後1時~同4時。事前予約制だが、余れば当日や10月のひこねで朝市でも販売。問い合わせは副代表の高橋邦男さん(70)☎090(4303)1429。

立花町の空き店舗にテイクアウトのピザ店・湖cоm.オープン

 彦根市立花町の空き店舗に18日、テイクアウトのピザ店「湖cоm.(ココム)」がオープンした。
 店主は市内在住の宮下美奈子さん。小麦アレルギーのある子どもたちにも食べてもらおうと、小麦の代わりに米粉を使ったグルテンフリーのピザを提供する。店名の「cоm」には共に、一緒にという意味があることから、宮下さんは「地元の皆さんと一緒にがんばっていこうとの思いを込めた。あっさりとした味わいのため子どもから高齢者まで食べやすい味だと思う」と来店を呼びかけていた。
 直径20㌢。ツナコーン、マルゲリータ、シーフードなど6種、税込み680円~1000円。営業日は木曜~日曜と祝日の午前11時~午後5時。問い合わせは同店☎080(6183)4687。

2021年9月22日水曜日

須山裕子さんの作品パリのアートフェアへ出展

 彦根市立花町を拠点に創作活動をしている画家の須山裕子さん(43)=神奈川県川崎市=の作品が、10月にフランスのパリで開催されるアートフェアに出展される。
 須山さんは神話や伝説上の生き物などを濃淡さまざまな色彩のアクリル絵の具で抽象画を描くアーティスト。
 パリのアートフェアはルーブル美術館から地下通路で直結する大型商業施設で1022日から24日まで開催される「Salon Art Shopping Paris」。世界中のさまざまな分野のアーティストが出展する国際色豊かな芸術展で、ルーブル美術館の学芸員、学術機関の教員、マスコミ、出版関係者らが観覧する。国内外の展覧会運営を行っている一般社団法人ジャパンプロモーション(東京都渋谷区)が須山さんら国内の芸術家を選出した。
 須山さんは「王神と馬」「最後の審判」「地水火風空と色」など5点を出展する。本紙の取材に「出展できることは、自分の心の色で『見るすべてが変わること』を海外の方にも伝えていくチャンスだと思っています。多くの方の心の彩りが見られることを楽しみにしています」とコメントした。

2021年9月17日金曜日

彦根地域の企業の景気状況・彦根企業景況等調査、多業種が新型コロナの影響受ける

彦根商工会議所は今年4月から6月まで(第1四半期)の彦根地域にある企業の景気状況を把握するため「彦根企業景況等調査」を実施し、その結果を公表。新型コロナの感染拡大の影響がさまざまな業種で出ていることがわかった。
 コロナ禍による地域経済への影響を数値で示そうと、稲枝商工会管内を除く彦根商議所会員の建設業、製造業、卸小売業、飲食業、サービス業の計242社を対象に調査票をメールまたはファクスで配布。
 「売上高」「採算」「仕入単価」「販売単価」「従業員」「業況」「資金繰り」の7項目について、今期の状況として①前年同期と②前期(今年1月~3月)とを、次期(今年7月~9月)の見通しとして③前年同期と④今期とを―比較しての回答を求めた。ほかに▽原材料価格の上昇▽事業資金の借入難▽従業員の確保難▽需要の停滞など「経営上の問題」や、▽後継者の確保・事業承継▽資金繰り改善▽感染防止対策▽新商品・新製品の開発▽新分野・異業種への進出▽自社ブランドの強化PRなど「支援を求めたいこと」などもたずねた。
 
景況DI値マイナス
「需要停滞で売上減」
 
 7割にあたる171社から回答があり、各質問に対して増加・好転・上昇・過剰と回答した企業数の構成割合から、減少・悪化・低下・不足と回答した企業数の構成割合を差し引いた値「DI」(ディフュージョン・インデックス)で報告した。
 その結果、市内企業の今期のDIは前年同期と比べてマイナス16・3ポイントと悪化しているが、次期についてはマイナス10・6ポイントと少し良くなる見通し。業種別のDIはサービス業が3・2ポイントと好調、製造業が0ポイント、建設業・卸小売業・飲食業がいずれもマイナス20ポイント以上だったが、業種別の次期のDIはサービス業が同マイナス6・7ポイントと悪化し、製造業が5・4ポイント好転、建設業・卸小売業・飲食業は同3~18ポイントマイナス幅が縮小する見通しだ。
 「経営上の問題点」としては、最多が「需要の停滞」でコロナ禍による売上減を問題とする企業が多かった。次に「原材料価格の上昇」「従業員の確保難」が続いた。「支援を求めたいこと」としては「自社ブランドの強化・PR」が全体の40%と全業種で多く、「新商品・新製品の開発」と「新分野・異業種への進出」が全体の27%だった。
 彦根商議所は今回の調査結果を県や彦根市、ハローワークなどに報告し「企業の経営環境の改善に向けた政策に反映してほしい」としている。今後も四半期ごとに報告する。

2021年9月13日月曜日

ひこね燦ぱれす図書館として活用で市長「概算として数十億円のコスト削減」

 彦根市は8月30日の定例会見で、小泉町のひこね燦ぱれすを解体せずに図書館として活用する意向を正式に発表した。和田裕行市長は図書館を新築した場合と比べて「感覚的な概算として数十億円のコスト削減が見込める」と述べた(本紙8月21日付参照)。
 市は図書館整備基本計画で、現在の図書館を北部館、河瀬・亀山地区に中央館、稲枝地区に南部館、燦ぱれすを含むエリアに建設中の市スポーツ・文化交流センター内のまちなか交流棟に図書コーナーを整備。蔵書数を北部館が現在の12万冊、中央館が15万冊、南部館が5万冊の計画だった。まちなか交流棟には児童書や雑誌、漫画など約1万5000冊を収める計画だったが、燦ぱれすの図書館化計画により、今後はまちなか交流棟の図書コーナーを無くし、冊数も少なくする予定。燦ぱれす内の蔵書数について、市は「未定」としている。
 前市長時代には中央館を亀山学区の清崎町に整備する方針が決まったが、和田市長は当選後の本紙のインタビューや市議会で白紙または延伸を表明していた。清崎町への図書館整備に関し、和田市長は会見で「中央館という呼称(位置づけ)は変わるかもしれないが、市の財政が改善した時には再び整備向けて進めたい。3館体制か4館体制かを含めて検討していく」と語った。燦ぱれすに図書館を整備する方針が示されたことで、市は今後、市図書館整備基本計画を見直す。
 
代替駐車場 民有地購入で確保
清崎の調査費減額や設計変更 提案へ
 前市長時代は燦ぱれすを解体し、約130台分の駐車場を整備する計画だった。その代替として市は燦ぱれす北側の民有地(田畑)を今後、購入する案を示した。市スポーツ・文化交流センターの総事業費は87億6000万円。そのうち燦ぱれすの解体と駐車場への造成、外構工事が約2億円だが、解体しなかった場合は用地買収と造成、外構工事で約2億円と変わらない見込みだという。
 また燦ぱれすに図書館を整備した場合、国の補助金が2分の1活用できる。図書館を新築した場合と比べて、和田市長は他市の事例を参考にした概算として、新築だと25億円~30億円かかるため、「ゼロから建設した場合よりも、最大で数十億円程度の削減が見込める」と話している。
 市は、設計の修正費用(1509万円)、清崎町に予定していた図書館の調査委託業務の減額補正(マイナス1127万円)、今年度以降の債務負担行為補正として、図書館整備のための調査検討業務の追加(1245万円)、解体しないことに伴う債務負担行為の廃止(1億0324万円)などを盛り込んだ補正予算案を9月議会に提案する。

鈴木はなさんキャラクター展パリヤで ポップコーンちゃんなど

 彦根市立旭森小学校の特別支援学級に通う5年生の鈴木はなさん(11)=正法寺町=考案のキャラクター展が、4日からパリヤで開かれている。
 はなさんは幼稚園児の時からイラストを描くのが好きで、小学生になってからは食べ物や生き物を擬人化したキャラクターも描いてきた。今年5月には母親の鈴木裕子さん(49)が勤務する福祉施設「NPОぽぽハウス」(彦根市平田町)が、はなさん考案の「ポップコーンちゃん」を使ったTシャツを愛荘町の障害者施設と共同で開発。本紙など新聞各紙が取り上げて人気商品になった。
 パリヤは7月10日からポイントに応じてポップコーンちゃんTシャツを提供する取り組みを開始。反響が大きかったため、はなさんの作品展を企画した。
 
はなさん 好物を擬人化
母「娘の思い感じてほしい」
 
 展示作品ははなさんが園児の時から昨年末まで描いた、ポップコーンちゃんなどの原画のコピー10点。そのうち「カエルちゃん」はさまざまな表情や動作をする16匹のカエルを描いている。「やきいも」は遊んでいた公園前を通った焼きいも屋から購入してほおばるまでのストーリーを自身に似せた女の子で表現。「マリオ」にはマリオのゲームに登場する約80体のキャラクターが登場している。
 ほかに「ケチャップちゃん」「ホットケーキちゃん」「イチゴケーキちゃん」など、はなさんが好きな食べ物のキャラクターも見られる。裕子さんは「言葉で表現しにくい娘が何を考え、思っているのか、この絵を見て感じてもらえたらうれしい」、父親の邦雄さん(49)は「来店者の皆さんが楽しんでもらえたら、娘も喜ぶと思う」と話していた。展示場所はエスカレーター横の通路沿い。

