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2021年7月6日火曜日

中央町仮庁舎のシェアオフィス運営の新会社へ市「出資前向き」、立花町の市道は県の収用委員会へ

6月18日に行われた彦根市議会6月定例会の予算常任委員会では、中央町の仮庁舎4階に整備が計画されているシェアオフィスに対しての質問が集中。質問途中に議員が涙ぐむ場面もあった(本紙6月5日付参照)。
 今議会の一般会計補正予算案4億4177万円には、仮庁舎4階をシェアオフィスに改装するための整備費8948万円が盛り込まれている。仮庁舎は市が2012年1129日に5500万円で購入した。
 18日の委員会で赤井康彦議員から今回の整備費と比べての「費用対効果」を問われた和田裕行市長は「シェアオフィスを運営する産官学金によるコンソーシアム(共同事業体)が設立する新会社の責任で運営していくことを確認した。ぜいたくと感じた備品購入費も見直し、最終的に効果があると判断した」と理解を求めた。
 運営する新会社について、赤井議員は「市も出資するのか。家賃制になるのか」と質問。市の担当者は「施設の整備を今議会で認めて頂いた後に、市として資本金の補正予算を9月議会以降で組むことで前向きに検討している」「家賃制になるのか、指定管理者になるのかを検討している段階」と答弁。資本金4300万円の内訳として、市の担当者は「民間企業2社が700万円ずつ、4社が500万円ずつ、金融機関3者が200万円ずつ、彦根市・滋賀大学・彦根商工会議所が100万円ずつの計4300万円」と説明した。
 
不登校施設も入所「配慮を」
市と教委 事前協議なく議員批判
 テレワークオフィスは4階のフロア293平方㍍のうち190平方㍍を使い、コワーキングスペースとして27席、プライベートオフィスとして26席、会議など共有スペースとして8席が設けられる予定。また解体される彦根市民会館内に入っている不登校の児童生徒らが通う「オアシス」が中央町の仮庁舎3階に入る予定。
安澤勝議員は「不登校の子どもたちが接するのを回避するためにオアシスは仮庁舎3階に入る。大人の事情で進めてよいのか。配慮はしないのか」と、時折涙ぐみながら迫った。市長は「オアシスが移転することは把握していなかった」と明かした上で「テレワークオフィスの利用者と子どもたちが鉢合うことがあり、再検討が必要。私にできる範囲で対応を検討したい」と答えた。西嶋良年教育長も「市と事前協議ができていなかった」とした上で「子どもたちの心理的不安を抑えるため、利用者の方に丁寧に説明して使って頂きたい」と話した。
 
県収用委で協議開始
立花町の道路整備
 長年の懸案事項になっている市道・立花船町線については辻真理子議員が質問。立花船町線は一方通行の市道だが、双方向で対面通行できるよう460㍍の区間で用地取得と電線類の地中化、車道を7㍍と歩道を9㍍にするための整備が行われている。工事完了時期は2022年度末の予定。辻議員は交渉が難航している1軒の解決策について質問。市は「法的手続きを進めており、5月下旬から県の収用委員会で審査している」と公表した上で「明け渡しの採決について来年3月末までを見込んでいる。補償費についても同委員会が裁定する」と答えた。
 予算常任委員会での採決では補正予算案に対し、安澤、辻、角井英明の3議員が反対、委員長を除く残り8人が賛成した。

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