山田貴之 記者が滋賀大学で講義、取材・インタビューの仕方と記事の書き方を教える

 彦根商工会議所青年部は、大学生たちがSDGsに関する取り組みを進める企業に出向くインターンシップの事業を企画。7月6日には滋賀大学彦根キャンパスでインターンシップにのぞむ学生たち向けの取材およびインタビュー講義があり、小生はその講師として学生たちにアドバイスした(写真は青年部提供)。
 学生は滋賀大生22人、聖泉大生3人、流通科学大生1人の1~4回生。小生はまずインタビューの「心得」として▽謙虚な姿勢▽聞き上手で▽知ったかぶりをしない▽(学生・新人のうちは)的外れを恐れるな―などと助言。そしてインタビューの「手順」として、事前準備の大切さや質問の具体的な仕方などを解説し、ロールプレイングの体験の時間も設けた。
 学生たちからは「記者がほかの記者をすごいと思う時は?」「緊張しないために心がけることは何か」などさまざまな質問もあった。最後にまとめとして「インタビューや取材は先方のためだけでなく、新たに知識を得るという点で自分自身のためにもなる」などとアドバイスした。
 今後、学生たちは今月下旬から10月初旬にかけてインターンシップにのぞみ、各企業のSDGsを見つけていき、10月中旬に最終成果を報告。最終的には図鑑にまとめて公表する予定だ。このすばらしい取り組みに小生として今後も引き続き協力していきたい。

 小生は9月3日、滋賀大学彦根キャンパスで「記事の書き方」をテーマに講義をした。7月6日の「取材の仕方」に続く2回目の講義だったが、学生たちの熱心にメモをとる姿が印象に残った(写真は提供)。
 学生たちは、彦根商工会議所青年部が企画したインターンシップ事業に参加している滋賀大学などの約25人。7月の1回目の講義後、各企業に分かれてSDGsの取り組みを取材し、記事(原稿)を完成させるため、この日の講義にオンラインと学内に分かれて出席した。
 小生はまず「記事の役割」について解説した後、「リード文の重要性と書き方」「読者に読んでもらうためのコツ」「見出しのつけ方」などをアドバイス。学生からは「主観的な考えを記事の中に入れるコツはあるのか」などの鋭い質問もあった。
 学生たちが仕上げる原稿は企業ごとに掲載され、今年度中に図鑑(冊子)として発表される予定である。学生たちがどのような記事に仕上げてくるのか、楽しみにしている。【山田貴之】



2021年9月10日金曜日

小泉町でサトイモに花咲く

 彦根市小泉町の畑で地元住民たちが育てているサトイモに花が咲いた。サトイモに花が咲くのは珍しいらしく、住民たちからは「何か良いことがあるかも」との声があがっている。
 小泉町の65歳以上の約100人が所属している団体「小泉町安心・安全・助け合いパートナー」(通称・SSP)は一昨年11月、約100㍑の大きな釜を使って、町内の子どもたちを招いての「芋煮会」を開催。多世代が参加し、大盛況だったという。
 そのため自前の材料で芋煮を作ろうと、昨年春に約9平方㍍の不耕作地を借りてサトイモ作りを開始。老人会の老泉クラブと小泉紅かぶらの保存活動などをしている八王子クラブを加えた3団体で、サトイモを作ってきた。昨年の芋煮会は新型コロナの影響で中止だったが、今年も春に子イモを植え、住民16人がローテーションで水やりなど「人海戦術」で世話をしてきた。
 中心になって世話をしてきた北川章さん(76)が8月27日に、1株の中央部に長さ約30㌢の先のとがった黄色い花が咲いているのを発見。その後、つぼみを含め4本が開花し、別の1株もつぼみが育った。
 SSP会長の川嶌順次郎さん(86)は「私も長年、個人的にサトイモを作っているが、花は咲くことはなく、びっくり驚いている。とても珍しいことなので、感服している」と話していた。
 JA東びわこによると、サトイモに花が咲くのは小規模な家庭菜園で10年に1度ほどのペースであるといい、東南アジアが原産のため、日照時間が長かったことも要因にあるのでは、としている。

にじのはしスペイクリニック多賀診療所が開院

 猫の繁殖を制限する手術を専用車内で行う「スペイクリニック」が8月28日に多賀町に開院し、彦根市内などの野良猫の手術が行われた。
 地域での野良猫の増加に伴い、さまざまなトラブルに巻き込まれたり、施設に収容されて殺処分されたりする猫もいる。
 彦愛犬で猫の避妊手術の活動をしている団体・多賀にゃんと、人と猫犬とが寄り添う生活の実現を目指している団体・びわ湖わんにゃんマルシェ実行委員会は、野良猫の生息数を抑制して殺処分ゼロを目指そうと「びわ湖ハッピーにゃんずプロジェクト」と題して、繁殖制限の手術を進めている。今年2月14日には彦根城内や市立図書館の周辺で捕獲した野良猫15匹を対象に、岐阜市の動物病院から獣医師らが専用車で文化プラザに訪れ、車内で順番に不妊、去勢手術を行った。
 
彦根など野良20
多賀にゃんが実施
 多賀にゃん代表の西崎美樹さん(56)は多賀の自宅の一角に3年前、里親を待つ猫を預かる店舗をオープン。そして、繁殖制限の手術を定期的に行うため、自宅の敷地内にストックヤードと駐車スペースを新設。岐阜の動物病院名にちなみ「にじのはしスペイクリニック多賀診療所」と名付けた。
 この日は事前に捕獲した仏生寺町など彦根市内の18匹と犬上郡内の2匹を対象に順番に手術が行われた。資金は「どうぶつ基金」を活用。原則、県内の野良猫が対象で、毎月第4日曜日に開院する。
 西崎さんは「何年後かには飼い主不明の猫、殺処分される猫たちが減少し、同時に人も猫もハッピーに暮らせるまちづくりを目指したい」と話していた。問い合わせは多賀にゃん☎090(5240)7675。

 

2021年8月31日火曜日

くらふとらぼ大橋悠依選手の快挙祝い新イラストを採用ひこにゃんスイムキャップ9月1日に発売

 彦根市平田町の縫製業「くらふとらぼ」は、東京五輪で金メダル2個を獲得した大橋悠依選手の快挙を祝い、ひこにゃんの新しいイラストを採用した「ひこにゃんスイムキャップ」を開発。9月1日に発売する。
 ひこにゃんの新しいイラストは大橋選手の快挙に合わせた特別バージョンで、水着姿のひこにゃんが描かれた金メダルの上に横たわるひこにゃんがデザインされている。
 くらふとらぼでは大橋選手への祝福ムードを継続し、さらに盛り上げていける商品作りを企画。また、新型コロナの影響で気軽にプールに行ったり、水遊びができない中、新型コロナが落ち着いたころに
水泳などを楽しんでもらおうと「スイムキャップ」を開発した。
 伸縮性の生地に工房でひこにゃんのイラストを転写して製造。ひこにゃんや彦根藩井伊家にちなみ、朱色と黄色の兜(かぶと)カラーと白色の2種類。チャイルドサイズとレディースサイズがあるが、縦横に伸び縮みするため大人の男性でもかぶれる。税込み1200円。くらふとらぼのネットショップなどで販売。
 代表の磯嶋美樹さん(50)は「このキャップをして練習し、大橋選手に続く優秀な選手が出てきてくれたらうれしい。子どもから大人まで利用してほしい」と話していた。問い合わせはくらふとらぼ☎(49)2512。

2021年8月29日日曜日

レート白粉 田中嘉蔵商店の建物解体

 彦根市城町1丁目にあった「旧田中嘉蔵商店」の建物が23日までに解体され、旧城下町から貴重な文化財がまた1軒なくなった=店舗の建物は読者提供。
 旧田中嘉蔵商店は旧下魚屋町にあり、「レート白粉 田中嘉蔵商店」と右から左に書かれたレトロな看板が特徴だった。レート白粉は明治11年ごろから昭和29年ごろまで経営の化粧品メーカー・平尾賛平商店が販売していた白粉(おしろい)。市文化財課に建物の詳細な記録はないが、城下町彦根を考える会の資料によると江戸時代の建物とされる。市民によると、今月中旬から数日の間に解体されて更地になった。
 建物があった敷地前の江戸時代後期の長屋10戸は、市が昨年度から今年度にかけて所有者7人から購入し保存活用する。
 一方で、今回の旧田中嘉蔵商店のように旧城下町に残る文化財的に貴重な建物の解体は後を絶たない。財政的に厳しい行政による保存活用が困難な中、民間や各種団体と連携しながらの対策が急がれる。

2021年8月26日木曜日

近江高校野球部ベンチ入り唯一の1年生 横田悟選手にインタビュー

 近江高校野球部のベンチ入りメンバーのうち彦根市・犬上郡から唯一、彦根市平田町の横田悟選手(16)=1年生=が入っている。
 横田選手は平田小、中央中の出身。中学時代はクラブチームの湖東リトルシニア(東近江市)に所属し、投手と遊撃手だった。近江高では遊撃手。
 「打ったボールに対して素早く入り、肩にも自信がある。深い守備でもアウトにできる」と自己分析。打撃については「次につなぐ意識を常に持っている。調子を崩しても、取り戻し方を把握しているので期待してほしい」と話し、滋賀大会では8打数1安打(センター前ヒット)だった。
 ベンチ入りメンバーではただ一人の1年生。「1年生らしく、元気を出したい。常に負けない気持ちを表に出して戦いにのぞみたい」と意気込んだ。甲子園に対しては「先輩たちに声を出して、守備で引っ張っていく気持ちで戦いたい」と抱負。対戦した選手として「同じ1年生の横浜高の緒方漣選手をあげ「ボールへの入り方がとてもうまい」と称えた。
 将来の夢には「プロ野球選手」をあげ「守備のポジショニングでまだ甘い部分がある。(昨年プロ野球の中日ドラゴンズ入りした)先輩の土田龍空選手を目標にがんばりたい」と述べた。
 最後に市民に向けては「コロナ禍で世の中の雰囲気が少し暗くなっているが、自分たちの野球を見てもらって元気になってもらえたら。一生懸命に努力したい」と力強く語った。

2021年8月24日火曜日

ひこね燦ぱれす解体せず図書館として活用する方針

 彦根市小泉町に建設中の市スポーツ・文化交流センターの整備に伴い、前市長時の計画で解体される予定だったひこね燦ぱれす(小泉町)について、和田裕行市長が解体せずに図書館として活用する方針を示していることがわかった。今月17日以降、市議会の主な会派にもその意向を伝えた模様だ。
 
合築しまちなか交流棟に
前市長時、同様施設の整備計画
 
 彦根市は2025年に県内で行われる国民スポーツ大会に合わせて、新しい市民体育センターを建設するため、南彦根駅近くの小泉町に昨年4月1日に着工。来年6月22日に完成し、12月に開館する予定。計画では約3万5000平方㍍の敷地に、3階建てのスポーツ棟や2階建てのまちなか交流棟、共有部分、403台分の駐車場などが整備される。
 ひこね燦ぱれすは1991年(平成3年)2月1日に建築面積2267平方㍍で竣工。1階に507人を収容できる多目的ホールや教養文化室、2階にミーティングルームや研修室、会議室がある。駐車場は200台分。
 前市長時の計画では、ひこね燦ぱれすが築30年を経過して今後の修繕対応が必要なため、解体して同様の施設(まちなか交流棟)を建設する合築案が盛り込まれた。現在はまちなか交流棟の建設も行われており、基礎部分の工事が進んでいる。
 
過去に図書館の整備案も
130台の駐車スペース確保課題
 しかし、解体費用には概算で約1億円かかり、建築基準法でも耐震工事の必要がないため、和田市長は公約や就任後の本紙のインタビューなどで、ひこね燦ぱれすの保存と有効活用に言及。先の6月議会では「取り壊すのか、有効活用するのかを検討しているところだ」と述べていた。関係者によると、その後、解体せずに図書館として活用する方針を固め、17日以降に順次、市議会の公政会や夢みらいなどに所属する市議に伝えたという。
 元々、整備中の市スポーツ・文化交流センターの場所には、同センターの整備計画が決まる前まで、図書館を整備する案が水面下で進んでいた経緯があり、前市長の時に同センターの整備が決定した際は地元住民から驚きの声もあがっていた。
整備中のまちなか交流棟には1万5000冊を収める図書コーナーを設ける予定だが、まちなか交流棟の図書コーナーは子どもや子育て世代ら向けにし、ひこね燦ぱれすの図書館にはほかのジャンルの書籍を配置するとみられる。
 一方で、前市長の時の計画ではひこね燦ぱれすの解体後の跡地には駐車場を整備する予定だった。解体しなかった場合は約130台分の駐車スペースがなくなるため、今後は代替のスペースの確保が必要になる。
 
市議会の対応注目
また市議会で過半数を占める最大会派の公政会などは、ひこね燦ぱれすを解体して同センターの整備を進める前市長の計画案を了承していた。公共事業の抑制を掲げて和田市長を当選させた民意か、一度は了承したメンツをとるか、公政会でも賛否が分かれている模様で、9月議会での公政会を中心にした市議会の対応が注目される

 

2021年8月20日金曜日

木俣家屋敷跡の一般公開に向け整備作業始まる

 彦根城内の木俣家屋敷跡の将来的な一般公開に向けて、枯れ木などを除去する作業がさきごろ行われ、彦根城のスタッフや市文化財課職員らが参加した。
 木俣家は徳川家から井伊家に仕え、大坂の陣後に筆頭家老になった重臣。元禄8年(1695年)には452人の家人がいた。知行は江戸時代初期が4000石だったが、享保7年(1722年)には大名クラスの1万石まで加増された。
 屋敷は当初、彦根城の山崎郭にあったが、元和元年(1615年)から同8年にかけての第二期の築城工事時に現在の地に移ったとされる。敷地内には天明5年(1785年)の棟札が残る約80平方㍍の主屋の一部が現存し、そこには3室の座敷と、板戸で仕切られた入側(廊下)と縁がある。門を入って石畳の正面に見える玄関や左手の長屋は明治時代に建てられたという。奥には持仏堂と呼ばれる建物もある。約4100平方㍍の庭園には杉や竹などの樹木が生い茂っている。
 彦根城運営管理センターは城内で働くスタッフや文化財課の職員たちに呼びかけて計約20人で「管理応援団」を結成。彦根城の世界遺産登録を目指す中で、対象遺構にも入っている重臣屋敷の代表格にあたる木俣家屋敷跡の整備を開始した。
 この日は、彦根城博物館の講堂で十八代当主の井伊直岳さん(52)から木俣家や屋敷について学んだ後、木俣家屋敷跡に移動し、庭園や建物周辺の枯れた樹木を切り取って除去した。9月に2回目の作業を行い、今年度中にあと数回の作業を予定。来年度以降、市が建物と庭園の調査を行い、整備計画や実施設計を経て、本格的な整備と庭園の公開を進める計画だ。
 宮川敏明所長(55)は「木俣家屋敷跡は現在の玄関口にあたる場所にある。世界遺産登録に向けて、市民レベルで応援するきっかけ作りとして整備をしていきたい」と話している。管理応援団の団員も募っている。問い合わせは彦根城運営管理センター☎(22)2742。

まん延防止等重点措置(まん防)、酒類提供できる町に隣接する彦根市内の飲食店から不満の声

新型コロナの感染拡大防止のため、国の「まん延防止等重点措置(まん防)」に滋賀県が追加適用されたことを受け、飲食店などで時短営業が行われている。彦根市など13市では酒類の提供も停止となっているが、酒類の提供ができる犬上郡や愛荘町に隣接する市内の飲食店では「お客さんが町の店に行っている」と不満の声があがる。
 まん防により、県内13市の要請に応じた居酒屋を含む飲食店や喫茶店の営業時間は午前5時から午後8時までで、持ち込みを含め酒類の提供も停止されている。一方で、犬上郡と愛荘町を含む県内6町の飲食店などでは午前11時から午後8時まで酒類の提供が認められている。
 この措置に対し、近隣町に隣接する市南部の飲食店の男性店主(48)によると、まん防後の来店客は常連や知人に限られるといい「酒類の提供を停止していると言うと、帰っていくお客さんもいる。隣接の町の飲食店に聞くと、来店客が増えているとのことだ。なぜ統一しないのか、納得いかない」と述べている。
 愛荘町で飲食店を経営する男性店主(44)は「まん防後、県外からやノンアルコールのみを含め、お客さんが増えているのは事実だ」と話す。
 県の担当者は「町では感染者の拡大が見られないため、市と区別した。法律的にも県内全市町での適用はできないが、県独自で全域での酒類禁止はできる。今後のまん防の延長に伴って検討する」としている。
 
協力金を早期給付
 県は16日から、営業時間の短縮要請に応じている飲食店などに協力金の一部を早めに給付するための申請受付を開始した。
 対象は要請に応じ、今年度の新型コロナ感染防止臨時支援金の受給実績があり、もしサポ滋賀を導入済みの飲食店など。13市内では一律36万円、6町内では一律30万円を給付。問い合わせは県営業時間短縮要請コールセンター☎077(528)1341。

2021年8月16日月曜日

今年の近江は2年生ながら投手と4番バッター「二刀流」の山田陽翔のチーム

 今年の近江は2年生ながら投手と4番バッターの「二刀流」の活躍を見せる山田陽翔のチームと言っても過言ではない。
 最速146㌔の直球と鋭く曲がるスライダーが持ち味で、滋賀大会では4試合に先発し、計21回で1失点、自責点0、防御率0・00、28奪三振、奪三振率1157の文句なしの成績を収めた。中学時代にテレビ番組の企画で読売ジャイアンツの元木大介ヘッドコーチを一塁フライに仕留めた逸話は有名だ。また山田は打撃センスも抜群で、滋賀大会では2本塁打9打点の成績を残した。兄の優太さん(日体大)は大阪桐蔭高で活躍したことでも知られ、野球センス抜群の兄弟だ。
 山田と並ぶ主戦でエースナンバーの岩佐直哉は最速148㌔の右腕。滋賀大会の決勝では7回からリリーフに上がり、伸びのあるストレートで力投を見せた。滋賀大会全体では山田から引き継ぐ形で登板し、17回3分の1を投げ、自責点1の好成績だった。甲子園でも山田、岩佐のリレーで強豪校を倒したい。
 攻撃陣では主に5番を打つ新野翔大がその中心的存在。滋賀大会決勝の立命館守山高戦では3回まで無安打に抑えられていたが、4回の2つの死球で1、2塁で迎えたチャンスに打席に立った新野がチーム最初の安打を放ち、そのまま勢いに乗ったチームは6回までに6点を奪い勝利を確実にした。
 主将の春山陽生も滋賀大会でチーム最多の8四死球の選球眼が持ち味で、チームを引っ張る。攻守の要の2年の山田をほかの3年が支えるチームカラーで、初の全国優勝を手にしてほしい。
 
初戦は日大東北
5日目第2試合
 近江が大会5日目の第2試合で戦う福島の日大東北は、エースで4番の吉田達也投手が引っ張るチームで、今年の近江とも似ている。初戦を勝ちあがると2回戦では大阪桐蔭と東海大菅生の勝者との対戦という、今大会の優勝候補との対戦が待っている。

2021年8月10日火曜日

右足と耳が不自由な楠亀美恵子さん自作の詩や随筆をまとめた本3巻目発刊

 右足と耳が不自由な楠亀美恵子さん(75)=彦根市芹橋1丁目=が、自作の詩や随筆をまとめた本「一八〇度変わった書き続けた半世紀の記録集 音無き心のメッセージ③」を発刊。自身の病気や夫、長女の死など波乱に満ちた人生を歩んできたこれまでの経験を収めており「生きることの大切さを知ってほしい」と訴える。
 
夫と長女 事故と病で亡くす

 楠亀さんは1994年に自宅に美容室を開店。2001年に腰を痛め、右ひざに人工関節を入れる手術を行った。05年5月に人工関節を入れ替えた後、痛み止めの注射の影響で右ひざの関節を失い、薬の副作用の影響で両耳の聴力も失ったという。その後も手術を繰り返し、骨移植により感染症を発症した際は命の危険な状態にもなったが、08年にはつえで歩けるまで改善し退院した。091224日には夫の郁雄さん(享年73)を交通事故で亡くし、昨年2月1日には長女の希(のぞみ)さん(享年47)が病気で急逝した。
 楠亀さんは夫を亡くした後、ショックで何も手につかない状態だったが、思ったことを自由に表現できる詩に出会い、10年の彦根市立病院で開催された健康ふれあいまつりで「心の声の詩」40作を展示。小学校時代の恩師の三宅春代さん=後三条町=に出会い、彦根市民文芸作品に応募し、随筆「腕時計」が入選した。以降、随筆サークル「多景島」に入会し、作品を書き続けた。

夫へ「もう一度 私の側に」
長女へ「戻っておいでよ!」

 本は2015年3月の第1巻、16年5月の第2巻に続き3巻目で、詩69作、随筆26作、短文集7作を収録。作品のうち夫との思い出をよんだ「桜酒」は「(中略)貴方と桜が散る頃 ひらひらと一枚の花びらが盃に入ったとき 喜んだでしょう これが『桜酒だ』って あの日『いってきます』と言ったきり 『ただいま』を言わずに一人で黄泉の国へと旅だってしまった 『桜酒』思いだしたら帰ってきて もう一度私の側に…(中略)」。
 亡くなった長女をよんだ詩「雲になったノンちゃん」は「(中略)『母さん~母さん~母さん~』ノンちゃんの声だ!忘れるはずのない娘の声だ 何処にいるの?見えない姿を追い求め 遠くを見渡すと伊吹山のふんわり雲がノンちゃんの顔に…『こっちに、戻っておいでよ!』手をかざすとふんわり雲は遠くへと離れていく(中略)」。
 楠亀さんは「死にたいと思ったこともあるけれど、生きなければ人生とは言えない。死にたいと思っても自ら死を選んではいけない。生きることの大切さ、生きてこそという言葉をこの本で伝えたい」と話していた。本は税込み1000円。206ページ。問い合わせは楠亀さん☎(27)3730。次女が対応する。

 

2021年8月7日土曜日

大橋悠依選手祝う横断幕を屋形船に、母校の東中・佐和山小、花しょうぶ通りも

 東京五輪の水泳競技の400㍍個人メドレーと200㍍個人メドレーで金メダルを獲得した大橋悠依選手を祝うため、市内各所で横断幕や懸垂幕、のぼり旗が設置されている。NPО小江戸彦根は彦根城内堀で運航する屋形船の両サイドに横断幕を掲げた。
  小江戸彦根は1日、赤地に白文字で「祝 大橋悠依選手おめでとう!」と書かれた横断幕を小江戸彦根が運航する屋形船と船着場に計3本掲げた。小江戸彦根副理事長の小島誠司さん(50)は「これからも彦根市民として応援していく気持ちを込めて、彦根のシンボルの彦根城で運航している屋形船に横断幕を掲げた」と話していた。
 花しょうぶ通り商店街振興組合も1日、同様のデザインののぼり旗2本を同通りの滋賀中央信用金庫前と街の駅・治部少丸前に設置した。
 大橋選手の母校の市立佐和山小学校は7月29日に、手書きの懸垂幕を校舎運動場側に掲げ、3階窓に横書きで「祝2冠 大橋選手 佐和山っこの憧れです」とのメッセージを設置した。いずれも200㍍個人メドレー直後から教員約10人が作成に取りかかり、翌日掲げた。
同じく母校の市立東中学校には7月30日、校舎正面に「祝 大橋悠依選手(2010年度卒業生)金2冠達成」などと記された縦8㍍×横1㍍の懸垂幕が設置された。東中同窓会が寄付した。
 なお彦根市は3日に市役所に懸垂幕、彦根駅の改札口に横断幕を掲出。彦根市民会館に設置している彦根出身3選手の五輪出場を祝う横断幕を市役所に移動した(7日付で紹介)。

 

 

2021年8月1日日曜日

水泳・大橋選手へ彦根市市民最高栄誉賞、金メダル2個に恩師ら「誇り」ひこにゃんも祝福

 東京五輪の競泳女子200㍍個人メドレーの決勝が28日に行われ、彦根出身の大橋悠依選手(25)が2分8秒52のトップでゴールし、金メダルを獲得。400㍍に続き2冠を達成した。この偉業に彦根東学校や草津東高校時代の教員や恩師らから称賛や喜びの声があがった。また彦根市は29日、新たに「彦根市市民最高栄誉賞」を創設し、大橋選手に授与すると発表した。
  競泳女子200㍍個人メドレーが行われたこの日、彦根市役所の1階ロビーではテレビ画面を前に来庁者らが観戦したほか、定例会見中だったため、和田裕行市長や市職員たちが会見のあった特別応接室内でテレビ観戦。優勝した際は市長らがガッツポーズをし、涙ぐむ職員もいた。
市長は「感動をありがとうとしか言えない。2つの金メダルの獲得は我々の想像を超えている。色んな苦労を乗り越えて、この日にピークを持ってこられた精神力はすばらしい。コロナが落ち着いたら盛大にお祝いしたい」と述べた。
彦根城博物館に登場したひこにゃんも「大橋選手おめでとうございます」と書いたメッセージボードと手作りの金メダル2個を手に祝福。時折、泳ぐそぶりも見せていた。ひこにゃんを見に来ていた兵庫県伊丹市の小学6年生の川原心音さん(11)は水泳を習っているといい「これからもがんばってください。応援しています」と笑顔を見せていた。
 大橋選手が通っていた彦根イトマンスイミングスクール所長の嶌和雅さん(45)は「すごいとしか言えない。日本の大橋選手から世界の大橋選手になった」と称えた。彦根イトマンでは大橋選手を祝福するコーナーも設けている。
 彦根イトマン時代に指導していた堅田イトマンスポーツクラブ所長の奥谷直史さん(53)=草津市=は「すごいことをしてくれた」と第一声。「会った時にはごくろうさんと言ってやりたい。五輪後はゆっくりしてほしい」と語っていた。
 大橋選手が草津東高校の1、2年生の時に担任を務めた滋賀県競技力対策課の藤江隆史さん(48)=彦根市野良田町=は大橋選手が1位になった瞬間、思わず「やった」と思わず声を上げたといい「本当によくやったと同時にお疲れさんと言ってやりたい。高校の時もまじめで努力家で、非の打ち所がない生徒だった」と称えていた。
 彦根東中学校時代の校長で彦根市スポーツ協会専務理事の木村輝男さん(69)=彦根市稲部町=は、中学校の大会で応援に行っていたことなど当時を振り返りながら「とんでもないことをしてくれた。誇りに思うしすばらしい。凱旋した時には協会としても何かしたい」と称賛していた。
 なおこれまで、彦根市市民栄誉賞を陸上の桐生祥秀選手が2016年9月30日、大橋選手が17年9月18日、市民栄誉賞特別賞を桐生選手が171115日に受賞している。

 

競泳女子400㍍個人メドレー大橋悠依選手が金メダル同級生らから喜びの声

 東京五輪の競泳女子400㍍個人メドレーの決勝が25日に行われ、彦根出身の大橋悠依選手(25)が4分3208で優勝し、金メダルを獲得した。地元では同級生らから喜びの声があがった(写真は岸本さん提供)。
 大橋選手は24日の予選を全体3位の記録で勝ち上がり、翌日の決勝では最初のバタフライから得意の背泳ぎに移るとトップに出て、平泳ぎでその差を広げ、最後の自由形でもキープしたまま1位でゴールした。
 大橋選手はインタビューで「不安もあったが、自分を信じて泳いだ。金メダルをとれるとは思っていなかった。色んなことがあったが、チャレンジの機会に感謝している。やってきたことは間違っていなかった。楽しいレースができた」と喜びを語った。
 大橋選手の中学校の同級生で小学2年生の時からイトマン彦根で一緒に練習していた会社員の岸本悠花さん(25)=草津市=は、車内のテレビで大橋選手の泳ぎを見て、すぐにLINEで「おめでとう。ありがとう」と伝えたという。「金メダルおめでとう。そして感動をありがとう。言葉にならないぐらいうれしいです」と話していた。
 大橋選手を小学3年から高校3年まで彦根イトマンで指導した奥谷直史さん(53)=堅田イトマンスポーツクラブ所長=は「ほっとしたと同時に本当に良かった」と話した。決勝での泳ぎについては「予選ではバタフライが少し堅い印象があったが、決勝はいい泳ぎだった」と解説した。昨年秋には大橋選手、奥谷さん、岸本さんとで草津市内で会った。
 和田裕行市長は「金メダルの獲得、誠におめでとうございます。このような素晴らしい結果を残されたことは彦根市民はもとより、全国の皆さまに大きな感動を与えていただいた」と述べた。
 大橋選手は競泳女子200㍍個人メドレーにも出場予定。決勝は28日午前1145分の予定。

 

2021年7月25日日曜日

東京五輪に出場する彦根出身の3選手の激励会各選手の父親が出席

 23日開幕の東京五輪に出場する彦根出身の3選手の激励会が16日、市役所の特別応接室であり、各選手の父親が出席した。
 東京五輪には陸上競技4×100㍍に桐生祥秀選手、競泳200㍍個人メドレーと400㍍個人メドレーに大橋悠依選手、ホッケー女子に森花音選手が出場する予定。
 激励会には桐生康夫さん(56)、大橋忍さん(62)、森豊さん(58)が出席。和田裕行市長は「コンディションの調整が難しい中、ベストな状況でのぞんでほしい。無観客での応援になるが、彦根からテレビを通して応援したい」と述べた。市スポーツ協会の小田柿幸男会長は桐生、大橋両選手が中学生だったころ、市教育長として激励した思い出を話し「両選手ともこの10年間で着々と成績を上げてきた。この状況下で東京五輪の出場という栄誉を勝ち取ったことはすばらしい」と語った。市と同協会からは3選手にそれぞれ激励金が渡された。
 陸上の4×100㍍リレーが8月5、6日に、競泳の400㍍と200㍍の個人メドレーが今月2425日と2628日に、女子ホッケーが今月25日~8月6日に開かれる予定。
 
感染拡大防止のため会場には家族も入れないといい、桐生さんと森さんはテレビでの観戦を予定。大橋さんは上京して大橋選手の自宅のテレビで応援する予定。桐生さんは「息子にはスポーツのだいご味は楽しむことだと伝えている。皆さんに感動を与えると共に、楽しんでほしい」、大橋さんは「これだけ応援頂いていることを娘にも届けたい」、森さんは「五輪の出場は小さい頃からの夢だった。しっかりがんばるように伝えたい」と話した。

2021年7月22日木曜日

パリヤがポップコーンちゃんTシャツの提供開始

 彦根市長曽根南町のパリヤは10日から、市立旭森小学校の特別支援学級に通う5年生の鈴木はなさん(10)考案のキャラクター「pоpcоrn chan(ポップコーンちゃん)」を印刷したTシャツの提供を始めた。 ポップコーンちゃんはポップコーンを擬人化したキャラクター。鈴木さんの母親が、福祉施設を運営するNPОぽぽハウスの職員で、その個性豊かなデザインを見た上司の石澤英明さん(55)がTシャツ化を提案。障害者の就労支援施設「MK工房」(愛荘町)に製作を依頼し商品化を実現させた。
 Tシャツのデザインはポップコーンちゃんの大中小をカラーで並べ、下に「pоpcоrn chan×HANA」と印刷されている。黒と白の2種類で、S、M、L、LLのサイズがある(SSは取り寄せ)。
 パリヤはこの取り組みを市民に広めようと、ポイントカードに貯まった800ポイントと交換できるようにした。Tシャツは1着1980円、800ポイントは800円相当のため、差額はパリヤが負担。ポイント利用分が鈴木さんとMK工房に還元される。9月30日まで。
 営業本部長の大塚亮平さん(38)は「さまざまな分野の人と人とのつながりによって、あらゆる可能性が広がればと願っています」と話している。

乳がん経験の女性らのプラス思考へ メイクと着付けで

 乳がんなどの病気を経験した女性たちに、プロのメイクで日常とは異なる姿になってプラス思考に転換してもらうためのイベント「オトナ女子変身企画」が10日、彦根市安清町の料亭旅館やす井で開催。市内在住の福祉施設職員の森亜由美さん(45)が着物姿に変身し、写真撮影にのぞんだ。
 17年前に乳がんとなり、抗がん剤治療で髪の毛が抜けてウィッグ(かつら)を活用した経験がある奥出真由美さん(58)=高宮町=が今年5月1日に立ち上げた団体「With Mamma」が主催。外見の変化などでもたらすストレスを軽減させるアピアランスケアの一環として、同じ経験をした女性たちに新たな自分を発見してもらおうと企画した。
 
子育てで悩む母親らにも
「モデル」撮影し写真集発刊へ
 
 この日のイベントではプロのヘアーメイクやメイク、スタイリストが協力。2016年12月の検診で乳がんが見つかり、翌年4月に手術を受けた森さんがモデル役となり、ヘアーメイクとメイク、着付けを受けて、約1時間半後に着物姿に「変身」。友人の金澤由浩さん(57)がカメラマン役となり、やす井の庭園などで撮影した。
 森さんは「普段とは違って身が引き締まる思いで、変身感が強い。この取り組みを通して、がん検診の啓発のほか、不安や悩みを持っている多くの女性の皆さんの力になれば大変うれしい」と話していた。
 With Mammaでは1年ほどかけて約10人の女性たちの「変身」姿を撮影し、写真集にまとめる予定。奥出さんは「病気の治療を受けた女性や、子育てで苦労している母親など、日々がんばっている人たちをねぎらう気持ちから企画した。今回の取り組みが次のモデルにつながれば」と語っていた。問い合わせは奥出さん☎090(1890)2874。

2021年7月14日水曜日

通学路の危険箇所 東中学校区PTAが独自調査

 千葉県八街(やちまた)市で下校中の小学生5人がトラックにはねられて死傷する事故が6月28日に発生し、通学路の安全対策を求める声が全国的に再び高まっている。
 彦根市は2014年度以降、市内の通学路の危険箇所を公表しており、今年4月1日時点では46カ所だった。今年度も中学校区ごとに調査を継続しているが、東中学校区ではPTA組織が独自で保護者にアンケートを実施する動きもある。
 
事故防止へ安全プログラム策定
 
 全国各地で下校中の児童が巻き込まれる事故が相次いだ2012年4月以降、彦根市内では市や市教委、彦根署などが通学路の合同点検を実施。14年に「彦根市通学路交通安全プログラム」を策定し、小中学校の通学路と園児の散歩コースを定期的に点検してハード、ソフト両面から対策に乗り出している。
 2020年度の点検による中学校区ごとの通学路と園児の散歩コースの危険箇所は▽東中=15(うち通学路9)▽西中=10(4)▽中央中=10(5)▽南中=1110)▽彦根中=8(7)▽鳥居本中=4(2)▽稲枝中=11(9)。危険カ所を示した市のホームページ内では、場所、内容、対策、事業主体、進捗状況を表にまとめている。今年度の調査もすでに終えており、対策を練った上で来年春に公表する予定。
 
市議が質問 市「危険性認識」
 
 一方で、保護者単位で通学路の危険箇所を探る動きもある。東中、城東小、旭森小のPTAと佐和山小父母と教師の会は6月28日付で、東中学校区内の通学路や自宅周辺の危険箇所を紙面とウェブ上で募るアンケートを実施。今月20日を期限に危険箇所やその内容、改善案の回答を求めている。4団体では「必要に応じて関係各所に働きかけ、少しでも子どもたちの安全性の向上につなげたい」としている。
 東中学校区の通学路の危険箇所については森野克彦市議が先の6月議会で、佐和山小から東中学校に抜けるまでにある線路高架下の道路を取り上げた。森野議員の危険な認識と対策を問う質問に、市は「道が狭く、見通しも悪く、対策が必要な道路。車道と歩道を分離することで安全が確保されるが、道路拡幅の用地補償や大規模工事で多額の事業費(数億円)がいるため、現段階では非常に困難」と答弁。和田裕行市長も同様の意見を示した上で「既存施設内でできる対策を実施する。問題意識を持って検討していきたい」と述べた。

2021年7月10日土曜日

ひこにゃんと原作者もへろんさん初対面、お約束にサインし新デザインに意欲

 ひこにゃんの原作者のもへろんさんこと、櫻井瑛さん(36)=京都市=が7日、彦根市役所を訪問。新たなひこにゃんのイラストの作成に向けて抱負を述べた。
 ひこにゃんは彦根城築城400年祭のキャラクターとして、一般公募の中からもへろんさんがデザインした作品が選ばれ、2006年4月13日に誕生した。 
 
「お約束」にサイン
 
 もへろんさんはマスコミに初めて登場するため、緊張した面持ちで和田裕行市長と一緒に共同記者会見に出席。「ひこにゃんのブランド推進に努め、魅力をたくさんの方に知っていただけるよう全力でサポートする」と記した協定書「ひこにゃんへのお約束」にサインし、ひこにゃんと一緒に特製のはんこを押した。サプライズとして、もへろんさんから市長へひこにゃんの原画2点がプレゼントされた。
 ひこにゃんとは彦根城などで見たことはあったが、対面するのは初めてだといい「すごくかわいい。とても感慨深い」と笑顔を見せた。一時は商標権などを巡り市と争う時期もあったことに、もへろんさんは「作家として悔しさや悲しさはあった。この15年の間、色んな感情があって言葉にするのは難しい」と述べた。
 
好物持つデザイン
「アニメ化」も
 
 和田市長は6月中旬にもへろんさんと面談。「一市民として会った。これまでリスペクトに欠ける部分があったが、未来志向の視点でどのように盛り上げるかで話が弾んだ」と解説。もへろんさんも「(市長の)人柄に自然に引き込まれた。ひこにゃんに関われたことをうれしく思った」と語った。イラストは現在の4種類から今年度中に新たに6種類が加わる予定。8月中に発表する新作第1弾については「ひこにゃんが大好物を持ったポーズを考えている」と明かした。また和田市長の「アニメ化も視野に」の言葉に、もへろんさんは「ありです」と笑顔でこたえた。

2021年7月6日火曜日

中央町仮庁舎のシェアオフィス運営の新会社へ市「出資前向き」、立花町の市道は県の収用委員会へ

6月18日に行われた彦根市議会6月定例会の予算常任委員会では、中央町の仮庁舎4階に整備が計画されているシェアオフィスに対しての質問が集中。質問途中に議員が涙ぐむ場面もあった(本紙6月5日付参照)。
 今議会の一般会計補正予算案4億4177万円には、仮庁舎4階をシェアオフィスに改装するための整備費8948万円が盛り込まれている。仮庁舎は市が2012年1129日に5500万円で購入した。
 18日の委員会で赤井康彦議員から今回の整備費と比べての「費用対効果」を問われた和田裕行市長は「シェアオフィスを運営する産官学金によるコンソーシアム(共同事業体)が設立する新会社の責任で運営していくことを確認した。ぜいたくと感じた備品購入費も見直し、最終的に効果があると判断した」と理解を求めた。
 運営する新会社について、赤井議員は「市も出資するのか。家賃制になるのか」と質問。市の担当者は「施設の整備を今議会で認めて頂いた後に、市として資本金の補正予算を9月議会以降で組むことで前向きに検討している」「家賃制になるのか、指定管理者になるのかを検討している段階」と答弁。資本金4300万円の内訳として、市の担当者は「民間企業2社が700万円ずつ、4社が500万円ずつ、金融機関3者が200万円ずつ、彦根市・滋賀大学・彦根商工会議所が100万円ずつの計4300万円」と説明した。
 
不登校施設も入所「配慮を」
市と教委 事前協議なく議員批判
 テレワークオフィスは4階のフロア293平方㍍のうち190平方㍍を使い、コワーキングスペースとして27席、プライベートオフィスとして26席、会議など共有スペースとして8席が設けられる予定。また解体される彦根市民会館内に入っている不登校の児童生徒らが通う「オアシス」が中央町の仮庁舎3階に入る予定。
安澤勝議員は「不登校の子どもたちが接するのを回避するためにオアシスは仮庁舎3階に入る。大人の事情で進めてよいのか。配慮はしないのか」と、時折涙ぐみながら迫った。市長は「オアシスが移転することは把握していなかった」と明かした上で「テレワークオフィスの利用者と子どもたちが鉢合うことがあり、再検討が必要。私にできる範囲で対応を検討したい」と答えた。西嶋良年教育長も「市と事前協議ができていなかった」とした上で「子どもたちの心理的不安を抑えるため、利用者の方に丁寧に説明して使って頂きたい」と話した。
 
県収用委で協議開始
立花町の道路整備
 長年の懸案事項になっている市道・立花船町線については辻真理子議員が質問。立花船町線は一方通行の市道だが、双方向で対面通行できるよう460㍍の区間で用地取得と電線類の地中化、車道を7㍍と歩道を9㍍にするための整備が行われている。工事完了時期は2022年度末の予定。辻議員は交渉が難航している1軒の解決策について質問。市は「法的手続きを進めており、5月下旬から県の収用委員会で審査している」と公表した上で「明け渡しの採決について来年3月末までを見込んでいる。補償費についても同委員会が裁定する」と答えた。
 予算常任委員会での採決では補正予算案に対し、安澤、辻、角井英明の3議員が反対、委員長を除く残り8人が賛成した。

2021年7月4日日曜日

東日本大震災の被災地の流木製バイオリン使ったコンサート「千の音色でつなぐ絆」多賀町中央公民館で高岸卓人さん

 東日本大震災の被災地の流木で作られたヴァイオリンを使ったコンサート「千の音色でつなぐ絆」が6月26日に多賀町中央公民館で開かれ、彦根出身の奏者の高岸卓人さんが演奏した。
 津波に耐えた「奇跡の一本松」で知られる岩手県陸前高田市の海岸から流されたマツなどを使い、ヴァイオリン修復家がヴァイオリンやビオラ、チェロを製作。その後、有志団体の命をつなぐ木魂(こだま)の会は演奏家1000人が全国各地で演奏するヴァイオリンプロジェクト「千の音色でつなぐ絆」を進めている。
 滋賀県の団体の東日本大震災復興を応援する滋賀有志の会はひこね燦ぱれすなど県内各地で同プロジェクトのコンサートを開催。7回目の今回は高岸さんとピアニストの小塩真愛さんを招いた。
 約150人が来場した多賀でのコンサートでは、同プロジェクト開始以降755人目の奏者となった高岸さんがヴァイオリンを手にベートーヴェンやチャイコフスキーらの曲の演奏を披露した。また命をつなぐ木魂の会の又川俊三さん(76)の講演もあり「子どもたちに被災した私たちの経験をこれからも伝えていきたい」と話していた。

2021年6月29日火曜日

彦根城の内堀で白鳥のヒナが誕生6年ぶり

 彦根城の内堀で白鳥のヒナが誕生し、観光客や散歩をする市民の目を引いている。彦根城運営管理センターによると、城内でヒナがかえったのは2015年以来、6年ぶりだという。
 同センターの職員が今月12日午前に白鳥たちの巣にえさをやりに行った際、体長約20㌢のヒナ3羽がかえっていることに気づいた。その日の夕方までにカラスに襲われるなどして2羽が死んだり、行方不明になったりしたが、1羽が生き残り、すくすくと成長している。親鳥のそばを離れず、泳ぐ姿がかわいらしく、観光客らが撮影する姿も見られる。
 内堀には5年前まで
内堀に白鳥3羽・黒鳥2羽、中堀に白鳥2羽・黒鳥1羽の計8羽が生息していたが、現在はオス2羽とメス1羽と今回のヒナの計4羽が内堀にいる。

2021年6月27日日曜日

滋賀大学データサイエンス学部に起業の合同会社mitei(ミテイ)設立1周年

 滋賀大学データサイエンス学部を昨春卒業した井本望夢(みゆ)さん(22)が起業した合同会社「mitei(ミテイ)」が、今月5日に設立1周年を迎えた。井本さんにこれまでの業務内容や今後の抱負を聞いた。
 井本さんは愛媛県松山市出身。進学先として文理融合の大学を探していた際、滋賀大学データサイエンス学部を知り、1期生として入学。1、2年で基礎を学び、3、4年生でデータサイエンスの実践での活用方法や起業の仕方を習得した。
 マーケティングのリサーチや分析を担う企業は大手が多く、活用を希望する中小企業にとっては「コストがかかる」という。そのため中小企業が「一歩を踏み込みやすい」受け皿として起業を決意し、昨年6月5日に同級生と一緒に合同会社を設立。学内に事務所を置いた。「未定の未来を確定させたい」との思いから社名をmiteiにし、データサイエンティストの井本さんが代表に就いた。
 
DSシリコンバレーの拠点へ
製造・物流・小売など多分野で
 主な事業は▽注文データやPOS(販売実績)データから顧客やその行動などの分析▽倉庫の入出荷のデータ管理▽新規事業の立ち上げ支援(ニーズ調査や簡易なホームページ作成など)▽テレビ局におけるデータ放送から得られるデータ活用▽機械の異常検知モデル作成―など。
 取引先はメーカー、物流、小売業、経営コンサルタント業など多岐にわたる。井本さんは「ニーズはさまざまな分野、業界にあるため、会社の認知度を広めていきたい。将来的にはデータサイエンスのシリコンバレーの拠点になれるよう、また先頭に立てるような会社にしたい」と意気込みを語った。
 最後に彦根の印象について、井本さんは「何でもあるのでちょうどいい街で住みやすい」と笑顔を見せながら「彦根をはじめ湖東・湖北エリアの中小企業の皆さんは温かい雰囲気。これからも中小企業にプラスになることを論理的に提案していきたい」と話した。問い合わせはmitei☎080(6281)8451。

彦根市役所の新庁舎用に彦根仏壇の技を活用したいすとサイドテーブル納品

 彦根市役所の新庁舎用として、彦根仏壇事業協同組合は彦根仏壇の技を活用したいすとサイドテーブルを製作。4日に井上昌一理事長(53)ら役員が来庁し、製品が設置される特別応接室で和田裕行市長に説明した。
 彦根市からの製造依頼を受けた同組合は仏壇七職のうち漆塗りと蒔絵、錺金具の技術を用い、幅52㌢×高さ75㌢×奥行き55㌢のいす18脚と、幅40㌢×高さ45㌢×奥行き50センチのサイドテーブル9台を製作。 木地部分は多賀町のひらつか建築が担当し、いすの背もたれ部分は井伊の赤備えの甲冑の天衝きをイメージした。木目を表面に出して蝋色の漆を塗り、市章を蒔絵で描き、銅板部分にも市章を掘り込んで仕上げた。総経費は約800万円。
 この日は同組合の新役員5人が来庁。井上理事長は「伝統技術を後世につなげていくことが大事で、今後もあらゆる分野にチャレンジしたい」と述べた。市長は「すばらしい製品で、市としても彦根仏壇の技術を国内外に発信するお手伝いをしたい」と語った。
 同組合では今後も彦根仏壇の技を生かしながら、ひこにゃんや戦国武将などを描いた高級いすなどの製造も検討している。
 
井上氏が理事長就任
 彦根仏壇事業協同組合は新役員を発表し、理事長に井上仏壇の井上昌一氏を選任した。組合員は商部10社、工部18社からの21人。任期は今年5月21日から2年間。副理事長と専務理事は以下の皆さん。▽副理事長=宮川清、吉田彰浩、清水隆司、関新二郎▽専務理事=寺村勇。

2021年6月21日月曜日

岡村本家、精米歩合ごとのスティック型ボトル製品セット開発クラウドファンディングの返礼品で提供

 蔵元の岡村本家(豊郷町吉田)は、精米歩合ごとの酒を飲み切りサイズのスティック型ボトルに入れた製品セットを開発。クラウドファンディングの支援者への返礼品として提供している。
 
コロナで自宅飲み増
スティック型ボトル
 国税庁の「酒のしおり」によると、全国の酒蔵から出荷された清酒の数量はピーク時の1973年度時の177万㌔㍑と比べて、2019年度が46万㌔㍑と3割以下に低迷。そこに新型コロナウイルスによる影響が加わり、更なる落ち込みが必至の状況だ。また自宅で過ごす時間やオンライン飲み会の機会も増えている。
 岡村本家の日本酒は、近江米の吟吹雪を20%まで磨き上げた純米大吟醸「長寿金亀F20」から、日本酒として唯一の精米100%の玄米で醸造した純米「長寿金亀100」までの精米歩合を10%ずつ変化させた製品群。時代やニーズの変化に対応するため、100㍉㍑のおしゃれなスティック型ボトルに入れた精米歩合4090の6本セットとF20~100の9本セットを用意した。
 
新登場の日本酒も
CFで支援求める
 製品群のうち9本セットにある「長寿金亀30」が6月1日に発売、「同100」のうち火入れ品が初めての製品となる。自宅や贈答品のほか、キャンプやバーベキュー、ホテル・レジャー施設のウェルカムドリンクとしての活用を推奨している。
 クラウドファンディングはREADYFОRで。支援金は2500円~1万9800円で受け付けている。返礼品は金額に応じて、オリジナルマスク、6本セット、9本セット、岡村本家六代目とのオンライン飲み会、感謝の手紙。目標額は100万円。6月30日までだが、延長の場合も。
岡村博之社長(51)は「『金亀』をより多くの皆さまに味わって頂き、精米歩合の変化による違いを楽しんでほしい」と話している。クラウドファンディングの反響を見ながら、一般への販売も予定している。

2021年6月10日木曜日

近江ツーリズムボードにフランス人のボナフェー・クロエさん着任

 湖東地域の観光振興事業を展開している近江ツーリズムボード(ОTB、事務局・彦根商工会議所)に、フランス人のボナフェー・クロエさん(24)が着任。外国人向けの情報発信サイト「Visit Omi」の執筆や動画の翻訳などを担っている。
 クロエさんは、フランスの大学に在学していた2017年9月から翌年6月まで米国の大学に留学。その時に一緒に学んでいた日本人から聞いた文化などに関心を持ち、18年の夏休みに初来日し、東京を拠点に3週間過ごした。
 最初の日本の印象について、クロエさんは「街中は漢字だらけだったので、他の世界に来た感じで、戸惑っていた。でも日本人はみんな笑顔で接してくれて、すぐに慣れた」と話した。大学卒業後の19年1月に再来日した際には京都と奈良で3週間過ごし、数多くの寺社仏閣を見学。「日本の歴史を感じた」という。
 ニュージーランドでの生活を経て、1911月に3回目となる来日。東京のシェアハウスに住みながら生活しようとした矢先に新型コロナウイルスが流行した。その後、東京を離れて地方での生活を希望し、2020年4月に彦根市内に移住した。ラーメン店でのアルバイトや彦根東高校での外国語教師の仕事をしていたが、以前から観光の仕事がしたかったこともあり、知人からОTBの紹介を受け、今年4月26日に彦根商工会議所に入所した。
 
外国人向けサイトの執筆
「彦根の皆さんフレンドリー」
 ОTBでは外国人向けの情報発信サイトの執筆のほか、外国人も楽しめる名所紹介のユーチューブチャンネルへの出演、英語・フランス語での案内文書の作成などを担当する。湖東や滋賀の魅力について、クロエさんは多景島、竹生島、沖島をあげて「湖に島があるというのはとてもユニークで、外国人ウケする」と説明。また「織田信長が天下統一をした時の城が滋賀にあり、近くにキリスト教関連のセミナリオ跡もある。そして日本の神道や仏教に関し、多賀大社など神社や湖東三山など寺も多い。宗教と歴史に外国人はとても関心がある」と解説した。
 特にヨーロッパの中でもフランス人の日本への観光が多い理由として、クロエさんは「茶道や着物など日本文化特有の『静』の空間をフランス人は好む」と紹介した。最後に彦根市民の印象について、クロエさんは「とてもフレンドリーで、話しやすい」と笑顔を見せた上で「日本語力をもっと上げたいので、多くの人に出会って、色んな話がしたい」と語っていた。

 

2021年6月9日水曜日

30言語対応のАI多言語通訳サービスKОTОBAL(コトバル)ひこね外国人センターに導入

 彦根市はこのほど、30言語に対応できるАI多言語通訳サービス「KОTОBAL(コトバル)」を、4月に人権政策課内に開設したひこね外国人センターに導入。外国籍住民の行政手続きなどの際に活用している。
 市内にはベトナム664人、中国535人、ブラジル513人、フィリピン439人、韓国172人など、さまざまな外国籍の住民が今年4月末時点で計2721人いる。人数は1989年9月時の548人から、2010年9月時が2072人、昨年9月時が2644人と増加傾向にある。在留資格別で見ると、永住者が787人と最多で、次いで技能実習450人、定住者375人、技術・人文知識・国際業務268人などとなっている。
 市は通訳者として、ポルトガル語2人、英語1人のほか、毎月10日間の勤務の中国語担当1人を配置しているが、ほかの言語については「やさしい日本語」での説明や、県が設置しているしが外国人相談センターと連携。昨年5月には82言語対応のポケットサイズの翻訳機「ポケトーク」を8台導入し、対応してきた。
 
オペレーターとАIが応対
新設のひこね外国人センターで
 5月14日に利用を開始した「コトバル」は行政用語に特化した翻訳ソフトとしてコニカミノルタが開発。タブレット端末を使いながら、遠隔のオペレーターが英語や中国語、韓国語、ポルトガル語、スペイン語、タガログ語など計13言語で対応できるほか、フランス語やドイツ語、イタリア語などを含む計30言語をAIが通訳する機能も搭載している。
 彦根市は、13言語についてはオペレーターによる対応、ほかの17言語についてはAIによる通訳で対応し、それでもカバーできない言語についてはポケトークを活用する。外国人住民との対応は1階の担当課での窓口が多いため、総合案内から連絡を受けた3階のひこね外国人センターにいる通訳者が1階へ向かって応対。詳細な資料の提供や複雑な生活相談の場合は3階の同センターで対応する。
 彦根市は、市民会館の閉館に伴って7月末に中央町の仮庁舎1階へ移る国際交流サロンにもひこね外国人相談センターを開設し、8月1日にオープンする予定。「コトバル」については英語、ポルトガル語、中国語のみ市のホームページや外国語版広報ひこね、フェイスブックで告知。ほかの言語を含めた外国人住民の世帯には同センターの開設の案内を含めて7月末に郵送する予定。

小泉町にコワーキングスペース1st BАSEオープン

 彦根市小泉町の3階建ての建物に、仕事や勉強など自由に使用できるコワーキングスペース「1st BАSE」がこのほどオープン。会社員や学生らが活用している。
 コワーキングスペースは異なる業界の会社員やフリーランス、学生たちが同じ空間で仕事や勉強をする場所。テレワークやリモート学習の機会が増えた新型コロナ禍以降、全国的にそのニーズが高まっている。
 市内在住のオーナー(44)=匿名希望=が守山市内のコワーキングスペースを活用した際、さまざまな業界の起業家らが利用して「実際に起業やビジネスにつながったケースを何度も見てきた」。彦根でも起業を目指す学生やビジネスマンたちの輪を広げようと、新型コロナが流行する以前の3年前から物件を探していた。
 
店舗 アトリエにも
キッチンなど完備
 先月22日にオープンした建物は延べ約370平方㍍。1階に18席のコワーキングスペースと、イベント・会議・商談で使えるミーティングルームがあるほか、2階に店舗・教室・事務所用のテナント2部屋、3階に個人オフィス・サロン・アトリエなどのレンタル個室8部屋を備えている。2、3階は空きがある。
 コワーキングスペースの利用料は一時利用が2時間まで550円・2時間以上1100円、月額利用が毎日1万1000円・平日のみ8800円・土日のみ5500円。休みは火水曜。Wi-Fi、複合機、キッチン、冷蔵庫、電子レンジ、自販機、ロッカー、トイレなど完備。駐車場や駐輪場もある。
 コワーキングスペースを利用しているフリーライターの米山拓真さん(28)=西今町=は「これまではカフェで仕事をしていたが、ここは静かで集中でき、すごく仕事がしやすい」と話していた。問い合わせは1st BАSE☎(26)5139。添付のQRコードからも。

20代目ひこねお城大使に大学生の前川愛梨さんとサービス業の岡本真弥さん

 今年度のひこねお城大使が決定し、21日に市役所で選任式が開かれた。
 二十代目となったひこねお城大使は、大学4年生の前川愛梨さん(21)=彦根市高宮町=と、サービス業の岡本真弥(ちかね)さん(19)=彦根市。応募者5人から4月17日の審査会を経て2人が選ばれた。
 選任式では新しくなった白を基調にした制服を着た2人に、彦根観光協会の一圓泰成会長から選任状、和田裕行市長から委託状が渡され、市長からたすきがかけられた。2人は「行事と都市間交流を通して風格と魅力ある都市のPR、観光物産の振興にも寄与し、誠意と情熱を持って奉仕する」との誓いの言葉を述べた。
 一圓会長は「2人の力を合わせて彦根を盛り上げて、市民の皆さんに元気を与えてほしい」と激励。和田市長は「SNSを活用して、彦根にこんな所があったんだということを広めてほしい。ひこにゃんも思いっきり活用してくれたらいい」と要請した。
 前川さんは「若い世代から見える彦根をさまざまな方法でPRしたい。これから多くの新しいことに出会える楽しみでわくわくしている」と語り、岡本さんは「市外の方はもちろん、市民の皆さんにも彦根の良さを再認識してもらうため、しっかりと学んで再発見した魅力を伝えていきたい」と抱負を語った。
 ひこねお城大使は2001年から始まり、昨年が新型コロナで活動休止だったため、今年度が二十代目となった。主な登場イベントは7月下旬の鳥人間コンテストを最初に、彦根ゆかたまつり、ご当地キャラ博、ひこねの城まつり、横浜市で12月に開催予定のお城EXPО2021など。任期は6月1日~来年5月31日。

2021年5月31日月曜日

彦根市社協地域づくりボランティアセンター 団体まとめたファイル・ゆびボラ作成

 彦根市社協の地域づくりボランティアセンターは、ボランティアを募る市内の団体の情報をまとめたファイル「ゆびボラ」を作成。市社協の事務所内(平田町)で公開している。
 先月にボランティアを求める団体を募集。子育て、福祉、健康、環境、イベントなど応募のあった31団体を1団体ずつ紹介した用紙をファイルに収めた。同センター代表の沼波洋子さん(37)は「多種多様な団体があるため、市民の皆さん一人ひとりに合ったボランティアがあるはず。ぜひ一歩からでも飛び込んでみてほしい」と話していた。今月中をめどに市社協のホームページ内でも閲覧できるように調整する予定。
 今月27日と29日の午後2時~は2日間で計7団体が市社協のフェイスブックのライブ配信でボランティアを呼びかける合同説明会も開催される。閲覧自由。
 
体験エピソード募集
 市社協の地域づくりボランティアセンターは6月30日まで、ボランティアの体験談のエピソードを募集している。ボランティアを通じて経験したこと、素敵なボランティアの市民、ボランティアへの感謝のメッセージなど。書き方は専用の応募フォームへの入力、手書き、最大800字の自由記述(絵日記、筆文字アートなど)。ペンネームの記載を。応募作品の一部をエピソード集として発行する予定。問い合わせは同センター☎(22)2821。

2021年5月25日火曜日

聖火ランナー甲良養護学校高等部の古池玲乃愛さん「希望の灯 届けたい」

 東京五輪の滋賀県内での聖火リレーが2728日の両日行われる。本紙は聖火ランナーのうち、28日に登場する甲良養護学校高等部2年生の古池玲乃愛(れのあ)さん(16)=彦根市野良田町=に意気込みを聞いた。
 古池さんは脳性まひの障害がある。母親の敦子さん(52)は「障害を持っている子はさまざまなイベントに参加できないと思われている。そのような壁を無くしたい」との思いから、これまでにも玲乃愛さんと一緒にマラソン大会への参加やイルカとの水上での触れ合いなどを積極的にしてきた。
 そして「重度の障害があってもできるということを広めたい」との思いから聖火ランナーへ応募。玲乃愛さんは指筆談で「新型コロナが早く収束することを願いながら、希望の灯を届けたい」と意気込みを語った。延期になったこの1年間の思いとしては「コロナでどうなるのか心配で不安でしたが、走れると信じて待っていました」と笑顔を見せた。
 
兄2人もトーチと押す役で
3兄妹で登場、母「うれしい」
 当日、玲乃愛さんは金色のシューズを履いて、専用のバギーに乗って登場する。兄で長男の汰成さん(23)がトーチを持ち、次男で介護福祉士の藍羅さん(22)がバギーを押す担当。3兄妹での聖火ランナー登場に敦子さんは「兄妹で聖火をつないでくれるという姿が見られると思うと、本当にうれしい」と話していた。

2021年5月24日月曜日

特別支援学級はなちゃん考案キャラpоpcоrn chanポップコーンちゃんのTシャツ完成

 彦根市立の小学校の特別支援学級に通う5年生のはなちゃん(10)=匿名希望=が考案したキャラクター「pоpcоrn chan(ポップコーンちゃん)」を印刷したTシャツが完成。障害者の就労支援施設「MK工房」(愛荘町)で販売している。
 
ぽぽハウス製作依頼
 はなちゃんは、福祉施設を運営するNPОぽぽハウス(彦根市平田町)で勤務する女性職員の娘。さまざまなキャラクターを描くことが好きで、その中のポップコーンちゃんはポップコーンを擬人化したキャラクター。ぽぽハウス地域協働室の石澤英明さん(55)がその個性豊かなデザインにひかれ、Tシャツ化を企画し、MK工房に製作を依頼した。
 
収益は障害者施設へ
 Tシャツのデザインはポップコーンちゃんの大中小をカラーで並べ、下に「pоpcоrn chan×HANA」と印刷されている。黒と白の2種類で、S、M、L、LLのサイズがあり、1着1980円。収益はMK工房で働く障害者の給与に還元される。
 ぽぽハウスでは障害の有無に関係なく、どのような人でも認め合える「地域共生社会」の実現に向けての活動を展開。代表の若林重一さん(65)は「障害のある人でも無限の能力を持っているということを地域に広めることができる。異なる施設の横のつながりも実現できる」と話している。問い合わせはMK工房☎050(1390)9819

薩摩町の湖岸に遺体入りスーツケース、死後半年以上

 彦根市薩摩町の琵琶湖岸で17日午後2時15分ごろ、地元の男性(83)らが浜辺に打ち上げられていたスーツケースの中から「動物のような死がい」を確認。連絡を受けた彦根市清掃センターの職員と一緒に中を確認したところ、銀色のシートに包まれていた人の腕などを見つけ、彦根署に通報した。
 県警捜査一課は死体遺棄事件とみて捜査。18日にかけて司法解剖を行った結果、身長が約170㌢、年齢が45歳から60歳までで、死後半年以上経過しているとみられると公表した。遺体は裸で丸まった状態で銀色のシートに包まれてスーツケースに入れられていたという。腐敗し大部分が白骨化していた。同課は彦根署内に捜査本部を設置。18日の捜査ではスーツケースが見つかった場所の周囲から、人骨のような足首と指の一部の骨が見つかり、その後に遺体と同一と判明した。同課は性別や身元、死因などを調べている。
 
地元の複数も目撃
15日に浜辺清掃
 スーツケースが発見された現場の近くに住む第一発見者の男性は本紙の取材に、14日に周囲の草刈りをした際、浜辺から1㍍ほど先の水面に浮くスーツケースを確認していたという。
 翌日15日に薩摩町老人会の約80人が浜辺の清掃活動を行った際にも地元住民の8人ほどがスーツケースを確認。冗談半分で「人が入っているのでは」との声もあったという。
17日に浜辺に打ち上げられたスーツケースから銀色のシートがはみ出し、骨があるのを近くに住む女性(72)が確認し、男性に報告。女性によると、当初は「犬の死がいだ」と思い、市清掃センターに連絡した。同センターの職員と男性がシート内を見たところ、腕や頭がい骨などが見えたため、彦根署に通報した。
 女性は15日の清掃活動の際もスーツケースがあるのを知っていたが、においはなかったという。男性は「人の遺体だとわかった時はびっくりした。まさか、このような静かな場所で」と神妙な顔で話していた

2021年5月11日火曜日

和田裕行新市長インタビュー、 新図書館の整備計画 見直しへ、 ごみ施設と体育センターは「精査」

 滋賀彦根新聞は新しい彦根市長として10日に初登庁した和田裕行氏(50)に単独インタビューを行った。新型コロナのワクチン接種のほか、彦根市スポーツ・文化交流センター、市立図書館中央館、広域ごみ処理施設の大型事業の扱いを中心に、現市政の課題全般についての考えを聞いた。(聞き手=山田貴之)
 
燦ぱれすの解体是非 焦点
弓道場も「eスポーツを導入」
南彦根駅前に建設中の市スポーツ・文化交流センターは約3万5314平方㍍の敷地に、3階建ての延べ約9732平方㍍のスポーツ棟、2階建て延べ約2544平方㍍のまちなか交流棟、共有部分約809平方㍍、403台分の駐車場などが整備。来年6月22日に完成し、12月に供用開始する予定。現段階では、スポーツ棟で1階のスラブ(床板)工事、まちなか交流棟で基礎工事が始まっている。計画ではひこね燦ぱれすを来年4月以降に解体し、その跡地を駐車場にする予定。
市スポーツ・文化交流センターに対し、和田氏は「すでに着工しているが、eスポーツの導入など、市民負担を最小限にし、しかも収益が図れるベストな方法を考える」と説明。ひこね燦ぱれすや整備内容については「まずは駐車場のキャパシティーを考えるが、燦ぱれすはまだまだ使える施設だ。(遠的の)弓道場が必要かなどビジネスマンの視点で精査する」と述べた。
現市政が清崎町を候補地に2025年の開設を目指していた市立図書館の中央館については「このコロナ禍でニーズがあるのか。整備計画をゼロベース(白紙)にし、電子図書館の方向で考える。ハコモノを作るという時代ではない」と、図書館の整備計画を見直す考えを示した。
 
彦根城運営「市直営」へ
荒神山トンネル案「不要」
広域ごみ処理施設については「お金がかかり過ぎており、もう一度精査する必要がある」と述べ、またアクセス道路の一環として整備予定の荒神山トンネル案に対しては「不要と考えている」と、同案の実施を否定した。
彦根城の世界遺産登録については「メリットばかりでデメリットが出ていないため、そこを調べる。市民にメリットがあると判断すれば進めるが、登録までにできることは多くある」と解説。琵琶湖、男鬼、佐和山、高宮・鳥居本、曽根沼、荒神山をあげ「これらの観光資源を活用し、魅力をアピールすれば、滞在型観光につながっていく」と語った。また彦根城を民間委託している運営方式については「しかるべき時期に市直営に戻す」との意向を示した。
新型コロナウイルスのワクチン接種については「国の補助金に加え、市としてできる支援を模索する」とし「市立病院と市医師会との緊密な情報交換を進める」との考えを示した。
 
人口30万人都市へ
「まず1期全力で」
情報公開としては、定期的なユーチューブでの動画配信や、市民とオンラインで意見交換ができるサイトの開設を明言。行政改革としては「ICTで行革を進めている自治体を参考に、縦割り行政を無くすシステムを立ち上げたい」「職員については年齢や勤務時間に関係なく、結果で評価する」と語った。
 副市長人事については「事務方のトップという認識で、現役の市職員やOBを含めて選任したい。特別顧問や庁内の新チームも適材適所の人選をしたい」と説明。選挙中に支持した市議が令和会の2人のみだった市議会との関係については「市民にとってプラスだったら、(最大会派の)公政会の意見も取り入れる。議会との関係よりも、やはり市民にとってプラスかマイナスかが最終判断になる」と話した。
 最後に和田氏は「私が目指す彦根の将来ビジョンは人口30万人の中核都市で、県庁の移転まで視野に入れている。その足掛かりとして、まずは1期4年を全力で務めたい」とし「新しいまち彦根に向けて、市民の皆さん、一緒に作っていきましょう」と呼びかけた。